2回目の採卵で、運よく双子を授かった。
数日後のエコーでは、胎嚢も確認。
双子のうちの片方は、心拍もピコピコしっかり見えた!
でも、日本のような、こまめなエコー検査はない。
(普通の妊娠中も出産まで3、4回しか検診がないらしい!)
お腹をいたわりながら、双子も一緒に住める部屋探しを始めたりして、次回のエコーまでの数週間を、ひたすら待つ。
そして迎えた、待ちに待ったエコー。
信じられない結果。心拍が止まっていた。。2つとも。。
エコーの先生は、見た感じ1つは8週、もう1つも9週には成長が止まっていたと思う、と。なぜ?どうして???何もかも信じられない。
6月の初め、悲しい悲しい流産手術が待っていた。。。
***
まだ7個も凍結卵がある。それが希望の光。
でも、その後、11月に1つ、翌2014年2月に2つの凍結卵を移植するも、撃沈。。
双子妊娠の時は、凍結しないで新鮮胚をそのまま移植したけれど、
残りの卵たちは、凍結したら質が悪くなったのでは???そんな疑問が湧いてくる。
で、あまりにがっかりした夫が、看護師に電話して、問い詰めた。。
すると、凍結はオーソドックな方法で凍結した。実は、Vitrification(ガラス化凍結保存法)とかいう、さらに確実な凍結方法もあるが、そちらはお金がかかるのでしなかった。。というような答えだったと記憶する。
その答えに私たちは絶句。
だって、知っていれば、しんどい思いして採卵した大切な卵たちを、自分たちでお金払ってでも、もっと可能性のある方法で凍結したかったよ。じゃあ、残りの3つの凍結卵だって、望みは薄いのではないか。。病院に不信感を感じ始めてしまった。
それに、一生懸命、妊娠できるカラダづくりのために、鍼に行ったり、葉酸やルイボスティー飲んだり、できるだけのことはしているつもりだったが、
移植するだけで、もう1年近くの歳月が経っていたことにも、焦りを感じていた。
そして、もう一つ。
採卵の度に、毎日たくさんのホルモン注射を打つと、すごく身体がしんどかった。特に今回のアンタトニスト法の注射は、かなりキツく感じた。注射を打つ度ごとに、卵巣がどんどん重く熱くなる感じ。
ホルモン注射って、身体に悪いんじゃないかしら。。?
***
このまま不妊治療を続けることに、しんどさと不安を感じていた時に、
東京のクリニックで、妊娠した年上の従姉妹と、同じ年の親友のニュースが入ってきた。
2人とも、一度の顕微授精で、すぐ妊娠。
どうやら、ホルモン注射を一切せず、自然の状態のまま採卵し、体外受精をする方法で授かったらしい。しかも、胚盤胞まで培養してから、確実な受精卵のみ移植するという。。。
初めて知ったその方法。調べるとどうやら今、首都圏などではかなり人気があるらしく、有名クリニックは予約でいっぱい。
私が治療していた当時(2013、4年あたり)の時点では、日本の方が、技術ははるかに高いのではと思った。こちらで、胚盤胞まで培養して移植する病院なんてほとんどないみたいだし、自然採卵なんて聞いたこともなかった。(担当医師も、聞いてびっくりしていた)
この国では、不妊治療が基本的に3,4回までは保険でカバーされる。(43歳までと年齢制限はあるし、いくつかの検査は実費だったけれど。)
でも、無料にはタダだけのことがあり、治療方法の選択肢が日本に比べるとかなり少なかった。タダだから、ほとんどが公立病院での治療だからか、日本みたいに、クリニック間の競争もなさそうだし。(あくまで私が治療していた当時の印象。今現在のことはわからないけど)
医師にも確認したが、やはりこちらではベーシックな、ホルモン注射を使った方法しかやっていないという。しかも、ほとんどの病院が胚盤胞移植もやらず、初期胚で移植する。(多分、胚盤胞まで培養するのって、技術やお金がかかるのかも?)
そして、転院も簡単にできない。
日本のように、治療を決めたらサクッとその周期から始めるなんてことは、無理。治療を実際開始するまで、いろんな検査で半年くらいの月日が無駄になる。
さらに、私の場合、生まれつきB型肝炎のキャリア(出生時に母親から母子感染。母は戦後の予防注射でうつったらしいけど、私も母も自覚症状なし。)なのだが、感染症を持っている患者は指定された1、2つの公立病院でしか治療ができない。
だから、別の方法を求めて転院は、ほぼ無理。
(どうやら胚盤胞をやってくれる病院が、私立などでごく少数あるらしいのに。。)
日本だと、どこのクリニックを選んでも、B型肝炎のキャリアだからと治療を断られることはないようだ。
なんたる違い〜!
もう、38歳。。時間ばかりがどんどん過ぎていく。卵も卵巣もどんどん年取っちゃう。。でもまだ諦めきれない。。。
日本では不妊治療は保険適用外だし、東京での滞在費(実家のある街では自然採卵の病院は見つからなかった)、交通費、そして夫と離れての長期滞在。。お金も時間もかかるだろうな。
でも、今できるだけのことはやりたい。
やらずに後悔するよりも、挑戦してダメなら諦めもつく。。
夫も同じ気持ちだった。
そんなわけで、来日を決めたのが、2014年春先。