Trio (トリオ) KP-880D | B級お~でぃお色ざんげ (旧 B級お~でぃお珍道中)

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わたくしを通り過ぎた、お~でぃお機材(中古ばっかり)たち(笑)

KP-1100様に、新たな音を見出した のと、

発端となった 「ぱいおにあ」 様の、製品群との歌合わせを 経て、

「あなろぐでぃすく」 の音を聞くのに、針はもとよ り 「ぷれーや」 の持つ

個性もずいぶん影響すると、知ったわたくしはそれからしばらく、

目に付いた 「あなろぐぷれーや」 ばを、手当たり次第に狩り集め、
そんな中でもこのひとは、気を引くネタも満載でした。


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「けんうっど」 様の元々の、御家の名前は 「とりお」 であって、

確かこのひとは、「とりお」 名義での、最後を飾ったぷれーやのはず。

80年代中盤の、ぶらんど名の一新の後に、

意匠違いをデビューさせるも、それは単なる 「お色直し」 で、

実質的な 「けんうっど」 名義の、初物は1100様のはず、と。


ついでに申せばCDの、台頭期とも重なっており、

さまざまな意味で過渡期に生まれた、この両人の個性についての、

興味は深まるばかりであって、それは例えば1100様の、

「超合金」 とはアプローチこそ、異なるものの思想はよく似た 、

「樹脂こんくりーと」 仕込みのぼでぃや、同じ 「DSとーんあーむ」 の、

されど 「J字」 と 「すとれーと」 という、形状差が生む音の違いなど、

どうしても知りたかったのです。


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2009年の皐月のころに、自宅に招き寄せたとき、

初手合わせを務めたものは、もちろんKP-1100様で、

ほかにもPL-50様 や、DP-57M様 と、比べた瞬間去来したのは、



もしもわたくしが最初に触れた、「あなろぐぷれーや」 の奏でる音が、

このひとのものであったなら、あるいは他のぷれーやになど、

見向きもしなかったのでは?などと。

音の傾向は1100様に、やはりよく似たいでたちで、

中域付近の温かみやら、充実感というよりは、

涼やかに冴えた雰囲気を醸す、怜悧な気質と思えたのです。

されどあれほど1100様で、抑え込むのに苦労した、

金物くさい雰囲気を、このひとからは殆ど感じず、


「秀才」めいた分析感とも、異なる次元で落ち着き払い、

淡々とした鳴りの中にも、しみじみとした抑揚を、

聞かせてよこすようでした。


「こりゃ、なかかな」 と、わたくしは、

さらに追い込みを掛けようと、1100様に施した、

各種の手当をすべて等しく、このひとにも試みたのです。

されど意外やその音調には、期待したほどの大きな変化は、

望めなかったようでした。



大した苦も無くこれだけの音を、得られてしまう素晴らしさ!!!

それは一つの製品としての、高い完成度が故でしょう。



でも、「手当て」 を施し自分の音へと、追い込んで行く喜びの面は、

幾分さびしくなりそうだったし、

「へっどしぇる」 には専用のものを、使うというのが 「お約束」なのも、

もとの持ち主様の計らいで、2セットも付けてもらえたけれど、

「とっかえひっかえ」 針を試すには、やっぱり不便だったのです。

※ おーくしょんとかで買ったら1個5000円くらいするんだもん!!!


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そんなことから、その年のうちに、里子に出してしまったけれど、

価格の垣根も高くないのに、これほどまでに完結している、

製品もまた稀ではないかと。

DP-7060様 の、紹介記事でも用いたけれど、

それにもまして 「中庸」 という、表現がまずは頭に浮かび、

なんでも一時は某業界誌の、「りふぁれんす」 の座を務めたらしいと、

そんな話も納得の、


悟りに至った禅僧の如き、深く静かな落ち着きを、

忘れることはないのです。