スリーピルバーグス『旅と渓谷』 | 新・法水堂

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スリーピルバーグス 旗揚げ 野外ツアー

『旅と渓谷』

 

 
【東京公演】
2022年5月16日(月)〜22日(日)
京王井の頭線 永福町駅 屋上庭園「ふくにわ」
 
脚本・演出:福原充則
舞台監督・音響・照明:佐久間麻由、永島敬三、佐藤貴史、三土幸敏、福原充則
演出助手:岡遼平 宣伝美術:福原充則 宣伝美術撮影:岩瀬亮
衣装協力:GORDON MILLER Webデザイン:佐久間麻由
楽曲協力:ごとうはるか 記録写真撮影:曳野若菜 記録映像撮影:彩高堂
制作(東京):河野遥(ヌトミック)
 
出演:
三土幸敏(旅人・ノシ/一例の男/えらい憲兵/高齢のコケモッポ/ヒン族の男/雲男 他)
永島敬三(旅人・スラテジ/つよい憲兵/実はリバーフェニックスの男/鼻歌のコケモッポ/剥製(タヌキ)/漁師/風男 他)
佐藤貴史[サモ・アリナンズ](ガイド・タナカ/宿屋の主人/兄・ポン吉/神様/ヒン族の男/マイク真木/船頭/サモアリから来た男 他)
佐久間麻由(質屋・ハリメ/よわい憲兵/ホセ・メンドーサ/妹・ポンコ/実は仲買人の男 他)
 
STORY
その渓谷には、十ヶ月かけて上流から下流まで旅する人々がいた。彼らは自分がなぜそうしているのか知らないままだった。旅人達は常に下流を目指し、下流にたどり着いた中から、わずかな者だけが「渓谷の外」へとさらに旅立っていく。今日もまた、一人の男が下流へ向かうため、ガイドを雇おうとしていた…。【当日パンフレットより】

佐久間麻由さん、三土幸敏さん、福原充則さんが2人乗り芝居を経て結成した劇団スリーピルバーグス旗揚げ野外ツアー。

最初に佐藤貴史さんが前説。
役者は4人で27の役を演じるだけではなく、音響は佐藤さんと永島さんがラジカセで流し、照明のオンオフも役者自ら蓋を開閉して操作。
1時間弱の作品ながら、役者は泥だらけになりながらの熱演。しかも20分の間隔を空けて次の回となる過密なスケジュールだったのだけど、佐久間さんは汗だくになって、しかも水を浴びせられていたので風邪を引かないかちょいと心配。

本作では上流から下流へと旅をする人々の姿を「それぞれの出会い」「名残門」「5ヶ月の街」「渓谷の兄妹」「漁師になりたい男」「始まりの街」の全6章で描いていく。
この旅は、人が母親の胎内で生を享け、この世に生まれてくるまでの過程のメタファーであろう。そのことは見終わった後で気づいたことだけど、見ている間も「生きる」ことを感じさせる作品だった。


上演時間56分。