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感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
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とにかくボコられます。

主人公。

殴られる蹴られる刺される斬られる撃たれる投げられる!

なにはともあれ主人公’(生田斗真)はボコボコにされまくります。イケメンが凹られるのがお好きな方にはたまらないかもしれませんw

 

ストーリーは、伝説の殺し屋である主人公が、家族のために足を洗おうとしたその時、自分の目の前で家族を殺されてしまいます。そしてその罪を着せられ瀕死の重傷を負わされ服役………その12年後…。といった具合です。

 

まあ、とにかくめっちゃ強い主人公がリベンジする話ではあるんですが、どうも爽快感にかけます。

なぜなら、意外と主人公やられます。中ボスっぽいのにはもちろん、モブ敵にも結構やられちゃいます。まあやられてもゾンビか何かのように不死身ではあるんですが、華麗にスタイリッシュに倒すというよりは力技で強引に倒す感じです。

その上メインウエポンが鉈(ナタ)みたいななんかごつい刃物なんですよね。これがまた、爽快感にかけるというか、え?刺さってる?斬れてる?倒せてるん?とよく見えないんです。

刃物を使うのなら「るろうに剣心」の佐藤健のアクション並みの迫力が欲しいし、素手も銃も色々使って圧倒的な戦闘力を示すなら「アウトロー」のトム・クルーズみたいなのを目指してくれればなあ…。

 

そして爽快感にかける最大の要因は、中ボスを含めた敵(5人ほどいる)が全くキャラ立ちしていない事です。鬼の面をかぶっているんですが、正直どれが誰だかよくわからない。倒すときに初めてそいつがどんなことをしてどんな戦い方をするのか知れるって感じで、「アイツを倒すんだ!」という目標というかモチベーションにならんのです。

その割になんだかわからない能っぽい舞踊を結構な尺で見せられたり…それ見せるのなら悪役をもっと描写してほしかったなあ。

 

と、まあ文句ばっかりでモヤモヤはしてるんですが、ラストの當真あみはかっこよかったのでよしとしましょうw

 

 

名作だとは聞いていましたが、そしてバカリズム脚本ドラマにハズレはないということも知っていましたが、これは面白かったなぁ。

 

突然死んでしまった主人公が、「来世では「大アリクイ」になります。もしくは今の人生をもう一回やり直すこともできます。」と言われて転生(人生やり直し)を繰り返す、というファンタジー的なSF的な物語です。

 

ファンタジーでありSFなのですが、それよりもこのドラマは「妙な間の悪さ」「気まずい空間」「言いたくてもストレートには言えないモヤモヤ」のオンパレードで共感性羞恥にあふれています。それを「そうそう、そんな場面あるよねー…うはぁ」てな感じで楽しめる作品でした。

 

そしてキャスティングがどえらい豪華ですね。しかもうまい人ばっかり。安藤サクラ・夏帆・木南晴夏・松坂桃李・染谷将太・黒木華・水川あさみ………挙げればきりがない。江口のり子や浅野忠信なんかもちょい役で出たり。豪華絢爛です。

 

最高、最低、どっちにも振り切らないリアルな生活の喜びや悲しみをおなか一杯見せてもらった、バカリズム脚本らしいムズムズする素晴らしいお話でした。

3週目の作中作「ブラッシュアップライフ」の企画打ち合わせでの会話が伏線として効いているのも意外性もあり気持ちよかったですね。最終的に友情物語に収束していくのもキレイな流れでした。

 

いやぁ満足満足。

 

しかし、新宿野戦病院・ブラッシュアップライフと名作を続けてみちゃったら次何見るか悩んでしまうなあ………。

 

これほんとに面白かったです。

コメディベースの医療モノで、登場人物のキャラクターもかなりクセが強く本放送時はスルーしていたんですが、youtubeのショート動画で面白そうなシーンが流れてきたので、見てみました。

 

コメディーとシリアスのバランス感覚がとても素晴らしいです。8~9割のコメディーに1~2割のシリアス。ベースがコメディータッチなので一瞬のシリアスがグサッと刺さってきます。

 

そして演者たちは皆ウマい!主演の二人、仲野大賀と小池栄子の演技はいうに及ばず、濱田岳、橋本愛、平岩紙、生瀬勝久、柄本明、岡部たかし、馬場徹、高畑淳子………。ウマい人しかいない!

そして出色なのが塚地武雅!どうみてもおばさんにしか見えませんし、メイクを取った時にはおっさんにしか見えません(まあ、おっさんなんですけどね。)。彼は「キサラギ」や「ハンサムスーツ」のころからいい役者さんだと思っていましたが、このドラマでは本当に掛け替えのないバイプレイヤーとして存在感を発揮していました。

 

ただ一点。どうしても気になるのが、気になってしまうのが小池栄子の英語です。これはどうしようもないんですけどね。アメリカで生まれ育って軍医をしていたという設定の割にはあまりにもあまりにもジャパーニズな発音過ぎて「う~ん…。」となってしまいます。といって小池さん以外にはまるキャスティングはなさそうではありますし…。

 

発音の件だけスルー出来れば極上のコメディーだったと思います。Netflixで配信中!

 

うれしい、楽しい、哀しい、悔しい、苦しい、懐かしい、寂しい。

色んな感情がそっと置かれているような映画でした。

 

たった一つの選択で変わる世界。

辛くても苦しくても描き続ける理由。

 

考えさせられます。

自分は自分の人生を振り返ってどう感じるのか。振り替える価値のある人生を過ごしてきたのか。

 

作品を通して自分を透かし見るような、透き通った作品だと思います。

 

 

はるか昔に原作を読んでいたのですが、ドラマを見て登場人物たちの印象の違いにまずびっくりしました。

原作を読んでいる時に感じたのは、特殊な状況で起きる殺人事件に巻き込まれて、真剣に切実に謎を解こうとする人たちってイメージでした。

ところが、ドラマの登場人物たちは、軽薄で鼻持ちならない不謹慎極まりない嫌な奴らに見えました。いや、これは演出や演技を非難しているのではないのです。おそらくそう見えるように意図的に演出し、演じたのだと思います。考えてみれば人の死を面白がって謎解きするってよっぽど歪んでます。

しかも、「名探偵気取り」「乱暴者」「お嬢様気質」「気の弱い陰キャ」など、クローズドサークルに出てきそうなキャラクターを登場人物たちがそれぞれ演じているようにも見えます。

殺人現場に放り込まれた自分に酔って、稚拙な推論を滔々と語る姿は、若さというか未熟さの痛々しい部分がむき出しになっているようで、自分にも刺さる部分があり、いたたまれない気持ちになりました。

 

そしてそういう描写が意図的である、というのがはっきりするのが、発端になった事故(事件)に遭遇した時の各登場人物たちが見せる表情です。あの表情は、この作品での一番の衝撃でした。どんでん返しも衝撃度はあるのですが、それよりも個人的にはこっちの方が胸にずしんと来ました。

個人的にも心当たりがあるんですよね。例えば「台風が来る」って時。災害だし恐ろしいし、実際被害にあう人もいる。それが分かっていながら、小学生の時にはなにかワクワクしていました。非日常感に興奮するというか。それのもっとえげつない感情を表情で切り取って見せた演出は素晴らしいと思います。

 

そして、もっと言えば真犯人自体もこの鼻持ちならない軽薄さを共有していたんじゃないか、という気がします。海に流したメッセージボトルなんて自己陶酔の極みともいえると思います。

僕が衝撃を受けた「表情」も真犯人が、「そうだったに違いない」と考えているだけで、実際そうだったのかはわかりません。ということはそういう表情をするに違いない、と思いつく要素が真犯人側にもあったということで…。突き詰めると救いがないですねぇ。

 

トリック自体は原作既読なので驚きはありませんでしたが、初見であれば十分楽しめるのではないでしょうか。見て損はないと思います。