優しい劇団の大恋愛Vol.2
『夜、駆け抜けて恋火町』
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北池袋新生館シアター
作・演出:尾﨑優人
演出助手:貝沼莉湖 制作統括:アマンド巌
制作補佐:千賀百子、宮﨑奨英
宣伝美術:小野寺マリー
出演:
飯塚大周[オフィスマウンテン/Dance Base Yokohama](数年ぶりに恋火町に帰ってきた高校生・飯塚/れいちの弟)
三輪しおりこ(ランドセル型宇宙人に身体が乗っ取られた少女・三輪/れいちの隣家の親戚・妻)
宮村[セツコの豪遊](女郎蜘蛛・宮村/れいちの双子の妹)
たこ丸[劇団ドラハ](女郎蜘蛛に捕まる少年・たこ丸/れいちの隣家の親戚・夫)
田中雄大[コメディアス/ニガバナ](テクノロジーを嫌う少年・田中/れいちの犬)
南朱夏(テクノロジーを好む少年・南/れいちの父)
鈴木菜々(怪異リップモンスター・菜々/れいちの双子の妹)
樺香[カコ][早稲田大学演劇研究会](陸上部員・樺香/れいちの母)
芝原れいち[劇団イン・ノート](人喰い男爵の末裔・れいち)
佐竹謙伸(フォークソングを聴くと狼男に変身する少年・佐竹)
池田豊(おじさん/生贄/肉屋の店員/爆速バイク野郎・池田/メーロンの兄フィリップ・マーロン(麻婆))
小野寺マリー[優しい劇団](この町唯一の探偵フィリップ・メーロン/ランドセル型宇宙人の声/れいちの祖父)
尾﨑優人[優しい劇団](邪悪な花火師・玉屋火花左衛門/れいちの兄)
貝沼莉湖(貝沼)
STORY
高校生の飯塚は、小学5年生の夏休みまで住んでいた恋火町でまた暮らし始める。小学生の時の姿のままランドセルを背負った三輪に出会った飯塚は、この町唯一の探偵フィリップ・メーロンに相談に行く。メーロンによれば、恋火町にはびこる魑魅魍魎が夏が近づいて活発化していると言う。そんな恋火町で7月7日、初めての花火大会が開かれることになる。しかしそれは天の川に向かって花火を打ち上げて織姫と彦星の再会を邪魔しようと企む邪悪な花火師・玉屋火花左衛門の仕業だった。
優しい劇団の大恋愛と題されたシリーズ第2作。
5月に上演されたVol.1『口笛町のおそいおそい夕暮れ』は野外劇だったが、今回は室内にて。当日に役者が初めて顔を合わせ、通してをして本番を迎えるというスタイルは変わらず。
物語の作りも似ていて、恋火町に帰ってきた飯塚と小学生の姿のままの三輪の物語を軸に様々な組み合わせの登場人物たちの怪異エピソードが積み重ねられる。
先輩・宮村に数学を教えてもらいながらも毎日内容を忘れてしまうたこ丸、テクノロジーを嫌う少年・田中と好む少年・南、陸上部をサボっている樺香に勝負を挑む菜々、人食い男爵の家系に生まれ、7月7日の誕生日が来ることを恐れるれいちとフォークソングを聴くと狼男になる佐竹といった具合で、すべては7月7日の花火大会へと収斂していく。
と言いつつ、本当に収斂しているのかよく分からないながらも、みんなで走りながら台詞を吐いていくその熱量に圧倒される他ない。
今回は千賀百子さんが出演されていないのが残念だったけど、最近注目している早稲田大学演劇研究会の樺香さんがとてもよかった。ひたすら走っている役どころで、フォームもサマになっている。後でお聞きしたところによれば駅伝部だったとのことで納得。
上演時間1時間2分。
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