2023年2月6日3:28に獅子座の満月です
すべての惑星が地平線の下に沈み、月だけが煌々と輝く真夜中の満月。夜空を独占するその姿は、まるで昼間の太陽のようで。
それは、いつだって自分にオープンで正直でいたいのに、誰も見ていないときにだけのびのびとできる、個人と社会との関係を表しているようにも感じられます。
生まれたばかりの赤ちゃんはエネルギーと輝きが全身からあふれて、希望に満ちています。自分を隠すことなく、オープンに表現して、その一挙手一投足がまわりの大人たちの注目をひいて、喜ばせるでしょう。
それがいつの間にか、自由にのびのびと表現することが、あまり歓迎されなくなっていきます。
怒られたり、笑われたり、注意されたり、諭されたり、がっかりされたいと、あらゆる手段で「ノー」と言われ続けることで、私たちは去勢されてしまいます。
自分をひとつ諦め、ふたつ諦める、みっつ諦めて、代わりにみんなから求められる姿、歓迎されるような姿で、自分を表現するようになるでしょう。
いい子だね。しっかりしているね。立派だね。真面目だね。
そういわれて、周りが期待する型をなぞらえてきたけれど。
自分の中で隠してきたもの、育ててこなかったものが、誰かへの憧れとしてあふれ出し、見てこなかったもの、受け入れられなかったものが、誰かへの不満や批判としてあぶり出されてくるような満月です。
私があなたに見ているものは、なんでしょう?
外の世界を、目の前の人を鏡として、見出しているものは?
相手の中に、どんなあこがれを見ている?
相手にどんな愛とふるまいを期待している?
相手が私の何を満たさず、欠乏を感じている?
受け入れてもらえなかったので、諦めたり、表現するのをやめたこと。自分で禁じて、厳格なルールで隠したこと。高まる欠乏を、代わりの何かで埋めてきたもの。
日常で関わる他者との関わりの中で、モヤッとするもの、イラっとするもの、心が動かされるものに、もっと着目して感じてみたら、何が起きるでしょう?
「相手がこれこれこうだから、悪い」と物語を語るのではなく、相手がそうであったときに、自分に何が起きて、どう感じたのかを探求してみたら。
対人関係を通して、さまざまなことに気づかされる満月です。
日常的に人と関わりながら、ちょっとした、ざらっとした心地悪さに触れることがあっても、パパッと意識を切り替えることで、容易に流せてしまえるでしょう。
でもそうやって違和感に触れないように、触れないように、過ごすことで、心にどんどん澱を溜め込んでしまいます。
耳触りのよいもの、肌触りのよいもの、見目のいいものは心地よいですが、獅子座のテーマは『本物であること』
そこにあるものがなんであれ、鬼が出ても蛇が出ても、目の前の世界という鏡に映ったものを真剣に見つめて、その味わい深さを、自分のなかにあるものを、しっかりと感じていきたいときです。
獅子座と水瓶座の満月は他者とのあいだにフレンドシップを創り出すもの。それは決して表層的なものではなく、本気でお互いを磨き合い、成熟させることを助け合い、ときに意見が対立することがあっても逃げ出さずに、同一の目的のために共に働くものでしょう。
私は私で輝いて、あなたもあなたで輝いている。
それは決して簡単ではありません。お互いが相手を信頼して、オープンで正直に表現し、そこで相手のなかに何を見出したとしても、立ち去らず、憧れも影も超えて、つながり続けること。
私とあなたが自尊心とリスペクトで並び立つ、獅子座の満月です。