国宝熊野御幸記と藤原定家の書ー茶道具・かるた・歌仙絵とともにー
三井記念美術館に行ってきた。「国宝熊野御幸記と藤原定家の書ー茶道具・かるた・歌仙絵とともにー」展である。鎌倉時代に藤原定家が後鳥羽上皇の熊野参詣に随行した際の自筆記録「熊野御幸記」が全巻、その他の三井記念美術館蔵の藤原定家の書も展示。今まであまり意識をしたことがなかったが、藤原定家の字は独特。ちょっとホンワカしているというか、線の太い細いが際立っており、絵画風というか。小堀遠州などが定家の書を好んで、小色紙や箱書を「定家様」で書いており、その茶道具も展示されている。「菊蒔絵面取茶箱」 伝遠州所持 茶器蓋裏和歌直書 1箱江戸時代・17〜18世紀 北三井家旧蔵この茶箱と合わせてお道具が展示されていた。古三島筒茶碗古赤絵八仙人茶碗(割とカラフル、外側に描かれた仙人の顔が好きである)飴釉籠目茶器(遠州が蓋裏に「定家様」で書いた和歌がある、この蓋には三猿のつまみが付いているらしいがそれは見えなかった)象牙茶杓(櫂のような形)鉄刀木茶筅筒古染付松竹梅竹節茶巾筒(茶巾筒って蓋が付いていないものが多いと思う…こちらは蓋付き)どのように茶箱の中に納められていたのか、気になる。素敵な取り合わせだった。どのような仕覆が付けられていたのかも気になる。「藤原定家画像 道晃法親王自画賛」 照高院宮道晃法親王 1幅 (江戸時代・17世紀) 北三井家旧蔵表装も素晴らしい。こちらは初公開作品。「藤原定家画像」 土佐光芳 1幅(江戸時代・18世紀) 北三井家旧蔵こちらも初公開作品。藤原定家像は合計3作品展示されており、3作品とも上冷泉家所蔵の定家像を手本として描かれたものだそうだ。「若松図屏風」 円山応挙 6曲1双(江戸時代・18世紀) 北三井家旧蔵三井記念美術館の応挙の松の屏風といえば…国宝「雪松図屏風」が思い浮かぶ。こちらの松は若松で、ちょっと優しく愛らしい雰囲気も。配置のリズム感にとても惹かれる。解説パネルに「本図は、まだ年経ぬ稚松であり、応挙の松図としては比較的珍しい」とあった。確かに。「百人一首かるた 胡粉置上千鳥文箱入」 絵 山口素絢・文字 鈴木内匠 1箱 (江戸時代・18〜19世紀) 北三井家旧蔵右の「胡粉置上千鳥文箱」が大変可愛い。解説パネルによると、これは内箱だそうだ。桐木地に胡粉置き上げで千鳥が描かれ、菊座に朱色の平組み紐が付けられている。「百人一首かるた」安倍仲麻呂、小野小町など。絵札は円山応挙の門人である山口素絢。こちらは左から、小式部内侍、赤染衛門、大弐三位、紫式部。紫式部の右に和泉式部もあったのだが写っていないかった…大河ドラマ「光る君へ」に夢中になっていたのを思い出す。右から2番目が清少納言。絵札と文字札が全て展示され、とにかく美しく見ごたえがあった。「ぬい アクスタ 撮影スポット」そして、三井記念美術館名物(!)通称「ポスター通り」にこちらのポスターを発見。高橋朋子氏の展覧会のポスター!!私は高橋朋子氏のファンでいくつか作品を持っているので、何だか嬉しい。******************************「YUITO日本橋室町野村ビル」地下で、全国離島アンテナショップ「離島百貨店」に遭遇。島のめぐみ 甑島/沖永良部島/佐木島 甑島「たかえび」のガーリックシュリンプ~島たまごタルタル添え~ご飯、お吸い物付きこれが大変美味しく、お値打ちだったのだ!三井記念美術館直ぐ前の「三重テラス」の平日ランチも美味しいし、こちらも美味しい!これからランチはこちらもチェックしなければ。「甑島」の「甑」の読みかたが分からず調べた。こしき、底に小さな穴の開いた穀物などを蒸す土器を表す漢字。ええええ。検索して「こしきしま観光局」というサイトを発見。サイトによると、「鹿児島県薩摩半島から西へ約30キロ。東シナ海に浮か甑島は、国定公園にも指定された風光明媚な離島です」とのことだ。ほう…。鹿児島から日帰りできる離島だそうだ。ほう…。******************************「鶴屋吉信」の茶房で休憩。「生つばら」とお抹茶以前は飲物にコーヒーが選べたが、現在はお抹茶、冷たいグリーンティー、「京ふわわ」という抹茶かほうじ茶に少し甘味を加えて泡立てたミルクがのっているものから選ぶようになっており、お抹茶を選んだ。こちらも大好きである。生地も美味しいが、中のあんもたまらなく美味しい。