映画「パターソン」を観ました。
以下、微妙にネタバレを含む記事となりますので
未見の方は、
ぜひ先に映画を観てからお読みください
同じ週に、
「エンドレス・ポエトリー」と
観て、消化がおいつかない!という感じで
なかなか書けなかったのですが。
ようやく夫の寝かしつけで寝落ちしたのちに目覚めた深夜3時(早朝?)
PCを開きました。
私がこの映画から受け取ったものを書いてみます。
(パターソン氏がノートに詩を書くように)
パターソン市に住む、パターソン氏はバスの運転手。
まるで表札みたいに行先表示が「PETERSON」と書かれたバスを
淡々と運転する毎日。
出庫前の時間、お昼休み、帰宅後、彼は自分のノートに詩を書きためている。
美しくクリエイティブで魅力的な妻ローラとの愛の日常
犬のマーヴィンとの微妙な関係
乗客の会話
街の人たち
同僚
パターソン氏の日常と
パターソン市の日常が
静かに描かれていくうちに、自分も市の住人となる。。。
他の人が書いたレビューを帰宅してから読むと
「日常の幸せ」を描いた映画、というふうに評されているけど
日常がそうであるように、その中にじつにたくさんのメッセージがちりばめられている。
印象に残ったこと
★1★村上春樹の小説世界みたい。
この映像描写が、村上春樹の小説世界とすごく似てるなあと思いながら
観ていた。
不思議な象徴的なメッセージ。
夢の話
双子
詩
魅力的な妻のどこまでもクリエイティブな突飛さとゆるがない愛
犬との距離感
コミュニケーションはあまり達者ではないが誠実な主人公
(妻とのコミュニケーションさえ、顔色をみながら、あまり率直ではない)
★2★女たちが魅力的
妻が外見も強力に美しいのはもちろんのこと、
独自の美意識とクリエイティビティと自己肯定感!
「ここまでやってもよいのか!」という圧巻さ
惜しみない愛の表現。
これは、パートナーシップの参考になる。
バーで元カレともめる女性も、凛としてカッコいい。
自分の意志がハッキリと言えて、揺るがない。必要以上には攻撃的でない。
街で出会う詩人の少女も、凛としていて
生き生きと歓びに溢れている。
(迎えにきた笑わない母と姉との落差も印象的)
爽快。
★3★理想的なパートナーシップ
対等で、尊敬、尊重、応援がある。
愛を伝えあう。お互いにお互いを必要としてその存在に感謝している。
慰めたり元気づけるにも一定の距離をとっている。
それぞれ自分の活動を大事にしている。
相手の自主活動を応援している。
自分を楽しませることと、相手と楽しむことの使い分けをしている。
完全に理解しあっているわけではないが、
相互にわからない部分も含めて受容しあっている。
なんて理想的でしょう。
★4★主人公の過去
パターソン氏は元軍人である。
私は映画を観てるときにはそれを読み取れず
帰宅してから他の人のレビューで知って、
この映画に流れるそこはかとない不穏な空気はこれか、
と腑に落ちた。
事件が、起こりそうで起こらなくて、
じりじりする。
運転中の風景の歪みのようなもの、
パターソン氏が内に閉じこもっている感じ、
パターソン氏のルーティンの正確さ、
小さな事件が起こったときの、意外な身のこなし
そのあとの気持ちの処理・・・
これは、軍人に限らず
人が持っている「過去」の重みの普遍性を描いているようにとれる。
何らかの苦痛からのサバイバーが
淡々と、小さな日常の幸せを積み重ねていける希望と
しかし日常の中にはどこか自分が生き生きと奔放ではいられない
うっすらとした不安みたいなものがある。
その代わり、屈託のない存在とかかわることで、バランスしている。
小さな哀しみと悼みと、そして希望がある。
★5★表現への賛歌
詩。
だれに認められることも必要としていない表現。
でも、分かち合われるときの素晴らしさ。
「詩を読んできかせる」という文化。
(これはエンドレスポエトリーでも思った)
詩人というものへのリスペクト。
装いという表現
家具や内装も表現である。
下手な音楽も楽しんでよい。
食べ物も表現。
将来の夢(意識できる望み)を描くこと、
日々観た夢(与えられた啓示のような)を分かちあうこと、
誠実に働くこと。
働くことと、詩人であることと、町の住人であること、家での過ごし方、、、
すべて表現であり、ことほがれている。
★6★日本人の滑稽さ愛らしさ
おまけ。永瀬正敏の好演している日本の詩人(おそらく職業は会社員)の
ふるまいの絶妙な「日本人ぽさ」
ジム・ジャームッシュの愛を感じるが
ブルドッグという個性的な容姿の犬をこのんで愛でる感覚に似ている気もする・・・・
以上、私の受け取ったものメモでした。
あ~、書けてすっきり。
これも、「映画評としての価値」とか「役に立つかどうか」とかを考えない
内的世界の分かち合い、だな。。。。
「エンドレス・ポエトリー」からは
「お前自身の詩を謳え!」というメッセージを受け取ったけど
この映画からも
「きみはきみの表現をしていいんだよ、もうしてるしね」
っていうメッセージを受け取った。
そして、「わたしは、ダニエル・ブレイク」からは
「自分自身の誇りとともにあれ」と言われた。
パターソンの日常に、同じモチーフが繰り返し現れるように
私も、1週間のうちに
同じようなメッセージが繰り返し形を変えて届けられた。
そんな映画週間だったのでした。
映画って、ほんとにいいですね。
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