久しぶりのアルバム紹介です。昨日も書いた通り 11/16 は語呂合わせで「良い色(いいいろ)の日」だったそうで、FACEBOOKでも取り上げたら評判良かったので調子に乗ります。
久々のアルバム紹介は、不当評価の音楽ネタです。紹介するアルバムは我が青春のバンド NIGHTRANGER ( 以下、同バンドと記載 ) の4枚目のアルバム 『 BIG LIFE 』 (1987年作品、以下本作と記載 ) です。
本作はかつぼうさんがアメリカ留学から帰国してすぐに発売され、発売直後に手に入れて聴いています。
同バンドの傑作アルバムは何?と聞かれたら、音楽好きな皆さんはどのアルバムを挙げますか?答えはほぼ間違いなく初期の3作品で、順番も ①MIDNIGHT MADNESS(2nd ALBUM) ②SEVEN WISHES(3rd ALBUM) ③DAWN PATROL(1st ALBUM) と言うのがかなりの確率で正解でしょうね。違うのはへそ曲がりのかつぼうさん位でしょう(笑)。
同バンドの魅力は色々ありますが、やはり「若さにまかせた勢い」とか「粗削り」な所が大きいでしょう。一番はバラードがきれいってところかな(苦笑)。それらが後退してきた4作目以降は、同バンドに魅力を感じなくなった人も多かった様に思えます。
ちなみにかつぼうさんとリアルで音楽話をした方ならご存知でしょうが、かつぼうさんはHM/HR唯一の音楽専門誌が大っ嫌いです。ですが、あの雑誌が本作に良い点を付けていたと大学時代の友人に聞いた事があり、あの雑誌の編集部にもちゃんとした耳がある人はいるんだなと思った事を覚えています。
本作は↑にも書いた通り、「若さにまかせた勢い」や「粗削り」な部分は後退しています。ですがその理由は間違いなく 「 同バンドのメンバーが人間的に成長したから 」 でしょう。勢いがあって粗削りな若者も、やがては大人になります。楽器の演奏技術だって向上しますし、音楽性が洗練されたそれになっていくのは自然の流れでしょう。
本作発売時は18歳と若かったかつぼうさんも、確かに本作から感じた変化に少々の違和感を感じました。ですが、同バンドを大好きだった事もあり、変化を受け止めました。同バンドのファンをやめませんでしたが、この辺が「バンドと一緒に成長していく」事を選択した姿勢だと自負しています。
言っておきますが、かつぼうさんは「好きなバンドの音楽性の変化を受け入れずファンをやめてしまう」と言う事を否定しません。それもそれでアリでしょう。ってゆーか、そっちの方が自然かもしれませんね。
本作ですが、各楽曲の質の高さだったら前3作を凌駕しています。ただ、飛び抜けた曲が無いので、印象が薄いのかもしれません。そういった意味では、同じ時期に発表になったJOURNEYの「RAISED ON RADIO」アルバムに似ているのかもしれません。
2枚看板だった2人のギターに加えてキーボードも全面に押し出ていますが、決して軟弱なポップサウンドではありません。むしろキーボードが出た事により、2本のギターがよりハードに聴こえます。
本作発表時のメンバーです。
ジャック・ブレイズ(声質が軽い方のヴォーカル、ベース)
ケリー・ケイギー(歌が上手い方でバラード担当のヴォーカル、ドラム)
ブラッド・ギルス(アーム奏法の方のギタリスト)
ジェフ・ワトソン(笑わない方のギタリスト)
アラン・フィッツジェラルド(ヒゲサングラス、キーボード)
この作品発表後、ヒゲサングラスが脱退します。
以下、全曲紹介/感想です。
① BIG LIFE ・・・ アルバムで一番へヴィーな曲を、オープニングに持ってきました!スケール感があり曲の展開も素晴らしく、5分以上の長さを感じさせない。色々言われているシンセサウンドも、主張しながらもブラッドのギターの引き立て役を買って出ている所もニクい!是非是非ライヴで聴きたい曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=PIva05oPr0k
② COLOR OF YOUR SMILE ・・・ キーボードのポップなイントロなのに、本編が始まったらギターバリバリのロック曲。サビの歌メロが心地よい上に覚えやすく、一度覚えたら口ずさめます。ギターキッズには、ソロのツインリードも心地よいのではないでしょうか?昨日の記事にPVのリンク貼りましたので、そちらも是非ご覧になって下さい。
③ LOVE IS STANDING NEAR ・・・ 爽やか&ドラマチックなキーボードにギターが絡むメロディアスなイントロから始まり、ケリーの哀愁漂うヴォーカルも曲の展開も良い。ですがこの曲の最大の聴きどころは、何と言ってもジェフの8フィンガー奏法でしょう。圧巻です!
https://www.youtube.com/watch?v=tMc00V-OnaA
④ RAIN COMES CRUSHING DOWN ・・・ 個人的に本作のハイライトだと思っている曲。雨のSEからアランの奏でる限りなく美しくもとても悲しげなピアノイントロや、まさに激しい雨に叩きつけられている様なジャックの搾り出す様なヴォーカルも良く、ドラマチックな曲調は6分の長さを感じさせません。スロー&ミドルテンポの曲なのに、ジェフ&ブラッドのギターバトルも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=ti25xQTRtiA
もしかしたら、「 RAIN COMES~ 」 は今や同バンドで一番好きな曲かもしれません。
⑤ SECRET OF MY SUCCESS ・・・ マイケル・J・フォックスさん主演の同名タイトルの映画の主題歌。同バンドの曲としてはかなり異色です。賛否両論ある?そうでしょうねぇ。そういえばPVに、モトリークルーのメンバーが出ていますよ。曲の序盤に出てくる、ホーンを吹く真似をしている長髪の連中です。
https://www.youtube.com/watch?v=UUcRFTD_KEE
⑥ CARRY ON ・・・ 良くも悪くも一息つける(笑)ロック曲です。申し訳ないですが、良くも悪くもありません。本作の収録曲にしては普通です。サビの歌メロとかで「お!」と思いますがね。
⑦ BETTER LET IT GO ・・・ アコースティックギターをバックに歌うケリーにキーボードが絡んでくる、なかなか面白い曲です。曲としては⑥同様普通ですが、ギターソロが中々頑張っています。
⑧ I KNOW TONIGHT ・・・ 同バンドの軟弱ポップ化の権化みたいな言われ方をしてファンの間でも人気が無いであろう曲ですが、ポップなのはイントロのみ。よく聴くとわかりますが(聴かなくてもわかりますがね)結構ギターがバリバリです。ギターソロなんて2人が上手く絡んでいて、かなり聴きごたえがあります。個人的には名曲に入ります。
https://www.youtube.com/watch?v=VQL1_bhkJI4
⑨ HEARTS AWAY ・・・ アルバムの〆としてはパンチ不足なのは否定できません。ですが綺麗なパワーバラード曲です。曲がだんだん盛り上がる展開や、動と静を使い分けは中々です。一応シングルカットされ、PVも作られています。PVと一緒に見ると良いかもしれません。
この作品は残念ながら、ブックオフ等で結構安く買えます。結構「買い」ですよ!