出かけようとしたとろ
ご近所のおかあさんが、何やら お困り顔
なんとなく ピンときて
「何か あったんですか？」
と お尋ねしたところ
「自転車がないんよ
また 盗られた‥‥」
とのこと
‥‥あぁ、やっぱり
私も 自転車盗難もどきのとき
、こうして 探していたもの
「どんな自転車ですか？」
歩いていたら、見つけられるかもしれない
なくされた自転車の特徴をお伺いして
歩き始める
そう、心当たりがある
かつて 私が失敗した、あの「置き忘れ」
警察に 「自転車盗難届け」まで 出しておきながら
自分が「置き忘れ」ていたという
「盗難届け取り下げ書
」まで 出したという
人騒がせな、あのこと
‥‥見つけた!!
やっぱり あった、ここに あった
引き返して、近所のおかあさんに お伝えする
そのおかあさんも ご自分の記憶をたどられて
想いだされていたとのこと
ふたりで 自転車を「確保」しに行く
「ほんま、ごめんねぇ
お手数かけました」
そう おっしゃるおかあさんに
「いえいえ、私も やっちゃいましたから‥‥」
しかも 警察に 届けまで出しましたから
お困りのおかあさんに 何かできたわけではないけれど
そのお気持ちは 存分にわかることができる
私の経験は 無駄じゃない
元気のでない自分につきあうのは
しんどいけれど
たぶん
きっと
いつか
重たい気分の経験が
寄り添う幸せにも なるのだろう