冥王星の世代対決 | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

先日の横浜の研究会では冥王星の探求をやったのですが、ちょうど参加者の冥王星が乙女座世代と天秤座世代にぴったりと同数ずつ分かれて、その議論が思いのほか、白熱しました。

 

冥王星はひとつのサインに滞在する期間が長いので、ハウスやアスペクトを通して読むことが多いのですが、サインの方もなかなかどうして、人生を支配するかのように、おおいに幅をとって働いていることがよーーくわかります。

 

冥王星の特徴はなんといっても、その強迫性にあるでしょう。取り憑かれたかのように、それしか見えなくなり、それに乗っ取られて、そうしていることに気づかず、あるいは気づいていたとしてもやめられない……というわけですね。

 

気づけず、やめられず、変えられず、誰が忠告して無駄なわけです。

 

冥王星に対してできることは認知することと、時間をかけて働きかけること。向かいの星座の質を取り込んで、極端に振れている極を中和させることなどが、変容への道につながります。

 

8ハウス研究会では、この「無意識の内に関係性から培われた強制力」を認知する訓練をひたすら繰り返していますが、そうすることでしか、扱えるようにならないわけですね。

 

冥王星が乙女座に位置していたのは1958~72年頃で、天秤座にあったのは1972~84年頃となります。

 

乙女座世代の方々が話していたのは、やはり仕事や家事に対する完璧主義で、どんなことであっても中途半端にすることができず、身体を壊してからはじめて「やり過ぎていた」「無理していた」ということに気づくというもの。

 

ひとたびやると決めたこと、それは義務や奉仕でもあるし、日常の仕事でもあるけれど、そこに強迫性が働いて、適当にすることはできず、夜遅くまででも、徹夜してでもやってしまい、自分ができるものだから、他の人たちにも同じレベルを要求してしまいます。

 

この世代の先輩や上司を持つ天秤座世代からは「厳しすぎる!」とブーイングが起こりました(笑)

 

 

天秤世代は恋愛至上主義であり、乙女座世代とは異なる世界線で生きております。そして、ものすごく複雑です。

 

誰かひとりの相手と、深く深くつながって、ひとつに溶け合いたいのに、ほんの少しでも相手にその気がないことを察すると、一瞬にして逃げ去ってしまったり。

 

恋人や親友がほしいのに、相手が自分と同じぐらいの思いや愛情がなければ、相手と同等レベルの思いや愛情の質量にまで下げなければいけなかったり。

 

誰かを好きになると、相手のことを知り尽くしたくて、実際そうしているにも関わらず「そうしていることを相手に知られてはならない」という隠密行動にも走らせます。

 

つまり、天秤座の求めるクールさ、スタイリッシュさ、バランスのとれた対人感覚に対して、冥王星の持つ支配欲、強迫性、しつこさというのは、相性が悪いんですね。

 

その相性の悪さが「しつこくしているんだけど、それを知られてはいけない」とか「深入りしたいけど、相手が同じように望んでいなければ踏み込んではならない」とか「しばらく深入りしていたけれど、あるとき、距離をおきたくなる」といった複雑さを生み出すため「対人関係の距離をはかるのがとても難しい」というのが、天秤座世代全員の共通項でした。

 

乙女座世代からは「そこまで他人に執着する意味がわからない」といわれるのですが、そうでしょうとも、乙女座にとっては家族でも恋人でも、個人は個人。プライバシーが大事であり、大事すぎて、そこには絶対に誰にも踏み込ませないような強迫性が働くわけです。

 

天秤座世代は基本的には「すべての人から好かれたい」という調和欲求があるので、誰に対しても感じよくふるまう傾向があって、忖度も得意ですが、乙女座世代にとっては達成や責任のほうが大事。多少嫌われようとも、大義のために厳しく指導することも厭いません。

 

好きな人がいても仕事が最優先の乙女座世代と、好きな人ができたら仕事中でもオンライン・ストーキングに耽る天秤座世代。

 

チームでわかれて話すとその差が歴然で、とても興味深いのでした(笑)