楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために -8ページ目

25坪の家 いよいよです。

こんにちは、25坪の家 7回目の打ち合わせが終わりました。

10時半から16時半まで。計6時間 

げ、そんなに長い時間してたかな?

終わった後はどっと疲れは出てきましたが、お施主さんも同じで貴重な休みの中ありがたい限りです。

話の中心はやはりお金のこと。

楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために

どの住まいもそうなのですが、予算に限りがあるので、最終的に何にこだわり、何を妥協するのか?
を決定しなければいけません。

今回は、内部を塗り壁をやめ、外壁をこだわるのか?
それとも、内部塗り壁、外壁どちらもこだわり、2階のトイレをやめるのか?ベランダをやめるのか?外部木製建具をやめるのか?

見積りの数字がでると、希望に満ちたプランの打ち合わせが嘘のように、現実的なシビヤな話になります。

理想と現実の狭間で答えをどうだすのか?

私はこの選択が最も重要ではないかと思います。

私の意見としては、生活してからのランニングコストをより抑えれるような選択をするのが賢明ではないかと思います。

今回でいえば、外壁の壁は、メンテナンス費がかさむ上に、地域の景観を考えるといいものを選んでもいいのではと思います。

内部の壁は今クロスを貼っていても、後に塗り壁にすることは、それほど手間ではありません。

希望を先延ばしにし、生涯コストを考慮し、後に希望に沿える選択をする。

これでいいんではないかと思うのですが・・・

どうでしょうか?










地盤

「基礎」とか「土台」って日常会話でも使う言葉なので、基礎や土台はとても大事ってみなさんもなんとなくご存じだと思うのですが。


家を計画する際には、建物だけに注目しがちですが、それ以前にもっと大事なことがあるんです。


「地盤」

地盤とは、分かりやすく言えば、建物がのる土のことで、

地面が軟弱だと、豆腐の上に建物が載っているかのように、いくら丈夫な建物を造ったともしても、それとは関係なく、一瞬で壊れてしまいます。


昔は、あまり重要視されず、「2階建の建物くらいなら、地盤の状況を確認しなくても大丈夫だろう」と安易に扱ってるケースが多かったように思います。


でもでも、ホント重要なんです。


今回の取り組みは、川に隣接した土地で、川をせきとめるための擁壁が高さ4mくらいあるんです。
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その擁壁はもう古くからあるのですが、擁壁を施行する際には下にも横にも広く周辺の土も切りとり、擁壁工事をしたことは想像できます。

その周辺の土は擁壁工事完了と同時にを埋め戻されています。
ですので、地盤が安定していない可能性は高く、注意が必要です。
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又、既存の家が地下室があり、今回はその地下室を取り除きました。
転圧をかけながら土を埋め戻しましたが、そう簡単に土が馴染むわけではありません。


ですので、地盤調査をし、確認することから始めます。
もっとも危ないのは、地盤を安易に考えることなんです。


いい機会なので、どのような経路をたどり、間違いのないものへと進んで行ったのかをみてもらい、参考にして頂ければと思います。

今日はここまでです。


































照明は器具よりも電球選び

私の友人が飲食店をしているのですが、毎月の光熱費を聞いてがびっくりしました。

毎月の経費を抑えることは経営の鉄則。
照明器具の電気代を下げれる方法を検討してみました。

店舗などは特に空間の雰囲気が大事なため、演色性の高いハロゲンランプを多く使うのですが、それをLEDに変えるとどのくらい電気代が安くなるのか。

年間電気料金=使用電力W×個数×年間使用時間h×電力単価円/W

ハロゲン省エネタイプスポット用ランプ 50W
50W×0.02円/W・h(大阪府)×3000時間(週一日使用しないで1日10時間稼働)×10台=30000円
ハロゲンランプの値段 650円/個×10=6500円

ハロゲンランプと同性能のスポットライト用のランプ 15W
15W×0.02円/W・h(大阪府)×3000時間×10台=9000円
LEDランプ 4000円/個×10個=40000円

イニシャルとランニングコストを考えると、LED照明にすると、2年を過ぎると逆転し、どんどんと電気代の差が出てきます。


ランプの寿命においても、ハロゲンは4000時間 LEDは40000時間ですので、
ハロゲンは約1年に一回交換。LEDは10年に一回交換。

でもでも、

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ハロゲンランプは大きな光束を得ることができるので、照明器具自体を小さくでき、スッキリとした空間を演出できるのがメリットです。

輝度がたかいので、スポットライトによく使われ、ピンポイントに料理を照らせば、綺麗にうつるんです。

このような光源はLEDにはまだ完全には出せておらず、色んなメーカーがLEDの開発に死力を尽くしている段階です。

ハロゲンの光により近いLEDランプは出てきていますが少々コスト高。
中途半端な時期で、ランプ単体の値段ももう少し安くなっていくと思います。

LED対応できる照明対応できるようにしておくのがいいかも。

空間を活かすには、照明器具のデザイン性もいいけど、電球を選ぶことに着目してもいいかもしれません。








薪ストーブ 機種えらび

薪ストーブを何にするか大体目星がついたので、実際に体感してきました。

ベルギーのドブレ ヴィンテージ50。

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見た目でいえば、60’s代のテレビのような可愛らしいかんじ。
熱効率84.2%

これぞ薪ストーブって感じの洋風はちょっと・・・と思っていたので、これは至ってシンプル。

選ぶ基準として、熱効率がいいもの。火がキレイに見えるものだったので

これはかなり火がよく見えます。

10秒ほどですが、動画をとってきました。

キレイですよね。

温かいかどうかというと、
駅から炎天下の中歩いて、すぐにショールームへ向かったので、体感する余裕もなく、とにかく暑くて汗だく。
行く時期を間違えました。

目の前に立つとかなり熱気がくるので、ダイニングテーブルとの距離をある程度は取らないといけないことはわかりました。

この一台で家全体は充分すぎるくらい温まりそうです。

少しコンパクトなサイズのヴィンテージ35もあるのですが、薪が35cmまでしか入らないので、薪を斜めにいれないといけない点がちょっと。
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圧迫感のない空間にするためには50か35どちらがいいのだろう??
悩みます。

25坪の家

こんばんわ。

「小さな家で豊かに暮らす」
をテーマに以前24坪の家を手がけたのですが、今回は1坪増えて、25坪の家を計画中です。


詳細図面と構造図面を作成中です。

お客さんの限られた予算の中でどれだけのことができるのか?
現在金額調整中で、我慢してもらわないといけないところがあるのが心苦しい。

でもいい家になりますよ。
同じことを何度も言ってますが、メリハリだと思う。
適材適所、バランスの良い計画。

ですので、面積(25坪)もこのぐらいが丁度いい。

打ち合わせも終盤に差し掛かり、いつも「自分の家ならどうだろうか?」と意識的に振り返るようにしています。

お客さんにとって一生に一度の買い物なんですが、私にとっては、毎日取り組んでいること。
ですので、取り組みの重大さを意識的に感じるようにしています。
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まあこんなもんでいいか・・・

なんてことのないように。

最後まで、隅々まで注げるように。

自分目線にならないように。
固定概念にとらわれないように。

















薪ストーブ 煙突

薪ストーブ導入にあたって色々と調べてます。

今回は煙突。

煙突って、1重煙突、2重煙突(空気層)、2重煙突(断熱材入り)があるんです。


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上の写真の煙突は1重です。


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これが2重(断熱材入り)。

太さを見てもすぐにわかると思います。

当然、1重の方が安く、その次に空気層、断熱材入りなんですが、

薪ストーブの雑誌をみてると、1重煙突が多いんですけど、少しお金が掛かってもやはり2重煙突(断熱材入り)にしておくべきだと思います。

室内の煙突はそんなに断熱しなくてもいいように思うかもしれませんが、薪を焚いているところと煙筒上部では結構温度下がるんです。

また、温度差によって煙が冷やされススになるので、ススがたまると熱効率が落ち、メンテナンスを頻繁にしないといけなくなるんです。

すぐにランニングコストがイニシャルコストを超えてしまいますね。

煙突の長さですが、室内外合わせて4m50cm以上とすること。
というのも、吸い込み強さは高低差に比例するので、煙突が短いと吸い込んでくれないんです。

屋根面から90cm以上はのばすこと。
煙突から水平3mの距離から60cm以上煙突を高くのばすこと。


煙道の火災を懸念するというよりも、風圧の影響が大きいです。
屋根の上には屋根の影響で風圧帯と呼ばれる一時的に気圧が高い帯状の層が発生するんです。
その風圧帯が煙突のトップにかぶさると、気圧の低い、煙突内部や室内へ風が吹き込んで、煙が逆流してしまいます。

ですので、屋根の上にできる風圧帯よりも煙突を高くしてあげないといけないんです。
屋根から90cm、水平3mのところから60cm以上高くしておけば安心なんです。


図面でその確認をしました。


楽しんで木・自然素材・土壁の家づくりをするために


快適性、ランニングコストを考えて選ばないと、痛い目に合いそうですよね。









梁に使う松

新築工事の骨組で、曲がり材を使うので、高知県梼原森林組合さんに探してもらいました。

杉でと思っていたのですが、松のいいやつがあるということで松に変更。

メールで送ってくれました。

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松は立っている木を見てもわかるとおりに、癖のある木で、まっすぐの方が珍しい木です。

杉と比べて、材が曲がっているので、用途しては使いにくいけど、強度は大きい。

昔は強度の必要な小屋梁などには地松を使ったものです。

今回、古い家を調査した際もありました。
丸太のままの大きい松の梁が使われていました。

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丸太の外側の方が芯の部分より、強度があるので、本来は、丸太のまま使う方がいいんです。

昔のように、構造骨組も大工さんの手加工なら問題ないのでうが、今はプレカット(ライン)加工が主流なので、丸太のままだと接合部分の加工が機械ではできないんです。

今回お客さんのご希望もあり、手加工とプレカットを交えることで、松の丸太を使います。

頑丈な骨組、楽しみです。












土壁の付加断熱

現在計画中のお家で、昔ながらの竹を編んで、土を塗る土壁造をするのですが、

前にもお話しました、土壁は蓄熱性(保温性)と調湿性に期待しているが、断熱材としてはちょっと無理があります。(土壁熱伝導率0.69W/m・kで一般的な繊維系断熱材の1/10以下の断熱性)

そのため、付加断熱という形で、土壁の外に断熱材をいれるように考えているのですが、何にしようか迷っています。

施工性、断熱性、コストを考えて何がベターなのか。

土壁の外側に付加させるため、あまり厚さが大きいものを選ぶと施工性が悪くなる。

そのため、薄くしたいのですが、
熱抵抗値=厚さ/熱伝導率となるので、

計算式から、厚さに比例し、熱伝導率に反比例するため、今回は厚さを厚くできないので、熱伝導率が低いものを選ぶしかない。

そうすればグラスウールなどの繊維系の断熱材だと密度を上げると熱伝導率が下がります。

床・屋根・ガラスの仕様を検討した上で、
壁の付加断熱の熱抵抗値0.972㎡・k/w以上にしようと考えています。(省エネ等級3~4)

グラスウール16K(密度16kg/m3) 熱伝導率 0.045W/(m・k)
グラスウール32K(密度32kg/m3) 熱伝導率 0.038W/(m・k) 

厚さ40mmを考えているので、
0.04m/0.045w/m・k=0.888㎡・k/w <0.972 NG
0.04m/0.038w/m・k=1.052㎡・k/w >0.972 OK

グラスウールなら密度32k以上のものを使わないといけませんね。

発泡系のものだと、熱伝導率がもう少し低いから厚みも薄く出来そうだけど、施工性はどうだろう?

コストで考えるとやはりグラスウールなどの繊維系かな。

土壁と断熱材の間の結露についても考えないといけませんね。
何がいいかもう少し検討します。







楽しい家

「たくさんの便利なものを満たすよりも、家族だけの一つのこだわりの空間を造りたい」

予算に限りがあるからこそそう思う。

振り幅があればあるほどいい家になると経験からそう思っています。

なにもかも満たそうとすると必ず、メリハリのない色のない家になってしまう


もしかしら、家族がふえるかも
もしかしたら、誰かが泊まりに来るかも
もしかしたら・・・

神経質になってしまいがちですが、

まあここはこんなんでいいか。
まあ来客が来たらみんな雑魚寝だね。
まあ寝室は寝るだけの最小限度のスペースでいいか。

とポジティブな適当があれば坪数もそんなに大きくしなくてもすむ。

となると、やりたいことがより実現する。


常識にとらわれない。
まわりはしていない。

けっこう恐怖なことかもしれませんけど、

でも楽しむってことだけを追求すれば発想できて、自分らしい家になると思う。

屋根の上にリビングとか?

極端すぎるかな。

固定概念を覆すために、研究し、理論的に間違いのないものにする。

なんだかわくわくしますよね。
アドレナリンが分泌しそうです。

これって家に限ったことだけじゃないんだと思う。

将来のことが不安だから安定志向になってします。

でも、一回きりに人生。
「楽しも」となれば、安定ばかり考えていたら、面白くないような。

私も含めて、だから悩み考えるんだろうね。

常識にとらわれない家族だけのこだわりの空間。
これを大事にしてほしいと思う。


私はポジティブな空間には妥協したくない。


そんな空間を造ってみませんか。

きっと楽しいはず。

楽しさは壁を超えたところにあるのだと思います。















土壁の暖房負荷

土壁A(外断熱)・土壁B(無断熱) 新建材A(グラスウール)高断熱(省エネ4)・新建材B(グラスウール)低断熱の暖房負荷エネルギーの比較実験データを見てわかったことなんですが、

室内の気温を同じ温度に維持するために使うエネルギーが最も大きいのが、土壁Bの無断熱で、気温が高くなればなるほど、負荷は増していきます。

土壁は熱容量が大きいため、温まりにくいことと、断熱性が小さいため、熱が放熱されることが原因です。

土壁に外断熱を足すことで、新建材Aの高断熱のものとほぼ変わらなくなります。

土壁の家は断熱材としてはやはり無理があるのでしょう。

しかし、土壁プラス付加断熱とすることで、断熱性が満たされることがわかりました。

次に、冬季3日間の暖房なしの室内の気温変動のデーターをみると、

土壁AとBを比較すると、4℃も違いがあります。付加断熱にすることはで熱損失を抑え、暖かくなることがわかりました。

新建材Aの高断熱と土壁A(外断熱)を比較すると、土壁の方が、変動が小さいのがわかります。

これは土壁のあたたまるのも冷めるのもゆっくりである蓄熱性が高いことが原因で、また、付加断熱によって熱が逃げないことでより安定した室内温度を保てています。

いくら気温高く(低く)ても、室内温度が不安定だと不快に感じるので、「安定」させるには、土壁の蓄熱性はかなり有効です。

土壁は、夏の快適性だけでなく、冬も新建材以上の快適性が得れる可能性は多いにしてあることがわかりました。