遺言を残そうと思ったら-8(遺留分で迷惑をかけないようにする) | サラリーマン弁護士がたまに書くブログ

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2019年7月にうつ病を発症したことをきっかけにブログを始めたサラリーマン弁護士が、書きたいことをたまに書いています。

 

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このブログでは、弁護士である僕が、もし仮に自分が紛争・トラブルの「当事者」となった場合に、「自分だったこうするだろうな」ということをお伝えしてしています。

 

僕自身、これまでの人生で大きな紛争・トラブルの当事者となったことがなく、今この瞬間、紛争・トラブルに直面されている方の苦しみや不安を代弁できるような立場にはないのかもしれません。

 

ただ、自分が紛争の当事者となった際の対処法を弁護士目線でお伝えできれば、それが、ご覧になった皆様のお役に立てるかもしれないと考えています。

 

あくまで、「僕だったらこうするだろうな」ということですから、ご覧になっている方々に必ずしも当てはまらないとは思いますが、僕のやり方をヒントに、自分なりに応用していただけたら、とても嬉しいです。

 

ご覧になっている皆様のお顔も名前も残念ながら知ることができませんが、アクセスしてくださり、ありがとうございます。本当に励みになっています。

 

【 今日のトピック:遺言を残す 】

 

今日も引き続き遺言について書いていきます。

 

さて、昨日のブログでは相続税について書きました。

 

相続税には基礎控除があって、今回の設定では僕には妻と子ども2人がいるので、基礎控除は4800万円となり、4800万円までは相続税が課税されません。

 

だから、相続税によって寄付先に迷惑をかける心配はいりません。こんなにたくさん遺産を残す(ことができる)予定はないので(笑)。

 

さて、今日は遺留分で迷惑をかけないようにするにはどうすればいいか、ということを話そうと思います。

 

まあ、いちばんの予防策は、生きている間に相続人たちに教育しておいて、僕の意思を尊重してくれるようにしておくことです。

 

遺留分を請求してほしくないという僕の意思を尊重して、遺留分を一切請求してくれなければ、万々歳です。

 

でも、そんなことは、死んでみないとわかりません。

 

全額寄付するなんて遺言を残したら、やっぱり遺留分を請求されちゃうかもしれません。

 

ま、遺留分を請求されたらされたで寄付に伴う責任として処理させるという考えもアリですが、僕はそんなことはしたくありません。

 

うーん、遺留分だけは除外して寄付する、というのがいちばん遺留分の請求を回避できますが、「遺留分」ってそんなに簡単にはじき出せるもんじゃありません。

 

遺産の総額が判明して初めて、遺留分の金額がはじき出せるわけですが、遺産の総額って、そんな簡単には算出できません。

 

特に不動産が遺産に含まれてしまっては、不動産の評価額をどうするか問題が発生します。

 

それに、葬儀費用や未払いとなっていた医療費など、死んだ後に金額がはっきりするものもあります。

 

こういった金額をひとつひとつ算出して初めて、「遺留分」の金額は明らかとなります。

 

だから、「遺留分を除いて寄付する」なんて遺言を残したら、いつまでも寄付できないことになってしまいます。

 

それは僕の意図するところじゃありません。

 

「遺留分を除いて」なんて書いてしまうと、「遺留分」を厳密に計算する手間が発生してしまいます。そんな面倒を死んだ後に残したくはありません。

 

じゃあどうすりゃいいんでしょうか。

 

うーん、僕だったら、遺産の金額に応じて2つに場合分けします。

 

僕の場合、死ぬまでに財産をなるべく全部預金に変えておく予定なのですが、その預金口座の残高によって場合分けします。

 

預金が500万円までであれば、寄付しません。

 

残った預金から葬儀費用や医療費を支払ってもらい、残りは相続人たちで話し合ってわけてほしいです。

 

で、預金が500万円を超えるなら、500万円を超える金額の半額を寄付して、残りを相続人たちで分けます。

 

例えば、預金が1200万円なら、500万円を超える部分=700万円の半額=350万円を寄付します。

 

こうしておくと、遺産の半額以上が寄付される心配はありません。

 

なおかつ、金額も算定しやすい。

 

「遺留分を除く」という書き方ではなく、「預金から500万円を除いた半額」という書き方にしておきます。

 

そうすれば、遺産の総額を決めなくても、すぐに寄付することができます。

 

そして、生前にあらかじめ遺産を預金に集中させておくことで、なるべくたくさんの財産が寄付できるようにしておきます。

 

もちろん、遺産の全てを預金にしておくことは難しいでしょうが(洋服や本や家電などはどうしても残ります)、それらは相続人たちにあげます。

 

結局、500万円は確実に相続人たちが確保できるようにしておきます。

 

その500万円から葬儀費用とか医療費とかを工面できるようにしておきます。

 

いろんな支払いは500万円で工面してもらう。

 

500万円を超える部分の半額は寄付する、ということにしておけば、寄付する金額をはじき出すのも簡単です。

 

ま、1円未満の端数がでる可能性がありますが、その端数を切り捨てた金額を寄付するようにすればいいです。

 

こんな感じですかね。

 

僕だったら、こんな感じで、遺留分の問題を回避しながら、なるべくたくさん寄付すると思います。

 

あと、寄付するのではなく、相続人の中で、多くもらう人と少なくもらう人で差をつける形で遺言を書くこともあるでしょうが(こういう遺言がほとんどだと思います)、これは、昨日までのブログで書いたように、遺言を書いた後に事情が変わる可能性があるので、僕はよっぽどのことがないと書きません。

 

だから、たぶん書かないと思います。

 

例えば、長男にたくさんあげようと思って遺言を書いたら、遺言を書いた後に長男が態度を豹変させてしまったらめちゃくちゃに胸クソ悪いでしょう。

 

そんな思いはしたくないので、相続人間に差を設けるような遺言は書かないと思います。

 

今日はこのへんにします。

 

それではまた明日!・・・↓

 

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