【杜の都のリゾート風 ~桃色席種レビュー'18~】 | 監督のささやき戦術

 先日の日曜日に、雨にも負けず寒さにもめげず敢行した、(多分)今季最後の仙台遠征

 数え切れぬほどの種類がある「席種の宝庫」楽天生命パーク宮城で、今回もまた新規開拓してきた珍席種の話をさせて頂く。

 

 今回選んだのは久々の内野席の、一塁側にのみあるこの席種

 今季誕生した新席種、「内野1塁側カウンターペアシートS」というその名の通りの2名席。

 お値段は1ボックス10400円~13400円の変動制で、この日の価格は13400円。なかなかのいいお値段である。

 

 外野からの眺めで位置を説明すると…

 楽天生命パーク宮城内にあるスポーツラウンジ『EAGLES'NEST』と、バックネット裏のスタンドをつなぐ僅かばかりの通路スペースを利用するという結構な力業で生み出された、3ボックスのみというなかなか希少な新席種なのである。

 ご覧の通り、この席ができたせいで通路がかなり狭くなっている

 

 この球場にはカウンターシートやペアシートの席種は多々あるが、ここ「内野1塁側カウンターペアシートS」の最大の特徴は、何といってもシート部分であろう。

 天気の悪い中で撮った黒い物体なのでいまいち見にくいが、背面、側面をぐるりと囲むのは、球団HP上にある言葉をそのまま借りると『リゾートを感じさせる籐風の背もたれ』。もちろんあくまで「風」なので籐製ではない。

 座面にはかなり柔らかい白いクッションが敷かれている上に、ひとりひとつクッション(いずれもビニール張り)が備え付けられており、球場ではなかなかないラグジュアリー感を味わえる席種なのである。

 

 カウンターの部分がこちら。

 奥行きはないが幅はしっかりあり、両端にカップホルダーも付いているので、ふたりで利用する分にはまあ十分であろう。

 

 席からの眺めはこんな感じ。

 クッションに深々と沈み込むと目の前の手すりが視界に入るが、カウンターにもたれかかれば観戦の妨げになるようなこともない。

 一段高い位置にあり、真下は通路で客席もないため、観客や売り子が視界を遮ることがなく、視野も広くて非常に眺めがよい

 

 この角度から見るフィールド、なんか馴染みがあるな…と思ってちょっと横を向いたら…

 すぐそこに中継用の内野カメラがあり、既視感の正体が判明。

 

 ボックスごとの独立性が高く、パーソナルスペースも広く、ふかふかのクッションで居住性もすこぶる快適で、視界も良好。売り子は通らないエリアなのだが、すぐ後ろに『EAGLES'NEST』があるほか、バックネット裏の2階、3階コンコースの飲食売店も近いので食料調達も容易と、総合的に見ると「非常に素晴らしい」と言える席種であった、ここ「内野1塁側カウンターペアシートS」

 

 その分とにかく残念だったのは、この日の天候。写真からもお分かり頂けるように、ご自慢の「籐風の背もたれ」も白いクッションもカウンターも、ありとあらゆる備品が雨でびしょびしょ…。球場が貸してくれる雑巾でひたすら水気を取る、という余計な作業が滞在中ずっとついて回ることとなってしまったのが残念であった。

 しかもこの場所…

 真後ろにそびえ立つ照明塔から、定期的にまとまった水滴がぼたぼたと落ちてくるという、いらぬオプションまで付いているのだった…。

 

 雨で難儀するのは屋外球場の屋根なし席種のさだめゆえ、こればっかりは運を天に祈るほかないが、陽気が良ければかなりお勧めの席種である。

 

 今季は外野センターボックスシート5」「Eウィング(ライト)、そして今回の「内野1塁側カウンターペアシートS」と、新たに3つの席種を試すことができた、「席種の宝庫」楽天生命パーク宮城

 毎年のように新席種が誕生するので、試せども試せども一向にコンプリート出来る気がしないが、来季もまたまだ見ぬ新席種を求めて、せっせと仙台へと足を運びたいと思う。

 

 

 いつか場内に珍席種を作るためのリサーチに余念がない当スタジアムへの皆様のご来場を、引き続き心よりお待ちしております。