【杜の都のバックスクリーン ~桃色席種レビュー'18~】 | 監督のささやき戦術

 早朝から春の嵐に見舞われていた東京を脱出し、開幕後初の遠征に出掛けてきた、昨日の休場日の話をさせて頂く。

 

 

 約半年ぶりに乗り込んだ北へと向かう新幹線で、やって来たのはこの球場。

 我がご贔屓楽天イーグルス本拠地、今季から5代目となる新名称に変更された楽天生命パーク宮城である。

 

 今年で球団創設14年目のイーグルス。つまり自分も犬鷲ファン歴14年目を迎えるわけだが、今季もこうして来ることができたので、初年度からの連続本拠地観戦も、途絶えることなく無事に14年目に突入

 

 

 球団HP上の括りで言えば、実に43種類もの豊富な席種を擁するここ楽天生命パーク

 「ちょっと変わった席種」に座ることに無上の喜びを見出す妙な性癖を持つ自分にとっては宝箱のような球場で、行くたびに可能な限り「未踏の新(珍)席種」にトライし続けている

 2018年一発目の仙台遠征となった今回も、もちろんそんな「未踏の新であり珍な席種」を試してきた。それがここ。

 眼前の眺めからお察し頂ける通り、外野スタンドのセンター寄りに位置する、その名もずばり「外野センターボックスシート5」という5名ボックス席。昨年の開幕前の球場改修で誕生した比較的新しい席種で、お値段はこの日の価格でひとり5000円。外野と考えればかなり高級である。

 

 

 上掲の写真だとピンとこないかもしれないが、「センター寄り」と一言で言っても、それは生半可な寄りではない。昨年撮影した写真を使って、別の角度から位置を説明すると…

 ご覧の通り、どんな球場でも試合中に観客を入れない、というかそもそも席自体がないところが圧倒的に多いバックスクリーンエリアの隅っこに、ふたつだけ作られたボックス席種である。

 2つしかないというレアさゆえに人気なのか、なかなか取れなかったここ。イーグルスの高級ファンクラブカテゴリ「5-STAR」会員の特権を駆使し、2月の超先行発売で押さえることに成功。ようやく初潜入が叶ったのである。

 

 

 前後でふたつあるうち、どうせなら前!と取ったその「外野センターボックスシート5」にやって来てみて、まず驚いたのはボックス席の構造

 漫喫のフラットシートのようなスタイルではないか…。

 今まで遠巻きにしか見たことがなく、シートとテーブルという一般的な構成のボックス席だと勝手に思い込んでいただけに、かなりびっくりした。

 びっくりしながら後ろのボックスに目をやると…

 あれ、こっちは想像通りのボックス席だ…。

 単にこちらの事前のリサーチ不足なだけだったのだが、「上と下でタイプが違うよ」ということがちゃんと球団HP上に書いてあったのを、後に知る…。

 

 上掲の写真でお分かりの通り、5名ボックスなのにフラットシートは4分割、という謎の構造。ひとりは前方のカウンターテーブルの前にでも寝ころべということなのだろうか…?

 ちなみにこの日は定員通りの5名で利用したのだが、ボックス内のスペースはまあまあ広いので、前方3人後方2人というジグザグフォーメーションで十分収まった。ただ、体格の良い人が複数いると、ちょっとしんどいかも知れない。

 

 

 席からの眺めはこんな感じ。

 もちろん場所がセンターの結構深いところ、ホームランで言えば130メートル級の着弾点ゆえ、ダイヤモンドははるか遠くだが、結構高い位置にあるので視界を遮るものが何もないく、とても見晴らしがよい

 ちなみに目の前に見える席は「イーグルスガールエリア」という名の席種で、文字通り男子禁制の女性しかいない華やかなエリアであった。ここももちろん未踏の席種だが、座るには女装か性転換の必要があるので、多分一生無理であろう…。

 

 

 バックスクリーンの足元ゆえ、スコアボードを見上げるとこんな角度になる。

 首が疲れるわりに情報はほとんど読み取れないが、至るところにビジョンがある楽天生命パークゆえ、試合中特に困ることはなかった。

 

 

 スコアボードを見上げた時に必ず視界に入るのが…

 中継用のカメラの方々。我々の席と視線の角度がほとんど一緒ということもあり、ダイヤモンド方向の写真を撮ると…

 高さや角度が微妙に違うとはいえ、見慣れたテレビ中継の画面にかなり近い構図の写真となるのであった。

 

 

 2ボックス(と目の前の「イーグルスガールエリア」)しかないエリアなため、外野スタンドのどこよりも人口密度が低くかったここ。隔離されたエリアであっても売り子はちゃんと回って来るので、ビールを飲むのにも困らなかった。

 定員通りに使うと結構キツい、というのはこの球場のボックス席種全般に言えることなので、そこはそれほど気にならなかったのだが、この席の最大の難敵はずばり「雨」であろう。幸いなことにこの日はほぼ大丈夫だったのだが、万が一雨などでフラットシートが濡れていたら、絶望感漂う最悪の観戦環境になることであろう。

 そんなわけで、珍しさや視野の広さは申し分ないが、「条件付き」の良い席と言っておきたいと思う。

 

 

 その「外野センターボックスシート5」から見届けた、今季最初の本拠地でのイーグルス戦の話は、また次回に。

 

 

 今季もこうしてあちこちの球場の様々な席種に挑戦してゆきたいと企んでいる当スタジアムへの皆様のご来場を、引き続き心よりお待ちしております。