去る11月12日(日)、大阪・玉出のスポーツバー『Area26』さんにお招きいただいたイベントで、コロナ前以来4年ぶりに訪れた関西の地。
せっかく久々に出かけるのだから単一の用事じゃもったいない!、という生来の貧乏性をいかんなく発揮し、大阪着からイベント開始時刻16時までのおよそ4時間のあいだに無理やりねじ込んできたいくつかの野球の話をさせていただく。
頑張って早起き(当社比)して新幹線に乗り込んで、午前中のうちに大阪入り。新大阪駅からわき目もふらずまっしぐらに向かったのは、京セラドーム大阪。
2018年に今はなき女子プロ野球のオールスターで訪れて以来だったので、実に5年もご無沙汰していたことになる。
この日のこの球場で、ちょうどよくやっててくれたのが……
『第48回社会人野球日本選手権大会』の大会5日目。
同じ社会人野球の全国大会、東京ドームの『都市対抗野球』は毎年のように足を運んでいるが、『日本選手権』の方は今回が初参戦となった。
球場に着いた正午前の時点で行われていたのは……
この日の第1試合、西部ガス(九州)VS三菱重工WESTの、これから終盤戦に入ろうかというところ。
どちらのチームにも特に縁もゆかりもないが、地元勢と九州勢の対戦、きっと遠方の方が応援が少なかろうと、西部ガスの応援席で入場。
入ってみたらどちらの応援席もほぼ同じくらい埋まっていたので、完全に余計なお世話だったわけだが……
西部ガスが勝利したことにより、ほんのわずかの観戦でほんのりと「勝ち試合を見た」感を得ることに成功。
試合終了後はコンコースをうろつき、掲出されている我が名と……
我が愛猫の名を、5年ぶりに自分の目で確認。
最後に『Bs SHOP』で少々買い物をし、滞在およそ50分で次なる目的へ。
移動中の路線で、何度も行き違ったお祝い列車。
その祝い事の当事者の本拠地が次なる目的地。そう、兵庫県西宮市の……
阪神甲子園球場である。
訪れたのは2018年の夏の甲子園、記念すべき第100回大会以来だから、こちらも5年ぶり。その時は甲子園→京セラドームと今回と逆ルートのダブルヘッダーだった。
日本シリーズも終わって虎ももう休みに入っていたこの日の甲子園で行われていたのは……
全国の高校野球OBたちが結成した同窓会チームが、若き日の憧れの地甲子園を再び目指すアマチュア野球イベント『マスターズ甲子園』。
2004年の第1回から開催を重ね、今年が20回目の記念大会。その存在は以前から存じ上げてはいたもののご縁がなく、今回の大阪行きに開催日が重なるミラクルのおかげで初参戦を果たす。
到着時に行われていたのはこちらの試合。
大会2日目の第4試合、九産大九州(福岡県)VS大谷室蘭(北海道)。
入場無料のスタンドの客入りはこんな感じ。
こんなにガラガラな甲子園のスタンド、当たり前だが初めて体験した。
自由に座っていいエリアに含まれていた、『グリーンプレミアムシート』。
タイガース公式戦では1席78万円のシーズンシート。思わぬ形で、しかも無料で試すことができ、球場席種愛好家として大いにテンションを上げる。
バックネット裏に着座し、今日初めてお目にかかった元球児たちの試合をしばし観戦。
ワンプレイワンプレイ、とにかく皆楽しくてしょうがないさまが伝わって来て、一度も甲子園を目指したことのない自分ですらなにやら温かい気持ちになった。
30分弱の短い観戦のあとは……
えらい混んでいた『TEAM SHOP ALPS』をちょいと覗いてから甲子園を離脱。
慌ただしく動き回っていた結果、ほんの少し時間に余裕があることに気付いた大阪へと戻る道すがら。
せっかくだし、こんな機会でもなければ絶対行かないだろうと思い立ち、尼崎駅で途中下車して見物してきた。
「日本一早いマジック点灯」で広く知られ、リーグ優勝、日本一直後には数えきれないくらいの生中継が入っていた『尼崎中央三番街』の、その実物を。
少々急いでいたこともあり、日曜で賑わう商店街をわき目もふらず直進し、目当てのブツを拝んだらそのまま回れ右して一目散に駅へ引き返す、という商店街にとって全くありがたくない経済効果ゼロのただの通行人で申し訳なかったが、タイガース日本一に沸き立っている真っ只中であるし、きっと大目に見てくれたことだろう。
以上の3か所が、先日の関西遠征の日中の時間を活用して巡ってきた、野球関連の目的地。
行った日が『社会人野球日本選手権大会』と『マスターズ甲子園』の開催日に重なるという偶然のおかげで、シーズンオフにもかかわらず球場に入れて、なおかつ野球を見られたというのは大いにラッキーだった。
しかも『日本選手権』はチーム応援席で無料、『マスターズ甲子園』はそもそも入場無料、『尼崎中央三番街』は商店街なので当たり前に無料と、移動以外にお金のかからないやたらローコストな野球巡りであった。
あ、あともうひとつ、この日一番最初に見た野球のことを思い出した。
行きの新幹線の車窓からほんの一瞬だけ見た、ナゴヤ球場でのドラゴンズの秋季練習を……。
腰を落ち着ける暇もなく短時間のうちにあちこちを彷徨ったので、それぞれ集中して楽しめたかと問われたら決してそうではないが、コロナ禍中の3年間、ひたすら関東近郊に引きこもっていた(仙台だけは毎年行った)身には、久々に降り立つ遠くの街で野球を求めてうろつくのは心の底から楽しく、時間は短くとも文句なしに「満喫した!」と言える旅であった。
「野球×旅」の楽しさを再確認できた、今回の4年ぶりの関西遠征。2024シーズンも野球を追いかけてあちこち訪れたいと思う。
野球のないオフの長い夜は、当スタジアムですでに発表されている来季日程を睨みながらの遠征計画打ち合わせ飲み会をどうぞ。
オフのない当スタジアムは引き続き皆様のご来場を心よりお待ちしております。