お布団
『破壊された女』
The Demolished Woman
サブテレニアン
作・演出:得地弘基(お布団)
音響・照明:櫻内憧海(お布団)
演出助手:香川知恵子、冨田粥
制作:河﨑正太郎(譜面絵画)
出演:永瀬安美
STORY
女がいる。女は壊れてしまったのだった。あるいは、壊れゆこうとしている。または、いま壊れつづけている。女は〈彼女〉について語りはじめる。徹底的に壊し、そしてまた壊された〈彼女〉についての話を。そして、あなたたちはそれを見る/聞く。【公演チラシ「イントロダクション」より】
2019年に初演された作品を屋根裏ハイツの村岡佳奈さんとのWキャストにて再演。
図らずも宝宝『おい!サイコーに愛なんだが涙』に続いて本日2本目の一人芝居となったが、テイストはまったく異なっていた。
第一章 病人たちのキリスト
第二章 存在細断刑
第三章 魂のない時代
の全三章で構成され、宝宝がどちらかと言うとパーソナルな物語だったのに対し、こちらはもっと観念的な一人語りが続く。
登場人物も世界を滅ぼそうとした《彼女》と《彼女》を信仰していた女、《彼女》について語る女の身体の持ち主である私といった具合で、固有名詞が与えられているわけではない。正確には劇中で二度、固有名詞は出てくるが、それらはいずれも演じる役者の名前が使われることになっており、代替可能なものである。
物語としてはもちろん、宝宝の方がコミットしやすいが、こちらはこちらで永瀬安美さんの言葉に引き込まれた(内容が理解できたかどうかはともかく)。
上演時間1時間5分。