問題を解決するヒントをハウスから読んでみる | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

横浜の研究クラスで4ヶ月連続で、じっくりとハウスを探求する会が始まりました。大阪と宮崎でもやっていますが、とても興味深く、面白いプロセスです。

 

占星術では星座と惑星はわかりやすいと思うのですが、いまひとつ、ハウスってつかみにくいところがあります。活動の領域と呼ぶには、わかりやすいハウスとわかりにくいハウスって、ありますよね。

 

この会の試みとしてやっているのは「この星がこの配置にあるから、こういう運命になる」ではなく「人生を切り拓いていくときにめぐり合う、さまざまな問題を解決するヒントとしてハウスを読む」というものです。

 

「2ハウスカスプがこの星座で、その支配星がそこにあるから、あなたの金運がこうなる」ではなく「あなたが自分のモノを使い、増やすために、2ハウスの星座や支配星をどう使えるか」ということですね。

 

星は私たちが「遭遇しやすい状況」も表すし、同時に「解決するヒント」も示しています。無自覚でいると、外側の状況にやってくるので、自分の星を知覚することは大切だとつくづく感じます。

 

こないだは初回だったので、1-2-3ハウスを見ていきました。最初の3つのハウスには「私は誰か」「私の物をいかに使うか」「どのように日常の人間関係を渡り歩くか」ということに対するヒントがあります。

 

ここでは『私』という存在を「肉体を有することで感覚・感情・思考を認知し、更に肉体を超えて他者や環境やスペースを体験することもできる、何度も転生をくり返していると思われる生命体」として、仮に定義しています。長い(笑)

 

なので、この「生命体」である私には本来、固定化された人格や価値観は存在していないのですが、それが肉体を得て、地上に馴染んでいく過程で自我構造を含んだ人格を持ち、そこに特定の価値観を所有していきます。

 

しかし、そこにはこの生命体特有の「肉体を超えて他者や環境やスペースを体験する質」があるために、その人格の構造には周囲からの期待や影響が多分に混じり込むでしょう。

 

こう振る舞ったほうが周囲に馴染めるという、子どもの生存本能から構築された構造は、社会人としてこう考えて振る舞うべき、周囲から認められるためにはこうするべきだ……といったものを取り込んでいき、その結果として私たちは「自分が誰なのか」を見失い、本当に欲しいもの、大事にしたい価値がわからなくなります。

 

最初の3つのハウスには、自分が何者であり、生き方や欲しいもの、何を大事にしたらよいのか、そしてそれをどのように周囲に表現したらよいのかが、わからなくなったときの解決のヒントが描かれています。

 

くり返し体験されやすい問題もここに描かれているし、それをどう扱うことができるのかも同時に描かれているのが興味深いですね。

 

 

以前、3ハウスについて詳しく書いたことがありますが、3ハウスは日常における周囲とのコミュニケーションですから、ここの星の配置が穏やかであれば毎日が穏やかに進行していくし、チャレンジャーな星の配置があると、日々さまざまなチャレンジが続出します。

 

穏やかになりやすいのは惑星でいえば太陽・月・金星・木星、星座でいえば牡牛座・蟹座・獅子座・天秤座・射手座ですね。

 

チャレンジャーは惑星だと火星・土星・天王星・海王星・冥王星で、星座でいえば牡羊座・蠍座・山羊座・水瓶座・魚座ですね。このあたりの星がハードなアスペクトを作っていると、日常の人間関係を通して「いきなり何かが起きる」ということがたびたびあるでしょう。

 

そしてまた、それを克服するカギも、その星にあるということです。

 

たとえば、私個人のチャートでいえば、3ハウスは牡羊座の領域であり、そこに牡羊座の火星が位置しています。そしてこれは天王星と180度の角度を作っています。

 

前に火星の話で書きましたが、幼少期から恐ろしい兄がいて、しょっちゅう気に入らず、ボコボコにされたのですが、これはまさに兄弟や親戚を示す3ハウス現象でもありますね。180度の天王星なので「今日は兄とうまくやれている」…と思った矢先に急にくつがえり、何がきっかけでそれが始まるのかわからないという恐ろしさがあります。

 

それは日常の関係のなかでも起こります。うまくやっていると思っていた相手に「くつがえされた」という感覚。あーやられたーとか。なんで、そこでそうなるのだ!?という思いを抱くことが、たびたび起こります。兄のくつがえしと同じですね。

 

そしてまた私がそれを感じて表現することで、相手にも「え、そんなこと、思って言ったわけじゃないのに」という感覚を与えもするでしょう。そして混乱が始まります。火星は混沌の象徴ですね。

 

しかしこれは、おそらく相手は関係ないんですよ。私の牡羊座の火星が、まっすぐに進行していきたいのに対して、相手が異なることを言った瞬間に、私が「くつがえされた」と感じてしまうということがここには表れています。

 

そのことに気づいていないと「いつも、私は相手からくつがえされて、関係性がうまくいかないんです」ということになってしまいます。私も長らく、そう思っていました。でも、これは「自分がそのように受け取る癖がある」ということを示している配置なわけです。

 

ですから、このくつがえされた問題を解決するカギの、まずひとつは「自分の強すぎるエゴ(牡羊座)の怒りと衝動を自分自身がしっかりと受け止める」にあります。それができないと、相手を攻撃したくなり、関係がさらに混乱していくことになるでしょう。

 

それを助けてくれるのが180度の天王星「視点を変換する」でもありますね。自分の怒りや傷つきを客観的に見る。何が起きたのかを見る。主観と同時に客観を持つことを180度の天王星が助けてくれます。

 

そして自分の中で何が起きたのかを理解して、自分の激しさを自分自身のなかで受け止めることができると、そこで起きたことを収束させられるでしょう。

 

チャレンジャーな星を持っている人ほど、精神上のテクニックが必要になると思いますが、しかしそれを使いこなせるようになると、今度はそれが武器にもなりますね。私のそれでいうなら、人の言うことを鵜呑みにしないで、見ることができる、とかですね。

 

そんな風に、じっくりとひとつずつのハウスを読んでいくのは、とても面白く、興味深い試みです。

 

みなさまもぜひ、さまざまな問題に­対して解決するヒントをハウスから読んでみてくださいね。