上記の2作品、我慢(!?)して見続けたが、正直、ピンと来るものはなかった。ところどころは楽しめたが、連続ドラマとして見ていると、じれったかった。あまり懐古や郷愁に興味がないからかもしれないが、時代を超え、現代の作品や催事として発表する――おそらく、そんな矜持はあったはずだが、私の心や身体を振るわせることはなかった。残念である。特に『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』の舞台の渋谷はかつて私が通っていた会社が道玄坂を登った大坂上や246沿いの桜が丘町にあったため、通い慣れたところでもあった。『ラムネモンキー』は主演3人に大森南朋(井出靖のミリオンで見たが、格好良かった。それ以前に私は彼のNHK初主演作『ハゲタカ』を愛している)、そして脚本は古沢良太だった。ドラマ『相棒』シリーズや映画『探偵はBARにいる』シリーズを手掛けていただけに期待していたが、ちゃんとお付き合いできず、申し訳ない。この12月に公開される「探偵はBARにいる」シリーズ最新作『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』に期待している。
和久井の東京ニュー・ウェイヴを巡るイベントは続く。2025年12月26日(金)原宿「 クロコダイル」で東京暮色(和久井光司・窪田晴男・根本久子・spicy-marico・平松加奈) with 川原伸司の「歳末大売り出し」は、ゲストに金津ヒロシ(プラチナ・キット/ポータプル・ロック)、オープニング・アクトに詩人の稀月真皓という布陣である。金津ヒロシは、東京ニュー・ウェイヴ界隈では知る人ぞ知るミュージシャンではないだろうか。私自身、彼メインのライブを見た記憶はないが、赤城忠治や久保田慎吾、手塚眞(金津は”星くず兄弟”にもスターダストブラザーズのマネージャー役で出演!)、野宮真貴などのイベントでは必ず見かける。随分前だが、手塚の“星くず兄弟”のイベントで見た赤城忠治と金津ヒロシの絡みは絶品だった。和久井は“東京ニュー・ウェイヴ界きってのオシャレな色男 である”と断言する。そんな男をさり気なく推すところが和久井ならではだろう。
今年の4月1日(水)は“エイプリフール(4月バカ)”に相応しい、東京ニュー・ウェイヴ界の“ジョーカー”を、お馴染み、原宿「 クロコダイル」に呼んでくれた。東京暮色(和久井光司・窪田晴男・根本久子・spicy-marico・平松加奈) がお届けする「Tokyo April Fool 2026」は、それに最も相応しいゲストとして、一色進(シネマ、タイツ、ジャック達、13<ワンサン> ほか)を迎えて、笑いとペーソスが効いた唯一無二のロック・ショウになると宣言。その言葉には嘘はなく、切れのいい演奏とダルな歌声を難解な歌詞と難度高めの曲に乗せ、披露する。和久井や窪田は一色の曲は難しいと嘆くというか、文句を言いつつ、知恵の輪やジグソーパズルを解くように挑んでみせる。この辺はパンクの思い込みや勢いだけでは成立しない、確かな演奏技術と高度な音楽理論、ニュー・ウェイヴ以降のテクノロジーの変化にも対応してみせる。和久井は一色のことを“我々の師匠。生きてるうちにライブをいっぱいやろう”と語った。
一色はウォッカコリンズの「Automatic Pilot」を歌い、タイツのアルバム『スラッピィ・スティッキー』(1997年)から「モンキー・ロリータ」、『ハード・ボイルド・アルバム』(1994年)から「君の中のヘヴン」、『ラジオ・デリカテッセン』(1988年)から「棘 (A Song For U.W.F.)」、『ゲット・カルト』(1992年)から「僕はここにいるよ」など、タイツの80年代、90年代の名曲を披露する。
そして、先月、2026年6月17日(水) 原宿「クロコダイル」でちわきまゆみを迎えて東京暮色(和久井光司・窪田晴男・根本久子・spicy-marico・平松加奈) がお届けする「from GLAM to NEW WAVE」が行われた。ちわきは大学在学中にバンド活動を始め、テクノポップ・バンド「MENU」のヴォーカリストを経て、1985年にファースト・ソロ・シングル「Good Morning I Love You」をリリースしている。2025年10月15日には、東芝EMI在籍時代にリリースされた全カタログがデジタル配信された。昨年がソロ・デビュー40周年になる。2025年10月19日、西麻布「RED SHOES」でソロ・デビュー40周年アニバーサリー・ライヴ」を開催。
さらに4月22日にはちわきまゆみのアルバム『Remix-Remodel』(ユニバーサル)がリリースされた。同アルバムはオリジナル音源をベースにリミックス&リモデルした作品で、「A-Girl -Teenage Unfiltered MIX-」を吉田 仁 (Salon Music)、「Pistol Song -type 2026- 」を今井寿(BUCK∞TICK)、「Aurora Girl -Ring Ding to the sky Remix–」を 小林祐介(The Novembers)、「月をながめて-HT.YT mix- 」を高野 寛、「Angel Blue -Teenage Dreams Mix-」を上田剛士(AA=)、「遊星少女フィオラ -暴動REMODEL-」を暴動クラブ、「CiNEMACHiNEBULA -UKG REMIX-」を星野英彦(BUCK∞TICK)、「禁じられた唇 -Hard Candy Mix- 」を片寄明人(GREAT3)、「Little Susie -SpectraLayers MIX-」を吉田 仁 (Salon Music)、「あなたなくなる-NATION IS NOTHING remix-」をアーバンギャルド、「Good Morning I Love You -Good Night MIx-」をYuki Saito(髭)、「Good Morning I Love You -Remix Côte d’Azur-」を Nel Gabrielなど、錚々たる面々がリミックス&リモデルに挑み、2026年の作品としてアップデートしている。
この日は東京暮色から始まり、オープニングナンバーはデビッド・ボウイの「Rebel Rebel」が演奏される。オリジナル忠実というより、暮色らしい色合いを添え、「from GLAM to NEW WAVE」というテーマらしい捻りを加える。
ちわきはデルジベットなどの活動で知られる藤原マヒトを率いて登場。ちわきまゆみ・藤原マヒト・東京暮色で「from GLAM to NEW WAVE」な音を聞かせる……前に和久井とちわきのトークセッションで盛り上がる。二人は同郷。東京・渋谷生まれである。局地的な話で盛り上がりつつ、ちわきの元祖ビジュアル系、グラムな追っかけ時代の意外な話をしてくれる。地は血より、濃しか。元祖・推し活の好奇心がミュージシャンとしてだけでなく、現在はMCやDJ、パーソナリティーとして躍動する彼女の下地になったのではないだろうか。
彼らは話が一通り盛り上がったところで竹中仁美(作詞)、吉田仁(作曲)というサロンミュージックの二人が手掛けた「Marble Eyes」(1985年リリースのミニアルバム『Jewels 』収録)、「 Diamond Is My Best Friend 」(同じく1985年リリースのミニアルバム『Jewels 』収録。作詞:中森明夫、作曲:白浜久、ちわきまゆみ)、「Rock ’n’ Roll Love Letter」(1986年リリースのシングル「よごれたいのに」のカップリング曲。ティム・ムーアのオリジナルでベイ・シティ・ローラーズがカヴァーし、大ヒットしている) などを披露している。『Remix-Remodel』とは被りなし。コットンクラブなどのライブでは暴動クラブの釘屋玄(Vo)をゲストに「Rock ’n’ Roll Love Letter」を歌っている。
当日の告知になって、申し訳ないが、今夜、6月12日(金)、東京「渋谷La.mama(ラママ)」で開催される「SOUND STREET LIVE VOL.7」に出演するシンガーソングライターを見ておいて欲しい。それは新谷隼平というシンガーソングライター。おそらく、知らない方も多いと思うので、彼のプロフィールをオフィシャルウェブから引用しておく。
彼のライブを先日、4月23日(火)に渋谷ラママ(渋谷La.mama)で見た。新進気鋭のシンガーソングライター、新谷隼平と伝説のシンガーソングライター、友川カズキとの共演である。友川カズキはロックファンの間では頭脳警察のトシこと、石塚俊明との共演でしられている。このライブ、実は昔からの知り合いからの紹介でみることになったが、これも“サンスト”(かの伝説のラジオ番組『SOUND STREET<サウンドストリート>』)絡みである。伊藤銀次のかつてのマネージャーから同番組のプロデューサー、湊剛さんが関わるイベント「GIRLS' SOUND STREET LIVE」が3月3日(火)に東京・渋谷ラママで開催されるので、見てくれと言われた。松田樹利亜 、DOLL PARTS 、PINK DIAMOND 、Aishaというガールズロッカーが顔を揃え、ZIGGYの森重樹一が黒一点、華を添える“雛祭りライブ”の模様は既にブログなどで紹介している。同イベントには出演してないが、新谷は来ていて、知り合いから紹介された。最近には珍しい(!?)、しっかり挨拶のできる若者だった。湊さんが関わるイベントは、3月に続き、2度目になるが、今回は“SOUND STREET LIVE”と銘打たれず、「友川カズキ × 新谷隼平 2マンライブ at 渋谷La.mama」となっている。今回も湊さんが関わり、新谷のリハーサルなどには湊さんも立ち会ったという。
ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドによる「Land Of Hope And Dreams」の北米ツアー初日となった2026年3月31日のミネアポリス公演は、オープニング・ナンバーに「WAR」を披露。同曲は1970年全米1位を獲得したエドウィン・スターのカヴァーで、“War, what is it good for? Absolutely nothing!(戦争?何の役に立つんだい? まったく何の役にも立たないぜ)”という反戦歌だ。そしてのアンコールでスプリングスティーンはボブ・ディランの「自由の鐘(Chimes of Freedom)」をレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレノとともに歌い、コンサート 終演後のBGMにはウディ・ガスリーの「わが祖国(This Land Is Your Land)」を流したという。 ちょっと、論点がずれたかもしれないが、海外に倣えと言うつもりはないものの、そんな認識を持っていてもおかしくないだろうとは言わしてもらいたい。