【新月】2021蟹座新月★内なる光とともに | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

2021年7月10日10:16に蟹座の新月ですかに座

 

一カ月半前に曇って見ることのできなかった皆既月食の満月がありました。

 

射手座満月★とめどなくあふれ出す

 

そのときに書いたのですが、月食の影響で隠されてきた諸々のものが浮かび上がってくることが、三カ月から半年ぐらい、続くのですね。木星の魚座に増幅された月食だったので、無意識のうちにしまいこんできた感情もそうですし、豪雨や台風やウイルスなどにも、気を付けておきたい時期となります。

 

なぜそのことを冒頭に書いているかといいますと、今回の新月図の6ハウスにある魚座の木星と海王星が妙に際立っている感じがあるからなんですね。6ハウスというのは日常が安定して運営されていくような管理領域を表している部屋です。

 

虫歯にならないように歯を磨き、ウイルスが侵入しないようにプラボードを立て、マンションの入り口にセコムを設置する…なんていうのが6ハウスですね。漏れがないようにチェックリストを作るとか、在庫をいつも補充しておくなんていうのもそうですね。安全弁を設けて、備え、物事が順調に運ぶように私たちはあらゆるものを管理します。

 

でも、それでも異物はどこかにほころびを見つけて、気づかない内に入り込んできます。なので、この6ハウスが真価を発揮するのは、日常の管理下ではなく、危機的状況が勃発したとき……危機管理時といえるでしょう。

 


私事ですが先日、宮古島でシュノーケルしていたとき、クラゲに刺されて、泣くほど痛い思いをしたんですね。ラッシュガードの上下で全身覆って、足にはブーツとフィン、顔にはシュノーケル・マスクをつけていたにも関わらず、唯一無防備だった指先を刺されました。クラゲは無色透明で海の色と完全に同化していて、刺されてからはじめて、強烈な痛みと共に針先のように細い青い触手が認識できました。海王星の脅威ですね。音もなく静かに近づいてきて、気が付いたら、こちらがパニックになるような混沌をもたらして、去っていく。

 

そうならないように防御するのが日常における6ハウスの仕事ですが、真価はそれが起きたときの行動・決断・対処法に表れるわけです。なので6ハウスは人間の真価を見抜くハウスでもあるんですね。思いがけない状況に巻き込まれたとき、何をするのでしょう??? 待つ人、ただただ混乱する人、冷静に対処する人、率先して人を助ける人……危機的状況できびきびと働く方々には本当に頭が下がります。

 

新月図のチャート・ルーラーとなる水星が天頂に位置し、新月となる太陽と月も天高く10ハウスに入ります。ここだけを見ると「これからの未来について、意欲的に関わっていこう」という感じがするのですが、これが6ハウスの星たちとつながりがあるのですね。そうするとすこし文脈が変わるわけです。

 

さきほどちょうど東京で4度目となる1か月半の緊急事態宣言の発出が表明されました。首都圏のオリンピック競技は完全無観客とする方向へ調整となりましたが、まさにそのような状況がこの6-10ハウスに示されているわけですね。

 

危機的状況が起きているとき、これからどうしよう?
どこへ向かっていこう?
 

ミッドヘブンに位置する双子座の水星が、取り急ぎ、変更しなくてはならないことに関しては、臨機応変にアレンジするでしょう。当座のところはそれで対処するとして、それから先は?わたしたちはどこをめざしていくのでしょう?

 

これは、星が私たちに問いかけているものでもあるんですね。そして星は同時に言うのです。過去のパターンに入ってはいけないと。恐れや執着から選択するのではなく、本当の自分が何者であるのかを見つけ出す努力をするときですよ、と。

 

 

危機的状況に陥ったとき、被害を最小限に食い止めて、なるべく早く原状復帰しようとする回復力が私たちのなかにはあるでしょう。ただ復帰するだけでなく、次にそれが起こったときのために工夫したり、強化したりもするかもしれません。でも、そう簡単に終わらない危機的状況であったなら?もう戻ることができないのだとしたら?

 

抜本からの改善です。それは生き方の変容といえるかもしれません。考え方、やり方、価値観といったものまで、ときに変える必要があるでしょう。そしてまだ使っていない自身の能力……肉体的、心理的、精神的な力が、そのときに目覚めるのかもしれません。だからこそ6ハウスは危機的状況時において真価を発揮する部屋なのですね。

 

その不安定なチャレンジにおいて、頼りになるものは、私たちの内なる光です。これは私たちが自分の内に潜って、その中心の光と共にあることをうながす新月です。

 

蟹座の象徴するホームは、私たちを支える基盤。守られた部屋のなかで、自分の内側に深く寛ぎ、その中心としっかりとつながることで、私たちは力を充填し、安心感と共に、そこから新しい一歩を踏み出すことができるのでしょう。