ムシラセ 第15回公演
『ナイトーシンジュク・トラップホール』
新宿シアタートップス
脚本・演出・写真：保坂萌
演出助手：廣川真菜美（maars inc.）
舞台監督：藤田有記彦
舞台美術：合同会社およぐひと
照明：保坂美沙（C.A.T）音響：星知輝
楽曲：Renn Saito 衣装：渡辺実希
振付：小林真梨恵（waqu:iraz）
映像収録：川本啓
宣伝美術：藤尾勘太郎
宣伝ヘアメイク：上野小百合
制作：小泉美乃（合同会社soyokaze）
出演：
渡口和志（歌川広重）
高野渚（飯盛女・カスミ）
藤尾勘太郎（葛飾北斎／ホスト）
永田紗茅［柿喰う客］（お栄／客）
辻響平［かわいいコンビニ店員飯田さん］（滝沢馬琴／ホスト）
佐藤新太（十返舎一九／ホスト）
和泉宗兵（編集長・蔦屋重三郎／ホスト）
つかてつお（編集者・竹内孫八／ホスト）
瀬戸ゆりか［青年団］（白海老屋・小春／客）
渡辺実希（広重の姉上）
大野瑞生（ホスト・キョウヤ）有薗芳記（噺家・安楽亭堂夏）元水颯香（弟子・志乃／客）
菊池美里（いろんな母／キョウヤの太客）
STORY
内藤新宿 馬糞の中で あやめ咲くとは しおらしや
明け方三千世界の鴉がカーカー鳴く街で、ゴミに埋もれた女の子を拾った。いつだって楽しくなさそうな彼女は、体を売ってホストに貢いでいるらしい。僕はまだ何者でもなくて、北斎とその娘と蔦屋重三郎とかいう有名な編集長に怒られてばかりだから、あの子を助けてあげられない。夢がグニャグニャ入り混じって手に残るのはゴミばかり。東海道五十三次を描く前の歌川広重とポイ捨てされる飯盛女。これは僕以外のことばかり愛してる、ゴミみたいに美しいあの子とのお話。【公式サイトより】
初日に続いての鑑賞。
この日の前説ゲストは、本篇で名前だけ出てくる『眩く眩む』の渡辺役・鍛治本大樹さん。
上演台本を読み、2回目ということで展開は重々承知なのだけど、初日よりも入り込むことができた。とりわけ今回はカスミの哀しみがより痛切に伝わってきて、最後の扉の向こうに見える新宿の風景も輝いて見えた。
いやそれにしても、先日閉店したことに気づいた天下一品歌舞伎町店が早くも作品に取り込まれ、それなりに重要な意味合い（本店が京都なのも含め）を持っていることには驚きだった。
あと、有薗芳記さんが昨日見たどの落語家よりも本物らしく見える（聞こえる）のはどういうことよ…。
この日は『ファンファンファンファーレ！』に登場した志乃（元水颯香）と朝海（中野亜美）によるコンビ・おともだちーズのお江戸版によるおまけ公演つき。おともだちーズの単独ライブという設定でいつもに増して楽しそうな志乃といつも通り冷静にツッコむ朝海を久々に見られて満足。今年もM-1グランプリに挑戦してくれないかなー。
上演時間1時間42分（本篇のみ）。