東京藝術大学大学美術館に行ってきた。

 

 

待ちに待った「渡辺省亭 欧米を魅了した花鳥画」展である。

渡辺省亭は、2017年に根津美術館で『不忍蓮・枯野牧童図』を見て興味を持ち、その後、「渡辺省亭:花鳥画の孤高なる輝き」を読み、美術史家・山下裕二氏の省亭への熱い思いを感じて、ますます惹きつけられた。

 

その後、2018年に齋田記念館で「花鳥礼讃-渡邊省亭・水巴 父と子、絵画と俳句の共演-」前期後期を、日本美術専門の加島美術さんで「SEITEIリターンズ!~渡邊省亭展~」を鑑賞しているが、このような大規模な渡辺省亭の展覧会は、初めてである。心が躍る。

 

 

★ メモ ★

 

花鳥魚蝦畫冊「鰈図」、「金魚図」(絹本着色  メトロポリタン美術館所蔵)

 「鰈図」は公式サイトに掲載されている。カレイが勢いよく水面から跳びはねている?ちょっと意外な場面。「金魚図」は3匹の金魚が綺麗に描かれている。

 

「鍾馗に鯉」(明治36年(1903) 絹本着色 双幅 個人蔵)

右幅に毬のようになった鬼を蹴る鍾馗、左幅の下部には鯉、上部に崖が描かれ、上部にアザミが咲いている。そのアザミの赤い色に惹かれた。

 

「雪月花」(絹本着色 双幅 個人蔵)

右幅に春雨に散る桜、左幅に月、舞い落ちる雪が描かれ、これは良い!とっても粋である。

 

「雨中の紫陽花」(絹本着色 神田の家 井政 所蔵)

解説パネルに「一文字の表装裂は省亭の特注で、自らの印譜をデザイン化したもの」とあった。

 

「瀑布・暁鴉・晩鴉」(明治27年(1894) 絹本着色 3幅 グレース・ツムギ・ファインアート所蔵)

見たとたん、息を呑んだ。

 

「葡萄に鼠図」(絹本着色 個人蔵)

これはどこかで見たような。解説パネルに人気の画材で、いくつものバリエーションがあると書かれてあった。加島美術さんの「SEITEIリターンズ!~渡邊省亭展~」ミニ図録、そして、私のブログ(「SEITEIリターンズ!」は写真撮影可だったのだ)の写真を確認したところ、同じ作品だった!やっぱり良い。

 

 

帰り道に撮影。桜も綺麗。

 

ミュージアムショップでは、図録を購入。大満足。

 

 

左のポストカードは、「雛」(絹本 個人蔵)

ひな人形が箱から出されて、飾られるところだろうか。

人形が自分で出てきたような感じもあり、ちょっと「舞台裏」っぽい雰囲気が良かった。

 

4月27日から後期展示。こちらも訪れたい。