尚美学園大学 120 000 00|3
ZENKO BEAMS 110 000 11x|4
関東を中心とした女子硬式野球のリーグ戦であるヴィーナスリーグの最高峰リーグ、報知新聞杯リーグも最終盤…
昨日の3連休の初日は横浜での日本シリーズの第6戦が中止になるほどの大雨でしたが、この日は朝から晴れ。試合前に懸命のグラウンド整備があり、上空の強い風はあるものの、グラウンド自体はきれいな状態での試合となりました。
第一試合は、この試合に勝てば優勝が決まるZENKO BEAMSと、4年生の引退を受けて少数精鋭体制の尚美学園大学の試合が行われました。
ZENKO BEAMSの先発は、この尚美学園の大先輩の田中投手。この大先輩に立ち向かう尚美学園は初回、1番梅原選手の四球、2番岩井選手の送りバントでチャンスを作ると、2死二三塁から5番飯野選手が左翼前に運び1点を先制しました。
同点にされた直後の2回の表、尚美学園大の先頭の7番堂福選手が打ち上げた内野飛球は強い風の影響もあってか処理しきれずに出塁。続く8番青木選手の送りバントは、処理をした捕手から一塁への送球がそれてオールセーフ。もらったチャンスではあったものの、送りバントが決まらず内野ゴロ本塁封殺もあり、打席に入った3番大川選手も早々に追い込まれてしまいます。もらったチャンスで攻めながらも、厳しい状況と思われた尚美学園大でしたが、この大川選手がこの劣勢の中で逆境を跳ね返す左前安打が2点適時打となり2点を勝ち越しました。
尚美学園大は、2回にZENKO BEAMSに四球で出た走者が併殺崩れの間に1点を返されるもののリードを保ったままこのイニングを終えると、先発の吉沢投手がこの後のイニングを、走者を出しつつも、堅い内野守備に守られて無得点で切り抜けます。吉沢投手の投球数が5回に90球を超えると、尚美学園大は6回に2番手投手として細矢選手をマウンドに送ります。一方のZENKO BEAMSも代打として太田選手を起用し、その太田選手がいきなり初球を右中間へ二塁打を放ちます。
勝てば優勝が決まるZENKO BEAMSは、まずは同点…ということで、井福選手がきっちりと送りバントを決めて1死三塁とすると、続く打者の2球目にスクイズを敢行。…しかし、ここは打者がバットに当てることができず三塁走者がタッチアウト。ZENKO BEAMSは追いつくことができません。
1点ビハインドのまま最終回まで来てしまったZENKO BEAMSは、1死から3番安食選手が右中間への二塁打で出塁。ここで4番河野選手は内野ゴロ…速い打球で下から突き上げる難しいバウンド…これまで再三内野ゴロをアウトにしてきた尚美学園大の内野陣でしたが、この場面に飛んできたもっとも厳しい打球を処理しきれず後逸。尚美学園大は勝利目前でリードを守れず、ZENKO BEAMSは崖っぷちで同点に追いつきました。
8回の延長タイブレーク、無死一二塁から始まる攻撃…
先攻の尚美学園大が走者を進めることができなかったのに対して、後攻のZENKO BEAMSは途中出場の坂口選手がきっちり送りバントを決め1死二三塁とすると、2死後9番井福選手が相手ミスという形ではあったものの三塁走者を生還させきっちり勝負を決め切り、今シーズンの優勝を決めました。
大学4年生の引退を受けて新チームに切り替わったばかりで体制が整わない尚美学園大でしたが、個々の選手のすばらしいプレーもあってすばらしい善戦だったと思います。最後はミスによる失点で勝ち切ることはできなかったものの、新チームの体制が整ったときのチーム力は楽しみと思える試合でした。
リポビタン杯という形になって初めてのシーズン…28勝3敗1分、と9割を超える勝率で優勝を飾ったZENKO BEAMSの皆さま、優勝おめでとうございます!