ゴミの日
破けてしまって、機能を果たせなくなった書類ケースを見て思った。
中からは、昨年必死で作った紙切れが覗いた。
右も左もわからず。
不器用で不恰好。
それでも、夢を詰め込んだ宝物みたいな紙切れ。
他人が見たら、ただの落書きで、ただのゴミ。
日にちが進んだだけの、いつもと変わらない毎日。
いつの間にか、覚えてたことだけをただただ繰り返す毎日。
新鮮だったことが当たり前になって、気づいたら、少しだけ嫌いになってた。
目を閉じて出るのは、ワクワクする気持ちじゃない。
今や溜め息。
興味や希望でキラキラしてたものが、いつの間にか色褪せてしまってたのは、それが“普通”になったからなのか。
楽しいことばっかりで知らなかった頃と、わかってきてしまった今。
何をするにも楽しかった思い出があるから、またそんな風に思えることを期待する。
元から再生と停止の機能しか備わっていないチープな体に言われてるみたい。
いつまでも思い出に甘えてちゃダメだって。
どうせ辞める勇気もないなら、今を見なきゃいけないって。
人はスゴロクみたいに、6が出てもそのマスに一気に進むことは不可能で、1日1日に寄り道して、色んなその日を過ごしてゴールまで行かなくちゃいけない。
DVDみたいに、チャプターごとにシーンを飛ばすこともできなければ、戻すことも、一時的に停止することもできない。
それがどんなにつまらなくても、どんなに目を背けたいことだったとしても、心の準備が必要なときだって、一定の速度でしか動かない。
初めからわかってるんだけど。
人が作り出したオーディオ機器や、パソコンにはそれが可能で、人自体には未だにそういう機能が作られていないという点からしたら、人は発展途上ということなのだろうか。
破けてしまって、機能を果たせなくなった書類ケースを見て思った。
丁度よかった。
こんな陰気臭い考えも、明日プラスチックと一緒にゴミに出すことにしよう。
でも・・・、
でも、明日は燃えるゴミの日。
丁度よくなかった。
もう少しだけ、一緒にいなきゃね。
価値観
昨日、“世界にひとりのわたしの恋人”
つまり、もときに会った。
久しぶりと言えば久しぶりだけど、久しぶりじゃないと言えば久しぶりじゃない。
言ってしまえば、1週間ぶり。
会ってなかった1週間という期間が、長いと感じるか、短いと感じるのかは、各々の価値観の違いでしかないし、人間には、生きている立場や環境の中で培われた十人十色の感覚が存在するわけで、普通を決めることは容易くない。
そんなものを決めることは、たぶん何の意味も持たない。
会ってない時間の長さなんて、正直どうでもいい。
もときに会っていない7日間。
7日間で168時間。
睡眠時間の約40時間をひいて、128時間。
128時間もあれば、こじゃれた刺繍の入ったクッションカバーなんてのを作るのに、十分な時間を費やせるのではないか。
ついには高度なテクニックを身につけて、見たことない様な色をした刺繍糸さえもほしくなってしまう可能性だって否めない。
実際は、クッションカバーを作るどころか、刺繍糸にさえ触ってないんだけれど。
こんな取るに足らない文章をのうのうと書いてしまうあたり、いかんせん、やる気が家出中。
やる気が手元になくても、こんなことならつらつらと書けてしまうのだから、本能というものには本当に驚かされる。
仕事も本能で上手く乗りきれるなら、どれだけ救われるだろう。
胸焼けがするほどの甘い考え。
チョコレートよりもあまいわたしの考え。
バレンタインにちなんで、チョコレートというフレーズを出してしまったことには、どうか触れないでくださると助かります(笑)。
今、これを見てくれてる人がいるなら、限られた大切な時間を、こんなつまらないブログに割かせてしまって、ごめんなさい。
わたしが発した「ごめんなさい」は、その代償の大きさに匹敵するものになったでしょうか?
そして、ありがとう。
くだらなくても、見てくれてありがとう。
昨日、1週間ぶりに“世界にひとりの恋人”
つまり、もときに会った。
相変わらず、大好きだった。
たぶん、空から
最近のヘビロテスポット、病院。
先日、診察を終えて外に出た。
頬を伝い流れ落ちるものが、涙なのか雪なのかわからなかった。
背もたれに寄せた、安心と信頼。
それが間違いの始まり。
“安心と信頼”
いつの日か見たタクシー会社のCMで、そんなことを謳っていた。
それを馬鹿みたいにまんまと信じ込み、身を任せた危機管理能力0のわたしに、突如訪れた悪夢。
状況理解能力が格段に鈍くなっていた朝方。
更にアルコールを取り込んでいたせいか、何が起きたのか少しの間わからなかった。
追突。
というわけで、入院中。
嘘。
入院中ってのはね、嘘。
この世の中、嘘だらけ。
雪に溶け込んだ塵の様にこっそり紛れて、空気中の二酸化炭素みたいに溢れてる。
嘘のせいで傷ついたことだって、いくつもあった。
嘘のせいで、嫌悪感を抱いた人もいた。
嘘のせいで、嫌悪感を抱いた人もいた。
ただ、嘘があるから救われてたこともあって、嘘があって生きていけてる気もしてる。
“嘘つき”は嫌いだと言う人も多いけど、人間が嘘をつけなくなってしまったら、争いや憎悪、怨恨ばかりが生まれて、いつしかこの世界は滅びてしまう。
嘘で本音を隠せるからこそ、人はここまでやってこれていて、嘘をつかなくなったらそれこそ、たぶん本当の終わり。
正直者の木こりではいられない。
どうせ、金銀の斧なんか貰えないもん。
だけど、わたしはやっぱり嘘は嫌いなのです。
嘘が憎い。
こんなことを思ってしまうのは、
環境のせいか、
経験のせいか、
それともあのテレビCMのせいか・・・。
頬を伝い流れ落ちるものが涙なのか雪なのか。
答えがわからなかったわたしは、そっとハンカチを取った。
雫はそこらじゅうに散らばっていた。
ハンカチで服を拭っても、しばらくこぼれ続けていた。
そして、ついにハンカチは自分の容量を越え、役割を終えた。
めっちゃ雪降るじゃん。なにこれ。