フインキーのふんいき レビュー -155ページ目

DVD「サイレン~FORBIDDEN SIREN~」 レビュー

続けて堤幸彦監督です。

サイレン スタンダード・エディション/市川由衣
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スコア選択: ★★

サイレンがなったら外に出てはならない

サイレンと言えばPS2の激ムズホラーゲームですが、映画はこの「サイレン2」をベースにつくられたようです。しかし、ゲームとはストーリーや設定、登場人物が違うようなので、原作のファンは見て落胆することが多いみたい。残念ですね。
自分はゲーム動画をニコ動で途中まで見たんですが、登場人物が多すぎて内容が訳ワカメになりました。怖さは十分伝わりましたが。

舞台は日本の夜美島。物語は大まかに、サイレンが鳴ると屍人(しびと)が現れるので外には出てはいけないというもの。
主人公の天本由貴は弟の療養のため、父と弟と共に引っ越してくる。
そこには、怪しい住民たちが・・・


ホラーな部分もあり、ちゃんとしたトリックもある内容なんですが、何か物足りない。ストーリーがサラッとしすぎてて印象が薄く、後味もあまり良くないので消化不良感が残りました。

あと、ゲーム「サイレン」の肝であった「視界ジャック」という他人の視界を覗きこむことができる能力があるんですが、この視界ジャックが映画ではほとんど使われてない!
主人公はこの能力を使い屍人の視界を見ることで、今屍人がいる場所が分かり、逃げる。これがサイレンのおもしろさであり、独自性だと思うので、これを存分に利用した映像を作ってもらいたかった。

わざわざオリジナルのストーリーにしなくても、アイデアがいいのでゲームのをそのまま映画にしたらおもしろいと思うんですが、どうなんですかね。映画「サイレン2」作ってくれないかなぁ・・・

小説「硝子のハンマー」 貴志祐介

日本推理作家協会賞受賞作。

硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)/貴志 祐介
¥780
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スコア選択: ★★★★★

貴志さん初の本格ミステリー小説です。
前作の「青の炎」は、ミステリでもトリックの妙や事件解決のために探偵が奔放する類のものではなく、主人公の心情を前面に押し出した切ないストーリーだったので、今作が初の直球ど真ん中ミステリーかな。
600ページ弱ありますが、サラッと読めます。

大まかに1章と2章に分かれていて、1章は探偵パート、2章は殺人者パートとなってます。
1章は事件の表側、2章は裏側といった感じ。
それぞれテーマが異なるので、違う2つの作品を読んでる気分になります。
最後には1つに繋がるんですけどね。

前半は密室殺人の謎を解こうと奮闘する様子が軽いタッチで描かれ、後半は犯人の生い立ちから計画に至り、ラストまでを主観で重く描かれてます。
それにしても貴志さんは切ない犯罪者を描くのがうまいですね。つい犯人に感情移入していまいます。
心情もそうですが、トリックも素晴らしかった。さすがにこれは思いつかない。


巻末のインタビューでも書かれてますが、防犯技術や介護ロボットなど専門的なことが細かく記され、たくさん取材したであろうことが伺えます。読んでいて難しすぎて飛ばすということがなかったので、ちゃんと噛み砕いて書いてるんでしょうね。理解しやすく勉強になります。

気になったのは、時間をかければ泥棒に開けられない鍵はないということ。
これを見て、急に自分家が不安になりました。
隣りの部屋より良い鍵にしておくだけで大分違うらしいです。
戸締りOKだけではダメなんですね。泥棒には気をつけたいものです。

DVD「自虐の詩」 レビュー

誰しもがたくさんの人に愛されて生きてるんだなぁ。
そう実感させてくれる映画でした。

包帯クラブ 」に続き、監督の感動作。
原作は日本一泣ける4コマ漫画らしいです。
原作の方は知らなかったのですが、4コマでこのクオリティは凄すぎ。
同様に漫画が原作の「20世紀少年」(2008年公開予定)もかなり期待できるのではないでしょうか?

自虐の詩 プレミアム・エディション
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スコア選択: ★★★★

内容は何かと不幸な幸江と、ちゃぶ台返しが得意のイサオを中心としたハートフルコメディ。あえて多くは語りません。
「嫌われ松子」に続き中谷美紀は不幸なヒロインに徹します。ブス役ですが、それでもやはり中谷美紀は魅力的でした。
無口なイサオは阿部寛が。まさに適役ですね。理不尽で自分勝手なので嫌ーな感じですが、途中でガラッと印象が変わります。必見!

見どころはやはり、ちゃぶ台返しの超スロー映像でしょう。とても鮮明で何度見ても笑えます。イサオの口から米がブァッーとw
前半は笑い、後半は泣き。見た後は爽やかな気分になれます。
エンディングの安藤裕子の曲も良かった。

人を愛することって素晴らしいですね~。
松尾スズキも出てるよ。

DVD「ヒートアイランド」 レビュー

片山修 監督作品。

予告編がとても好奇心を刺激する作りになっております。

ヒート アイランド
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スコア選択: ★★★

賢く儲けるってな順調な毎日にトツゼン転がり込んだ、大金!!???

金を奪われた関西ヤクザ
カジノを襲ったプロの強盗
手にしてしまった俺たち
シマを取り仕切る関東ヤクザ
横取り狙いの南米マフィア
5つ巴の争奪バトル!

まあ、これだけでも大体の内容は予想できるんですが、実際見てみないと分からないおもしろさがあるんです。

終始テンポよく進み、事件が次々と起きるので目が離せません。
バックで流れる音楽がHIPHOP、ラップ、R&B、レゲエといったノリのよい曲が多く、展開にスピード感を与えてくれます。音も映像も場所も人も今どきといった感じ。
そして、関係無いような登場人物がどんどん増えていき、ドンチャン騒ぎとなりますが、意外にすっきりまとまってるので混乱することはなかったです。
それぞれのグループがどう繋がって、最終的にまとまるのか?金はどうなるのか?気になりますね~。

有名な役者さんが沢山出ててるので、もっと宣伝してもいいのでは?と思いました。ちょっと知名度低いような気が。
主テーマである大金の動向という点では「運命じゃない人」(超おすすめ!)に近いものがあるので、見たことのある人は余り新鮮味がないかもしれません。

でも、良くできた話でおもしろかったですよ。

DVD「夕凪の街 桜の国」 レビュー

「半落ち」、「四日間の奇蹟」の佐々部清監督。

まるで韓国ドラマのようなパッケージが人を選びそうで、つまらなうだな。。。と思って敬遠してました。
でも、予告を見て気になり、予告良ければ本編もいいに違いない!ということで見ました。

夕凪の街 桜の国
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スコア選択: ★★★★

結果、見れてよかったですね。後味も爽やかで、おもしろかった。
初めてジャケットの大切さを実感しましたよ。


時代をこえて二人の女性が、今一つの物語を紡ぎ始める

これだけ聞くとSFのタイムパラドックス系かと思うんですが、実際は純粋なヒューマンドラマです。
舞台は今から50年前、原爆投下から10年後の広島(夕凪の街)。
ヒロインである皆実(麻生久美子)を中心とした話です。
皆実は働いてる会社の男性に恋をし、実は相手も皆実が好きで両想いになるんですが・・・
そして場面は変わり、現代に移ります。
日本(桜の国)に生きる七波(田中麗奈)は不審な行動をとる父を追っていくと、かつて住んでいた広島に。
そこでは七波が知らなかった過去の事実がいろいろと・・・

過去は切なく、現代は明るいタッチで描かれています。
被爆の様子は実写ではなく、絵なので目を背けたくなるシーンはあまりないと思います。
途中で時代は変わるんですが、過去にいた人も現代に年をとって出てきたりして、原爆はそんな遠い昔の出来事ではないんだと改めて感じました。


こういう原爆の話は恐ろしさや酷さが直に伝わってきて、いろいろと考えさせられるので沢山の人に見てもらいたいですね。