おはようございます。
先日福島第一原発の事故のINES尺度が、日本政府によりレベル7へと引き上げられましたが、その対応の遅さをフランスのNGO環境団体CRIIRADが批判しています。最初にその記事を要約しようと思ったのですが、CRIIRAD側が正式に和訳していたので、そちらのリンクを紹介します。
続いてフランスの主要紙ル・モンドの記事で、東電の対応の善し悪しを問う記事を要約します。
CRIIRAD
4月12日付
専門家が計算するあいだ、住民は被害を被る
http://www.criirad.org/actualites/dossier2011/japon_bis/en_japonais/jap_classement_ines.pdf
続いては、ル・モンドの記事を要約します。
LE MONDE
4月15日付
Tepco a-t-il bien réagi à l'accident nucléaire à Fukushima ?
リンクはこちらから
<要約>
・今回この記事を書くにあたって取材した原子力の専門家達は皆、事を大きくしないように注意しているようであった。そして日本の同業者達に「石を投げる」ようなことを拒んでいた。
・CEAフランス原子力庁の長官であるChristophe BEART氏は「当初事態はとても困難なものであった。道路も閉鎖されており、電力も落ちていた。作業員達の心理状況をも考慮しなければならない。津波と地震の影響で、家族の安否が分からないまま活動を余儀なくされた者もいる」と前置きした上で、取材に応じた。また正確な結論を導くためには、事故が完全に沈静化する必要があると語った。
事故を防ぐことは可能であったのだろうか。
・揺れが生じた際、原子炉は正常に停止した。しかし続いて到来した津波が冷却システムを破壊した。ASNフランス原子力安全委員会のThomas HOUDRE氏はこれを「想定外の出来事」であったとした。
・とはいえ匿名を条件にとある原子力の専門家は「東電は最初に適切な対処を行わなかった。当初から迅速に放水を行っていたら、1号機、2号機、3号機の炉心が一部融解することを防げた」と批判した。
・多数の専門家が「もっと早くに外国に援助を要請すべきであった」とした。またCEAのBEART長官は、「蒸気によって稼動するターボポンプのバッテリーが準備されていなかった。またフランスの様に、すぐに準備できる予備のディーゼルバッテリーで稼動するポンプがなかったのが残念だ」と続けた。
・先ほどの匿名の専門家は「圧力を解放するためにベントを開栓した判断は間違っていないが、東電は水素の存在を忘れていた」と続けた。その水素が建物の上部にたまり爆発を招いた。
・爆発により屋根の部分などが吹き飛び、放射能が放出されたとともに、ポンプや使用済み核燃料のプール、第2号機(第1号機もそうかもしれない)の作業施設などがダメージを受けた。
・多くの専門家が「水素が建屋内に篭らないために、屋根のタイルを一部剥がし通気溝を作るべきでった」とした。またCEAのBEART長官は「フランスの原発の様に水素の循環システムが整備されていたら、爆発は防げた、あるいは軽減できた」と語った。
・またIRSNフランス放射線防護原子力安全研究所のThierry CHARLES氏は「東電は直ちに冷却に取り掛からなかったことでリスクを犯した。原子炉内の冷却水は沸騰状態にあり、燃料棒が剥き出しになり放射能が漏れ出す事につながった」と指摘した。
海水の注入のタイミングは適切であったのだろうか。
・東電はメディアに海水の注入開始の遅さを批判されている。海水を注入すれば廃炉が余儀なくなるため、躊躇したというわけである。しかしそれに対してASNのHOUDRE氏は「東電は適切な順番で処理を行った」と評価した。原子力専門の学者であるBruno COMBY氏は「私の知っている限りでは、実際に原発内に海水が注入された事例は無かった。それを実行する前に、東電側は原子炉の設計企業などと相談をしたかったのでは」と推測した、
・多くの専門家達が、この海水の注入が事態が更に深刻化するのを防いだと評価した。とはいえIRSNのCHARLES氏は「海水が真水に、3月26日の時点で切り替えられて良かった。海水による冷却が続くと塩が配線、配管内などに詰まり冷却効率が悪化する危険性があったからだ」とも述べた。
続いての問いは、大気への放射能物質の流出をもっと少なくすることができたかだ。
・IRSNのCHARLES氏は「我々のデータによると、放射性物質の大半が、原子炉内の圧力を軽減するためにベントを開栓した際に漏れ出ている。とはいえ圧力が増加し続けると大規模な爆発が起きる可能性があったので、避けられない対応であった」と理解をしめした。冷却が早い時期に開始されることが、放射性物質の流出を少なく出来たのだ。
・原発一体をシートで囲むという東電側の案は、「良いアイデアだ」とCHARLES氏は続けた。「ただし新たな爆発を防ぐために、水素の抜け道を準備する必要がある」とも警告した。更に「原発周辺の地面への拡散防止の化学物質の散布は、土壌汚染を防ぐのに役立っている」と語った。
海への故意の汚染水の放出は必要であったのだろうか。
・東電は4月4日から10日までの間、故意に低濃度の汚染水を海へと廃棄し、高濃度の物の移動を行ったとした。これに関しては専門家達は「必要悪であった」と賛同し、高濃度汚染水を移すスペースが空くことで、作業員達の活動範囲が広がったとした。
それでは、チェルノブイリの場合の様に、石棺で早期に覆い隠すべきであったのだろうか。
・ASNのHOUDRE氏は「冷却をするためのあらゆる手段が、完全に断たれた場合には考慮しなければならなかったが、そうではなかったので今回は必要なかった。」とした。専門家達は福島第一の事故は、チェルノブイリのように炉心が大気中に丸出しになっているわけではないので、危険度が違うと指摘した。
東電の作業員達は危険にさらされているのか。
・これに関しては情報がとても限定的である。3人の作業員達が長靴をはかずに、高濃度の汚染水に浸ってしまったことが分かっている。「彼らは200mSv被曝したことになるが、一応日本が年間基準として設定している250mSvは下回っている」とASNのCHARLES氏は述べた。
・一方でNGO環境団体のCRIIRADは「生命に影響する重大な害」を招きかねない危険量だと警告している。しかし別の専門家は「国によって、緊急時には500mSvまでの被曝が作業員に許可される所もある。東電の作業員達がリスクを犯しているのは事実ではあるが、すぐに生命を左右する影響がある量ではないので、『犠牲』になっているとは言えない」と反論している。
・一部の作業員が放射能検知メーターをつけずに作業することが求められるなど、必ずしも法による規定が守られていないのも事実だ。
・現在のところ約20人の作業員が被曝の影響を受けたとされているが、チェルノブイリの234人に比べたら、今のところは少ない。また東電が下請けや孫受けの企業の作業員を多く活用している批判に対して、Bruno COMBY氏は「規模の問題で、東電は普段からメンテナンス作業など、多くの活動を外注している。そういった意味では、今回も多くの提携企業の作業員が借り出されるのは、致し方ないと言えるのかもしれない」と発した。
海外諸国からの援助は日本に無視されたのだろうか。
・まず最初に米軍は空中から、核分裂を防ぐ効果があるボウ酸を配布することを求められた。それと同時に、福島第一原発の一部を設計しているアメリカのGeneral Eletric社が、真っ先に支援を表明した。しかし日本側はそれをどこまで受け入れたかは不明である。
・全体的に、日本側は外国諸国による道具・ロボット・専門家などの派遣、提供の申し出に対して、受け入れるまでに長い時間を要した。現にフランス側のロボットの提供が断られている。これに関してBruno COMBY氏は「日本の原子炉の作業スペースがフランスのものに比べて狭すぎて、ロボットが入りきらないので断られたのであろう」と説明した。
・「海外に援助を要請するには、事情を正確に説明し、また回答を待つ必要があり、そう簡単なものでない」と、CEAのBEART長官は答えた。また現在では、フランス側から多くの専門家が日本に派遣されているとも述べた。
最後の問いだが、何故事故が発生してから1ヶ月以上がたつのに、通常の冷却システムが復旧していないのだろうか。
・IRSNのCHARLES氏は「驚くことではない。建屋内の汚染水を除去し、回線などを乾かし、そして配線やシステムに故障や問題がないか点検し、修理するのには数週間から数ヶ月を要する」と答えた。また周辺の土地を完全に除染するには、約20年ほどを要するとも説明した。
まとめとして、専門家達は東電は概ね適切な処置を取ってきたとした。しかしタイミングの遅さ、特に事故直後の対応の遅れを問題視した。
以上です。
また別の記事を要約します。
皆さん良い週末を!
皆さんこんばんは、今回は2本の記事を要約します。
1本目はAREVA側が更に8人の作業員を日本に派遣したとする声明、2本目はル・モンド紙が掲載したこれまで一ヶ月間日本政府や東電、原子力安全・保安院が犯してきた会見、声明などでのミスを羅列した記事です。
AREVA - 仏独原子力産業複合企業
4月11日付
Spécial Japon : huit experts en renfort de l’équipe en place à Tokyo
リンクはこちらから
<要約>
・AREVAは日本へと、新たに8人の作業員を追加で派遣しました。
・彼らの専門は、主に使用済み核燃料の処理、放射能汚染物質の除染、汚染された現場や汚染水などの処理です。これらの分野にて、どのように東電を援助できるかを検討していきます。
・先週末すでに日本にて活動しているAREVAの作業員達に合流し、行動を開始しています。
・以上の様に我々AREVAは東電への更なる支援を強化し、問題解決への手助けを続けていきます。
以上です。
続いては、ル・モンド紙の記事です。
LE MONDE
4月12日付
Fukushima : un mois d'erreurs de communication
リンクはこちらから
<要約>
・一ヶ月前に起きた地震、津波により、日本では1万3千人が亡くなり、1万4千人が行方不明となっている。
・そのような中、日本政府、東電、原子力安全・保安院は、とんでもないミスや嘘、矛盾した説明を繰り返してきた。それらの一部始終をまとめてみた。
3月11日
地震や津波の衝撃的な映像が世界中を巡っているが、まだ誰の目も福島第一原発へと向けられていない。日本政府は冷却システムが故障したものの、「放射能漏れが起こる可能性は低い」と発した。
3月12日
第一回目の水素爆発が起こる。メディアの多くが周囲での放射能汚染を報じ始める。第一号機付近では、「通常時の1000倍もの放射能物質が検出された」と共同通信は発表した。日本政府は、周辺の10KM圏内の住民に避難するよう指示した。しかし菅直人首相は、共同通信の情報は嘘だと否定している。
この当時日本国民は一般的に日本政府に賛同しており、海外メディアの報道を「煽っている」、「不安の種をいている」、「大袈裟」などと非難していた。
3月14日
新たな水素爆発が発生した。しかし枝野幸男官房長官は慌てて「放射性物質の流出の可能性は低い」とコメントした。
3月19日
東京の水道水で初めてヨウ素が検出された。政府は乳幼児が飲用しても問題ないとした。
日本国民の多くは、この時点でも大した問題はないと認識し、事態を直視することを避けている。
3月21日
福島周辺産のホウレン草から放射性物質が検出される。ホウレン草などの菜っ葉の野菜の多くの出荷が規制される。しかし日本政府は「健康には害が無い」と矛盾した説明を続ける。
ここにきてやっと日本国民は、大気汚染や食・水の安全に対する情報の欠如と不透明さに我慢できなくなり、同国の政府やメディアの批判を開始する。しかし主にTwitterでだ。
3月24日
水道水内の放射能濃度が、再び基準値を下回ったと発表される。石原東京都知事は浄水場へと出向き、カメラの前で水道水をコップに注ぎ、飲み干すというパフォーマンスをやってのける。それでも東京都民はペットボトルの水を求め続け、品薄状態が続く。
3月26日
日本政府の原子力産業賛美のロビー活動と、政府の東電への甘さが問題視されだす。追求された海江田産業大臣は、ひ弱で頼りない声で「状態が落ち着いたら、東電のあり方を検討する必要がある」と話した。
しかしこれ以降も政府と東電の過ちは継続される。海へは高濃度の汚染水が漏れ続けているものの、「問題ない」「心配ない」との台詞が永遠と繰り返される。
3月31日
IAEA国際原子力機関や環境団体・グリーンピースが避難指示圏外でも高濃度の放射能汚染を検出し、警告を発したにも関わらず、日本政府は避難指示圏の拡大を拒否した。枝野官房長官名は「そのような対処は必要ないと認識している」とし、原子力安全・保安院の審議官は「周辺の住民には安心してほしい」と言った。しかし日本政府はそれと同時に、「事態は深刻」と逆のことも発している。
4月7日
日本を強い余震が襲い、4人が亡くなる。女川原発でも被害が生じたと伝えられる。東電は水漏れが起きたと伝え、再び恐怖が蘇る。しばらくして東電は「水漏れではなく、容器からはみ出た」だけと訂正する。
世界各国が日本産の農作物の輸入を大きく制限している状況で、日本政府は福島周辺産の食品の出荷を再開する。
4月11日
プレッシャーに耐え切れず、日本政府は避難指示圏の一部拡大をついに発表する。東電の清水社長は謝罪で福島に訪れるが、3月13日以来公の場に姿を見せたのは、これが始めてである。
以上です。
こちらでも繰り返し起きている日本の余震、および危険度がチェルノブイリ級のレベル7に上げられたことが大きく報じられています。次はこれらに関した記事を要約したいともいます。
早く事態が収まってほしいものです・・・
1本目はAREVA側が更に8人の作業員を日本に派遣したとする声明、2本目はル・モンド紙が掲載したこれまで一ヶ月間日本政府や東電、原子力安全・保安院が犯してきた会見、声明などでのミスを羅列した記事です。
AREVA - 仏独原子力産業複合企業
4月11日付
Spécial Japon : huit experts en renfort de l’équipe en place à Tokyo
リンクはこちらから
<要約>
・AREVAは日本へと、新たに8人の作業員を追加で派遣しました。
・彼らの専門は、主に使用済み核燃料の処理、放射能汚染物質の除染、汚染された現場や汚染水などの処理です。これらの分野にて、どのように東電を援助できるかを検討していきます。
・先週末すでに日本にて活動しているAREVAの作業員達に合流し、行動を開始しています。
・以上の様に我々AREVAは東電への更なる支援を強化し、問題解決への手助けを続けていきます。
以上です。
続いては、ル・モンド紙の記事です。
LE MONDE
4月12日付
Fukushima : un mois d'erreurs de communication
リンクはこちらから
<要約>
・一ヶ月前に起きた地震、津波により、日本では1万3千人が亡くなり、1万4千人が行方不明となっている。
・そのような中、日本政府、東電、原子力安全・保安院は、とんでもないミスや嘘、矛盾した説明を繰り返してきた。それらの一部始終をまとめてみた。
3月11日
地震や津波の衝撃的な映像が世界中を巡っているが、まだ誰の目も福島第一原発へと向けられていない。日本政府は冷却システムが故障したものの、「放射能漏れが起こる可能性は低い」と発した。
3月12日
第一回目の水素爆発が起こる。メディアの多くが周囲での放射能汚染を報じ始める。第一号機付近では、「通常時の1000倍もの放射能物質が検出された」と共同通信は発表した。日本政府は、周辺の10KM圏内の住民に避難するよう指示した。しかし菅直人首相は、共同通信の情報は嘘だと否定している。
この当時日本国民は一般的に日本政府に賛同しており、海外メディアの報道を「煽っている」、「不安の種をいている」、「大袈裟」などと非難していた。
3月14日
新たな水素爆発が発生した。しかし枝野幸男官房長官は慌てて「放射性物質の流出の可能性は低い」とコメントした。
3月19日
東京の水道水で初めてヨウ素が検出された。政府は乳幼児が飲用しても問題ないとした。
日本国民の多くは、この時点でも大した問題はないと認識し、事態を直視することを避けている。
3月21日
福島周辺産のホウレン草から放射性物質が検出される。ホウレン草などの菜っ葉の野菜の多くの出荷が規制される。しかし日本政府は「健康には害が無い」と矛盾した説明を続ける。
ここにきてやっと日本国民は、大気汚染や食・水の安全に対する情報の欠如と不透明さに我慢できなくなり、同国の政府やメディアの批判を開始する。しかし主にTwitterでだ。
3月24日
水道水内の放射能濃度が、再び基準値を下回ったと発表される。石原東京都知事は浄水場へと出向き、カメラの前で水道水をコップに注ぎ、飲み干すというパフォーマンスをやってのける。それでも東京都民はペットボトルの水を求め続け、品薄状態が続く。
3月26日
日本政府の原子力産業賛美のロビー活動と、政府の東電への甘さが問題視されだす。追求された海江田産業大臣は、ひ弱で頼りない声で「状態が落ち着いたら、東電のあり方を検討する必要がある」と話した。
しかしこれ以降も政府と東電の過ちは継続される。海へは高濃度の汚染水が漏れ続けているものの、「問題ない」「心配ない」との台詞が永遠と繰り返される。
3月31日
IAEA国際原子力機関や環境団体・グリーンピースが避難指示圏外でも高濃度の放射能汚染を検出し、警告を発したにも関わらず、日本政府は避難指示圏の拡大を拒否した。枝野官房長官名は「そのような対処は必要ないと認識している」とし、原子力安全・保安院の審議官は「周辺の住民には安心してほしい」と言った。しかし日本政府はそれと同時に、「事態は深刻」と逆のことも発している。
4月7日
日本を強い余震が襲い、4人が亡くなる。女川原発でも被害が生じたと伝えられる。東電は水漏れが起きたと伝え、再び恐怖が蘇る。しばらくして東電は「水漏れではなく、容器からはみ出た」だけと訂正する。
世界各国が日本産の農作物の輸入を大きく制限している状況で、日本政府は福島周辺産の食品の出荷を再開する。
4月11日
プレッシャーに耐え切れず、日本政府は避難指示圏の一部拡大をついに発表する。東電の清水社長は謝罪で福島に訪れるが、3月13日以来公の場に姿を見せたのは、これが始めてである。
以上です。
こちらでも繰り返し起きている日本の余震、および危険度がチェルノブイリ級のレベル7に上げられたことが大きく報じられています。次はこれらに関した記事を要約したいともいます。
早く事態が収まってほしいものです・・・
こんばんは!
今回は友人のL.M君が転送してくれた、在日フランス大使館発在日フランス人向けの4月8日付のメールを日本語で要約します。Merci bien Matt pour le mail !
またそのメールでも紹介されていた、IRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)公表の在日フランス人向けの、食生活など日々の生活におけるアドバイス、注意事項集も訳したいと思います。
日本では伝えられていない注意事項があるので、皆さん是非参考にしてください。実際に注意事項内にも記載されていますが、日本政府の見解を否定するのが目的ではありませんので、ご注意ください。
在日フランス大使館発、在日フランス人向けのメール
4月8日付
<要約>
・在日フランス人コミュニティは、様々な面で通常の生活のリズムを取り戻しつつあります。
・原発においても多少の事態の改善が見られつつあり、状況の沈静化の可能性もでてきました。とはいえそれには数週間は要するでしょう。また、再び大きな地震などが起きてしまうと、今までの努力が泡になる可能性も秘めています。
・健康への影響、食べ物の安全性、環境問題など、日々の生活の中で我々が気になる質問は数多いと思います。そこで在日フランス人学校(フランス語によるインターナショナル・スクール、リセ・フランコ・ジャポネ・ド・東京)が、サイト上で在日フランス人の、原発・放射能に関する気になる質問を受け付けることになりました。以下は同校の校長のコメントです。
「当校は、保護者達から原発と放射能の健康、および日常生活への影響に関する質問を多く受けています。そこで我々は在日フランス大使館、CEAフランス原子力庁、およびIRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)と共同で、サイト上で皆様からご質問を集めることにしました。投稿された質問に対し、CEAやIRSNの専門家達が回答します。また当校の生徒や保護者など、直接関係している方々以外でも、在日フランス人の皆様はご遠慮なくご質問をお寄せください。」
注:質問を受け付けているサイトは、http://survey.lfjtokyo.org/index.php?sid=78752 です
しかし質問はフランス語でしか受け付けていないようです。もし皆さんの中で気になる質問がある方は、僕がフランス語で聞いてみますので、コメント欄にでもお書きください!絶対に答えてくれるとは限らないようですが・・・
・またフランス大使館職員に対して、CEAフランス原理力庁の専門家立会いの下、放射能の基本知識、および日々の生活でどう放射能と向き合えばよいのか、どう対処したら良いのかなどを説明する講習会が実施されました。在日フランス人の中にも希望者がいるようであれば、一般開放して開催するので、t.consigny@assemblee-afe.fr までメールを送ってください。
・IRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)は、サイト上で在日フランス人に対する情報や注意事項を掲載していますので、ご確認ください。(注:このメールの下に、僕が要約しています)
・在日フランス人協会(AFJ)、在外フランス人連合日本支部(UFE-Japon)、在日フランス人シェフ・パティシエの会(ACPFJ)が共同で、福島から郡山へと避難をしている300人を対象に、毎晩フランス料理の炊き出しを行っております。(注:ちょっと検索してみたのですが、なんとミシュランの星付きシェフも7人含まれているそうです。料理の内容もポテ、鶏肉のフリカッセ、パルマンティエ風挽き肉料理、ブルゴーニュ風牛肉の赤ワイン煮、オニオンスープなどすごい本格的なフランス料理でびっくり!現地のお年寄りの方の口に合っているといいのですが・・・詳細はhttp://www.ambafrance-jp.org/spip.php?article4673 へ)
・このような我々在日フランス人による被災地、被災者への支援活動は、これからも継続する必要があります。現地NGO団体などとも提携して、日本再建への具体的な支援プロジェクトを立ち上げる検討中です。
・このまま電化製品、自動車なども含む日本製の商品などの海外輸出が停滞すると、日本経済は大きな打撃を受けることになります。日本政府はそれに対して対応策を取っていると共に、安全性を確保していますが、フランスを含む輸出先での風評被害は広がるばかりです。このまま正しい情報が正確に伝達されていない状況が続くと、ネガティブキャンペーンへと繋がる危険性もあります。我々在日フランス人の使命として、フランスに正しい情報を発信して、日本経済を支えていく必要があります。
・東京やその他の日本の都市では、桜が満開となっています。この美しい桜の花びらが新しい日本のスタートを象徴するように、我々在日フランス人も頑張って貢献していきましょう。
以上です。
続いては、IRSN公表の在日フランス人向けのアドバイス、注意事項集を要約します。
IRSN - フランス放射線防護原子力安全研究所
4月8日付
在日フランス人向けアドバイス&注意事項集
リンクはこちらから
<要約>
・東京における放射能の濃度のピークは、風向きが東京方向に吹いていたこともあり、3月15日に迎えた。3月16日は値の減少が見受けられた。
・3月21日から24日の間に、雨などの影響により再び値の上昇が見られたが、15日ほどではない。最高130-140nSv/hの値を検出したが、健康にはまったく害の無い値であった。詳細は以下の二つの図を参照のこと。
・3月23日以降、大気中では新たな放射性物質は観測されておらず、すでに沈積している物質のみが検出され続けている。ヨウ素など半減期が短期な物質が多いこともあり、値は緩やかに下降しており、4月8日時点での値は84 nSv/hであった。
以下は、IRSNが在日フランス人に発する注意事項である。我々の声明は、日本政府の見解を否定するのを目的とはしていない。
福島第一原発からの放射性物質の流出により、大気中の放射能濃度が上昇した(特に周辺の四県では)。一方でこのところ新たな大気中へ流出は起こっていないので、今後は食生活への配慮に重点を移す必要がある。また福島第一原発の周辺(30KMの避難指示圏以遠でも)では依然比較的高い汚染濃度が検出されているので、注意が必要である。詳細は以下の通り。
・3月11日以降に生産された福島・茨城・宮城・群馬各県産の野菜類(特にホウレン草、カキナ、小松菜、レタス、食用菊、白菜、キャベツ、セロリ、ブロッコリー、パセリ、チンゲン菜など)および乳製品の摂取は避けること。埼玉・千葉・東京・神奈川各県産のものに関しても、適切なチェックを受けている物に限ること。
・バランス良い食生活を心がけ、同じ食材を続けて摂取しないこと。特に上記の野菜類に関しては、産地に関係なく続けて摂取しないこと。
・水道水に関しては、日本政府による特別な指示がない限り問題ない。
・真空保存された缶詰、ペットボトル飲料、乾燥食品などに関しては、放射能の影響は無い。
・放射能汚染度が基準値を超えた食材を一回間違って摂取してしまっても、直ちに健康に影響が出ると言う訳ではない。
・やむの得ない事情がない限り、福島・茨城・宮城・群馬各県へは渡航しないこと。これらの地域では、避難指示圏以外でも放射能濃度が高い地域がある。特に福島県の北西地区が要注意。
これらの四県においては、以下の3点に注意すること。
1.乳幼児へはペットボトル入りの天然水を与え、水道水の摂取は防ぐこと。
2.家庭菜園などの野菜は摂取しないこと。
3.野菜、果物は念入りに洗うこと。
・すべての地域において、放射性物質の屋内進入を制限するため、以下のことを心がけること。
1. 靴は屋外に置くこと。特に雨の日は。
2.屋内の床は、定期的にぬれた雑巾で拭くこと。
3.網戸、換気扇を定期的に洗浄すること。
4.カーペット、家具、フローリングなどの掃除機がけを定期的にすること。掃除機の紙パックはこまめに取り替えること。
5.口や手による内部被曝を避けるため、水性石鹸で定期的に手を洗うこと。
・東京やその他地域に在住することは、直接健康に危害を与えることはない。とはいえ、上記の通りこれから数週間、原発が安定するまでの間は食生活や、日々の行動に注意を向ける必要がある。
以上です。
これらの情報が皆さんのお役に立つことを祈っております!
それではまた!
ルイ
今回は友人のL.M君が転送してくれた、在日フランス大使館発在日フランス人向けの4月8日付のメールを日本語で要約します。Merci bien Matt pour le mail !
またそのメールでも紹介されていた、IRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)公表の在日フランス人向けの、食生活など日々の生活におけるアドバイス、注意事項集も訳したいと思います。
日本では伝えられていない注意事項があるので、皆さん是非参考にしてください。実際に注意事項内にも記載されていますが、日本政府の見解を否定するのが目的ではありませんので、ご注意ください。
在日フランス大使館発、在日フランス人向けのメール
4月8日付
<要約>
・在日フランス人コミュニティは、様々な面で通常の生活のリズムを取り戻しつつあります。
・原発においても多少の事態の改善が見られつつあり、状況の沈静化の可能性もでてきました。とはいえそれには数週間は要するでしょう。また、再び大きな地震などが起きてしまうと、今までの努力が泡になる可能性も秘めています。
・健康への影響、食べ物の安全性、環境問題など、日々の生活の中で我々が気になる質問は数多いと思います。そこで在日フランス人学校(フランス語によるインターナショナル・スクール、リセ・フランコ・ジャポネ・ド・東京)が、サイト上で在日フランス人の、原発・放射能に関する気になる質問を受け付けることになりました。以下は同校の校長のコメントです。
「当校は、保護者達から原発と放射能の健康、および日常生活への影響に関する質問を多く受けています。そこで我々は在日フランス大使館、CEAフランス原子力庁、およびIRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)と共同で、サイト上で皆様からご質問を集めることにしました。投稿された質問に対し、CEAやIRSNの専門家達が回答します。また当校の生徒や保護者など、直接関係している方々以外でも、在日フランス人の皆様はご遠慮なくご質問をお寄せください。」
注:質問を受け付けているサイトは、http://survey.lfjtokyo.org/index.php?sid=78752 です
しかし質問はフランス語でしか受け付けていないようです。もし皆さんの中で気になる質問がある方は、僕がフランス語で聞いてみますので、コメント欄にでもお書きください!絶対に答えてくれるとは限らないようですが・・・
・またフランス大使館職員に対して、CEAフランス原理力庁の専門家立会いの下、放射能の基本知識、および日々の生活でどう放射能と向き合えばよいのか、どう対処したら良いのかなどを説明する講習会が実施されました。在日フランス人の中にも希望者がいるようであれば、一般開放して開催するので、t.consigny@assemblee-afe.fr までメールを送ってください。
・IRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)は、サイト上で在日フランス人に対する情報や注意事項を掲載していますので、ご確認ください。(注:このメールの下に、僕が要約しています)
・在日フランス人協会(AFJ)、在外フランス人連合日本支部(UFE-Japon)、在日フランス人シェフ・パティシエの会(ACPFJ)が共同で、福島から郡山へと避難をしている300人を対象に、毎晩フランス料理の炊き出しを行っております。(注:ちょっと検索してみたのですが、なんとミシュランの星付きシェフも7人含まれているそうです。料理の内容もポテ、鶏肉のフリカッセ、パルマンティエ風挽き肉料理、ブルゴーニュ風牛肉の赤ワイン煮、オニオンスープなどすごい本格的なフランス料理でびっくり!現地のお年寄りの方の口に合っているといいのですが・・・詳細はhttp://www.ambafrance-jp.org/spip.php?article4673 へ)
・このような我々在日フランス人による被災地、被災者への支援活動は、これからも継続する必要があります。現地NGO団体などとも提携して、日本再建への具体的な支援プロジェクトを立ち上げる検討中です。
・このまま電化製品、自動車なども含む日本製の商品などの海外輸出が停滞すると、日本経済は大きな打撃を受けることになります。日本政府はそれに対して対応策を取っていると共に、安全性を確保していますが、フランスを含む輸出先での風評被害は広がるばかりです。このまま正しい情報が正確に伝達されていない状況が続くと、ネガティブキャンペーンへと繋がる危険性もあります。我々在日フランス人の使命として、フランスに正しい情報を発信して、日本経済を支えていく必要があります。
・東京やその他の日本の都市では、桜が満開となっています。この美しい桜の花びらが新しい日本のスタートを象徴するように、我々在日フランス人も頑張って貢献していきましょう。
以上です。
続いては、IRSN公表の在日フランス人向けのアドバイス、注意事項集を要約します。
IRSN - フランス放射線防護原子力安全研究所
4月8日付
在日フランス人向けアドバイス&注意事項集
リンクはこちらから
<要約>
・東京における放射能の濃度のピークは、風向きが東京方向に吹いていたこともあり、3月15日に迎えた。3月16日は値の減少が見受けられた。
・3月21日から24日の間に、雨などの影響により再び値の上昇が見られたが、15日ほどではない。最高130-140nSv/hの値を検出したが、健康にはまったく害の無い値であった。詳細は以下の二つの図を参照のこと。
・3月23日以降、大気中では新たな放射性物質は観測されておらず、すでに沈積している物質のみが検出され続けている。ヨウ素など半減期が短期な物質が多いこともあり、値は緩やかに下降しており、4月8日時点での値は84 nSv/hであった。
以下は、IRSNが在日フランス人に発する注意事項である。我々の声明は、日本政府の見解を否定するのを目的とはしていない。
福島第一原発からの放射性物質の流出により、大気中の放射能濃度が上昇した(特に周辺の四県では)。一方でこのところ新たな大気中へ流出は起こっていないので、今後は食生活への配慮に重点を移す必要がある。また福島第一原発の周辺(30KMの避難指示圏以遠でも)では依然比較的高い汚染濃度が検出されているので、注意が必要である。詳細は以下の通り。
・3月11日以降に生産された福島・茨城・宮城・群馬各県産の野菜類(特にホウレン草、カキナ、小松菜、レタス、食用菊、白菜、キャベツ、セロリ、ブロッコリー、パセリ、チンゲン菜など)および乳製品の摂取は避けること。埼玉・千葉・東京・神奈川各県産のものに関しても、適切なチェックを受けている物に限ること。
・バランス良い食生活を心がけ、同じ食材を続けて摂取しないこと。特に上記の野菜類に関しては、産地に関係なく続けて摂取しないこと。
・水道水に関しては、日本政府による特別な指示がない限り問題ない。
・真空保存された缶詰、ペットボトル飲料、乾燥食品などに関しては、放射能の影響は無い。
・放射能汚染度が基準値を超えた食材を一回間違って摂取してしまっても、直ちに健康に影響が出ると言う訳ではない。
・やむの得ない事情がない限り、福島・茨城・宮城・群馬各県へは渡航しないこと。これらの地域では、避難指示圏以外でも放射能濃度が高い地域がある。特に福島県の北西地区が要注意。
これらの四県においては、以下の3点に注意すること。
1.乳幼児へはペットボトル入りの天然水を与え、水道水の摂取は防ぐこと。
2.家庭菜園などの野菜は摂取しないこと。
3.野菜、果物は念入りに洗うこと。
・すべての地域において、放射性物質の屋内進入を制限するため、以下のことを心がけること。
1. 靴は屋外に置くこと。特に雨の日は。
2.屋内の床は、定期的にぬれた雑巾で拭くこと。
3.網戸、換気扇を定期的に洗浄すること。
4.カーペット、家具、フローリングなどの掃除機がけを定期的にすること。掃除機の紙パックはこまめに取り替えること。
5.口や手による内部被曝を避けるため、水性石鹸で定期的に手を洗うこと。
・東京やその他地域に在住することは、直接健康に危害を与えることはない。とはいえ、上記の通りこれから数週間、原発が安定するまでの間は食生活や、日々の行動に注意を向ける必要がある。
以上です。
これらの情報が皆さんのお役に立つことを祈っております!
それではまた!
ルイ
皆さんこんばんは!今日のパリは日本の初夏を思わせる暑さです。
さて、今回は2本の記事を要約したいと思います。
1本目は福島第一原発の現状をまとめるともに、日本産の食品への影響を説明したAFP通信の記事、2本目はWHO世界保健機構とIAEA国際原子力機関との癒着を暴いたRUE 89の記事です。
フランスAFP通信
4月6日付
Fukushima: une fuite colmatée mais de nouveaux risques d'explosion
リンクはこちらから
<要約>
・水ガラスなどを注入するなど、東電の作業員たちの努力により、海へと漏れ続けていた高濃度汚染水の流出源の穴を塞ぐことが成功した。これは3月11日の地震発生以来、一番の良いニュースと言える。これまで毎日7トンもの汚染水が流れ出ていた。
・とはいえ東電は、福島第一がチェルノブイリ以上の大惨事となる危険性を払しょくできたわけではない。現に第一号機に新たな水素爆発の可能性があり、窒素ガスの注入による予防が始まっている。この作業は数日を要するかもしれない。
・また高濃度汚染水の漏出を止められたからと言って、海への影響がなくなったわけではない。金曜日までに11500トンほどの低濃度汚染水が、故意に海へと放出される。
・これらの水は第2号機と3号機内に溜っているもので、作業員の活動を再開するために除去する必要があるとされているが、半減期が8日のヨウ素131と、半減期が数十年のセシウム137なども海へと流出されることになる。
・このように日本周辺の海が放射能物質によって汚染され続ける状況は、日本産の海産物への影響も大きくする。インドは火曜日日本産の全食品の輸入を3カ月全面禁止とした。中国、台湾、シンガポール、ロシア、アメリカも一部の食品の輸入を禁止した。EUも、3月24日より日本から輸入する食品に対して放射能度のチェックを実施しており、その制限値をさらに強化した。
・東北地域の住民や企業などへの賠償金で、東電の経済的損失は莫大なものになっている。まず最初に20KMの避難指示圏の住民達へ、一世帯ごとに1万円の義捐金を提供することを表明した。
・海江田産業大臣は、支援はこれきりではないとするとともに、即急に提供することを求めた。
・東電は政府とともに、企業や農家、漁師などへの損害賠償金を計算する必要もある。このような状況下東電の株は水曜日6.9%下落し、史上最低値を更新した。
・日本全体の経済的損失も壊滅的となっている。3月11以来東京への外国人観光客の数は75%撃沈しており、1100万人という年間目標値も達成することはできないであろう。
以上です。
続いては、WHO世界保健機構とIAEA国際原子力機関の異常な癒着を指摘した記事です。
RUE89
4月6日付
Fukushima, Tchernobyl : « L'OMS répète les chiffres de l'AIEA »
リンクはこちらから
<要約>
・元WHO世界保健機構の医師、チェルノブイリが生んだ孤児たちを支援するNGO団体Children of Chernobyl - Belarusの元代表、そしてスイス・バーゼル大学の名誉教授でもあるMichel Fernex氏が、チェルノブイリの場合も福島の場合も毎回見受けられるWHOの「奇妙なる沈黙」を問題視している。
・彼はWHOの医師として、1995年にWHOとIAEA国際原子力機関の癒着の事実を知るまでは、WHOの存在意義の正当性を信念として活動してきた。しかし同年に行われたチェルノブイリ、長崎、広島が(人体、および環境に対して)招いた結果を発表する学会の内容を、WHOが一切公表しなかったことに疑問を抱いた。
・彼はWHOにて内部調査を始めた結果、ついにWHOの元幹部から「WHA12-40という名のWHOとIAEAの条約の下、IAEA側から情報を公表しないように圧力がかかった」との証言を得ることが出来た。Fernex氏は「この条約は大変理解しがたい。片やWHOは世界中の人類の健康を守る団体、片やIAEAは民間原子力を促進する機関であるというのに!」
Michel Fernex氏
以下はRUE89がFernex氏に行ったインタビューをまとめたもの
RUE89:
1959年にWHOとIAEAの間で締結された条約、通称WHA12-40はどのような経緯で生まれたのでしょうか。
Fernex氏:
1956年、WHOはお抱えの生物学者たち(1人はノーベル賞を受賞している学者)に以下の質問をしました。「原子力産業が民間でどんどんと盛んになり、人々はこれからどんどんと放射能線を浴びることになるだろう。被曝の人体への影響はいかなるものか?」
それに対する学者達の答えは「原子力産業が盛んになれば人々への影響は避けられなくなり、ミュータントの数も増えるであろう。現在生きている世代だけではなく、後々の世代にも影響が生まれるであろう」というものでした。
この警告は国連を大きく動揺させました。何故なら翌年国連はIAEAを設立することになっており、IAEAの目的は「原子力を人類の平和、健康、繁栄のために活用し、それを促進、加速すること」とあったからです。言い換えれば、原子力産業のコマーシャルをする機関と言うことですね。
そしてIAEAは様々な組織と条約を結び始めました。その中で最も奇妙なのはWHOと条約を結んだことです。その条約の内容の一つは、原子力の特定の分野に関する情報を公開しないこととなっています。しかも特定の分野とはどの分野のことかも明らかにされていません。これはWHOの約款に完全に反するものです。原子力が危険という理由で、その情報を隠蔽するなどということは、決してあってはなりません。
条約のもう一つの内容は、チェルノブイリなど人類全体に影響が出る有事が発生した場合、それに対する活動、作戦は、双方の合意がないと実現できないというものです。
RUE89:
チェルノブイリと福島において、WHOの対応に共通点は見受けられますか。
Fernex氏:
両方の場合において、WHOの沈黙、奇妙なる沈黙が目立っています。数値やデータを集めないとWHOは何も仕事をできないのですが、WHOは数値を計ることを一切行っておりません。IAEAが流している情報をそのまま利用しているだけです。
今日本に行っても、WHOの作業員を見つけることはできません。いるのはIAEAの作業員だけです。このようWHOは表舞台から完全に消え去っています。
そして後々WHOは、40人、あるいは50人、それか5000人、500000人の人々が放射能により健康に害が生じたと発表することでしょう。そう、IAEAが公表する情報をそのままね。
RUE89:
つまり病人や死亡者の数も「作り出す」ということなのですか?
Fernex氏:
それが実際にチェルノブイリで起こったことです。私は2004年にジュネーヴで行われたWHOの学会に参加しました。3日間で、司会者はIAEAの代表者でした。彼は冒頭に、「今回我々は、チェルノブイリで400000人死んだのか、40人だけなのかを決めよう」と言いました。そして3日後、38人が死んだと結論付けられました。ちなみに、議論の間小児科の医師は退席させられました。これが普通と言えるでしょうか。
RUE89:
実際にNGO団体としてチェルノブイリ付近の子供たちに触れ合ってきたFernex氏は、WHOの見解と違う事実を目の当たりにされたとおっしゃいますよね。詳しく説明してください。
Fernex氏:
次世代になればなるほど、生物学上のミュータントが見受けられるようになっています。汚染された区域からはアパシー(無気力病)、白血病、心疾患、早期老化などの患者が多く見受けられるようなったが、それ以外にも1型糖尿病を患う患者が増えています。これは遺伝性がないもので、幼児や乳児などに多く見受けられます。
放射能に汚染された土壌は植物、特に樹木などへも伝染する。現地の人々は森に行き、木の枝などを拾い薪として燃やし、暖房として使われたり、鍋などを温めるために台所で利用されたりする。結果として、家中で台所が一番放射能汚染された部分となってします。燃やされて灰となった薪はバケツに入れられ、肥料として活用されます。そのようにして汚染は連鎖し、最初の状態より悲惨なものになっています。時間と共に汚染が薄れるというのは、まったくの嘘なのです。
以上です。なかなか考えさせられる記事でした。
それでは、皆さんおやすみなさい!また明日!
さて、今回は2本の記事を要約したいと思います。
1本目は福島第一原発の現状をまとめるともに、日本産の食品への影響を説明したAFP通信の記事、2本目はWHO世界保健機構とIAEA国際原子力機関との癒着を暴いたRUE 89の記事です。
フランスAFP通信
4月6日付
Fukushima: une fuite colmatée mais de nouveaux risques d'explosion
リンクはこちらから
<要約>
・水ガラスなどを注入するなど、東電の作業員たちの努力により、海へと漏れ続けていた高濃度汚染水の流出源の穴を塞ぐことが成功した。これは3月11日の地震発生以来、一番の良いニュースと言える。これまで毎日7トンもの汚染水が流れ出ていた。
・とはいえ東電は、福島第一がチェルノブイリ以上の大惨事となる危険性を払しょくできたわけではない。現に第一号機に新たな水素爆発の可能性があり、窒素ガスの注入による予防が始まっている。この作業は数日を要するかもしれない。
・また高濃度汚染水の漏出を止められたからと言って、海への影響がなくなったわけではない。金曜日までに11500トンほどの低濃度汚染水が、故意に海へと放出される。
・これらの水は第2号機と3号機内に溜っているもので、作業員の活動を再開するために除去する必要があるとされているが、半減期が8日のヨウ素131と、半減期が数十年のセシウム137なども海へと流出されることになる。
・このように日本周辺の海が放射能物質によって汚染され続ける状況は、日本産の海産物への影響も大きくする。インドは火曜日日本産の全食品の輸入を3カ月全面禁止とした。中国、台湾、シンガポール、ロシア、アメリカも一部の食品の輸入を禁止した。EUも、3月24日より日本から輸入する食品に対して放射能度のチェックを実施しており、その制限値をさらに強化した。
・東北地域の住民や企業などへの賠償金で、東電の経済的損失は莫大なものになっている。まず最初に20KMの避難指示圏の住民達へ、一世帯ごとに1万円の義捐金を提供することを表明した。
・海江田産業大臣は、支援はこれきりではないとするとともに、即急に提供することを求めた。
・東電は政府とともに、企業や農家、漁師などへの損害賠償金を計算する必要もある。このような状況下東電の株は水曜日6.9%下落し、史上最低値を更新した。
・日本全体の経済的損失も壊滅的となっている。3月11以来東京への外国人観光客の数は75%撃沈しており、1100万人という年間目標値も達成することはできないであろう。
以上です。
続いては、WHO世界保健機構とIAEA国際原子力機関の異常な癒着を指摘した記事です。
RUE89
4月6日付
Fukushima, Tchernobyl : « L'OMS répète les chiffres de l'AIEA »
リンクはこちらから
<要約>
・元WHO世界保健機構の医師、チェルノブイリが生んだ孤児たちを支援するNGO団体Children of Chernobyl - Belarusの元代表、そしてスイス・バーゼル大学の名誉教授でもあるMichel Fernex氏が、チェルノブイリの場合も福島の場合も毎回見受けられるWHOの「奇妙なる沈黙」を問題視している。
・彼はWHOの医師として、1995年にWHOとIAEA国際原子力機関の癒着の事実を知るまでは、WHOの存在意義の正当性を信念として活動してきた。しかし同年に行われたチェルノブイリ、長崎、広島が(人体、および環境に対して)招いた結果を発表する学会の内容を、WHOが一切公表しなかったことに疑問を抱いた。
・彼はWHOにて内部調査を始めた結果、ついにWHOの元幹部から「WHA12-40という名のWHOとIAEAの条約の下、IAEA側から情報を公表しないように圧力がかかった」との証言を得ることが出来た。Fernex氏は「この条約は大変理解しがたい。片やWHOは世界中の人類の健康を守る団体、片やIAEAは民間原子力を促進する機関であるというのに!」
Michel Fernex氏
以下はRUE89がFernex氏に行ったインタビューをまとめたもの
RUE89:
1959年にWHOとIAEAの間で締結された条約、通称WHA12-40はどのような経緯で生まれたのでしょうか。
Fernex氏:
1956年、WHOはお抱えの生物学者たち(1人はノーベル賞を受賞している学者)に以下の質問をしました。「原子力産業が民間でどんどんと盛んになり、人々はこれからどんどんと放射能線を浴びることになるだろう。被曝の人体への影響はいかなるものか?」
それに対する学者達の答えは「原子力産業が盛んになれば人々への影響は避けられなくなり、ミュータントの数も増えるであろう。現在生きている世代だけではなく、後々の世代にも影響が生まれるであろう」というものでした。
この警告は国連を大きく動揺させました。何故なら翌年国連はIAEAを設立することになっており、IAEAの目的は「原子力を人類の平和、健康、繁栄のために活用し、それを促進、加速すること」とあったからです。言い換えれば、原子力産業のコマーシャルをする機関と言うことですね。
そしてIAEAは様々な組織と条約を結び始めました。その中で最も奇妙なのはWHOと条約を結んだことです。その条約の内容の一つは、原子力の特定の分野に関する情報を公開しないこととなっています。しかも特定の分野とはどの分野のことかも明らかにされていません。これはWHOの約款に完全に反するものです。原子力が危険という理由で、その情報を隠蔽するなどということは、決してあってはなりません。
条約のもう一つの内容は、チェルノブイリなど人類全体に影響が出る有事が発生した場合、それに対する活動、作戦は、双方の合意がないと実現できないというものです。
RUE89:
チェルノブイリと福島において、WHOの対応に共通点は見受けられますか。
Fernex氏:
両方の場合において、WHOの沈黙、奇妙なる沈黙が目立っています。数値やデータを集めないとWHOは何も仕事をできないのですが、WHOは数値を計ることを一切行っておりません。IAEAが流している情報をそのまま利用しているだけです。
今日本に行っても、WHOの作業員を見つけることはできません。いるのはIAEAの作業員だけです。このようWHOは表舞台から完全に消え去っています。
そして後々WHOは、40人、あるいは50人、それか5000人、500000人の人々が放射能により健康に害が生じたと発表することでしょう。そう、IAEAが公表する情報をそのままね。
RUE89:
つまり病人や死亡者の数も「作り出す」ということなのですか?
Fernex氏:
それが実際にチェルノブイリで起こったことです。私は2004年にジュネーヴで行われたWHOの学会に参加しました。3日間で、司会者はIAEAの代表者でした。彼は冒頭に、「今回我々は、チェルノブイリで400000人死んだのか、40人だけなのかを決めよう」と言いました。そして3日後、38人が死んだと結論付けられました。ちなみに、議論の間小児科の医師は退席させられました。これが普通と言えるでしょうか。
RUE89:
実際にNGO団体としてチェルノブイリ付近の子供たちに触れ合ってきたFernex氏は、WHOの見解と違う事実を目の当たりにされたとおっしゃいますよね。詳しく説明してください。
Fernex氏:
次世代になればなるほど、生物学上のミュータントが見受けられるようになっています。汚染された区域からはアパシー(無気力病)、白血病、心疾患、早期老化などの患者が多く見受けられるようなったが、それ以外にも1型糖尿病を患う患者が増えています。これは遺伝性がないもので、幼児や乳児などに多く見受けられます。
放射能に汚染された土壌は植物、特に樹木などへも伝染する。現地の人々は森に行き、木の枝などを拾い薪として燃やし、暖房として使われたり、鍋などを温めるために台所で利用されたりする。結果として、家中で台所が一番放射能汚染された部分となってします。燃やされて灰となった薪はバケツに入れられ、肥料として活用されます。そのようにして汚染は連鎖し、最初の状態より悲惨なものになっています。時間と共に汚染が薄れるというのは、まったくの嘘なのです。
以上です。なかなか考えさせられる記事でした。
それでは、皆さんおやすみなさい!また明日!
おはようございます!花粉症がひどくて鼻水とくしゃみが止まりません(笑)
今回はフランスASN・国家原子力安全委員会の最新の声明を要約します。
フランス時間の4月5日の19時30分、日本時間ですと4月6日の深夜2時30分に発表された新しいものです。
ASN - Autorité de sûreté nucléaire
4月5日付 公式声明
Communiqué de presse n°24 du 5 avril 2011 à 19h30
リンクはこちらから
<要約>
・第1号機、2号機、3号機への給水ポンプの電源は復旧している。また冷却のための真水注入が1号機、2号機、3号機、4号機にて継続されている。
・しかしこの注水は建屋内、タービン内などへの汚染水漏れをも生んでいる。東電の作業員達はこれらの汚染水を除去する活動を進めている。
・東電の計算によると、除去する必要がある汚染水は6万トンにも及ぶ。その内半分は福島第一原発施設内にあるタンクや復水機などに移し、もう半分はアメリカ海軍の艀(バージ)や静岡市のメガフロート(大型浮体式海洋構造物)などに移動させる予定である。
・現在の目標は、標準の冷却システムを復旧させることにある。これが復旧すると水が原子炉内で循環し、汚染水が流失することがなくなる。しかしそのためひ必要な計器のうちに故障が生じている上に、大量の汚染水が活動範囲を狭めている。
・また東電は現在二つの問題の対応も行っている
⇒ 原子炉内の圧力が高まり起こる水素爆発の予防。そのために1号機に液体窒素を噴射することが考慮されている。
⇒ 第2号機からもれ続けている汚染水の阻止。そのために、水の流れる経路となっている石の隙間からケイ酸ナトリウム(水ガラス)を注入している。
・現時点までで、3430トンほどの低濃度汚染水が故意に海へと放出されている。予定によるとトータルで11500トンほど捨てることが必要だとされている。
・上記の通り、第2号機から超高濃度の汚染水が漏れている。ヨウ素131の濃度はおよそ300キロベクレル/立方CMほどだ。
・現在でも作業員達の労働環境は苛酷なものである。現場周辺の放射能物質濃度も依然高い。
・日本政府やIAEA国際原子力機関などの計測によると、東京での放射能濃度は低いものとなっている。数値は緩やかに下降しており、新たな大気中への大きな放射線放出はないと見られる。
・ASNのJamet役員が、サルコジ大統領に伴って来日し、日本の関係者等と会合した。連帯と憐憫の意を表明すると共に、今後の対応において最大限 ASNがサポートする準備があることを伝えた。ASNは2005年以来、原発事故の際の住民や環境への対応の訓練を行っている。
・またJamet役員は日本の原子力安全・保安院とも会議を行い、情報および知識の共有化、ならびに意見交換を行った。また国際的ミッションが決行される場合は、ASNも参加する準備があることが伝えられた。
・Jamet役員によると状況は依然危機的で、今すぐにこの事故から教訓を学ばなければならない。
・チェルノブイリやスリーマイル島などの過去の事故と同じように、ASNは今回の福島第一原発の事故からも多くの教訓を得る必要がある としている。事故の検証、原因究明、対応などプロセスは大変長いものになり、数年を要するであろう。また原発におけるリスクマネジメントの強化も検証する 必要があると共に、緊急時の対応策も検討しなければならない。
・フランス国内でも福島由来の微量な放射性ヨウ素やセシウムが検出されているが、健康にも環境にも何ら影響はない。
以上です。
また後ほど別の記事を要約したいと思います。
皆さんも元気な一日をお過ごしください!!
今回はフランスASN・国家原子力安全委員会の最新の声明を要約します。
フランス時間の4月5日の19時30分、日本時間ですと4月6日の深夜2時30分に発表された新しいものです。
ASN - Autorité de sûreté nucléaire
4月5日付 公式声明
Communiqué de presse n°24 du 5 avril 2011 à 19h30
リンクはこちらから
<要約>
・第1号機、2号機、3号機への給水ポンプの電源は復旧している。また冷却のための真水注入が1号機、2号機、3号機、4号機にて継続されている。
・しかしこの注水は建屋内、タービン内などへの汚染水漏れをも生んでいる。東電の作業員達はこれらの汚染水を除去する活動を進めている。
・東電の計算によると、除去する必要がある汚染水は6万トンにも及ぶ。その内半分は福島第一原発施設内にあるタンクや復水機などに移し、もう半分はアメリカ海軍の艀(バージ)や静岡市のメガフロート(大型浮体式海洋構造物)などに移動させる予定である。
・現在の目標は、標準の冷却システムを復旧させることにある。これが復旧すると水が原子炉内で循環し、汚染水が流失することがなくなる。しかしそのためひ必要な計器のうちに故障が生じている上に、大量の汚染水が活動範囲を狭めている。
・また東電は現在二つの問題の対応も行っている
⇒ 原子炉内の圧力が高まり起こる水素爆発の予防。そのために1号機に液体窒素を噴射することが考慮されている。
⇒ 第2号機からもれ続けている汚染水の阻止。そのために、水の流れる経路となっている石の隙間からケイ酸ナトリウム(水ガラス)を注入している。
・現時点までで、3430トンほどの低濃度汚染水が故意に海へと放出されている。予定によるとトータルで11500トンほど捨てることが必要だとされている。
・上記の通り、第2号機から超高濃度の汚染水が漏れている。ヨウ素131の濃度はおよそ300キロベクレル/立方CMほどだ。
・現在でも作業員達の労働環境は苛酷なものである。現場周辺の放射能物質濃度も依然高い。
・日本政府やIAEA国際原子力機関などの計測によると、東京での放射能濃度は低いものとなっている。数値は緩やかに下降しており、新たな大気中への大きな放射線放出はないと見られる。
・ASNのJamet役員が、サルコジ大統領に伴って来日し、日本の関係者等と会合した。連帯と憐憫の意を表明すると共に、今後の対応において最大限 ASNがサポートする準備があることを伝えた。ASNは2005年以来、原発事故の際の住民や環境への対応の訓練を行っている。
・またJamet役員は日本の原子力安全・保安院とも会議を行い、情報および知識の共有化、ならびに意見交換を行った。また国際的ミッションが決行される場合は、ASNも参加する準備があることが伝えられた。
・Jamet役員によると状況は依然危機的で、今すぐにこの事故から教訓を学ばなければならない。
・チェルノブイリやスリーマイル島などの過去の事故と同じように、ASNは今回の福島第一原発の事故からも多くの教訓を得る必要がある としている。事故の検証、原因究明、対応などプロセスは大変長いものになり、数年を要するであろう。また原発におけるリスクマネジメントの強化も検証する 必要があると共に、緊急時の対応策も検討しなければならない。
・フランス国内でも福島由来の微量な放射性ヨウ素やセシウムが検出されているが、健康にも環境にも何ら影響はない。
以上です。
また後ほど別の記事を要約したいと思います。
皆さんも元気な一日をお過ごしください!!
皆さんおはようございます、ルイです。
一度記事をほぼ記事を書き終わりかけてたのに、下書きをしていなく、操作を誤って全部消しちゃいました>< それで遅くなったのですが、もう一度書き直しまた!今度からはこまめに下書き保存しなければ・・・
今回は2本の記事を要約します。
今回は福島第一原発の作業員たちに焦点を当てた記事を選んで見ました。
一本目の記事は福島で作業している作業員達が被曝死を覚悟しているという記事、二本目は高級週刊誌L'EXPRESSの最新号に掲載された記事で、福島第一で働く作業員達が主にヤクザによって雇用されているなど、その実態を暴いた記事です。
SLATE
4月1日付け
Les liquidateurs japonais pensent qu'ils vont mourir dans quelques semaines
リンクはこちらから
<要約>
・「作業員同士で、これから数週間から数ヶ月の間に必ずしや放射能による影響で死ぬ者がでると話しているらしい。致死量の放射能を浴びていないわけがないと言っている」。 このショッキングなセリフは、FUKUSHIMA 50と呼ばれている作業員の内の1人の母親が、泣きながらFOXNEWSに発したものである。
・「作業員たちは皆、近い未来か遠い将来に放射能の影響によって死すことを覚悟していると息子が言っていた」と同氏は続けた。
・この母親は匿名でインタビューに応じたとのこと。彼女いわく東電はパニックを防ぐために、福島第一で活動している作業員達に、メディアとも家族ともコンタクトを取らないように、かん口令をひいているとのことだ。既に健康の被害がでている作業員がいるかは、分からないと述べた。
・一方で東電は、健康上の異常を発見するために、定期的にメディカルチェックを実施している。事故が発生以来、3人が高濃度の汚染水に足が浸かって入院するなど、既に数人の作業員が被害にあっている。
・祖国のために命を投げ出している作業員達は、とても世界中のメディアの注目を集めている。ここ では、作業員が撮影したとみられる写真と動画を見ることも出来る。
以上です。
続いてはL'EXPRESSの最新号に記載された記事です。
L'EXPRESS
Japon: les clochards du nucléaire
リンクはこちらから
<要約>
・福島第一原発で活動している作業員のうちの8割は東電の下請け企業の人材である。また彼らの大半は日本の貧困層から来ている。その彼らの実態を暴いていこう。
・彼らを早期の死へと誘っている高濃度の放射線以外にも、福島第一の500人ほどの作業員達は、非人間的かつ悲惨な環境で作業にあたっている。
・彼らに与えられる食事は平均2回で、その内容も乾いたビスケットやお米だけと言ったものである。与えられる水も原則は一日1.5Lと決められている。就寝も床に雑魚寝といった環境だ。
・このような状況下、とある下請け企業の社長は朝日新聞に対して「これ以上福島に行く人材を確保することは困難だ」と述べた。また実際に福島第一で作業に当たっていた下請け企業の社員の1人は、劣悪な労働環境により、作業員3人が高濃度の汚染水に足を浸してしまったことに対する怒りを、東京新聞にてぶちまけた。なんと彼らのうち二人は長靴すら履いていなかったのである。
・先述したように、東電の自社社員もいるものの、作業員の約8割は日本の貧困層からかき集められた下請け企業の者たちだ。貧しく原発に関する資格を特に持っていない彼らは、数日から数週間にわたって原発にて最も危険な作業に当たる。原発から原発へと転々とする彼らのことを、日本のフリーライターである堀江邦夫氏が1979年に発表したノンフィクションにちなんで、「原発ジプシー」と呼ぶ。
・フランスでも原発産業の下請け化が進んでいる。日本の原発ジプシーなどという詩的な表現ではなく、EDF(フランス電力公社)の業界用語では、彼らのことを「レム(放射線を図る単位)肉を食する奴ら」と呼ぶ。
・日本では、トヨタ自動車を筆頭に多くの企業にて下請け文化が根付いている。建築や原発業界においても同様で、多くの場合その中間にヤクザが陣取っている。
・日本のハローワークのサイトを見てみると、「期間:2011年2月3日~4月30日、勤務地:福島第一および第二原発、勤務内容:電気系統および溶接の点検、資格・技術・経験不要、日当:1万から」などどいった、原発の下請けをうたった(ヤクザ経営も多い)小さい会社による募集要項を多く見つけることが出来る。
・2003年にスペインの高級紙El Mundoに掲載された特集によると、福島第一原発の作業員には東京の公園に住んでいるホームレスが多く含まれると記されていた。日本経済のバブル崩壊により、首都圏の公園の多くが、ホームレスの住居のブルーテントに占拠せれることとなった。これらの場所に、主にヤクザが経営する原発産業下請け企業のスカウトが出向き、「清掃業務」との名目で日雇い労働者を募っていたとのことである。実際200KM離れた福島第一原発にたどり着いて、やっと彼らは原子炉にて作業をする事を知ることになるのだ。
・それからと言うものの、公園内に「その仕事は引き受けるな!死ぬぞ!」などといった警告文が掲示されるようになったが、30年以上に渡って数千人ものホームレス、貧困層の者、移民や外国人労働者が己の命を削りながら、福島第一原発にて作業を行ってきた。
・それらの者の中には、放射能によって生じた健康の害を訴えるものもでている。一番最初に裁判で勝訴したのは、嶋橋さん一家だ。8年間浜岡原発にて勤務した後、29歳の若さで白血病で亡くなった嶋橋伸之の母親が起こした裁判であった。
(注:この事件、裁判に関する詳細が、このサイト に記されています。すごく胸を打たれるので、ぜひ皆様もご覧ください)
・元慶應義塾大学助教授の藤田祐幸氏によると、これは「木を見て森を見ず状態」だとしている。彼の研究によると、すでに700人から1000人ほどの「原発ジプシー」が放射能の影響で死し、現在でも数千人が放射能由来の癌に苦しめられているとしている。
・このような中福島第一原発にて今現在戦っている作業員達は、紛れも無い「英雄」である。
以上です。
また興味深い記事があったら要約します!!
一度記事をほぼ記事を書き終わりかけてたのに、下書きをしていなく、操作を誤って全部消しちゃいました>< それで遅くなったのですが、もう一度書き直しまた!今度からはこまめに下書き保存しなければ・・・
今回は2本の記事を要約します。
今回は福島第一原発の作業員たちに焦点を当てた記事を選んで見ました。
一本目の記事は福島で作業している作業員達が被曝死を覚悟しているという記事、二本目は高級週刊誌L'EXPRESSの最新号に掲載された記事で、福島第一で働く作業員達が主にヤクザによって雇用されているなど、その実態を暴いた記事です。
SLATE
4月1日付け
Les liquidateurs japonais pensent qu'ils vont mourir dans quelques semaines
リンクはこちらから
<要約>
・「作業員同士で、これから数週間から数ヶ月の間に必ずしや放射能による影響で死ぬ者がでると話しているらしい。致死量の放射能を浴びていないわけがないと言っている」。 このショッキングなセリフは、FUKUSHIMA 50と呼ばれている作業員の内の1人の母親が、泣きながらFOXNEWSに発したものである。
・「作業員たちは皆、近い未来か遠い将来に放射能の影響によって死すことを覚悟していると息子が言っていた」と同氏は続けた。
・この母親は匿名でインタビューに応じたとのこと。彼女いわく東電はパニックを防ぐために、福島第一で活動している作業員達に、メディアとも家族ともコンタクトを取らないように、かん口令をひいているとのことだ。既に健康の被害がでている作業員がいるかは、分からないと述べた。
・一方で東電は、健康上の異常を発見するために、定期的にメディカルチェックを実施している。事故が発生以来、3人が高濃度の汚染水に足が浸かって入院するなど、既に数人の作業員が被害にあっている。
・祖国のために命を投げ出している作業員達は、とても世界中のメディアの注目を集めている。ここ では、作業員が撮影したとみられる写真と動画を見ることも出来る。
以上です。
続いてはL'EXPRESSの最新号に記載された記事です。
L'EXPRESS
Japon: les clochards du nucléaire
リンクはこちらから
<要約>
・福島第一原発で活動している作業員のうちの8割は東電の下請け企業の人材である。また彼らの大半は日本の貧困層から来ている。その彼らの実態を暴いていこう。
・彼らを早期の死へと誘っている高濃度の放射線以外にも、福島第一の500人ほどの作業員達は、非人間的かつ悲惨な環境で作業にあたっている。
・彼らに与えられる食事は平均2回で、その内容も乾いたビスケットやお米だけと言ったものである。与えられる水も原則は一日1.5Lと決められている。就寝も床に雑魚寝といった環境だ。
・このような状況下、とある下請け企業の社長は朝日新聞に対して「これ以上福島に行く人材を確保することは困難だ」と述べた。また実際に福島第一で作業に当たっていた下請け企業の社員の1人は、劣悪な労働環境により、作業員3人が高濃度の汚染水に足を浸してしまったことに対する怒りを、東京新聞にてぶちまけた。なんと彼らのうち二人は長靴すら履いていなかったのである。
・先述したように、東電の自社社員もいるものの、作業員の約8割は日本の貧困層からかき集められた下請け企業の者たちだ。貧しく原発に関する資格を特に持っていない彼らは、数日から数週間にわたって原発にて最も危険な作業に当たる。原発から原発へと転々とする彼らのことを、日本のフリーライターである堀江邦夫氏が1979年に発表したノンフィクションにちなんで、「原発ジプシー」と呼ぶ。
・フランスでも原発産業の下請け化が進んでいる。日本の原発ジプシーなどという詩的な表現ではなく、EDF(フランス電力公社)の業界用語では、彼らのことを「レム(放射線を図る単位)肉を食する奴ら」と呼ぶ。
・日本では、トヨタ自動車を筆頭に多くの企業にて下請け文化が根付いている。建築や原発業界においても同様で、多くの場合その中間にヤクザが陣取っている。
・日本のハローワークのサイトを見てみると、「期間:2011年2月3日~4月30日、勤務地:福島第一および第二原発、勤務内容:電気系統および溶接の点検、資格・技術・経験不要、日当:1万から」などどいった、原発の下請けをうたった(ヤクザ経営も多い)小さい会社による募集要項を多く見つけることが出来る。
・2003年にスペインの高級紙El Mundoに掲載された特集によると、福島第一原発の作業員には東京の公園に住んでいるホームレスが多く含まれると記されていた。日本経済のバブル崩壊により、首都圏の公園の多くが、ホームレスの住居のブルーテントに占拠せれることとなった。これらの場所に、主にヤクザが経営する原発産業下請け企業のスカウトが出向き、「清掃業務」との名目で日雇い労働者を募っていたとのことである。実際200KM離れた福島第一原発にたどり着いて、やっと彼らは原子炉にて作業をする事を知ることになるのだ。
・それからと言うものの、公園内に「その仕事は引き受けるな!死ぬぞ!」などといった警告文が掲示されるようになったが、30年以上に渡って数千人ものホームレス、貧困層の者、移民や外国人労働者が己の命を削りながら、福島第一原発にて作業を行ってきた。
・それらの者の中には、放射能によって生じた健康の害を訴えるものもでている。一番最初に裁判で勝訴したのは、嶋橋さん一家だ。8年間浜岡原発にて勤務した後、29歳の若さで白血病で亡くなった嶋橋伸之の母親が起こした裁判であった。
(注:この事件、裁判に関する詳細が、このサイト に記されています。すごく胸を打たれるので、ぜひ皆様もご覧ください)
・元慶應義塾大学助教授の藤田祐幸氏によると、これは「木を見て森を見ず状態」だとしている。彼の研究によると、すでに700人から1000人ほどの「原発ジプシー」が放射能の影響で死し、現在でも数千人が放射能由来の癌に苦しめられているとしている。
・このような中福島第一原発にて今現在戦っている作業員達は、紛れも無い「英雄」である。
以上です。
また興味深い記事があったら要約します!!
おはようございます。
今回は2本の記事を要約します。
1本目はサルコジ大統領の来日の背景に隠された事情を批判する記事、2本目はル・モンド紙の日本のエネルギー事情の未来を予想する記事です。
最初の記事なのですが、Le Postというウェブ新聞がソースです。このウェブ新聞は権威があるものではありませんし、決してル・モンド紙のような高級紙でもありません。言ってみたら日本のスポーツ新聞や週刊誌に値するのでしょうか(とはいえ、Le Postには下品な記事等は一切なく、政治系の記事が多くを占めていますが)。
このような見方をするフランス人も多く見受けられる現状を踏まえ、今回皆さんにご紹介することにしました。
一方二つ目のル・モンドの記事は、日本の現状を冷静に分析すると共にとても前向きで、日本の進むべき未来をしるしているのではないでしょうか。暗い毎日が続くなか光が差し込む、なかなか良く書けた記事だと思います!
LE POST
4月2日21時9分付け
Fukushima, mon amour… mais t’approche pas trop quand même !
リンクはこちらから
<要約>
・サルコジ大統領は、フランスの地方選等での大敗を繰り返している。フランス国内では最悪なイメージが付きまとっており、今回の「世界の王様」」を気取った来日は、その負のイメージを払拭するには絶好の機会であった。
・大惨事に直面している日本に外国の指導者として一番最初に出向き、連帯と支援を強く表明する姿がフランスのニュース番組のメインを飾ることは、彼にとって明白なことであっただろう。
・今回の事から分かるのは、フランスは人権の国などではなく、不透明性が際立つ原発国家と言うことだ。AREVAの専門家を派遣したことが取り上げられているが、プルトニウムとウランを含み、核廃棄物を生み出すMOX燃料を日本に提供しているのも、同じAREVAである。
・フランス国内で68%もの不支持率を誇るサルコジ大統領は、今回の日本への支援をフランスの原発技術を世界へと宣伝し、販売を促進するための「ショーウインドウ」として活用している。
・原子力エネルギーを地球温暖化を防ぐ唯一のクリーンエネルギーと位置づける一方で、新たなクリーンエネルギーを研究するための支出を削減し、オゾン層の破壊を招き、地球温暖化へとつながる生産性至上主義の農業を促進するロビー活動を繰り返す。 このように矛盾しているサルコジ大統領の目的はとても単純かつ明らかである。議論を封じ込め、原子力産業を賛美しようとしているのだ。
・サルコジ大統領がどれだけ原子力産業を愛しているとしても、一つだけはっきりしているのは彼が今後日本、特に福島周辺で休暇を過ごすことは一生無いということ、そして彼の別荘があるCap-Nègre地方に原発が建設されることも決して無いということである。そう、リスクを被るのは彼の訳はない・・・
以上です。
LE MONDE
4月1日付
Quel modèle énergétique pour le Japon de demain ?
リンクはこちらから
<要約>
・今回の福島原発の事故は、日本のエネルギー生産のシステムに亀裂が生じている事を明らかにした。経営不振に陥る電力会社、原発を拒絶しだした国民、電力不足に陥る東日本が大きくクローズアップされている。
・しかし今回の危機は、日本にとって新たな節電、省エネ技術を開発するとともに、新しい形のクリーンエネルギー産業を創り出す可能性をも秘めている。
・日本では地域ごとに分割された10の電力会社が、電気の85%を生産している。それらは電気の生産、送電、および施設の建設、運営をも兼ねている。一番巨大なのが27%のシェアを誇る東京電力である。
・日本の電力の63%は火力発電所によってもたらされている。しかしそのためには石炭、天然ガスや石油などが必要であり、アメリカのエネルギー省の下部組織であるEIAによると、日本はその原料の16%ほどのみしか国内で採取できず、残りは輸入に頼っている。現に日本の石炭と液状化天然ガスの輸入量は、世界一だ。
・原発により生み出されている電力は27%ほどであり、一方で再利用可能なエネルギーによる発電は2%ほどである。2%とはいえ、日本は太陽エネルギーによる発電量は世界三位であると共に、海辺における風力発電の莫大的な強化案が、今現在議論されているところだ。
詳しくは下記の図を参照。2008年度の日本の電力生産元を表した図で、ソース元はアメリカのエネルギー省。目次の部分だけ僕が和訳しました。
・東京などの首都圏を含む本州の北東部分では、現在電力の生産量が20%ほど落下している。この地域では福島第一の6つを含む11個の原発、および約10強の火力発電所が停止されている。エリアごとによる3時間ほどの計画停電や、企業などの節電努力により現状をしのいでいる。
・今回の事故は日本の構造上の欠陥をもあらわにしている。北東では周波数が大半の欧州諸国と同様に50ヘルツであるのに対して、南西ではアメリカのゼネラル・エレクトリック社の影響で60ヘルツとなっている。残念ながら、日本には周波数をコンバートするための変換器はほとんど無い。
・エル・パイス紙(スペインで一番メジャーな新聞)は、これに対して「この矛盾は、日本人をほろ苦い気分にさせている。小国であると共に、最先端の技術王国である日本が地域によって違う周波数を用い、そのための変換機をもほとんど持っていないのは、とても信じがたいことだ」と記している。
・同紙がインタビューした専門家は、これらの周波数を変換することは可能ではあるが、そのためには数ヶ月を要するであろうとしている。
・ 地域によって電力会社を10に分割するという形式は、今後の日本には適しているのであろうか。また今回の福島の事故の様に東電という一つの地域電力会社が、原発の沈静化、冷却のための作業費を捻出するともに、被害者や避難を強いられている人々への賠償金、および影響を受けた農家への補償金の支払いなどを賄う必要があるというのは、構造的問題をあらわしていないだろうか。
・東電を一時国有化するという噂がたったが、4月1日に菅直人首相が「公的支援はあるものの、国有化はありえない」と正式に否定した。海江田産業大臣は、政府がどのような経済的支援ができるか検討する特別委員会を設立すると表明した。とは言え、現在の地域に分散された電力会社の構造的見直しは、行われる模様が無い。
・日本経済、および日本のエネルギー産業の専門家であるEvelyne Dourille-Feer氏は、「3月11日の地震が発生するまでは、輸入に依存している石炭や天然ガスの影響から脱するために、2030年度までに原子力エネルギーによる発電比率を現状の23%から、50%まで引き上げる予定であった」と述べた。しかし今回の地震はこれらの予定の変更を余儀なくするであろう。
・同氏は「原発を保有している日本の電力会社は、それらの性能と安全性を高めるために必要な費用を計算しだしている。結果として原発に対する必要経費が膨れ上がれ、石炭、天然ガスや石油に依存している火力発電に対しての経済的優位性が損なわれるであろう」と続けた。
・ 福島原発の事故と、予想される日本のエネルギー政策の転換は、新たな再利用可能なクリーンエネルギーを発達させる「チャンス」でもある。とはいえ「水力発電はこれ以上の成長は見込めない。太陽光発電と地熱発電はまだ発展する余地はあるものの、限定的である」(Evelyne Dourille-Feer氏)。
・そのため専門家達は、慣行的な火力発電所への依存が高まるのではないかと見ている。しかもそれはCO2の大量発生へと繋がってしまう。3月11日の地震発生以降、市場の石炭のチャートが11%ほど、液状化天然ガスのものが約4%上昇したのは、偶然ではないだろう。
・先ほどのEvelyne Dourille-Feer氏は、「それとは別に今回の事故は、70年代のオイルショックのときと同じ様に、日本人がなおさら節電、省エネ技術の革新に力を注ぐことにつながるであろう」としている。
・保有している一次エネルギー貯蔵量の少なさから、日本は早い段階から国家レベルで省エネ政策を取ってきた。1979年に公定された法律では、産業・工業会社に対して毎年1%ずつエネルギー効率を良くすると共に、その業務に特化した社員を、最低1人は保有することを義務付けてる。
・「トップランナー方式」とも呼ばれている1998年に制定された法律では、「エネルギー多消費機器のうち省エネ法で指定する特定機器の省エネルギー基準を、各々の機器において、基準設定時に商品化されている製品のうち『最も省エネ性能が優れている機器(トップランナー)』の性能以上に設定する制度」(注:和訳するに当たってWikipediaの解説を引用させてもらいました)が求められた。これらの努力が、例えば自動車業界を取ってみても、日本製のハイブリッドカーが世界市場を牽引している事に繋がっているのは、明白である。
・国連の行った調査によると、一人頭あたりの日本人の電力消費量は、アメリカ人のものの半分ほどという結果を生んだ。生活水準が著しく向上しているのにもかかわらず、日本のエネルギーの消費量が40年前と変わらないというのは、日本人の努力の賜物以外にありえない。
・政府予想によると、これから2018年までの間、日本の年間エネルギー使用量は毎年0.7%ずつしか上昇しない。福島問題が落ち着いた暁には、日本人は必ずやその才能と努力が功を奏し、原子力エネルギーや一次エネルギーの輸入への依存を乗り越えるであろう!
以上です。個人的な意見になってしまいますが、この記事にはとても勇気をもらえた気がします。
それでは皆さん、良い日曜日をお過ごしください!!
今回は2本の記事を要約します。
1本目はサルコジ大統領の来日の背景に隠された事情を批判する記事、2本目はル・モンド紙の日本のエネルギー事情の未来を予想する記事です。
最初の記事なのですが、Le Postというウェブ新聞がソースです。このウェブ新聞は権威があるものではありませんし、決してル・モンド紙のような高級紙でもありません。言ってみたら日本のスポーツ新聞や週刊誌に値するのでしょうか(とはいえ、Le Postには下品な記事等は一切なく、政治系の記事が多くを占めていますが)。
このような見方をするフランス人も多く見受けられる現状を踏まえ、今回皆さんにご紹介することにしました。
一方二つ目のル・モンドの記事は、日本の現状を冷静に分析すると共にとても前向きで、日本の進むべき未来をしるしているのではないでしょうか。暗い毎日が続くなか光が差し込む、なかなか良く書けた記事だと思います!
LE POST
4月2日21時9分付け
Fukushima, mon amour… mais t’approche pas trop quand même !
リンクはこちらから
<要約>
・サルコジ大統領は、フランスの地方選等での大敗を繰り返している。フランス国内では最悪なイメージが付きまとっており、今回の「世界の王様」」を気取った来日は、その負のイメージを払拭するには絶好の機会であった。
・大惨事に直面している日本に外国の指導者として一番最初に出向き、連帯と支援を強く表明する姿がフランスのニュース番組のメインを飾ることは、彼にとって明白なことであっただろう。
・今回の事から分かるのは、フランスは人権の国などではなく、不透明性が際立つ原発国家と言うことだ。AREVAの専門家を派遣したことが取り上げられているが、プルトニウムとウランを含み、核廃棄物を生み出すMOX燃料を日本に提供しているのも、同じAREVAである。
・フランス国内で68%もの不支持率を誇るサルコジ大統領は、今回の日本への支援をフランスの原発技術を世界へと宣伝し、販売を促進するための「ショーウインドウ」として活用している。
・原子力エネルギーを地球温暖化を防ぐ唯一のクリーンエネルギーと位置づける一方で、新たなクリーンエネルギーを研究するための支出を削減し、オゾン層の破壊を招き、地球温暖化へとつながる生産性至上主義の農業を促進するロビー活動を繰り返す。 このように矛盾しているサルコジ大統領の目的はとても単純かつ明らかである。議論を封じ込め、原子力産業を賛美しようとしているのだ。
・サルコジ大統領がどれだけ原子力産業を愛しているとしても、一つだけはっきりしているのは彼が今後日本、特に福島周辺で休暇を過ごすことは一生無いということ、そして彼の別荘があるCap-Nègre地方に原発が建設されることも決して無いということである。そう、リスクを被るのは彼の訳はない・・・
以上です。
LE MONDE
4月1日付
Quel modèle énergétique pour le Japon de demain ?
リンクはこちらから
<要約>
・今回の福島原発の事故は、日本のエネルギー生産のシステムに亀裂が生じている事を明らかにした。経営不振に陥る電力会社、原発を拒絶しだした国民、電力不足に陥る東日本が大きくクローズアップされている。
・しかし今回の危機は、日本にとって新たな節電、省エネ技術を開発するとともに、新しい形のクリーンエネルギー産業を創り出す可能性をも秘めている。
・日本では地域ごとに分割された10の電力会社が、電気の85%を生産している。それらは電気の生産、送電、および施設の建設、運営をも兼ねている。一番巨大なのが27%のシェアを誇る東京電力である。
・日本の電力の63%は火力発電所によってもたらされている。しかしそのためには石炭、天然ガスや石油などが必要であり、アメリカのエネルギー省の下部組織であるEIAによると、日本はその原料の16%ほどのみしか国内で採取できず、残りは輸入に頼っている。現に日本の石炭と液状化天然ガスの輸入量は、世界一だ。
・原発により生み出されている電力は27%ほどであり、一方で再利用可能なエネルギーによる発電は2%ほどである。2%とはいえ、日本は太陽エネルギーによる発電量は世界三位であると共に、海辺における風力発電の莫大的な強化案が、今現在議論されているところだ。
詳しくは下記の図を参照。2008年度の日本の電力生産元を表した図で、ソース元はアメリカのエネルギー省。目次の部分だけ僕が和訳しました。
・東京などの首都圏を含む本州の北東部分では、現在電力の生産量が20%ほど落下している。この地域では福島第一の6つを含む11個の原発、および約10強の火力発電所が停止されている。エリアごとによる3時間ほどの計画停電や、企業などの節電努力により現状をしのいでいる。
・今回の事故は日本の構造上の欠陥をもあらわにしている。北東では周波数が大半の欧州諸国と同様に50ヘルツであるのに対して、南西ではアメリカのゼネラル・エレクトリック社の影響で60ヘルツとなっている。残念ながら、日本には周波数をコンバートするための変換器はほとんど無い。
・エル・パイス紙(スペインで一番メジャーな新聞)は、これに対して「この矛盾は、日本人をほろ苦い気分にさせている。小国であると共に、最先端の技術王国である日本が地域によって違う周波数を用い、そのための変換機をもほとんど持っていないのは、とても信じがたいことだ」と記している。
・同紙がインタビューした専門家は、これらの周波数を変換することは可能ではあるが、そのためには数ヶ月を要するであろうとしている。
・ 地域によって電力会社を10に分割するという形式は、今後の日本には適しているのであろうか。また今回の福島の事故の様に東電という一つの地域電力会社が、原発の沈静化、冷却のための作業費を捻出するともに、被害者や避難を強いられている人々への賠償金、および影響を受けた農家への補償金の支払いなどを賄う必要があるというのは、構造的問題をあらわしていないだろうか。
・東電を一時国有化するという噂がたったが、4月1日に菅直人首相が「公的支援はあるものの、国有化はありえない」と正式に否定した。海江田産業大臣は、政府がどのような経済的支援ができるか検討する特別委員会を設立すると表明した。とは言え、現在の地域に分散された電力会社の構造的見直しは、行われる模様が無い。
・日本経済、および日本のエネルギー産業の専門家であるEvelyne Dourille-Feer氏は、「3月11日の地震が発生するまでは、輸入に依存している石炭や天然ガスの影響から脱するために、2030年度までに原子力エネルギーによる発電比率を現状の23%から、50%まで引き上げる予定であった」と述べた。しかし今回の地震はこれらの予定の変更を余儀なくするであろう。
・同氏は「原発を保有している日本の電力会社は、それらの性能と安全性を高めるために必要な費用を計算しだしている。結果として原発に対する必要経費が膨れ上がれ、石炭、天然ガスや石油に依存している火力発電に対しての経済的優位性が損なわれるであろう」と続けた。
・ 福島原発の事故と、予想される日本のエネルギー政策の転換は、新たな再利用可能なクリーンエネルギーを発達させる「チャンス」でもある。とはいえ「水力発電はこれ以上の成長は見込めない。太陽光発電と地熱発電はまだ発展する余地はあるものの、限定的である」(Evelyne Dourille-Feer氏)。
・そのため専門家達は、慣行的な火力発電所への依存が高まるのではないかと見ている。しかもそれはCO2の大量発生へと繋がってしまう。3月11日の地震発生以降、市場の石炭のチャートが11%ほど、液状化天然ガスのものが約4%上昇したのは、偶然ではないだろう。
・先ほどのEvelyne Dourille-Feer氏は、「それとは別に今回の事故は、70年代のオイルショックのときと同じ様に、日本人がなおさら節電、省エネ技術の革新に力を注ぐことにつながるであろう」としている。
・保有している一次エネルギー貯蔵量の少なさから、日本は早い段階から国家レベルで省エネ政策を取ってきた。1979年に公定された法律では、産業・工業会社に対して毎年1%ずつエネルギー効率を良くすると共に、その業務に特化した社員を、最低1人は保有することを義務付けてる。
・「トップランナー方式」とも呼ばれている1998年に制定された法律では、「エネルギー多消費機器のうち省エネ法で指定する特定機器の省エネルギー基準を、各々の機器において、基準設定時に商品化されている製品のうち『最も省エネ性能が優れている機器(トップランナー)』の性能以上に設定する制度」(注:和訳するに当たってWikipediaの解説を引用させてもらいました)が求められた。これらの努力が、例えば自動車業界を取ってみても、日本製のハイブリッドカーが世界市場を牽引している事に繋がっているのは、明白である。
・国連の行った調査によると、一人頭あたりの日本人の電力消費量は、アメリカ人のものの半分ほどという結果を生んだ。生活水準が著しく向上しているのにもかかわらず、日本のエネルギーの消費量が40年前と変わらないというのは、日本人の努力の賜物以外にありえない。
・政府予想によると、これから2018年までの間、日本の年間エネルギー使用量は毎年0.7%ずつしか上昇しない。福島問題が落ち着いた暁には、日本人は必ずやその才能と努力が功を奏し、原子力エネルギーや一次エネルギーの輸入への依存を乗り越えるであろう!
以上です。個人的な意見になってしまいますが、この記事にはとても勇気をもらえた気がします。
それでは皆さん、良い日曜日をお過ごしください!!
皆さんこんばんば。
今回は、IRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)が公表している、福島第一原発および周辺地域の現状に関してのQ&A集を翻訳したいと思います。
IRSN - フランス放射線防護原子力安全研究所
Q&A集
リンクはこちらから
現時点(31日)で、東京はどれくらい危険なのか教えてください!
東京では、様々な団体が放射性物質の検出作業を実施している。我々IRSNも在日フランス大使館内にフランス製の検知器を設置している。それらは徐々に下降しつつも、通常時の2倍ほどの放射性物質が東京内にあることを表している。とはいえ健康への害は無いレベルのものである。
いくら健康に害がないレベルって言っても、数週間継続して浴びつつければ危ないんだろ?赤ん坊へはどうしたらいいんだよ?
フランスの例をあげてみよう。パリ、リムザン、ブルターニュ、これら3つの地域を取ってみると、日頃から3倍ほどの放射能値の差がある。よって東京の放射能量が2倍になったからといって、根本的にはあまり変化がないと言えよう。
とはいえ赤ん坊や子供への影響は考慮する必要がある。現に日本政府は一時赤ん坊による水道水の摂取を制限した。
最悪のシナリオの場合、東京への影響はどの程度のものになるの?
現状からして、最悪のシナリオは訪れないであろう。
30キロという避難指示圏は充分なのですかね?例えば100キロ離れている地域は絶対に安全なの?
放射性物質の流出が始まる前の避難指示圏と、実際に検出されてから設定する保護エリアを区別する必要がある。
1.避難指示圏は実際に放射性物質が到来する前に量を予測して、あらかじめ住民の安全を守るために設定されるゾーンだ。それが今回の20キロないし30キロのゾーンである。
2.保護エリアは、放射性物質が当地にて実際に検出された後に必要と認定され、設定されるエリアだ。
前者は福島第一原発の地点から円状で設定し、距離によって表すことができるが、後者は距離によって設定するものではない。風や雨などの天候状況によって、地域ごとの放射能汚染度が違い、一概には言えないからである。
つまりは、距離によって計算する円状の避難指示圏という形ではなく、特定の保護エリアという形で新たなゾーンを設定する必要がある可能性は残っている。
我々は第2のチェルノブイリに遭遇しているのでしょうか?数週間から数ヶ月(あるいは数年)に渡って、分布は違うにしても同程度の汚染が継続されるのでしょうか?
大量の放射性物質が流失していることからも、今回の事故が重大であることは確かである。我々IRSNが行ったシミュレーションによると、今回の事故によるセシウム、ヨウ素、テルルなどの人体に影響がある放射性物質流出は、チェルノブイリの10%ほどだ。
この数値はとても大きなもので、今後の日本の課題はその分布を正確に分析し、汚染の実情を把握することにある。この正確なデータがない限りは、国民の健康を守るための適切な処置を取る事はできない。
とはいえ海上へと風によって流されたことも有り、チェルノブイリの場合に比べたら影響を受ける範囲は限定的だ。
またチェルノブイリにて事故が生じた際原子炉は稼働中であったが、福島の場合炉心が溶け出した頃には制御棒が差し込まれており、核分裂は止まっていた。
作業員の活動を妨げている大量の汚染水はどう処理すればいいんだい?
まず最初に、あふれて問題になっている水には3つの由来があることを認識しなければならない。
1.津波の影響で運ばれてきた海水
2.ポンプ車などから放水した際の大量の水(この中の一部は海へと流れている)
3.原発内から漏れ出しており、高濃度で汚染されている水
これらを処理するために、東電の作業員には2つの対処法がある。
1.ポンプで水を吸い込み、貯水地(原発内か別の場所)に移動する
2.急を要する場合は、海へと放出する
東電の作業員達は少しでも海水の汚染を防ぐため、前者の対応を取っている。一旦移した水の処理法は、後々考える必要がある。
なんで最初からタンクや桶などを準備してなかったのよ?
忘れてはいけないのは、東電の作業員達は一度に緊急を要する6つの原子炉と7つの燃料プールの冷却作業に対面したということだ。少しでも早く冷却活動にあたる必要があり、あふれだす水の対応の問題は明らかに二次的であった。
冷却が落ち着きだした現在、今度はその水の存在が邪魔となっている。それが今回の問題が沈静化するまで数週間以上を要する理由となっている。とはいえ、当初の放水は必要であった。
どうして原子炉を冷却するのは難しいのですか?それに何故少しでも冷却を停止すると、すぐに温度が上昇するのですか?ていうか核分裂はまだ続いているのですか?
原子炉を停止すると、とても強い力が放出される。原因は核燃料の中に含まれている放射性物質が減少するからである。
例えば福島第一原発の第2号機や3号機の場合、制御棒を差し込んだ時に24億ワットの熱エネルギーが発せられました。二日後にも1000万ワットの熱エネルギーが残る。よって水で冷却することにより、熱を逃がす必要がある。
しかし水の注入がストップされると原子炉に残った水は蒸発し、核燃料の破壊が始まり、核分裂を招く。溶け出た物質は原子炉のタンクを破壊し、原発の根底にコンクリートまでをも溶かすことになる。それを防ぐために常に冷却を継続する必要があり、そのためには常に水が注入され続けなければならない。
現在そのために水の注入が継続されているが、通常の冷却システムが回復した暁には、状態は大きく改善されるであろう。
なぜ今だに(31日現在)炉心が完全に溶けているか正確に分からないのか?
通常炉心は原子炉のタンクの中にある。そのタンク内の水位が十分ではなく、(時に)3割から7割の核燃料がむき出しになっている。それにより燃料棒の一部が溶け出ていることされる。
1号機の場合解けた核燃料は原子炉のタンク内に留まっている事が確認されているが、2号機と3号機の場合はタンクを突き破っている可能性も考えられる。とはいえ圧力計が示している数値からすると根底のコンクリートをも溶かしてはいないことが分かるので、溶けている燃料棒は比較的少量と推測できる。
流出した核燃料が根底のコンクリートを溶かしたらどうなるのじゃ?
福島第一の各原子炉の根底にあるコンクリートの厚さは、約8メートルほどである。常に水が注入され続けていれば、コンクリートが完全に溶け出すことは考えられない。
しかし万が一コンクリート壁を貫通したとしたら、放射性物質を大量に含んだ核燃料が地中に流れ込み、土壌汚染が発生する。土壌に水分が含まれていた場合、それが広域にわたって広がるであろう。
以上です。いくつか特に大事そうなQ&Aをピックアップしましたが、サイト上ではまだまだいっぱいあり、連日更新もされているようです。また興味深いものを発見したら、このブログにも掲載したいと思います。
また後ほど別の記事を要約します!
今回は、IRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)が公表している、福島第一原発および周辺地域の現状に関してのQ&A集を翻訳したいと思います。
IRSN - フランス放射線防護原子力安全研究所
Q&A集
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現時点(31日)で、東京はどれくらい危険なのか教えてください!
東京では、様々な団体が放射性物質の検出作業を実施している。我々IRSNも在日フランス大使館内にフランス製の検知器を設置している。それらは徐々に下降しつつも、通常時の2倍ほどの放射性物質が東京内にあることを表している。とはいえ健康への害は無いレベルのものである。
いくら健康に害がないレベルって言っても、数週間継続して浴びつつければ危ないんだろ?赤ん坊へはどうしたらいいんだよ?
フランスの例をあげてみよう。パリ、リムザン、ブルターニュ、これら3つの地域を取ってみると、日頃から3倍ほどの放射能値の差がある。よって東京の放射能量が2倍になったからといって、根本的にはあまり変化がないと言えよう。
とはいえ赤ん坊や子供への影響は考慮する必要がある。現に日本政府は一時赤ん坊による水道水の摂取を制限した。
最悪のシナリオの場合、東京への影響はどの程度のものになるの?
現状からして、最悪のシナリオは訪れないであろう。
30キロという避難指示圏は充分なのですかね?例えば100キロ離れている地域は絶対に安全なの?
放射性物質の流出が始まる前の避難指示圏と、実際に検出されてから設定する保護エリアを区別する必要がある。
1.避難指示圏は実際に放射性物質が到来する前に量を予測して、あらかじめ住民の安全を守るために設定されるゾーンだ。それが今回の20キロないし30キロのゾーンである。
2.保護エリアは、放射性物質が当地にて実際に検出された後に必要と認定され、設定されるエリアだ。
前者は福島第一原発の地点から円状で設定し、距離によって表すことができるが、後者は距離によって設定するものではない。風や雨などの天候状況によって、地域ごとの放射能汚染度が違い、一概には言えないからである。
つまりは、距離によって計算する円状の避難指示圏という形ではなく、特定の保護エリアという形で新たなゾーンを設定する必要がある可能性は残っている。
我々は第2のチェルノブイリに遭遇しているのでしょうか?数週間から数ヶ月(あるいは数年)に渡って、分布は違うにしても同程度の汚染が継続されるのでしょうか?
大量の放射性物質が流失していることからも、今回の事故が重大であることは確かである。我々IRSNが行ったシミュレーションによると、今回の事故によるセシウム、ヨウ素、テルルなどの人体に影響がある放射性物質流出は、チェルノブイリの10%ほどだ。
この数値はとても大きなもので、今後の日本の課題はその分布を正確に分析し、汚染の実情を把握することにある。この正確なデータがない限りは、国民の健康を守るための適切な処置を取る事はできない。
とはいえ海上へと風によって流されたことも有り、チェルノブイリの場合に比べたら影響を受ける範囲は限定的だ。
またチェルノブイリにて事故が生じた際原子炉は稼働中であったが、福島の場合炉心が溶け出した頃には制御棒が差し込まれており、核分裂は止まっていた。
作業員の活動を妨げている大量の汚染水はどう処理すればいいんだい?
まず最初に、あふれて問題になっている水には3つの由来があることを認識しなければならない。
1.津波の影響で運ばれてきた海水
2.ポンプ車などから放水した際の大量の水(この中の一部は海へと流れている)
3.原発内から漏れ出しており、高濃度で汚染されている水
これらを処理するために、東電の作業員には2つの対処法がある。
1.ポンプで水を吸い込み、貯水地(原発内か別の場所)に移動する
2.急を要する場合は、海へと放出する
東電の作業員達は少しでも海水の汚染を防ぐため、前者の対応を取っている。一旦移した水の処理法は、後々考える必要がある。
なんで最初からタンクや桶などを準備してなかったのよ?
忘れてはいけないのは、東電の作業員達は一度に緊急を要する6つの原子炉と7つの燃料プールの冷却作業に対面したということだ。少しでも早く冷却活動にあたる必要があり、あふれだす水の対応の問題は明らかに二次的であった。
冷却が落ち着きだした現在、今度はその水の存在が邪魔となっている。それが今回の問題が沈静化するまで数週間以上を要する理由となっている。とはいえ、当初の放水は必要であった。
どうして原子炉を冷却するのは難しいのですか?それに何故少しでも冷却を停止すると、すぐに温度が上昇するのですか?ていうか核分裂はまだ続いているのですか?
原子炉を停止すると、とても強い力が放出される。原因は核燃料の中に含まれている放射性物質が減少するからである。
例えば福島第一原発の第2号機や3号機の場合、制御棒を差し込んだ時に24億ワットの熱エネルギーが発せられました。二日後にも1000万ワットの熱エネルギーが残る。よって水で冷却することにより、熱を逃がす必要がある。
しかし水の注入がストップされると原子炉に残った水は蒸発し、核燃料の破壊が始まり、核分裂を招く。溶け出た物質は原子炉のタンクを破壊し、原発の根底にコンクリートまでをも溶かすことになる。それを防ぐために常に冷却を継続する必要があり、そのためには常に水が注入され続けなければならない。
現在そのために水の注入が継続されているが、通常の冷却システムが回復した暁には、状態は大きく改善されるであろう。
なぜ今だに(31日現在)炉心が完全に溶けているか正確に分からないのか?
通常炉心は原子炉のタンクの中にある。そのタンク内の水位が十分ではなく、(時に)3割から7割の核燃料がむき出しになっている。それにより燃料棒の一部が溶け出ていることされる。
1号機の場合解けた核燃料は原子炉のタンク内に留まっている事が確認されているが、2号機と3号機の場合はタンクを突き破っている可能性も考えられる。とはいえ圧力計が示している数値からすると根底のコンクリートをも溶かしてはいないことが分かるので、溶けている燃料棒は比較的少量と推測できる。
流出した核燃料が根底のコンクリートを溶かしたらどうなるのじゃ?
福島第一の各原子炉の根底にあるコンクリートの厚さは、約8メートルほどである。常に水が注入され続けていれば、コンクリートが完全に溶け出すことは考えられない。
しかし万が一コンクリート壁を貫通したとしたら、放射性物質を大量に含んだ核燃料が地中に流れ込み、土壌汚染が発生する。土壌に水分が含まれていた場合、それが広域にわたって広がるであろう。
以上です。いくつか特に大事そうなQ&Aをピックアップしましたが、サイト上ではまだまだいっぱいあり、連日更新もされているようです。また興味深いものを発見したら、このブログにも掲載したいと思います。
また後ほど別の記事を要約します!
Bonjour!
今回1本目のは、20KMの避難指示区域外からも高濃度放射能が検出されたとする、フランス・ロイター通信の記事です。
昨日AREVA(仏独原子力産業複合企業)、およびCEA(フランス原子力庁)からの原発専門家などが来日し、日本政府および東電関係者との打ち合わせを行っていますが、それ以外にも ASN・フランス国家原子力安全委員会が独自に日本原子力技術協会との会談を行っているようです。2本目にその内容を説明したASNの声明を要約します。
フランス・ロイター通信
3月30日フランス時間22時36分付
Forte radioactivité hors zone d'exclusion au Japon, selon l'AIEA
リンクはこちらから
<要約>
・IAEA・国際原子力機関は30日、福島第一原発から40KM離れた地点で、避難区域設定基準値を超える量の放射能物質が検出されたと発表した。
・この結果は、現在の避難指示区域を拡大するべきという論調が、ますます深まることに繋がるであろう。
・1945年以来、日本最大の危機であるにも関わらず、菅直人首相の対応は凡庸だと批判を集めている。同首相は避難指示区域の拡大を検討しているようで、最大で更に13万人もの国民が避難を要求されるかもしれない。
・IAEAの副長官、デニス・フローリ氏は「調査によると、(指示区域圏外である)福島県相馬郡飯舘村にて避難区域設定基準値を超える量の放射能物質が検出された」と発表した。更に「我々は日本に対して、もう1回慎重に状況を推察するように進言した。日本側は既に作業に入っていると連絡して来た」とも付け足した。
・環境保護団体グリーンピースは、この村にて放射能値が基準を超えているという証拠を保持しているとし、避難指示区域を拡大するように日本政府に要求していたが、(日本)原子力安全・保安院は、この申し出を月曜日に拒否していた。
・IAEAの天野之弥事務局長は、日本政府の対応強化にも関わらず、状況は依然とても深刻と声明を出した。とはいえ多少の改善も見られるとも付け加えた。
・また同氏は6月20日から24日まで、オーストリアのウィーンにて、IAEAに加盟している151カ国による閣僚会議を開催することを表明した。「この会議は将来へと繋がるものにしなければならない」とも発した。
以上です。
続いて、ASN・フランス国家原子力安全委員会の声明です。
ASN - Autorité de sûreté nucléaire
3月30日付
Rencontre entre le collège de l’ASN et les représentants du JANTI
リンクはこちらから
<要約>
・29日、日本原子力技術協会の代表者たちを迎えて会談を行った。まず最初に我々は、日本が直面している惨事に対して、憐憫の念を表明した。
・議題となって点は、主に以下の通り。
⇒ 地震、および津波の危険性をどのように認識していたか
⇒ 福島第一原発の設計、システム。
⇒ 3月11日以来の時系列、およびそれらに対する対応策
⇒ 現時点での燃料プール、および原子炉の状態
⇒ 現場、および周辺での環境状態
⇒ (フランス側の)経験のフィードバック
・また我々は3月17日の時点で日本側に伝えてあった援助・支援案を、再び繰り返した。
以上です。
また後ほど(あるいは明日)別の記事や、ASNの声明を要約したいと思います。
更に昨日に続いて繰り返しとなるのですが、とても重要な情報で、1人でも多くの方に読んでいただきたいので、もう1回3月29日に在日フランス大使館から在日フランス人宛てに送信された、勧告メールの要約を掲載したいと思います。
まだお読みでない方は、是非ご覧ください!
そしてこのメールを特別に転送してくれた、友人のL.M君に再び感謝。Merci!
在日フランス大使館発、在日フランス人向けの勧告メール
3月29日付
<要約>
・G20を代表して、日本への連帯、支援を表明するためにサルコジ・フランス大統領が31日の木曜日に来日することが決定。その際、在日フランス人との意見交換のための懇親会が設けられる予定。
・現在日本政府は大変困難の状況に立ち向かっている。とはいえ、現状からすると避難命令が出されている福島第一原発周辺30キロ圏外への、莫大的な放射性物質の流失はないと考えられる。
・宮城県、福島県、栃木県、茨城県へは渡航しないことを、強く勧告する。現地に在住しているフランス人は、日本政府の支持に従うこと。
・東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山形県、新潟県、群馬県、山梨県に関しては、現在のところ健康を害するほどの放射能は見受けられず、特に制限を設定しない。
・日本政府からの特例がない限りは、水道水は飲用できる。しかし乳幼児などの飲用には、ペットボトルの水を勧める。
・食生活に変化をつけること。菜っ葉類の継続的な摂取は避けること。これから3週間牛乳の摂取は避けること。
・靴の底への放射能の付着が置きやすいので、靴は家の外で脱ぐなどする事により、屋内への汚染を制限できる。
・手、口からの被曝を制限するため、繰り返し手を石鹸で洗うことを勧める。
今回1本目のは、20KMの避難指示区域外からも高濃度放射能が検出されたとする、フランス・ロイター通信の記事です。
昨日AREVA(仏独原子力産業複合企業)、およびCEA(フランス原子力庁)からの原発専門家などが来日し、日本政府および東電関係者との打ち合わせを行っていますが、それ以外にも ASN・フランス国家原子力安全委員会が独自に日本原子力技術協会との会談を行っているようです。2本目にその内容を説明したASNの声明を要約します。
フランス・ロイター通信
3月30日フランス時間22時36分付
Forte radioactivité hors zone d'exclusion au Japon, selon l'AIEA
リンクはこちらから
<要約>
・IAEA・国際原子力機関は30日、福島第一原発から40KM離れた地点で、避難区域設定基準値を超える量の放射能物質が検出されたと発表した。
・この結果は、現在の避難指示区域を拡大するべきという論調が、ますます深まることに繋がるであろう。
・1945年以来、日本最大の危機であるにも関わらず、菅直人首相の対応は凡庸だと批判を集めている。同首相は避難指示区域の拡大を検討しているようで、最大で更に13万人もの国民が避難を要求されるかもしれない。
・IAEAの副長官、デニス・フローリ氏は「調査によると、(指示区域圏外である)福島県相馬郡飯舘村にて避難区域設定基準値を超える量の放射能物質が検出された」と発表した。更に「我々は日本に対して、もう1回慎重に状況を推察するように進言した。日本側は既に作業に入っていると連絡して来た」とも付け足した。
・環境保護団体グリーンピースは、この村にて放射能値が基準を超えているという証拠を保持しているとし、避難指示区域を拡大するように日本政府に要求していたが、(日本)原子力安全・保安院は、この申し出を月曜日に拒否していた。
・IAEAの天野之弥事務局長は、日本政府の対応強化にも関わらず、状況は依然とても深刻と声明を出した。とはいえ多少の改善も見られるとも付け加えた。
・また同氏は6月20日から24日まで、オーストリアのウィーンにて、IAEAに加盟している151カ国による閣僚会議を開催することを表明した。「この会議は将来へと繋がるものにしなければならない」とも発した。
以上です。
続いて、ASN・フランス国家原子力安全委員会の声明です。
ASN - Autorité de sûreté nucléaire
3月30日付
Rencontre entre le collège de l’ASN et les représentants du JANTI
リンクはこちらから
<要約>
・29日、日本原子力技術協会の代表者たちを迎えて会談を行った。まず最初に我々は、日本が直面している惨事に対して、憐憫の念を表明した。
・議題となって点は、主に以下の通り。
⇒ 地震、および津波の危険性をどのように認識していたか
⇒ 福島第一原発の設計、システム。
⇒ 3月11日以来の時系列、およびそれらに対する対応策
⇒ 現時点での燃料プール、および原子炉の状態
⇒ 現場、および周辺での環境状態
⇒ (フランス側の)経験のフィードバック
・また我々は3月17日の時点で日本側に伝えてあった援助・支援案を、再び繰り返した。
以上です。
また後ほど(あるいは明日)別の記事や、ASNの声明を要約したいと思います。
更に昨日に続いて繰り返しとなるのですが、とても重要な情報で、1人でも多くの方に読んでいただきたいので、もう1回3月29日に在日フランス大使館から在日フランス人宛てに送信された、勧告メールの要約を掲載したいと思います。
まだお読みでない方は、是非ご覧ください!
そしてこのメールを特別に転送してくれた、友人のL.M君に再び感謝。Merci!
在日フランス大使館発、在日フランス人向けの勧告メール
3月29日付
・G20を代表して、日本への連帯、支援を表明するためにサルコジ・フランス大統領が31日の木曜日に来日することが決定。その際、在日フランス人との意見交換のための懇親会が設けられる予定。
・現在日本政府は大変困難の状況に立ち向かっている。とはいえ、現状からすると避難命令が出されている福島第一原発周辺30キロ圏外への、莫大的な放射性物質の流失はないと考えられる。
・宮城県、福島県、栃木県、茨城県へは渡航しないことを、強く勧告する。現地に在住しているフランス人は、日本政府の支持に従うこと。
・東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山形県、新潟県、群馬県、山梨県に関しては、現在のところ健康を害するほどの放射能は見受けられず、特に制限を設定しない。
・日本政府からの特例がない限りは、水道水は飲用できる。しかし乳幼児などの飲用には、ペットボトルの水を勧める。
・食生活に変化をつけること。菜っ葉類の継続的な摂取は避けること。これから3週間牛乳の摂取は避けること。
・靴の底への放射能の付着が置きやすいので、靴は家の外で脱ぐなどする事により、屋内への汚染を制限できる。
・手、口からの被曝を制限するため、繰り返し手を石鹸で洗うことを勧める。
皆さんおはようございます。今回は3本の記事を要約します。
1本目はIRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)の29日付の公式声明です。今日の声明はとても詳細に説明してあるので、忠実に訳してみました。
2本目はフランス・ロイター通信が、日本に派遣されるフランスの原発専門家たちを紹介した記事です。
3本目は在日フランス大使館が、在日フランス人に対して29日に一斉送信した勧告メールです。このブログのためにメールを転送してくれた友人のL.M君、ありがとう!日本メディアでは恐らく報道されていないであろう注意事項があるので、参照してみてください。
IRSN - フランス放射線防護原子力安全研究所
3月29日付 公式声明
Point de situation du 29 mars 2011 à 12h00
リンクはこちらから
<要約>
・第1号機、2号機、3号機は依然とても危険な状態にある。
特にタービン建屋内など、原発周辺での高濃度の汚染水などがたまっており、放射性物質の排出が続いている事を証明している。
・東電は26日より、真水の注入による冷却を継続しているが、放射性物質を含む蒸気の排出が続いている。
・全ての原子炉に電源が復帰している。しかし1号機、2号機、3号機においては通常の冷却システムを復旧させるためのチェック作業が続いている。また、3号機においては3人の作業員の被曝により、チェック作業も滞っている。
・前述の通り、タービン建屋内などに汚染水が大量に流出している。特に2号機、3号機において顕著であり、水深が1メートルまで達している部分もある。
・燃料プールにおいては、通常の冷却装置が回復している。
⇒1号機は真水による冷却が継続中。
⇒2号機は45度まで冷却が成功。
⇒3号機においても継続されているが、汚染水漏れが確認されたら、改めてチェックする必要有り。
⇒4号機においても継続中。温度も順調に下がりつつある。
⇒5号機、6号機においては冷却が成功。
⇒共通の使用済み核燃料プールにおいても、冷却が継続中。
・第1号機、2号機、3号機の原子炉は依然とても危険な状況にある。いずれも真水注入による冷却が続いているが、汚染水の流失などから、密閉性が保たれていないことが分かる(特に2号機と3号機)。汚染水が漏れ続けている理由を、我々IRSNが現在調査中。
⇒1号機は真水による冷却が継続しているが、圧力増加を防ぐため水量の微調整が続いている。しかし依然剥き出しになっている燃料棒がある模様。
⇒2号機、3号機においても同上に冷却が継続されているが、同じく剥き出しの部分がある見込み。
⇒4号機の原子炉内には燃料棒がないため、冷却の必要なし。
⇒5号機、6号機においては冷却が成功。
以上です。
続いてはロイター通信の記事です。
フランス・ロイター通信
3月29日フランス時間20時40分付
Anne Lauvergeon et des experts d'Areva se rendent au Japon
リンクはこちらから
<要約>
・本日AREVA(仏独原子力産業複合企業)は、福島の事故解決のためにフランスが援助できる事を調査するため、5人もの専門家を日本へ派遣することを決定。
・AREVA理事長のAnne Lauvergeon氏自身も、水曜日までに日本へ向けてフランスを発つと発表。
・29日の午前、フランスのNathalie Kosciusko-Morizet環境大臣が、第一弾として二人の原発専門家(AREVAから一人、CEAフランス原子力庁から一人)を日本へ派遣し、 「汚染水の流出など、福島の現状を打開するために我々のノウハウを提供したい」、「二人の当初の目的は、状況を査定することとなる」と発表していた。
・AREVAのスポークスマンは、「今回の派遣の目的は、我々がどのように東電を援助できるかを調査することだ」と述べた。
・AREVAからの派遣団は、水曜日に日本の経済産業省にて、東電の副社長や政府の代表者などと会談する予定。
・原発付近の土壌からプルトニウムが検出されるなど、状況の悪化は続いており、チェルノブイリ以来の原発大惨事となっている。復興まで長い道のりを歩むこととなるであろう。
以上です。
最後に29日付の、在日フランス大使館からの勧告メールの一部を要約します。
ネット上にはアップされていない(と思われる)メールなので、原文へのリンクはないのであしからず。
オリジナルがを読みたいという方は、直接連絡をお願いします。
(Merci Matt pour le e-mail !)
在日フランス大使館発、在日フランス人向けの勧告メール
3月29日付
<要約>
・G20を代表して、日本への連帯、支援を表明するためにサルコジ・フランス大統領が31日の木曜日に来日することが決定。その際、在日フランス人との意見交換のための懇親会が設けられる予定。
・現在日本政府は大変困難の状況に立ち向かっている。とはいえ、現状からすると避難命令が出されている福島第一原発周辺30キロ圏外への、莫大的な放射性物質の流失はないと考えられる。
・宮城県、福島県、栃木県、茨城県へは渡航しないことを、強く勧告する。現地に在住しているフランス人は、日本政府の支持に従うこと。
・東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山形県、新潟県、群馬県、山梨県に関しては、現在のところ健康を害するほどの放射能は見受けられず、特に制限を設定しない。
・日本政府からの特例がない限りは、水道水は飲用できる。しかし乳幼児などの飲用には、ペットボトルの水を勧める。
・食生活に変化をつけること。菜っ葉類の継続的な摂取は避けること。これから3週間牛乳の摂取は避けること。
・靴の底への放射能の付着が置きやすいので、靴は家の外で脱ぐなどする事により、屋内への汚染を制限できる。
・ 手、口からの被曝を制限するため、繰り返し手を石鹸で洗うことを勧める。
以上です。
それではまた後ほど!
1本目はIRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)の29日付の公式声明です。今日の声明はとても詳細に説明してあるので、忠実に訳してみました。
2本目はフランス・ロイター通信が、日本に派遣されるフランスの原発専門家たちを紹介した記事です。
3本目は在日フランス大使館が、在日フランス人に対して29日に一斉送信した勧告メールです。このブログのためにメールを転送してくれた友人のL.M君、ありがとう!日本メディアでは恐らく報道されていないであろう注意事項があるので、参照してみてください。
IRSN - フランス放射線防護原子力安全研究所
3月29日付 公式声明
Point de situation du 29 mars 2011 à 12h00
リンクはこちらから
<要約>
・第1号機、2号機、3号機は依然とても危険な状態にある。
特にタービン建屋内など、原発周辺での高濃度の汚染水などがたまっており、放射性物質の排出が続いている事を証明している。
・東電は26日より、真水の注入による冷却を継続しているが、放射性物質を含む蒸気の排出が続いている。
・全ての原子炉に電源が復帰している。しかし1号機、2号機、3号機においては通常の冷却システムを復旧させるためのチェック作業が続いている。また、3号機においては3人の作業員の被曝により、チェック作業も滞っている。
・前述の通り、タービン建屋内などに汚染水が大量に流出している。特に2号機、3号機において顕著であり、水深が1メートルまで達している部分もある。
・燃料プールにおいては、通常の冷却装置が回復している。
⇒1号機は真水による冷却が継続中。
⇒2号機は45度まで冷却が成功。
⇒3号機においても継続されているが、汚染水漏れが確認されたら、改めてチェックする必要有り。
⇒4号機においても継続中。温度も順調に下がりつつある。
⇒5号機、6号機においては冷却が成功。
⇒共通の使用済み核燃料プールにおいても、冷却が継続中。
・第1号機、2号機、3号機の原子炉は依然とても危険な状況にある。いずれも真水注入による冷却が続いているが、汚染水の流失などから、密閉性が保たれていないことが分かる(特に2号機と3号機)。汚染水が漏れ続けている理由を、我々IRSNが現在調査中。
⇒1号機は真水による冷却が継続しているが、圧力増加を防ぐため水量の微調整が続いている。しかし依然剥き出しになっている燃料棒がある模様。
⇒2号機、3号機においても同上に冷却が継続されているが、同じく剥き出しの部分がある見込み。
⇒4号機の原子炉内には燃料棒がないため、冷却の必要なし。
⇒5号機、6号機においては冷却が成功。
以上です。
続いてはロイター通信の記事です。
フランス・ロイター通信
3月29日フランス時間20時40分付
Anne Lauvergeon et des experts d'Areva se rendent au Japon
リンクはこちらから
<要約>
・本日AREVA(仏独原子力産業複合企業)は、福島の事故解決のためにフランスが援助できる事を調査するため、5人もの専門家を日本へ派遣することを決定。
・AREVA理事長のAnne Lauvergeon氏自身も、水曜日までに日本へ向けてフランスを発つと発表。
・29日の午前、フランスのNathalie Kosciusko-Morizet環境大臣が、第一弾として二人の原発専門家(AREVAから一人、CEAフランス原子力庁から一人)を日本へ派遣し、 「汚染水の流出など、福島の現状を打開するために我々のノウハウを提供したい」、「二人の当初の目的は、状況を査定することとなる」と発表していた。
・AREVAのスポークスマンは、「今回の派遣の目的は、我々がどのように東電を援助できるかを調査することだ」と述べた。
・AREVAからの派遣団は、水曜日に日本の経済産業省にて、東電の副社長や政府の代表者などと会談する予定。
・原発付近の土壌からプルトニウムが検出されるなど、状況の悪化は続いており、チェルノブイリ以来の原発大惨事となっている。復興まで長い道のりを歩むこととなるであろう。
以上です。
最後に29日付の、在日フランス大使館からの勧告メールの一部を要約します。
ネット上にはアップされていない(と思われる)メールなので、原文へのリンクはないのであしからず。
オリジナルがを読みたいという方は、直接連絡をお願いします。
(Merci Matt pour le e-mail !)
在日フランス大使館発、在日フランス人向けの勧告メール
3月29日付
・G20を代表して、日本への連帯、支援を表明するためにサルコジ・フランス大統領が31日の木曜日に来日することが決定。その際、在日フランス人との意見交換のための懇親会が設けられる予定。
・現在日本政府は大変困難の状況に立ち向かっている。とはいえ、現状からすると避難命令が出されている福島第一原発周辺30キロ圏外への、莫大的な放射性物質の流失はないと考えられる。
・宮城県、福島県、栃木県、茨城県へは渡航しないことを、強く勧告する。現地に在住しているフランス人は、日本政府の支持に従うこと。
・東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、山形県、新潟県、群馬県、山梨県に関しては、現在のところ健康を害するほどの放射能は見受けられず、特に制限を設定しない。
・日本政府からの特例がない限りは、水道水は飲用できる。しかし乳幼児などの飲用には、ペットボトルの水を勧める。
・食生活に変化をつけること。菜っ葉類の継続的な摂取は避けること。これから3週間牛乳の摂取は避けること。
・靴の底への放射能の付着が置きやすいので、靴は家の外で脱ぐなどする事により、屋内への汚染を制限できる。
・ 手、口からの被曝を制限するため、繰り返し手を石鹸で洗うことを勧める。
以上です。
それではまた後ほど!
















