フィクションの世界で。
今度、新しいアメブロを立ち上げました。
「愛しのアスペル君 」
アスペルガーの息子を持つ父親を主人公とする小説です。
フィクションの形でしか書けないことがあるような気がして……。
このブログよりも、そちらを書くほうが多くなるかもしれません。逆に、そちらをすぐ閉鎖するかもしれませんが。
マックとウィンドウズ
久しぶりの記事にコメントを下さった皆さん、ありがとうございます。
まだきちんとご返事できていなくてすみません。いつかまた以前のように、楽しいやりとりができればな、と思っています。
アスペルガーの子たちって、よく「他の星からやってきた異星人」なんて言われるじゃないですか。あるいは未知の国から来た留学生とか。同じ人間だし言葉は通じるんだけど、考え方や感覚が違う、といった比喩で。
ふと、思ったんですけど。
似たような比喩で、アスペの子と定型発達の子の関係って、パソコンOSのマッキントッシュとウィンドウズの関係に似てませんか?
いまは互換機能が発達してそれほど不自由は感じなくなったけど、昔はウィンで使えるソフトがマックでは使えなかったり、ウィンの文書をマックで操作するときにうまくいかなくていらいらしたり……。
うちの息子のようなアスペル君が学校で皆と勉強して遊んで疲れるっていうのは、事務所で皆がウィンドウズを使っているときに、自分のパソコンだけマック、みたいな感じなのかもしれませんね。そりゃあ仕事は一応できるけど、ひと一倍疲れるって。
でもマックだって、iPODみたいに素敵な、独自の長所を持ってたりしますから。
変な喩えかな? 不快に思われた方がいらっしゃったらすみません。決して悪意はありませんのでご勘弁を。
ちなみに私はずっとマックユーザーで、現在は家にウィンとマックが一台ずつあります。
ビスタとパンサーじゃありませんけどね。
生きてます。
ご無沙汰してしまってすみません、m-soraです。親しくしていただいている方、コメントを寄せてくださっている皆さん、ブログを読んでくださっている方々、更新が滞っていて申し訳なく思います。
いえ、なにかあったということじゃないんですが。ちゃんと息子も私も生きてますし。
ただちょっと、いまブログを書く余裕がないもので……時間ではなく、精神的なものですが。
また掛けるようになりましたら、ちゃんと復活します。ごめんなさい。
皆様、そして皆様の愛するアスペルガーのお子さんが息災でありますように。
m-sora
ご無沙汰してすみません。
気がつけば一ヶ月も更新が滞ってしまいました。すみません。
息子のことは気に掛かるけど、日々の暮らしのことに手一杯で、正直あまり彼のことを見ないようにしてきました。「見ないようにできるんならいいじゃない」と言われそうですが、むかつくことがあっても、無視、無視。親としては失格かもしれませんが。
そろそろまた、いろいろ口を出してしまいそうです。
いつ休ませるか?
わぁ、すっかりご無沙汰してしまいました。ごめんなさい。
息子は三連休をおばあちゃんのところに過ごしに行きました。平和な日々、ですが、私も嫁さんも、新しく始めた仕事で忙しい週末です。ゆっくり休みたいなぁ。
さて、先日発達支援センターに行き、小児科医の所長先生と臨床心理士の天使先生、そして学校から特別支援教室の担任の先生、私たちという「三者会談」の場を設けていただきました。テーマは「彼をいかに休ませるか?」。特別支援教室があるのに、そこをクールダウンの場として有効活用しようとせず、通常教室の友達と遊んでばかりの彼は、学校で楽しかった反動が家に変えるとドッと出て、何もしなかったり言うことをきかなかったり生意気な口をきいたりします。それで私たちがすっかり疲れてしまうので、学校でも頭を休めてくれたら……というのが趣旨でした。
まず担任の先生が「彼は本当に友達と仲良くやってます」と教えてくださいました。皆も彼の特性を理解して、そのうえで仲良く遊んでくれていると。本人もそれに答えて皆に仲良くしたり、手伝ったり。私が「社会性が発達してきたんでしょうか?」と訊くと、天使先生はにっこり。涙が出るほどうれしかったなぁ。
皆と楽しく過ごす「オン」状態の学校から戻った反動で、家では「オフ」状態になるのだそうです。なるほど。
しかし、「最近『ブレーキのかけ方』を学んできているようですね」と天使先生がおっしゃったように、家でも一応気を使うそぶりは見せるようになっています。従って私たちの辛さも前よりは幾分和らぎました。
本来なら「学校でこの時間は休む」「学校に行かない曜日を決める」という休ませ方がいいのかもしれませんが、いま息子は本当に学校で楽しそうなので、敢えてそうした休みを設定せず、朝起きて辛そうだったら「今日は学校に行っても楽しくないかもしれないよ、友達と衝突しちゃうかもよ」と様子を見て休ませようか、という結論になりました。
当然私たちの負担は大きくなりますが……ええ、構いません。「今日は休もうよ」と笑顔で言ってやりますとも! それに私たちも、以前のように、無理して学校に行かせようという気は本当になくなってきているんです。学校から了解をもらって、休養日を作ることが彼にとっては本当に大事なんだと分かりましたから。
家でゴロゴロしている彼と喧嘩しないように、これから頑張ります。
原因として
先日、家庭内で息子があまりにも反抗的になってきたことについて、発達支援センターで天使先生に相談に乗っていただきました。
「反抗期が原因なんでしょうか?」とお尋ねしたところ、「いくつかの原因が複合しています」とのお答え。
つまり、
・アスペルガー特有の、ブレーキをかけるのが苦手な特性
・思春期特有の湧き上がるエネルギー
・本人に社会性が育ってきて、対人関係における心のブレーキを外で使いきるようになった。結果、家で歯止めが利きにくくなっている
ということだと思います、とのことでした。
はぁ。三つも重なったら、そりゃ私たちもたまらんわ……いちばん辛いのは本人なんでしょうけど。
これから家庭でもブレーキングを考えるようになるでしょう、とアドバイスしていただきました。いまが親御さんにとって辛さのピークでしょう、とも。
うう。頑張って彼の成長を待ちたいと思います。願わくば、その前に私たちがストレスで擦り切れませんように。
友達には優しい
週末は逃げ出してました。息子の顔をみるのが嫌で嫌で。
私たちに嘘ついてたんですよ。お祖母ちゃんに酷い態度をとったのを黙ってたり、絶対買い与えなかったゲーム機を無断で買ってたり。
そのことを問い詰めても、「ふん」とろくに聞こうとしません。思わず固めた拳で息子の顔をぶん殴ってました。グーで殴るのは何年ぶりかな? ひょっとしたら奴が生まれて初めてだったかも。
嫁さんは泣くし、私は怒りに震えるしで、まぁたいへんでした。お恥ずかしいことに、精神的なダメージが大きくて、私がちょっと寝込んでしまいました。
という訳で、彼のいる家を脱出。「もう一緒に暮らすのきついよね」と、そんな話を嫁さんとしていました。
週明けて昨日の月曜は参観日。「なんであいつの参観なんかしなくちゃいけないんだろう」と思いながら、いやいや一人で学校に行きました。
授業を受けている彼を見ても、いままでのように愛しさが湧き上がっていません。ああ、いるな、くらいの感覚で。
もう本当に俺はあいつを受け入れられなくなったんだろうか。親子でも愛情が冷めることってあるんだな、とぼんやり考えていたものです。
その後、特別支援教室の担任の先生と懇談。「学校で●●君はすごく友達から受け入れられてるんですよ。本人も皆と楽しそうに遊んでるし。私たちが注意しても聞かなかったりするんですが、友達の注意は聞くし、皆のためには一所懸命やるし」
その話を聞いていて、心にあるモヤモヤしたもの、わだかまりが少しずつ溶けていきました。ああ、奴は奴なりに一所懸命やってるし、楽しく毎日を送ろうとしてるんだ。受け入れてくれる周りの子たちを、本当にありがたいと思いました。
転校や短期入院を考えているという話をすると、先生はびっくりしていました。「皆と仲良くやってるんですけどね」、と。
その日家に戻り、先に帰っていた息子と二日ぶりくらいに正面から向き合いました。
「学校で楽しくやってるって?」
「うん、まぁ」
私は腕を伸ばして彼を抱きしめました。40過ぎの親父が男子中学生を抱きしめる図は、傍から見たら気持ち悪いかも。
「怒ってごめんな」
「うん」
……奴から友達を取り上げるのはかわいそうだな、と思い返しているところです。
親や先生の話を聞こうとしないというのは、反抗期なのかもしれませんね。いつまでも子供のような振る舞いをする彼も、もう13歳だし。