最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦 -9ページ目

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「政治」の範囲としてはあくまで個人個人の考えを尊重致しましす。
私は政治哲学と歴史学、そして生物学の観点から述べたいと思います。
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本来、斬新な改革は野党の役目のはずなんですよね。
新しい事を提案する革新派の外部と、過去の支持と実績を掲げて現状維持しようとする保守層。

本来そうあるべきなんですよね。
新しい考えやアイデアは必ず外からやってくるんです。
自分の中の新しい物なんて、所詮、自分の分身に過ぎないのです。
会社の社長人事を見れば解ります。外部招聘と内部昇格を比較したら、どちらが大きく変わるか?ですよ。

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「学術会議」が取り上げられてますが、その前の「検事」も結局は同じかと思います。
私が一番違和感を憶えるのは

「野党が反対すればするほど、野党が『古い政権与党』を守り続けている」

ということです。過去の総理答弁や過去の閣議決定を覆すのは、寧ろ野党の役目なのでは?

そして無条件にベルトコンベア式に学者が任命されると、本来は野党が

「なあなあの関係だ!税金の無駄遣いだ!」
と攻撃するはずなんですよね。

これじゃまるで野党が

「もっと怠け者になれ!
官僚に仕事させるな!
総理がチェックすることそのものが権力の濫用だ!」

と、言ってるようなものです。

総理が先頭に立って改革を進めて、反対する野党が今のままでいようとするのがどれだけ異常なことかということです!
まぁ、「話し合い」なんて絵空事で、結局は前日までに根回しで全てが決まってるんでしょうけど…。

つまりは日本人は対極の立場の者と意見交換することが苦手なんだなと思います。

大阪のネジれ現象は非常に興味深い結果でした。看板や立ち位置でなく、政策内容で本来は手を組まない党が組み、組んでいた党が対立したのは良い前例だと思います。

私が杞憂すのは「面倒くさい問題を解決するくらいなら、官僚組織や既得権益はそのままにしておいて、国民には給付金だけ与えておけ」

ってならないか?ということです。

「すぐに結果が出なくとも、正しく必要な改革の負担をする」

っていうのがどれだけ理解を得られるかと言うことですよ。

何がなんでも変わろうとしない人は、沈みゆく舟にしがみつてるようにしか見えない私でございます。
「いらっしゃいませー!…って、セイジ!?来るのが遅いわよ。」

「悪りいな、アビス。
もうすぐ大事な客が来る。今後を決定付ける打ち合わせなんだ。」

「ふ~ん、秘密会議は『議事堂よりも料亭』ってねてね。
あたしの店を選んでくれて嬉しいよ。まっ、この店もあんたがシオンの村で稼いだ資金なんだけどさ。」

「繁盛してるじゃないか。
やはりアビスに店を任せて正解だったな。」

「うん…全部セイジのお陰だよ。
体を売らなくていいカタギの店を経営したいってあたしの夢を叶えてくれてさ…。」

「サラもフィーネも自分の道を見つけた。
アビスの店も軌道に乗って安心したよ。」

「あとはあんたがちゃんと責任取ってオメガを嫁に迎えてやんないとね~?」

「や、やめろよアビス!オメガはちゃんと村で教師の役目を…。」

「わかってるわよ。でもあの娘はずっと待ってるわよ。
世界平和…や魔物との融和なんて壮大な夢もいいけど、近くの女を幸せにしてこそ男の価値ってもんよ?」

「お前が言うと説得力がハンパないな…。
まっ、今夜はその為の重要な打ち合わせなんだが…。」

「いらっしゃいませ~。」

「来たようだな。」

初老と呼ぶには失礼なおよそ50代半ばほどの逞しい身体の男性は無言でカウンター席の俺の隣に座った。

「商売上手な男セイジよ、余を呼び出したからにはそれなりの土産話はあるのだろうな?」

「…って、あんた大魔王!?」

「そう構えるでない武道家の娘よ。
今は店の主なら、注文を聞いたらどうだ?」

「む…確かに。趣味の悪い変身魔法しか使えない大魔王様、ご注文は?」

「お嬢さんのお気には召さないようでしたな。
余を等身大の人間にしてみたつもりだが?」

「悪いわね~あたしは魔族時のあんたの方がまだ紳士的に見えたわね~。」

「率直なお嬢さんだ。なるほど、店が繁盛するわけだ。」

「大魔王閣下、俺の用件は…」

「事を急くでない人を見る目がある男セイジよ。
まずは注文だ。
このエリュシオンの町自慢の果実酒とデビルフィッシュの盛り合わせを。」

「へ~、デビルフィッシュを頼んでくれるなんて流石は大魔王閣下様ね。この町は信仰に篤い客が多くて、いくらフィーネ達が高速馬車で新鮮な魚をシオンの村から届けてくれても、デビルフィッシュだけは余っちゃうのよね~。」

「禁忌の食べ物を避けただけで神の傍に居れた気になるとはなんとも人間らしいではないか?」続
「才蔵、これを受け取ってくれ、俺とフィーネで釣った魚だ。」

「何から何まですまないな、勇者セイジよ。先日は人間から娘達を守ってくれてありがとう。」

「村が復興し、『魔王の手先』の俺が勢力を伸ばせば、あのような衝突は増えるだろうな。
だがそれを黙らせるのは武力よりも経済力。または…。」

「勇者の政治力ってわけだな。
で、今日俺を訪ねた理由は?娘達の様子伺いだけではないだろう?」

「勿論だ。サイクロプスの才蔵さんには、大きな仕事を頼みにきた。かつて『闘将の刀匠』と名を馳せた貴方にな…。」

「『闘将の刀匠』とはまた懐かしい二つ名を…。ダンテさんに聞いたのかい?」

「あぁ、試しに聞いてみれば真っ先に貴方の名を出したよ。
鍛冶屋を探そうと思ったら、こんな身近に居たんだからな。」

「確かに俺達1つ目巨人のサイクロプスは、本来燃え盛る炎を操り、精霊の力を借りて伝説の業物を錬成する鍛冶職人だ。
だが今ではシオンの村を立て直す土木屋に何のようだい?」

「ウチのフィーネ=クライマクスがデザインした舟を、魔力で走る高速挺の動力部分を、あんたに作ってほしい。」

「ほう、魔力で走る舟か。平和な世の中になれば、魔法使いは失業だからな。
天才少女のフィーネちゃんは考えることが違うな。
全く、ウチの娘達もこれくらい勉強好きならな…。
いいぜ、勇者セイジには娘を守って貰った借りがある。
俺でよければその舟を作らせてくれ。」

「ありがたい。才蔵さんの協力を得られれば百人力だ!」
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「ところで才蔵さんよぉ、あんたといい、半魚人の大介さんといい、貴方達は魔王軍に興味はなかったのかい?」

「魔王軍ねぇ…。怪物や魔族は『自由』を愛するんだよ。
しかし、あの『悲劇の敗将』ブリーデン=カークランド将軍がいまや『大魔王』か…。そして勇者セイジが地上の半分の統治権を…。時代は変わったもんだ。リリスに感謝だな。」

「ちょっと待て才蔵さん。その名前は冒険中に何度も聞いたぞ?魔王軍の兵隊達は口々に『リリス』と言っていた。」

「だろうな。俺や大介や、魔王軍の兵隊の大半は『暗黒の地母神リリス』信仰している。大魔王・ブリーデン=カークランドとの忠誠とは別物だよ。
そして俺はセイジさん個人を気に入った。

ブリーデン=カークランド…これが大魔王の本名か…。彼は怪物や魔族達を全て掌握仕切れて居ないのか?

俺に地上世界の半分を与えた理由とは?