ロスチャージ事件 本部社員Hへの反対尋問-(中) | ファイティング リティ Ver.4.0

ファイティング リティ Ver.4.0

セブン-イレブン・ジャパンの不正会計事件。最高裁判決(2008年7月4日)後の差戻し高裁判決(2009年8月25日)では、まだまだ解決できません。これからも闘いが続きます。

平成18年11月24日午前10時30分~

反対尋問は主尋問の後に行われます。

主尋問の様子は(上)(下) をお読みください。


      青字: 原告(加盟店) 代理人中村の発言

      黒太字: 証人 被告会社,本部社員Hの発言

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


乙第9号証の1(フランチャイズ・ストーリー)及び2(加盟店基本契約書)を示す


いわゆる紙芝居形式のものですね。


はい。


これは説明が終わると,別にオーナーに渡して,見てくださいというものじゃないんですよね。


違います。


その場限りの説明のための紙芝居というものですか。


そうです。


証人がやる場合は,大体,乙9の1だと何分ぐらいかかるんですか。


2時間から大体3時間ぐらいの間だと思います。


乙9の1でも大体70ページぐらいありますよね。


はい。


証人の場合で,1ページ当たり2分もかからないぐらいの話ですか。


そうですね,ただ,1分以内に終わるページもありますので。平均は確かにそうだと思います。


乙第9号証の1(フランチャイズ・ストーリー)を示す


FS33ページ,オーナーの収入と書いて,黒い丸が3つあって,一番上の丸が売上高,売上原価,売上総利益と。売上高から売上原価を引いたものが売上総利益であるというものですね。


はい。


この記載が特に間違いだということはないですね。


間違いじゃないと思います。


これはこれで,セブンとしてもこれは正しい記載であるという認識でよろしいですね。


はい。


この図だけ見ると,売上原価,いわゆる我々が税務会計で言う売上原価と言ってるものと理解しても,この図だけで特に矛盾するということはないですね。


いや,ここの箇所は,会計の説明じゃなくて,差益保障(原文ママ,正しくは最低保障?)の説明をしている箇所です。ここは。ですからこちらの意味は,先程の純売上原価というより,これは1つの流れの中で説明しておりますので,そのように理解しておりますが。


FS30。ここでは販売商品原価というふうな言い方をしてますね。


はい。


この用語はそもそも契約条項にある用語ですか。


契約条項にないんじゃないかと思います。


純売上原価という言葉はどうですか。


純売上原価もないと思います。


他方,33の売上原価というところ,何でこんなに用語が一定しないんですか。


用語が一定しないのは分からないんですけれども,その箇所箇所によって,会計,うちの,要は荒利の出し方,利益の出し方のときには,きちっとした純売上原価という用語を使っておりますし,関係ないところはそういうふうな文言になってると思います。


売上原価と売上総利益を明確に定義しているページは何ページですか。あるいは,あなたが一番,売上原価,売上総利益を。


定義しているのは先程の58ページなんですが。


Ⅰですか。


Ⅱです。


Ⅰではあるんですか。


Ⅰはないと思います。


チャージがどんな対象にかかるのかというのは非常に重要ですよね。


ええ,そうですね。


Ⅰでは明確には説明しないということですか。


いや,ですから,それは先程,Ⅰの中で,実際に売れた商品に対してのみかかるという説明をしております。


あなたは,オーナー予定者がどの程度,会計簿記の知識があるかということを予定されてるんですか。


一般的にはあまりないんじゃないかと思いますけども。


売れた商品の原価のみを感上げるということは,不良品なり棚卸差異なり,ロス原価も引きますよというふうに分かるオーナー予定者がどれぐらいいるとお考えですか。


先程言いましたように,前提としてあまりいないと思うんで,私どもは,BOOKⅠで数字の説明しているわけです。分からないと思う前提なものですから,そういう説明をしてるわけです。


先程主尋問で,結局,売上原価の説明は,売れた商品の原価ですというのを口頭でやってるだけなんでしょう。


ええ,口頭と紙で明示しております。


明示したのはどこを指してますか。


それぞれの説明の純売上原価だとか,そういうことを書いてあるところですね。


純売上原価という定義規定を書いたのは,BOOKⅠには見当たらないような気がするんですが,違うんですか。


BOOKⅠのところにも説明する箇所があると思います。


先程,営業費のところで不良品と棚卸の話があったという話は聞いたんですけども,そこのことを指してるんですか。


ですから,そこのところは言いましたように,売上げから実際売れた商品の原価を求める方式ですというのは逐一説明を,その場で出てきたときには説明しております。


口頭の説明ということですか。


口頭の説明もありますし,今のそういうふうなBOOKⅠの中に出てきたときには説明しております。


BOOKⅠでその説明が一番分かりやすい図はどれですか。


ここの,これも実際そうですね。


FS30ですか。純売上原価としか書いてないですよ。


ここのところですね。ここのところで説明をします。


これが何かというのは図示されてませんよね。


その図示はないんですけれども,ここのところはもう口頭で説明をしてます。


図示とか計算式なしでオーナー予定者は理解できますかね。


それはちょっと私は判断できませんけども。


分からないですか。


はい。


      反対尋問-(下)へ