モノが貰えるよ、と聞くと居ても立っても居られない貧乏性をいかんなく発揮し、今週もせっせとものもらい(眼病ではない)に球場に足を運んだ、一昨日の休場日の話をさせて頂く。
向かった先は、ファンでもないのに今季既に四度目となったこの球場。
「星になれ」と呼びかけるここは、熱き星たちの本拠地横浜スタジアム。
この日のカードはVSスワローズ3回戦、13時プレイボールのデイゲームであった。
前夜の深酒が祟って寝坊し、球場到着は1回表終了時点。
この日の配布物は、ビジター外野席を除く全席種チケットが対象であったため、遅刻しても無事に入手に成功。そのモノがこれ。
大洋ホエールズの名称が消滅した後、長く行方が知れなかった「マリン君」が今季突如カムバック。
その彼が大きくプリントされたビニール製のポンチョ。平たく言うと雨合羽である。
このスワローズ3連戦で、都合73000枚の大盤振る舞いされたうちの1枚を貰いにやって来たのである。
雨合羽回収以外に、今回のハマスタで楽しみにしていたのがこれ。
今季から球場内売店、立ち売りでも販売される事になり、「美味い」と巷で評判のベイスターズオリジナルビール『BAYSTARS ALE』である。
折角席で買えるのならば、売り子から買おうと待ち構えていたのだが、なかなか回ってこない。
ようやくやって来たゴーストバスターズ風の衣装の売り子に聞いたところ、『BAYSTARS ALE』の売り子は球場全体で25名。
この試合は今季から「STAR SIDE」と改称された三塁側の下段、FA席に座ったのだが、その内野下段エリア全体をふたりで回っているらしい。
あちこちで飛ぶように売れていたため、なかなか回ってこなかったのであろう。話を聞いた売り子も、心なしかお疲れのようであった。
お味はというと、苦みを押さえ香りと甘みが強いエールビールらしい特徴そのままの、一般的に「飲みやすい」と言われる種類のビールであった。市販品で類似を挙げるならば、「よなよなエール」あたりが近い感じか。
これはこれで美味しいのだが、「ビールは苦ければ苦いほど良し」という昭和のおっさん的味覚の自分は、「ベイスターズラガー」の方に期待したいと思う(とか言いつつ2杯飲んだが・・)。
尚、3回裏終了時のファン参加イベント「ドッカーン!FLYCATCH」という、文字通り打ち出されたボールをダイレクトキャッチしよう、という企画に、参加したファンが見事成功すると、5回裏終了までこの『BAYSTARS ALE』がお値段そのまま量が1.5倍になるそうである。
たかがイニング間のファン参加イベントに、球場内のビール好き全員からの期待を一身に背負わせられる参加者のプレッシャーたるや、想像するだに足が震える…(ちなみにこの日は失敗)。
ビールと一緒に、噂のこいつも試してみた。
こちらも今季より球場内で販売を開始した、『BAYSTARS DOG』である。
「素材のおいしさを味わうには、何もつけずに食べるのがお勧め」と書いてあったが、調味料大好きの子供舌ゆえ、無視してケチャップをドバドバ投入。
「腸詰肉世界3位」的な能書きが添えられていたソーセージは、確かに非常に美味しかった。そしてハラペーニョは辛かった…。
パンはそんなに食べられないので、ソーセージだけで販売してくれないものだろうか…?
飲み食いの話で既にだいぶ長くなってしまったが、フィールド上の事も多少触れておく(展開は特に追わない)。
ベイスターズの先発は、2年目左腕の石田投手。
お初に目にかかった。
スワローズ先発は、ドラ1ルーキー原樹理投手。
こちらは既に登板試合にぶつかる事三度目。
3月のセリーグファンミーティングで直接サインを頂戴した(そしてすさまじく不審な目で見られた)仲ゆえ、ひそかに応援している。
結論から言えば、この日もプロ初勝利はお預けとなってしまったが…。
この日の席は結構前の方だったので、ダグアウトの中がよく見えた。
全然命を救わなそうないかつい風体の方々の後ろに、ベイスターズが2014年から取り組んでいるチャリティ活動「命を救うホームラン」のカウントが。この日、筒香選手のホームランで12に増えた。
席の目の前はサードキャンバスで、試合中は白崎選手と川端選手ばかりを見続ける事になったが、最終回にランナーとしてやって来たこの人に、この日最接近。
ベイスターズのかわいい守護神と、重量感たっぷりの金髪おじさんとのコントラストが凄い…。
よくよく目を凝らすと、アイブラックの中に「ココ」と書いてあるのが見える。自分で書いたのだろうか…?
そのバレンティン選手の向こうに見える山崎投手が、谷内選手にホームランを打たれるという波乱はあったものの、後続は断ってベイスターズ逃げ切り。
石田投手が今季初勝利でお立ち台。
そしてもうひとり、お立ち台に呼ばれたのは…
先制打を含む2安打2打点の井手正太郎選手。
元ダイエーホークスファンの自分。残り少なくなってきたダイエー戦士の活躍が嬉しく、ベイスターズファンの怪訝な視線をものともせず、列に混じって打のヒーローとハイタッチをかますという暴挙に出てみる。
煙ばかりが目立つ明るいうちの勝利の花火まで鑑賞し…
特に利害のないチーム同士の対戦を、心穏やかに終わりまでのんびり楽しんだ、日曜日の休場日であった。
当スタジアム場内の収納は、ずいぶん前から飽和状態となっているのだが、そんな現実には目を背けつつ、今後も球場配布物収集の旅を続けたいと思う。
そんなモノだらけな当スタジアムへの皆様のご来場を、引き続き心よりお待ちしております。