一昨日、2月25日(日)は下北沢「BAR?CCO」でソウルフラワーユニオンやリクオなどでお馴染みのギタリスト、高木克の56歳のバースデイライブ『Katsu's 56th birthday gathering』(高木の誕生日は1968年2月23日、東京都清瀬市生まれ)。スペシャルゲストは石橋凌や三宅伸治、THE MODS、ザ・マックショウ、土屋公平などのサポートでお馴染みロックンロールピアノマン、伊東ミキオ(彼の誕生日は1967年1月23日、熊本県熊本市生まれ)。高木は「SHADY DOLLS」(シェイディドールズ)で1987年にデビュー、伊東は1990年、「GROUND NUTS」(グランドナッツ)でデビュー。ともにバンドブームのサバイバーでもある。
構成は2部構成で、1部が高木、2部が高木と伊東の共演という構成になっている。シェイディドールズの懐かしいナンバー(「雨上がりのラララ」高木が作曲した曲で、伊東がシェイディで大好きな曲と言ってくれたそうだ)から二人の出会いの契機になったロニー・レイン(1990年3月にクラブチッタ川崎で行われたロニー・レインのライブに二人とも行き、そこで彼のTシャツを購入。翌日、都内のスタジオへ二人とも別のバンドで行くと、何故か、同じTシャツ着ている二人が鉢合わせ。それが意気投合するきっかけだという)のお馴染み曲(「HOW COME」)、昨年、来日したダン・ペン&スプーナー・オールダムのライブを見て生まれた新曲(「寺に行った」というナンバー。ダン・ペンとスプーナー・オールダムに「I Met Her in Church」という曲があり、アメリカが教会なら日本なら寺だろうということで作ったそうだ)まで、アメリカ深南部を深掘りながらも懐古趣味に陥ることなく、コンテンポラリーなブルースやロックンロール、ブギーを聞かせてくれた。伊東のオリジナル「TRY AGAIN]」や三宅伸治のカバー「真夜中」なども心に突き刺さってくる。
二人ともに縁の下の力持ち的なところもあるが、この日はフロントに2人がいる、それだけで安心感と高揚感を抱かせる。堂々たるフロントマンぶり。歌も演奏も聞くものを引き込んでいく。
MCなども高木は花田裕之みたいに“男は黙って――”に憧れがあるようだが、サービス精神いっぱい、いろいろ伝えたいことが溢れ出て、言葉が上滑りするところも親しみが湧いてくる。ライブそのものは6時10分に始まり、9時10分前に終ることになるが、地方から来ている人を気にして、終電は大丈夫ですか、と、声をかける、そんな気遣いも彼ららしいだろう。
そんないい空気感に包まれる中、アンコール前に伊東がピアノでバースデイソングを奏で、そうするとバースデイケーキがステージに運びこまれる。お約束ではあるが、会場のみんなが高木の誕生日を心から祝福していた。とても微笑ましい光景に見えた。同時にそのやり取りを見て、二人の友情物語がいまも続いていることを再確認する。
下北沢のいかしたバーで、これまた、いかしたホンキートンクミュージックを聞かせてもらった。酒は飲んでないが、グッドミュージックに酔いしれる感じだろうか。アーシーでロールする素敵な時間を堪能した。
アンコールの後はCDやタオル、アクスタ(アクリルスタンド。アクリル板に人物やキャラクターの画像を印刷して切り抜き、台座に差して自立できるようにしたもの)などの実演販売である。アクスタは伊東がスタッフにそそのかされ(!?)、作ったものらしいが、鎌倉で撮影した写真を使っているそうだ。ところが高木は「鎌倉」を「キャバクラ」と聞き違い、何故、キャバクラで撮影したのか、不思議がる。そんな高木の天然さもまわりを笑顔にさせる。この実演販売、SNSなどでも事前に告知されたが、高木と伊東が2000年代に組んだジャムバンド「HI-Rollers」の現在入手困難の幻のアルバムが何故か、伊東の家から出てきたらしく、限定15枚が販売された。
実演販売でHI-Rollersのアルバムも手に入れることができた。伊東は1993年に自らがヴォーカルを担当するバンド“SAILIN' SHOES”を結成している。“SAILIN' SHOES”に“Hi Roller”ときたら「LittleFeet」だろう。帰宅後、早速、聞いたが、ご機嫌なサザンファンクを聞かせてくれる。家の猫も気にいったようだ。CDをかけながらジャケットを撮影していると、すぐ寄ってきて、思い切り、ダンスしている(笑)。
なお、出会った当初、高木と伊東はお互いに好きな曲をカセットテープにダビングして交換していたというエピソードも披露してくれた。伊東から高木へ送ったテープには熊本の伝説のストリートロッカー、野田敏率いるメインストリートと、米音楽をごった煮した世界最高最強のバンドと言われ、キースやディラン、コステロなども愛したNRBQの曲が入っていたという。何か、いまの彼らが見えてくるようだ。














