アスペル君の父として -2ページ目

関心と態度

 わが街では二学期制を採用しているので、昨日まで息子は秋休みでした。

 5日ぶりの学校は、眠い目をこすりながらもなんとか登校することが出来ました。「きつかったら休むか?」と声を掛けたんですが「ううん、行く」と張り切ってました。友達に会いたかったのかな。よかった。


 先週末にもらってきた通知表。一学期の間、初めの頃を除いて一切宿題も宅習もせず、テストの日も欠席して後で受け直したりした割には、そんなに悪くない成績でした。おまえ、真面目に勉強してる子から恨まれるぞ。


 考課の欄を見たのですが、いまは授業中の態度が大きく評価を左右するんですね。「数学に対する関心」「英語に対する態度」これらが悪いと、いくら点数が良くても評価は上がらないようです。

 なるほどね、授業中の態度は、そりゃあ教科担の先生たちにとって、君は困り者だっただろう。


 面白いですね。点数そのものより、学習にいかに取り組んだかで成績が決まる。じっと座って大人しくしている子がいちばんいいのかな?

 別にいまの学校教育のカリキュラムに興味ないからいいですけど。

今日もお休み。だけど。

 わがアスペル君は今日もお休みです。

 朝6時50分に起きることができなかったので、泣いて泣いて顔が膨れてしまいました。

 悔しかったんだね。

 私はもう、怒ることもイライラもしません。

 穏やかに、そのまんま、寝転がってゴロゴロしてる彼を受け入れることにしました。

 午前中、得意先からの帰りにブック●フに寄って、ライト・ノベルを一冊買って帰りました。今日をきっかけに、また好きな作家ができれば、それでいいじゃないかと。

 お昼前に戻ると落ち着いていました。彼いわく、

「もっとちゃんと起こして欲しかった」

「そうか、ごめんな」

「学校、どうしようか、行こうかなぁ」

 あれ? こんなこと言うの、初めてだぞ。

「おまえ、後から教室に入るの嫌じゃなかったっけ」

「うーん、そうだけど、他にも遅刻する子はいるし……」

「休め、休め、おまえ疲れてるんだよ」

 昨日の日曜日も、自分で友達の家に遊びに行ったのでした。急に友人関係が充実してきたので、頭が騒がしくなっているんだと思います。

 

 子供に休みを促す父親になってしまった。でも、いいんです。学校に行かなくたって死にゃあしない。

最近は

 改めましてご心配してくださった皆さん、ありがとうございました。

 今週に入ってから、息子は何事もなかったように登校しています。やっぱり運動会はストレスになってたんでしょうかね……。

 普段友達と遊ばないのに、月曜日はどうも待ち合わせをしたらしく、放課後すぐにすっ飛んで行きました。デュアルモンスターのカードをポケットに詰めて。


 訊けば、学校のクラスメイトから「おう、久しぶりだな!」と言われたとか。うれしかったんでしょうね。

 受け入れてくれるクラスの子たちには、本当に感謝しています。


皆さんありがとうございました。

 先週はたいへんご心配とご迷惑をお掛けしました。励ましの言葉をいただいた皆さん、どうもありがとうございました。


 もうこのまま登校しないのなら、それをきちんと受け入れようと思っていたのですが、今朝はなんとか元気に登校しました。

 ……なんか、脱力です。気にしないように、と思っていたんですが、やっぱりストレスになってたんでしょうね。


 コメントをいただいた皆さんには、これから少しずつお礼の言葉を返してまいります。このブログのコメント返信ではなく、皆様のブログへの書き込みになるかもしれませんが、そのときはどうぞよろしくお願いします。


 たくさんのお言葉をいただいて、とても嬉しかったです。

「電車ー! 俺たちがついてるぞー!」と励まされた電車男の気持ちが良く分かりました(感涙)。



さらに

 まず初めにお詫びです。


 皆さんからたくさんのコメントをいただいているのに、レスが返せなくてごめんなさい。ちょっといま、精神的にも時間的にも余裕がないのです。後日必ずコメントを返します。決して読んでいないわけではありません。いろんな意見をありがとうございます。


 今朝は6時半に起きました。元気にご飯を食べて、めざましテレビを観て大笑いして……のそのそとしたくをして。

 親の私たちは二人とも、「急ぎなさい」を飲み込んで、「時間大丈夫か?」と言い続けていました。

 結局だらだらと準備が終わったときは、いつもの登校時間を過ぎていました。

「わぁ、間に合うかな」と言いながら、鞄をしょって玄関へ。「行ってらっしゃい!」と元気よく送り出しました。


 ……10分後、戻ってきました。窓からのっそり顔を覗かせて。遅れていくのが嫌だったようです。


「お帰り」と明るく迎えて、後は放っておいています。決して怒鳴らないように心がけて。

 彼はまだ、制服姿で立ったままうろうろしています。


 今週は結局一度も登校しませんでした。


 今日私はこれから、PTAの打ち合わせで学校に行きます。生徒たちの健全な発達と教育のために、父兄の一人として、PTA活動には協力を惜しまないつもりです。

 我が子が家で、どうしていいか分からずぼうっとしているときに、先生たちと笑顔で打ち合わせをするのは、正直とても辛いです。

今度は

 運動会の代休日だった昨日、息子は一歩も家から出ずにゴロゴロしていました。


 そして今朝。元気よく起きて時間割もし、ごはんもおいしそうに食べています。

 よかった。特別支援教室の先生も、休み明けに息子に会うのを楽しみにしてくださっていたのです。

 私と嫁さんはそれぞれ仕事で朝から夜まで家を空けます。いつもは彼の帰宅時刻にいるようにするのですが、今日は無理なので登校前に確認させました。

「ちゃんと家の鍵持ったか?」

 息子はろくに確かめもせず「ない」と言い放ちます。

 しかし私が彼の鞄を探ると、たしかに合鍵が。

「なんでちゃんと確認しないの?」


 ……息子はふてくされて泣いてしまいました。


 結局いま、パンツ一枚で脚の皮を剥きながらぼうっとしています。汚れた茶碗も、弁当の入った鞄もそのままに。

 先生は君に会うのを楽しみにしてたのにね。


 アスペルの親は、子供に注意も何も、まったくしちゃいけないんですね? すべてはいはいと言うことをきいて、ひたすら怒らせないようにしておけばいいんですね?


 これで今週は月曜日から、何もせずただゴロゴロと家の中で過ごす日々が連続4日。

 もう、ずっとこのままだったりして。


 以前発達支援センターの先生がおっしゃっていた、養護学校に併設された医療施設への入院を、いま考え始めています。

運動会当日。

 今日は運動会。空もきれいに澄み渡り、朝から気持ちよい風が吹いています。

 体操服姿で登校する中学生の姿が見えました。嫁さんは早起きしてお弁当のおかずを作りました。私も息子の体操服とハチマキにアイロンを掛け、水筒をふたつ用意しました。

 さ、朝の徒競走から見に行くからな。


 ところが。

 9時過ぎ。息子は自室に引きこもっています。

「もう行かない」と泣いて。

 原因は、帽子です。体育の帽子が見当たらないのです。親子三人で探しましたがどこにもあらず。息子は「絶対学校じゃない」、と言い張ってます。

 あのな、この間から、家では帽子なんて見てないんだよ。だったら学校しかないだろうが。


 特別支援教室の先生に電話しました。帽子は予備があるからおいで、と言ってくださいました。しかし息子は泣いています。探していて遅くなったので、もう学校に行きたくないのです。後でこそこそ行くのが、格好悪くて嫌なのです。


 嫁さんが作ったお弁当も、先生が優しく「大丈夫だからおいで」と言ってくださる言葉も、今日の爽やかな天気も、すべて台無し。


「おまえ、どうやって生きていくつもりだ?」と私は言いました。「そうやって逃げてばかりいて、どんな人生を送るつもりだ? パパたちがフォローできなくなっても、ずっと泣き喚いているつもりか? それでもこの先、生きていけるのか?」

 ……アスペルの子に言ったって、理解できやしないんですけどね。


 分かってますよ。「こだわり」だというのは。自分なりの規範が満たされないと行動しないというのも、予定が変わると対処できないというのも、ええ、よーく分かってます。頭では。


 ただね、すべてを台無しにする権利が、おまえにあるのか?


 ああああああーっ! 

台風一過

 もう日本海に抜けて、山陰や北陸の方にもそう大きな被害はもたらさないと思うので書きますけど……。

 いや、怖かった、昨日の台風。

 ずーっと窓がガタガタ鳴ってるし。遠く離れたうちの実家では、いまだに停電してます。


 被害に遭われた方には申し訳ないのですが、やっとこさ青空が見えました。空気が洗われたようにきれいで、ひんやりしています。台風が去って秋がやってきたかのようです。


 運動会は明日火曜日に延期になりました。今日だったら良かったのになー。こんな爽やかな日に、暇を持て余した息子が癇癪を起こさなければいいけど。hare


台風接近中!

 うわぁ、九州に台風が接近中だ!


 しかも17日に上陸の恐れだって。運動会当日じゃんか。


 昨夜発泡酒二本飲んでるときにその天気予報を見たので、思わず嫁さんに言ってしまいました。


「団技で『台風の目』をやったら、うちの町だけすっぽり『台風の目』に入って、青空の下で運動会ができるんじゃないかなぁ」

「面白くない!」


 ……最近、ギャグの評価に厳しいんです、うちの嫁さん。

ためらった電話

 実はここのところ、少し迷っていたのです。


 特別支援教室で一緒の高機能の子が、通常学級の子とトラブルを起こしたという話を耳にしていたのです。どうもいじめらしい、と。


 それを聞いたとき、すぐにその子のお母さんに電話しようと思ったのですが、ふと考えてしまったのでした。

 なんて切り出そう。「いじめに遭ったんですって?」という言い方はいやらしいし、「大丈夫ですか」というのも少し偉そうだし、「たいへんでしたね」も偽善っぽい。あああ、悩みました。


 結局「●●君は運動会の練習どうですか? うちはいまいちで……」と切り出したのですが、あちらのお母さんが気になっていた件をご自分で話してくださいました。どうやらいじめとかではなく、ちょっとした諍い程度で、相手の子ともすっかり仲直りしたとか。よかったです。学校の先生たちもすぐに動いてくださったということでした。よかった。


 やはり自分の子でも他人の子でも、発達障害の子供は回りから誤解を受けやすいので、こうした話を聞くと敏感に反応してしまいます。


 でも話のついでに聞いたのですが、通常級の男の子たちは凄いんだそうです。派手に殴り合いをして、手首を骨折しちゃった子がいるんだとか。バイオレンスだ……。中学校一年生にもなると、エネルギーが溢れてくるんですねぇ。