2023年5月15日に
食道胃接合部癌のステージ3と診断された
父(当時66歳)の闘病の様子を
娘目線で綴っていきます。
私の弟たち
弟(長男)→実家暮らし。標準治療反対派で、父の治療には一切関わらないと宣言。
弟(次男)→県外住み。父の選んだ治療に賛成というスタンス。
弟(末っ子)→県内住み。三男。歳の離れた弟。とても頼りになる。父の通院の付き添いなど全て請け負ってくれている。
3月29日
16時半ごろに息子と2人でリビングにいると、長男から電話がありました。
正直、家族からの電話には身構えてしまいます。
私「もしもし、どしたん?」(かなり緊張気味)
長男「お父さんの部屋におるんやけど、お父さん、今寝てて。俺も眠くなってきたけん、ちょっと電話してみた」
私「そーなんや。どのくらいおるん?」(ほっ)
長男「1時間半くらいかな。お父さんの部屋、あったかくて、静かなんよ。雑音が何もなくて居心地がいいんよね。」
ここで、長男にビデオ通話にしてもらって、父の様子を少し見せてもらう事にしました。
息子もスマホの画面を見ます。
父は長男の声で少し目が覚めたところでした。
ビデオ通話で部屋の様子や父の様子を見せてもらって目についたのは、リポビタンDの瓶。
父が飲みたがったから買ってきたとのこと。
父は仰向けで足をリクライニングで少し上に上げた体勢で寝てました。
長男「この管から薬入れてるんよ。お父さん、今日は食欲も少しあったよ。(あとでよく聞いてみたら、果物を少し食べたらしい。)
なんか、一昨日、あんまり眠れなかったらしいけど、昨日はちゃんと寝られたって。」
私「そーなん!よかったぁ」
長男「お父さん!ねーちゃんと(息子の名前)やで!話す?」
父「かまん。今度来るんやろ。」
父は体がダルそうに見えました。体動かすのもしんどい様子。声量も小さいです。
その後は、
長男「(息子の名前)は勉強頑張ってるん?」
息子「100点取った!理科で!」
私「3学期の期末でね!凄くない??」
長男「えーー!めっちゃ賢いやん!!!」
と息子の成績で3人で盛り上がったら、
父「(息子の名前)、驚いてわしの寿命縮んだやないか。」
一同、爆笑です
私「むしろ喜びで伸びたやろ(笑)」
父「どこの高校行くかが肝心やけんな。頑張れよ。」
この時の声は大きめでした。息子に聞こえるように頑張って声を出してくれたんだと思います。
父は、以前から息子の進路を気にかけてくれています。
私と息子、それぞれに「頑張る」と口々に言いました。
通話時間は25分くらいでした。
父はそんなに会話に入ってこなかったけど、少しでも楽しんでくれてたなら良いな
父は決して状態が良かったわけじゃないけど、姿を見て声を聞けたら、少し心が落ち着きました。