神戸に1泊、大阪に1泊の、2泊3日で関西出張を果たしました

これからちょくちょく行きたい!
全国に身軽に行きたい!!
と強く思いました。
旅行の習慣がないので、47都道府県、いったことないとこだらけです。
講座の内容などはまた後ほど振り返りますが
今回、帰宅してからもしばらく耳の奥に関西弁が鳴っています。
聞こえる標準語と同時音声で関西弁が流れているような感覚。
(このくらい、英語が自分の中で鳴ってくれるといいんだけど

)
日曜朝、大阪・鶴橋の喫茶店で2時間ほど過ごしたのですが
その時聞こえてきた会話が、何度も脳内再生されています。
以前、大阪在住の友人が
「大阪は、ビルのある田舎なんよ」と言っていた。街並みは都会でも、暮らす人が、都会人ではないのだと。
別の人(車椅子ユーザーさん)が
「大阪で転んだら助け起しに人が寄ってくるけど(下手したら飴ちゃんどころか、おにぎりまで差し出される)、
東京で転んだら人がわっと離れて輪ができた」
と言ってたときには「そうなのかな」とピンとこなかったけど
今回、なんかじわっとわかる気がした。
この喫茶店で隣に座ってスポーツ新聞読んでたおっちゃん(推定45歳)が渋い声で
「お兄さん、お兄さん」
とウエイター(推定50歳)を呼び止める。
「間違うてるで」
おっちゃんはテーブルの上の茹で卵を指す。
ウエイターは、伝票を見直して一言。
「ほんまや」
かくして茹で卵は下げられ、おっちゃんは新聞の続きを読んだのでした。
これが東京だったら
「すいません、ちょっと」
「あ、はい」
「これ、頼んでないですけど」
「あ、さようでございましたか、失礼いたしました」(下げる)
てな感じになる?
なんていうのか、役割の遂行、で進んでいる。
「ほんとだ」という実感の声、って出てこない気がする。(出す性質の人もいるけど)
なんだろう、この身内感、リラックス感。
こりゃ~心地よいだろうな。
2時間喫茶店にいるあいだ、いくつかのドラマが耳に入ってきました。
カップル・男推定48歳「・・・・」
女推定43歳「なに?」
男「聞いとったんか。言うたで」
女「聞いとるわ。あんたの声が小さいんや。糸電話か!」
男「(黙)」
…これたぶんケンカじゃないんですよね??
客「すいませーーーん」
ウエイトレス(推定20歳)「待ってください!ちょっと待ってください!」(まず自分の仕事を終える)
別の客「あ、ちょっとちょっと」
ウエイトレス「待ってください、ちょっと待ってください!」(その前の客のオーダーを訊きに行く)
ウエイトレス(厨房に向かって)「Aセットワン、Bセットワン、このトーストは焼きすぎないでください」
このウエイトレスさんのキャラが良かったなあ。
とりつくろってない。
眼鏡をかけて、髪をひとつに束ねて、推定身長155センチ、推定体重68キロ、
一生懸命だけど全然媚びてなくて、ただまじめに全力で仕事をしている。
ウエイター(50)が外のメニューをモーニングからランチに変えようとすると
ウエイトレス(20)「ああ!うちがやるのに!もう!」
となんか怒ってたり。
ウエイター(50)に「オマエな、ここにこれ置いたら邪魔やねん。親切のつもりかもしらんが、余計やねん」と何かしら注意されてたり。
頑張れ、ウエイトレスさん。
前日は神戸の柔らかい関西弁を聴いていた。
そして翌日、大阪の元気な関西弁。
思ったのは
標準語より、「気持ち」のありかが伝わるなあ、ということ。
だから、話が胸に入ってくる。
頭で理解しようとしなくても、ココロに流れ込んでくる感じ。
どこの方言でもそうなのかな。
そういえば、ずうっと昔、両親が離婚した後、10年後くらいに祖父が亡くなり、葬儀の件で母が久しぶりに父と電話で話したら、当時の父は川崎あたりで働いていたらしく、標準語で「あんたも(葬儀に)来るの」と訊いたそうだ。それを母は「気取っていた!!!」と電話を切ってから憤慨していたことを思い出した。
新潟弁では「おめもくるんか」かな。
父にしてみれば、気取ったつもりはさらさらないけど
年数が経っていた戸惑いと、その時の習慣の標準語、だったと思うのだけど。
都会に住む私は、多少イントネーションは変かもしれないけど、基本、方言ではしゃべらない。
都会に住む私は、中身は地方の出身だけど、ある意味つながりを断ちたくて上京してきたところもある。くだんの大阪人のいうところの「都会人」ていうのは、実は都会生まれの人に限らず、むしろ地方出身者の「ある種のつながりにうんざりしてきた人」が多くを占めているのかもしれない。
言葉と、気持ち。
本心と、役割。
どこにいても、自分でいること。
役割を果たすときにも、自分を殺さないこと。
ふりをしないこと。
つながりに対して開かれた状態でいること。
気持ちの乗った本当の言葉で話すこと。
そうできるかな?
旅から帰って
そんなことを考えています。
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