「ベター・コール・ソウル」シーズン1(2015)

 

Netflixで、「ブレイキング・バッド」のスピンオフを観始めている。シーズン1終了。

 

 

面白いです。小技も絡めた演出力はさらに磨きがかかっています。本編はウォルターが全米の麻薬王になっていく派手な話なのに比べて、こちらはしがない弁護士が次第に悪の道へとハマっていくストーリーなので、バイオレンス要素は今のところ少ないです。シカゴでうだつの上がらないチンピラだったジミーが、アルバカーキにやって来て弁護士となり、将来がようやく見え始めたかな・・・というまでがシーズン1。口八丁手八丁なのは、チンピラ時代からの武器でした。

 

まだ、ソウル・グッドマンを名乗っていません。優秀な弁護士である兄が新しいキャラで出てきます。何かとややこしい存在です。理解してくれる女性もいます。本編で弁護士事務所に貼られていた「アメリカ領サモア大学」の卒業証書をただの小ネタとして笑ってましたが、そのいきさつを知ると違った印象になりました。むしろ、それを笑っていた自分の中にある差別意識をえぐられました。わずかな情報だけで、知りもしないで他人に何らかのレッテルを貼ってるときがよくあります。反省。

 

あと、ガスの片腕的存在だったマークがこのシリーズの2人目のメインキャスト。息子の存在など知らなかった過去も分かりました。1話目から意外な所でジミーと知り合いとなり、これから深く関わり合うことになるのでしょうが、まだ先のようです。仕事人としての凄みはさすがです。

 

いくつか起きる面倒な事件をいかに解決していくかということより、ウォルターを弁護するに至るまでにいくつかの弁護を引き受けていく中で、ジミーという人物像がどう変貌していくのかをじっくりと描いているシリーズのようです。「ブレイキング・バッド」の魅力ありきのシリーズではあるものの、単なる便乗スピンオフではない物語設定になっているのが素晴らしいです。それぞれの土地で過去を引きずって生きてきた奴らがこれから徐々にアルバカーキに集まってくる過程を楽しみたいと思います。

 

「ベター・コール・ソウル」シーズン2(2016)

「ベター・コール・ソウル」シーズン3(2017)

「ベター・コール・ソウル」シーズン4(2018)

「ベター・コール・ソウル」シーズン5(2019)