常務を訴えたとんでもない執行役員がいたので、仮名を使って、そのおもしろ話を記録に残しておく。若干のフィクションありです。
▪️出演
中村常務・・・性格は温厚、62歳
羽島執行役員・・・先日入社した営業部の役員、55歳
芳賀部長・・・元気な営業部長、49際
秘書・・・お局、50代、敵に回すと面倒な部類の方
▪️エピソード
その1 お客様名を間違えた羽島執行役員
中村常務の企画でセミナーを開催するプランが浮上。常務のお客様へのお声がけを羽島執行役員が取りまとめした。その際、羽島執行役員が取引先の社長名をメール記載で間違えてた。それに気が付いた中村常務は、取引先社長に記載ミスがあった事を謝罪、羽島執行役員にも社長へとりあえず謝罪する様、通知をした。
本件は、参加者氏名の指示通達が曖昧であり、謝罪の要求はパワーハラスメントにあたる、との訴えであった。
その2 セミナー開催時にお渡しするノベルティ
セミナー当日、会場の仕切りは羽島執行役員に一任されていた。中村常務のお声がけで全国から集まった取引先の社長が、続々と会場へ足を運ぶ。デスク上にはノベルティボールペンのみが配置されていた。通常、セミナー時には、セミナーで利用すると想定される筆記用具一式(ボールペン/ノート/付箋など)と、ドリンクを入れるタンブラーなど配置が常識であるが、セットされていなかった。受付開始後に気が付いた中村常務は、デスク上のノベルティ配置がいつもと違う事に気が付き、傍にたまたま居合わせた芳賀部長、秘書に対し、いつものセミナー時と同様にノベルティを至急配置するよう指示。併せて、羽島執行役員に対し準備不足を指摘、なぜ用意をしなかったのか理由を追求した。
本件は、いつものセットとの指示が曖昧であり、セミナー準備の経験がない事も背景にあると羽島執行役員は主張。準備は強要である、したがってパワーハラスメントにあたるとの訴えたであった。
その3 接待時のお土産
セミナー終了後、中村常務と特に懇意な社長との会食に際し、手土産を羽島執行役員が手配する事となった。お店入り口で店内スタッフにお土産の準備をしている際にチラリと見えた手土産。芳賀部長が確認をすると、それはレモンケーキがひとつ入った箱、手土産とは呼べるような代物ではなく、言い換えれば粗品程度。芳賀部長は至急代替品を用意すると共に、中村常務へ連絡。これまでのエピソードと同様に、羽島執行役員へ状況説明を求めた。
本件は接待時の手土産の調達となり、いわゆる業務外対応。パワハラあたるとの訴えたであった。
以上3点、これらパワーハラスメントに該当、これらが原因で部下からの信頼も低下、業務遂行が困難な状態となり自主退職を余儀なくされた、ついては3,000万払え、と相なったのである。
時間は前後するが、このような訴えがあった事は現場は知らず。芳賀部長はじめ、秘書の面々も羽島執行役員の粗相に対するフォローに追われる日々、当然信頼も日増しにだだ下がり、遂には誰も相手にしなくなっての自主退職か、となった頃にパワハラ訴えがあったようである。
色々あるもんだね。
Life is a Great Journey