【2023年版】革製品の補修について①_素地調整編 | 皮革用塗料の専門家

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(巣ごもり満喫中。

 

 

*ビフォーアフター

 

 

2021年6月に公開したブログを現時点の情報によって、加筆・修正をしました。

 

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今日は”革製品の補修”について書いていきます

 

Lized立ち上げからものづくりに対して発信をしてきました

近頃・・・革製品の補修についての問い合わせがチラホラ

 

ってことで。今回のテーマは”革製品の補修”(以後、リペアで統一)

 

2020年8月に書き殴った基本の考え↓↓↓

 

現時点での最良の工程

 

1)汚れ落とし

2)染料(省略可)

3)密着又は目止め

4)着色(省略可)

5)トップコート

6)撥水剤又はケアワックス(省略可)

 

Lizedではリペアについての発信は避けていました

理由は『んな、簡単なコトじゃないよっ』

 

革の仕上げを理解してのリペアじゃないんだよね

革の仕上げにさておきのリペアには関わりたくない。。

 

ヒヤリングをして革の仕上げを理解してくれる業者に限って供給をしてきました

10年以上前から採用している業者さんもあります

 

リペアに大切なコト

・タンナーが仕上げた革を補修することを理解する=タンナーの革の仕上げは最強

・諦める基準を含めて選球眼を鍛える=やる前に諦められる究極の選球眼

 

芸術的なセンスを持ち合わせていないなら刷毛や筆を1番手で考えるのはやめよう

これで99%以上の方が刷毛と筆を諦めましたね♪

 

正しくはスプレー塗装前提で妥協してエアブラシ

スプレーがしにくい箇所に刷毛や筆で補う

 

タンナーの仕上げる革の99%以上がスプレー塗装とアイロン工程が施されています

要するにアイロンで平滑な面を作り、スプレーで薄い連続膜を形成している

 

そんな革製品を刷毛や筆でちょちょいのちょいと補修できるわけがないwww

そんな簡単に塗装できるならタンナーが取り入れてますからね☆

 

新品だからぁ~、キレイだからぁ~

1)汚れ落とし=リムーバー処理はいらないとう発想…何も分かってない


汚れないように塗装が施されているわけで。

そのような塗装がされている革には後からの塗装が密着しない場合がある

 

なので汚れ落とし=リムーバー処理は必須

 

無水エタノールが革のクレンジングに最適らしい。。

だいたい革のクレンジングってなんだよww

 

リムーバーCは市販されているリムーバーで最強の1つです

強すぎるなら水を混ぜて調整ができる万能なリムーバー

 

 

 

 

 

次が2)染料の意図は下色を付けておくってこと。

 

例えば黒でしらっぱげている。。

福島弁で「しらっぱげる」色が褪せる

あ、これ方言なのか…今気づいた(うちのかあちゃん福島だからね

 

下色をつける=色目を上げておく

この後に控えている着色が顔料或いは顔料+染料だから。

その前にターゲットにする色目を近づけておくのが2)染料の役目。

 

ターゲットがそんなに遠くない色目なら省略可って意味

 

染料はアクアカラー・レンカラー・ダイカラーから選べます

 

 

 

 

 

さて次の工程が3)密着又は目止め

密着と目止めは目的と意味が異なる工程

 

なのに又はの意味とは??

 

密着しづらい状態の1つが吸い込みが無い

あとはオイルを多く含む状態かな

 

目止めは吸い込みをある一定に止めて均したいのが意図

塗膜が剥がれて吸い込みし放題な…

ある意味…禿げ散らかしている酷いダメージ。。

 

4)着色をどれだけスムーズにするかって1)2)3)次第なのです

 

なんとなく色は付いたけど塗った感がある

なんとなくすら色が付かなくてテカテカになったwww

 

そんな人は3)密着又は目止めの意識をすると世界観が変わりますよ♪

 

密着にはアンカーコート

 

 

 

 

 

目止めにはエッジカバーシーラー

 

 

 

 

 

あまりにもひどいダメージにはエッジカバークリヤーも選択肢

 

 

 

 

 

Lizedの考え方は4)着色は2~3回で決める作業です

極端に5回も10回も塗り重ねるなら、1)2)3)の工程が甘いから見直す必要がありますね

 

4)着色と5)トップコートが大切って思う人もいるけど。

着色はスプレーすればキレイになります

トップコートは強くて性能が良いのを選べば安定します

 

調色を除けばLized製品をスプレーすれば大差無しってこと

 

だから、その前の素地調整が1番重要な工程なのです

特に3)密着又は目止めで出来栄えが決まるって言っても過言ではない

 

文字を読んでも理解できないなら実地あるのみ。

まずは違いを理解するのが上達の近道

 

なんでもかんでも同じ素地調整だと通用しませんからね

なんでもかんでも塩コショウしておけばOKじゃないでしょ?

 

革ってLOTによっても部位によっても不安定な素材

細かい凹凸を生かして、革らしい雰囲気を…という曖昧な価値観

そこに手触りという数値化できない好みも含まれる

 

塗料の配合と工程の組み合わせは「無限」ってことを覚えておく

 

1つの塗料で直したがる

1つの工程で直したがる

筆1本で直したがる

 

まさにこれがキレイに直せない理由

 

自分のだったら剥がれたところをマジックでも良い

 

リペアの料金を頂く。転売する。

差が出るところを攻めないと選ばれませんよって話。

 

まあまあ文字数いってるので続編に続く

 

 

つづく。

 

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待たずにワークショップを体験したい方は事前予約を受け付けています

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お席予約だけでも受け付けています

スムーズに対応する為に事前に連絡を頂けると幸いです(^o^)/

 

イベントスケジュール

 

2023年 

 3/20-21 ウインクあいち 革の相談会

 調整中)5/末 東京都墨田区 

 調整中)6/17-18 名古屋クリエーターズマーケット

 調整中)7/22-23 東京ビッグサイト HandMade In Japan Fes

 調整中)7/末 名古屋ぱれっと 革の講習会

 調整中)9/8-9 おおさか手づくりフェア

 

 

 

 

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