カープの優勝マジックの話ではない。
大偉業まで残り4まで来た幕張の安打製造所を見に出掛けた、昨日の休場日の話をさせて頂く。
向かった先は、東京湾岸のこの球場。
気付けば5月のバーベキュー以来3か月以上もご無沙汰していた、ZOZOマリンスタジアムである。
ありがたい当スタジアムの常連様より、『フィールドテラス・スイート』でのマリーンズファンの皆様の合同観戦会に3年連続でお誘い頂き、やって来たこの日のZOZOマリン。
2016年はサブロー選手引退試合、2017年は井口選手引退試合と、メモリアルな一戦に連続してぶち当たったその合同観戦会だが、今年の主役はこの選手であった。
マリーンズ一筋25年でチーム最多出場記録を樹立した福浦選手を称える、『福浦安打製造所創業25年祭』の開催日。
2000本安打まで残り38本でスタートした福浦選手の2018シーズン。この日の観戦が決まった8月頃から残数を注視しており、9月に入って「これはひょっとしたら達成の瞬間を現地で見られるのでは…?」と密かに色めきだっていたのだが、北海道の地震の影響で2試合が中止となってしまい、この試合の直近、終盤戦真っ只中にまさかの5連休が入ってしまったマリーンズ。当然その間「FUKU-METER」のカウントは動かず、残り4本と1試合での達成はちと厳しい状況で迎えたこの日であった。
この日のマリーンズの対戦相手は、我がご贔屓イーグルス。
前述の通り、今回は50名程のマリーンズファンの皆様とご一緒の『フィールドテラス・スイート』観戦。
過去2年はバファローズ戦、ファイターズ戦であったので、1日限りのなんちゃってファンとして皆様と一緒にマリーンズを応援したのだが、今年は勝手が違う。
お呼ばれされている身とはいえ、さすがに我がご贔屓イーグルスの負けを願うことなどできぬ…と、マリーンズファンのど真ん中で身を小さくしてイーグルスを応援しつつ、大ダメージにならぬ程度での福浦選手の4安打を願う、という敵陣に紛れ込んだスパイのような気分で観戦に臨むことに。
マリーンズの先発は、昨年の井口選手引退試合と同じこの右腕。
今季もここまで黒星先行と2年続けて不調にあえいでいる、涌井投手。
我らがイーグルスの先発は頼れるエース。
前の登板で2014年以来となる二桁勝利に到達した、岸投手。
通算128勝VS121勝、共にライオンズの元エース同士の投げ合い、というなかなか興奮するマッチアップとなったのだった。
やはり絵になるこの日の主役は、8番DHでスタメン出場。
ご存知の通り、この試合で2000本安打に到達することはなかったのだが、タイムリーを1本放って「FUKU-METER」のカウントをひとつ上げる。
せっかくなので、その1997本目のヒットを連続写真でどうぞ。
揺れんばかりの大歓声に包まれた場内。マリーンズ一筋25年のバットマンがどれほどファンから愛されているかを、改めて思い知らされる。
この試合でマリーンズファンが沸いたのは、ほぼこの福浦選手のタイムリーの場面のみ。制球が素晴らしかった岸投手の前に、7回9三振で1得点と封じられる。
銀次選手の犠牲フライと内田選手のホームランで挙げた3点を、青山投手、そして守護神に戻ってきた松井裕樹投手の継投で守りきったイーグルス。
奇しくもこの日の主役の三振が27個目のアウトとなり、マリーンズの敗戦となった。
福浦選手の2000本安打を見たい!と息巻いてやって来たこの日だったが、逆に我がご贔屓イーグルス側の方で積み重ねた節目の記録が誕生することに。
松井裕樹投手がこの日挙げた今季4S目は、史上31人目の、そして史上最年少での通算100Sとなったのだった。
多分開幕前から用意されていたであろう記念のパネルが、まさかこんなに長くしまわれることになるとは誰も想像しなかったであろう。苦しんだ今季の経験をバネに、一流クローザーへの階段を上がっていってほしいと願っている。
心優しいマリーンズファンの常連様のお誘いと、怪しい桃色野郎を温かく受け入れてくださるマリーンズファンのグループの皆様のおかげで、今年も『フィールドテラス・スイート』観戦を楽しむことができ、感謝感激しきりである。
来年は(あるのならば)全力でマリーンズを応援したいと思うので、どうかカードがイーグルス戦でないように…。
9月も後半に突入し、レギュラーシーズンも残り約3週間となった。最後の最後まで、そしてポストシーズンも、引き続き皆様の当スタジアムへのご来場を心よりお待ちしております。