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感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
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主人公は相変わらず熱血からは程遠いダウナーな感じです。問題を抱える男子生徒から呼び出されて「告白される?」なんて雑念が浮かぶのが面白い。実際どんな深刻な状況でもくだらない事が頭に浮かんでしまう事ってありますよね。

 

ですが、物語的には「悪の理事長(派閥)」vs「善の教師」の対立という超オーソドックスな構造になってきてしまいました。言ってしまえばありきたりなのですが、中身的にはしっかりとクオリティを保っているので見ていてつまらないということはありません。ただもう少し破天荒な、というか予想を裏切る展開があってほしいなあと感じます。

 

主人公がかつてどんな事をしていて、どんな失敗をしてしまったのかが少しづつ明かされたり、単純な善玉教師に裏の顔がありそうなことをほのめかしたりというアクセントはありますが、これはそのネタが今後本筋にどのようにかかわってくるのか次第で評価のわかれるところだと思います。

 

今回の主題は「一度過ちを犯した事がある人を信じることができるのか。」「信じてもらうとはどういうことなのか」といったところですが、かつて元夫にひどいDV 被害を受けていた母親が、暴力行為を疑われた息子を、ちょっとした説教と息子の決意表明だけで信じてしまうのは…少し軽すぎる気がします。

話の流れとして不自然だったり強引だったりはしないし、感動的ではあるのですが、冷静に考えるとDV被害で心の傷を負った人間がそんな簡単に人を信じられるのかなあ…と。

 

まあ、基本は圧倒的悪の理事長派閥とやる気のない教師との闘いを楽しむエンタテインメント作品なので、そこを楽しむ分には問題はないと思います。ちょっと神説教の存在感が薄れてきている気もするので頑張ってほしいところではありますね。

 

今回もバリバリ昭和スポ根ストーリーをバリバリ見せてくれました!いやぁここまで徹底すると痛快ですね。

「自分の限界を超えろ」だの「仲間を信頼し絆を築け」だのの暑苦しく重苦しくなりがちな主張を、基本のコメディタッチな描写で緩和しながら、ベタではあるが感動的な結末に持っていく。

こういうしんどい系のお話の見せ方としてはとてもいいバランスなのかと思います。

 

今回は唯一の女性訓練生・藤木(石井杏奈)を中心に据えたお話でした。「男性に負けたくない」「女性だからと下に見られたくない」という主張が強すぎるがゆえに独善的になり過ぎた彼女がそれをどう克服するのか、という筋立て。オーソドックスではありますが、面白く見れました。

 

昭和スポ根礼賛になり過ぎないように、令和的価値観である教官の娘を配置することで、令和を生きる視聴者が物語に入りやすくなっているところは秀逸だと思います。

 

しかし、今期自分が面白いと思ったドラマが、昭和的価値観満載の本作と、令和的なものを極端にデフォルメして見せた「なんでわたしが神説教」の2作なのは、自分的に興味深いです。この2作品を見続けることで自分の心の中も覗き見られるかも?と思ったりもします。両作品とも失速しないで頑張ってほしいところ。期待します。

 

思ったよりコミカルです。

かなりコメディーよりですね。暑苦しくも暑苦しく、時に暑苦しいが暑苦しいこともある暑苦しい教官と航空救難団を目指す訓練生たちの物語。

 

というか、航空救難団のお話かと思ってたんですが、そこを目指すお話だったんですね。さすがに救助シーン満載では予算が持たないか…(-_-;)

で、例えばコートブルーのように緊張感が張り詰め続ける中に、一瞬のコメディ要素で一息つく、といった厚生課と思っていたのですが、基本面白いおっさん教官とそれに戸惑う訓練生の日常が描かれる中に、緊張の瞬間が訪れる、というバランスでした。

まだ第一話なのでゆるく入った感もありますが、このバランスが変化していくのかどうかも含めてこの構成の成否に興味津々です。

 

ストーリーの進め方としてはこの後、訓練生一人一人に焦点を当て、それぞれの抱える問題を克服する姿を描きながら全体の成長を見せる、ということになりそうです。

次回は唯一の女性訓練生・藤木(石井杏奈)の物語。石井杏奈という女優さんは好きなので、魅力的に描いてほしいなあと切に望みます。

 

ドラマとして面白かったかどうかの評価としては…まだ保留というところでしょうか。次回で真価が発揮されるかつまらなくなるかの分岐点になりそうです。

 

 

これ面白いですね。

学園ものですがかなり異色です。教師が主人公の場合、従来のドラマでは多かれ少なかれ確固たる信念やポリシーがあり、生徒を思い、教育とは何か悩み、問題を解決する中で生徒や同僚教師との絆をはぐくむ、といった流れになるのかと思います。主人公のキャラクターは真面目だったり人情派だったり冷酷だったり色々ですが、ゆるぎない自分というものがあり情熱や計画を持っているのが当たり前でした。

 

ところがこの主人公は、ニート上がりで教育にも生徒にも思い入れがなく、もちろんやる気もなく、流されるまま状況の中で説教をせざるを得ない立場に追い込まれていきます。そこで語る言葉もネットで検索した借り物の言葉で、その場をうまくやり過ごすためのものでしかありません。

ところがその言葉が意外に芯を食っていたり、借り物の言葉の中に主人公の抑えきれないコアな部分が漏れだしていたりで本人も驚いたりします。説教自体はまともで痛快で、でもそれで教室の空気が一変するわけでも本人が覚醒するわけでもないところがリアリティーがあって面白いなあ、と感じました。

 

「やる気のないニート」という属性と「負けず嫌いで気が強い」という性格には齟齬というか大きな違和感があるのですが、そこは主人公の抱える過去が影響していそうで今後の展開に興味がわきます。ただ「学校改革委員会」はちょっとマンガっぽすぎて浮いているので心配ではあります。

 

なにはともあれ今後の展開に期待します。

 

父親を殺したとして起訴された17歳の少年。彼は逮捕後、警察にはもちろん自分の弁護士にも一切何も話さない完全黙秘状態。少年はなぜ口を開かないのか。事件の真相は本当に見た目通りのものなのか。裁判が進むにつれて明かされていく真実とは。

 

といった感じの法廷サスペンスです。

一応どんでん返し系ですかね。意外な結末で驚天動地!とまではいきませんがまずまず手堅い脚本なのかなと感じます。

 

ただ、どうもメリハリがないというか、主人公である弁護士もなにかワケアリっぽくてガチガチの法廷モノ的な緊迫感を出し切れていない部分もあり、主人公の助手の黒人女性も「嘘を見抜くことができる」というわかりやすいキャラクター性を持たせた割にはもう一つ活用できてなくて、薄ーい膜がかかった向こうで淡々と裁判が進んでいきます。

 

ラストではその薄い膜が晴れてスッキリはするんですが、もやもやの時間が長く、その靄が晴れる過程も、わかりやすくイベントがあって一つ一つ覆っていくわけではないので、気持ちよさに欠ける気がします。

 

まずまず良質なサスペンスで、楽しめるのですが丁々発止の法廷劇や驚天動地のどんでん返しを期待すると肩透かしかな~とも思います。