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感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
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「どんでん返し」「意外な結末」と紹介されることの多いこの作品。

確かにそれはそうなんですが、個人的には「驚き」よりは「悲しさ」「寂しさ」「虚しさ」を強く感じました。

悲しい復讐の物語、そう言える気がします。

欲を言えば9人の翻訳家それぞれが抱えるものをもっと丁寧に深堀りしてくれれば、(それがうまく行けば、ですが)もっと心に刺さる作品になったのに、と少しだけ残念です。

ただし1時間45分という短めの尺に、ギュッと詰め込んだこの作り方も充分以上に楽しめるエンターテインメントに仕上がっていると思います。

ガル・ガドットさんが常軌を逸してきれいです。

そしてミッションインポッシブルです。一応中盤でどんでん返し・・・というほどでもないどんでん返しがありますが、それも含めて予定調和かも。スパイ組織のお話にしては色々ガバガバでツッコミどころもありまくるのですが、スパイアクションとして十分楽しめる作品でした。

クリス・ヘムズワースのタイラーレイクシリーズ2作。

スニーキングミッションからガンアクション、格闘にカーチェイスとアクション映画のフルコースでどれも充分にハイレベル。

2では親子、家族の絆的な部分もちょっとあって、ちょい泣かせます。深い映画ではないですが、エンターテインメントとしては一流。満足です。

 

テーブルトークRPGの元祖とも言えるD&Dをもとに作られた映画です。

テーブルトークRPGとは、プレイヤーと進行役とで遊ぶアナログなロールプレイングゲームで、ドラクエやFFでプログラムが担当する部分を全て進行役(マスターやキーパーと呼ばれます。)が担います。

普通のコンピューターRPGとの違いは、人間同士がやり取りして物語を紡いでいくという部分で、だからこそ自由であり(ルールに則っていれば)なんでも出来る(なんでも成功するわけではないですが)のです。

必然的に力押しよりもアイデア、ひらめき、悪巧みなどで機転を利かせて口八丁で危機を乗り越えていくことも多くなります。

 

で、この映画は実にそのテーブルトークRPGの雰囲気を再現しています。ポスターを見てもらえればわかるのですが、主人公は武器ではなく楽器(リュート)だけを持っています。

戦って相手を倒して進む、というよりはその場しのぎも含めたアイデア、作戦、でまかせ(笑)でピンチを凌ぎ目的を達成しようとするのです。まあ、ちょっと胡散臭いといいますか、ヒーローと言うよりもペテン師っぽいですけど(笑)

 

なんだかテーブルトークRPGのリプレイを映像化したかのような面白さがあって、経験者であればより楽しめるのではないかと思います。

 

昔はこのD&Dだけじゃなく、SFを題材にした「トラベラー」、ホラーを題材にした「クトゥルフの呼び声」なんかの海外製TRPGを筆頭に、国産ではロードス島戦記の世界を再現する「ソードワールド」や、アニメ的演出に長けた「ダブルクロス」などなどたくさんあったんですが、今もよく目にするのはクトゥルフぐらいかな。ちょっと寂しいですね。

 

 

 

 

目を覚ますと隣に眠る見知らぬ男。

部屋の壁には、その男と仲睦まじげに寄り添うウエディングドレス姿の自分が写った写真が貼られている。

目を覚ました男が言う。

「僕は君の夫だ。君はある事故の影響で眠ると記憶が消えてしまうんだ。」

 

登場人物は主人公とその夫、そして夫に秘密で診察を受けている主治医。ほぼほぼこの3人でストーリーは進んでいきます。

夫がなんか隠してる?怪しい…いや怪しくないのか?医者の方が怪しいぞ…あ、違う…やっぱり夫が、いや夫は妻の状況に苦しんでるだけなのか?…あ、医者の言動がおかしい?…ってあれ?でも誠実なような…。と人物・シチュエーションの印象が二転三転四転していきます。

これ以上書くと何を言ってもネタバレになるのでこのへんで(笑)

 

面白かったです。超大どんでん返し、というほどでもないのですが意表を突く真相といえる…かな?まあ、とにかく主人公とともに少ない情報に惑わされ続ける感覚を楽しむ映画です。

 

一晩寝ると記憶を失う、というと新垣結衣さんの白髪の名探偵を思い出してしまいますがああいうカワイさやコメディ調のおもしろさはないので、ご注意を(笑)

 

一つだけ気になったのが、グーッと引き込まれる状況の中で突然爆音を鳴らしてびっくりさせる演出。あれ必要かなあ。無意味にびっくりしてしまって心臓に悪い(笑)

 

92分とコンパクトな映画ですので、どんでん返し好きなら見て損はないかと。