フインキーのふんいき レビュー -47ページ目

DVD「マインド・ゲーム」 レビュー

劇場版「クレヨンしんちゃん」などを手がける湯浅政明監督。
原作はロビン西の漫画です。

マインド・ゲーム [DVD]/今田耕司,山本精一,藤井隆
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スコア選択: ★★★★

電車に駆けこんできた幼なじみの初恋の女性、みょんちゃんと偶然に再会する西。
彼は彼女が姉のヤンと営む焼き鳥屋で、借金の取り立てにやって来たヤクザに撃ち殺される。
ここから彼のマインドゲームが始まる。


驚かされるのが、そのアニメの動きと絵のタッチ。
人の動きと一緒に、背景がウネウネ動くため、そこに立体感が出て、すごく新鮮。
まるでCGを見てるみたいな感覚が得られます。

そして、このへなへなとした絵、どこかで見たことがある。
そうだ!「鉄コン筋クリート」と一緒。
あのアニメのスピード感は感動したなぁ。

しかし、鉄コンとは決定的に違う点が1つ。
それはときどき実写が混じること。
いや、実写というか、写真の上に線を書いて絵にしたような奇妙な絵。
これがあるために、やけにリアルに絵の中に人を感じられます。

ストーリーは、とんでも展開です。
まず、主人公が殺された!と思ったら生き返り、ヤクザから追われ逃げきれた!と思ったら鯨に飲み込まれるという、ありえないようなことばかり起こります。

こんな何でもありの超絶展開でも、その根本には絶望的な状況で生きるということの苦しみ、またその中でも確実に感じられる幸せ、そんなスピリチュアルなものがあり、登場人物たちのその必死な想いが心に響きます。
だからこそ、ここまで評価される作品なんだろうし、生きることの素晴らしさが感じられる作品になっているのだと思います。

声優はお笑いのヨシモトで固めてありますが、全然違和感はありません。
逆に声優らしさななのが無くて良かったです。

あまり知られてない良作でした。

DVD「トイ・ストーリー3」 レビュー

ディズニー・ピクサーのトイ・ストーリー、3作目。

トイ・ストーリー3 [DVD]/ディズニー
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スコア選択: ★★★★★

前作の2から10年以上も経ち、前作を見たかも忘れてしまうほど久しぶりのトイ・ストーリー。
映画の中でも年月は過ぎ、子供だったアンディも大学生になろうとしていた。

ある日、アンディは新生活に向け、おもちゃを整理することになった。
捨てるのか、誰かに譲るのか、とっておくのか?

ここにきて、おもちゃにとっては大ピンチである。
今まで連れ添った仲間と離れ離れになってしまう!

そしてアンディがとった行動は、ウッディ(主人公)だけを手元に残し、あとは屋根裏へ保管というものだった。
しかし、手違いがあり、屋根裏のはずが → ゴミ捨て場 → 保育園へ。

行き着いた保育園で待っていたのは、新しい仲間…と思いきや。


子供向けと侮るなかれ、大人も大満足するくらい、非常に丁寧に作られています。
まず、CGが凄い。
おもちゃたちの質感がまるで本物です。
汚れ具合もテカリ具合も、動きも何もかも。
これを子供だけのものにしておくのはもったいない。

そして、ストーリーも面白い。
二転三転するストーリーは、いい意味で予想を裏切ってくれ、感動もさせてくれます。
スケールもアップし、今までの悪ガキからどうやって逃げるか?といったスケールの小さい話はどこへやら。、一気に世界が広がりました。
ホッとしたら裏切られ、やった!と思ったら裏切られ、えー!と思ったら裏切られ、喜怒哀楽すべてが詰まっています。
子供たちはこれを見たらおもちゃが捨てられなくなっちゃうんじゃないかな。

ディズニーは本当にキャラ設定が絶妙ですね。
まだ見てない人は是非。

DVD「ローラーガールズ・ダイアリー」 レビュー

ドリュー・バリモア監督。
最近のお気に入り、エレン・ペイジ主演の作品です。

ローラーガールズ・ダイアリー [DVD]/ドリュー・バリモア,エレン・ペイジ,ジュリエット・ルイス
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スコア選択: ★★★★★

文学少女のブリス(エレン・ペイジ)がローラーゲームに魅了され、肉体的にも精神的にも成長していく青春ムービー。

ローラーゲームとは、屋内の少し傾いたトラックをローラスケートを履いた女の子たちが走り、2チームが戦略を駆使して点数を競うスポーツである。

陸上競技とは違い、体同士がバンバンぶつかり合うアメフトのような激しさがある。
また、頭を使うということでもアメフトに共通するところがある。

日本ではそもそも女どうしが激しくぶつかり合うスポーツなんてそうそうない。
それは女性に奥ゆかしさを求める日本だからなのかは知らないが、こういった競技があるって事自体、日本人にとっては新鮮だと思う。

敵意むき出しにして激しくぶつかり合う女性の姿は、男性のそれとは違った面白さがあった。
こんなキュートなブリスがあんなことやこんなことまで。
ローラーゲーム、日本でもやってくれないかな~。

タイトルにダイアリーとある通り、ローラーゲームだけでなく、それによって変化するブリスの私生活が描かれる。
恋にバイト、友人や家族との出来事も。
楽しいことを見つけると、人ってどんどん輝き、幸せが舞い込んでくるから不思議。
見てるこっちも幸せになった気分になる。

見所は何よりエレン・ペイジのメガネっ子姿。
垢抜けない田舎娘が似合い過ぎて、キュンとしちゃったな。
初めてゲームを観戦した後の車内でのあの表情、忘れられない。

彼女のキュートな姿を要チェック!
劇中の彼女は本当に楽しそうだった。

DVD「悪人」 レビュー

「フラガール」の李相日監督。
原作は吉田修一の小説です。
モントリオール世界映画祭で深津絵里が最優秀女優賞をとって話題になりました。

悪人 スタンダード・エディション [DVD]/妻夫木 聡,深津絵里,岡田将生
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スコア選択: ★★★★

悪人の定義とは何か。
悪いことをした人、と周りに認知された人。
それは倫理的に判断されたもの。

しかし、メディアによって流された情報は果たして正しく世間に伝わっているのか。
この映画を見ると、その答えがよく分かる。
メディアの一方的な情報によって洗脳されているってことを。

ここに出てくる祐一(妻夫木聡)もメディアによって相当な悪人に仕立て上げられる。
まぁ、人殺しはもちろん最悪なのだが。
しかし、よくみると岡田将生演じる増尾の方が遥かに性格が悪く、やってることも悪人である。
まぁ、人殺しはしてないが。

祐一自身、根っからの悪い奴じゃない。
だから、ひとりぼっちの祐一と一緒に行動する光代(深津絵里)の心理に共感する部分がある。
そして一緒にいた分だけ情が移って離れられなくなり、もうどうしようもなくなる。
本当はいい人なのに…

しかし、世間はそんなこと知らない。
ただ、伝わっているのは、祐一は人殺しをした極悪人である、ということ。

こういう偏った情報というのは世の中たくさんあるってことに気付かされる。
物事を多角的に見ることの大切さ。
そういった目を養っていきたいな。

この作品には沢山の悪人がでてくる。
それだけ世の中には悪が蔓延っていて、注意しなければいけないってこと。
過度に表現されたメディアの情報を鵜呑みにするのは危険だってことを学んだ。

DVD「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」 レビュー

大森立嗣監督。

ケンタとジュンとカヨちゃんの国 [DVD]/松田翔太,高良健吾,安藤サクラ
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スコア選択: ★★★

地下の喧騒が似合うアンダーグラウンドな作品。
破壊的、暴力的で、不法地帯と化した世界。、
若者のどうにもならない世の中に対する不満や不安、そういった内に溜まったものを一気に吐き出したような内容。

個人的にはあまり好きではない類です。
自分が理解出来ない世界観だから。

でも、人に寄り添いたい、依存したいという気持ちは分かります。
心の依り処があると安心だし、楽だし。

この作品で言えば、カヨちゃんがそう。
ブスでバカでワキガでどうしようもない感じで描かれているけど、今この時を精一杯生きている。

人も好きになる。
好きになった相手はナンパされて知り合ったジュン。
一時別れた後、彼に再開したときのカヨちゃんの姿は思わず凄いなぁと思ってしまった。
そんな全身で表現できる彼女にちょっと憧れもあったかもしれない。
ラストに映る表情も見逃せない。

暗くて、地味で、淡々としている邦画独特の内容ですが、このダークな世界観に浸りたい方はオススメします。
あと、安藤サクラファンもオススメ。