タイ子は生まれ故郷である大阪に帰って一からやり直したいという報告にやってきたとのこと。旅館の女中として働くとのことで、ひとまずそこまで回復してよかったよかった。達彦も学校に通えますね。
スズ子が2人を見送るカットで気づきましたが、まだ「村山」の表札はそのままなのですね…。
などと思っていたら、今度は愛子が小麦粉を頭からかぶって真っ白け。スズ子も笑うしかありませんな。
羽鳥家の三兄妹も代替わり。
羽鳥善一の新たなる代表曲「青い山脈」を歌う一同。いくら名曲でも9回も歌わされて子供たちもいい迷惑ですな。笑
映画の撮影が決まったというスズ子に愛子を預かろうと提案する麻里。しかしスズ子は自分がそばにいないと泣いたら手がつけられないからと現場に愛子を連れていくとのこと。
夜。愛助の写真を見ながら、「その子と一緒なら何があっても生きていけるはずや」という言葉を思い出すスズ子。確かに愛子の存在がなければ、愛助を喪った悲しみから立ち直れていなかったかもしれませんねぇ。
そして条映撮影所で映画の撮影がスタート。
作品のタイトルは『タナケン福来のドタバタ夫婦喧嘩』で、長屋に暮らす夫婦の悲喜こもごもを描いた人情喜劇。…って今更プロデューサーが撮影初日に主演俳優に言いまっかいな。いかにもな説明台詞でんなぁ。
スズ子はお米という役で、タナケンの要望で台詞は関西弁に。以前、舞台でも関西弁でやっていますからね。ちなみにスズ子は映画は初めてとのことでしたが、笠置シヅ子さん自身は1939年公開の『弥次喜多大陸道中』で映画初出演、前回も書いた通り、黒澤明監督の『醉いどれ天使』にも出ていますね。
ふと気づけば愛子の姿がなく、焦るスズ子。とそこへ愛子を連れてきたのが畑中という若いスタッフ。山下もあれやこれややることがあるので愛子につきっきりというわけにもいかず、プロデューサー命令で畑中が愛子の面倒を見ることに。
撮影は繕いものをして稼ぐ妻の待つ家に手拭いを売りに出かけていた夫が帰ってくるシーンから。店賃を払わなければならないのに、売上を全部酒に注ぎ込んでしまったようで…。
さしものスズ子も映画の撮影には緊張したようですが、タナケンからは堂々としたものだったとお褒めの言葉。
とそこへ山下がやってきて、愛子が怪我をしたとの報せ。プロデューサーと畑中が頭を下げる中、スズ子はすぐに撮影現場に戻ろうとするも、プロデューサーは大事があってはいけないと明日の撮影も休みにしたと言う。なかなかよくできたプロデューサーさんですが、スズ子は初日からこれでは撮影を続けていけるだろうかと不安そうな表情。愛子もスズ子にしがみついていましたが、さてどうなりますか。