映画 「ダンジョンズ&ドラゴンズ」感想 | 感想亭備忘録

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テーブルトークRPGの元祖とも言えるD&Dをもとに作られた映画です。

テーブルトークRPGとは、プレイヤーと進行役とで遊ぶアナログなロールプレイングゲームで、ドラクエやFFでプログラムが担当する部分を全て進行役(マスターやキーパーと呼ばれます。)が担います。

普通のコンピューターRPGとの違いは、人間同士がやり取りして物語を紡いでいくという部分で、だからこそ自由であり(ルールに則っていれば)なんでも出来る(なんでも成功するわけではないですが)のです。

必然的に力押しよりもアイデア、ひらめき、悪巧みなどで機転を利かせて口八丁で危機を乗り越えていくことも多くなります。

 

で、この映画は実にそのテーブルトークRPGの雰囲気を再現しています。ポスターを見てもらえればわかるのですが、主人公は武器ではなく楽器(リュート)だけを持っています。

戦って相手を倒して進む、というよりはその場しのぎも含めたアイデア、作戦、でまかせ(笑)でピンチを凌ぎ目的を達成しようとするのです。まあ、ちょっと胡散臭いといいますか、ヒーローと言うよりもペテン師っぽいですけど(笑)

 

なんだかテーブルトークRPGのリプレイを映像化したかのような面白さがあって、経験者であればより楽しめるのではないかと思います。

 

昔はこのD&Dだけじゃなく、SFを題材にした「トラベラー」、ホラーを題材にした「クトゥルフの呼び声」なんかの海外製TRPGを筆頭に、国産ではロードス島戦記の世界を再現する「ソードワールド」や、アニメ的演出に長けた「ダブルクロス」などなどたくさんあったんですが、今もよく目にするのはクトゥルフぐらいかな。ちょっと寂しいですね。