今日から「8 Sidor」から20本、記事を取り上げていきたいと思います。リンク先の記事にはテキストの読み上げ機能がついているので、意味を掴んだら記事のページに飛んで、発音の確認もお忘れなく!

 

 

▶︎タイトル

Wuhan har öppnat

https://8sidor.se/varlden/2020/04/wuhan-har-oppnat/

 

訳: Wuhan has opened.

 

 

 

▶︎本文

Det var staden Wuhan i Kina som allt började.
 

訳: It was in the city of Wuhan in China that everything started.

 

  • 前置詞 i = 英語の「in」と同じく、場所・空間を表す名詞の前について「〜で」を意味します。
  • stad(en名詞) + en = the city
  • 関係代名詞 som = which, that
    • som」は、最もよく使われる関係代名詞です。先行詞が人か物かに関わらず、また、先行詞の性・数も問わず用いられます。目的格で使う場合は、somを省略することができます。
      • 体格Hennes dotter som bor i Umeå har tre barn.
        • 訳: Her daughter who lives in Umeå has three children
      • Det här är en bok (som …目的格) jag har läst många gånger.
        • 訳: This is a book (which) I have read many times.

 

 

Det var där som viruset corona började smitta människor först.


訳: That is where the corona virus started infecting people first.

 

  • 書き言葉っぽい表現。The virus (called) "corona" のような感じ。同じ意味で、より一般的な表現は、「coronaviruset」です。
  • började (不定詞 börja(始める)の過去形) が、「〜することを始める」を意味する時、直後に動詞の不定詞を置きます。英語の「start to do」もしくは「start doing」の表現と同じです。英語だと動詞の前後に「to」や「〜ing」を付加しますが、börjaの場合は、動詞の不定詞を置くだけです。
  • människor(複数形 people) → en människa(単数形 a human being)

 

 

Regeringen i Kina gjorde hårda regler.

 

訳:The government of China made tough regulations.

 

  • gjordegöra(make, do 〜する)の過去形です。記事本文では、gjordaとなっていますが、おそらく誤植だと思われます。活用はgör!(命令形/ 語幹) - göra(不定詞)- gör(現在形) - gjorde(過去形) - gjord(過去分詞)- gjort(完了分詞)です。
  • hårdaを分解すると「hårda」です。この末尾の「a」は、複数未知形の名詞にかかる形容詞につくものです。活用ルールは【文法】形容詞 - 限定用法で復習できます。
  • regleren regelの複数未知形です。
 
 

Folket i Wuhan fick inte resa från staden.

 

訳:The people of Wuhan were not allowed to travel from the city.

 

  • Folketett folk既知形です。
  • fick過去形です。fickの意味は、英語の getと同じです。「får + 名詞」で表す「〜を得る」という意味のほか、英語の「get to do」のような「〜することができる」の意味をとることもできます。この文章では、fickの後に、動詞「resa(旅行する/ 英語: travel)」が続き、「fick + resa(動詞の不定詞)」の形をつくることで「旅行することができた」という意味をなしています。さらに、inteでそれを否定しているので、「旅行することができなかった」という意味になります。
  • 前置詞 från = 英語の「from(〜から)」と同じ。

 

 

Så var det  elva veckor.

 

訳:So it was for eleven weeks.

  (意訳するとThat is how it was for eleven weeks.)

 

  • 前置詞 i  = 「 i + 場所・空間」とは違う使い方です。この文章のように時間の長さを表す時は、英語の for(〜のあいだ)と同じ意味になります。英語の「for ten minutes(10分間)」は 「 tio minuter」に、「for two weeks(2週間)」は「 i två veckor」となります。余談ですが、英語には、時間を表す前置詞として「in(〜経った頃に)」もあります。この意味をとる場合、スウェーデン語では「om」という前置詞を使います。英語の「We leave here in five mins.(あと5分でここを出ます)」という文章は、スウェーデン語では、「Vi går härifrån om fem minuter.」という表現になります。 

 

 

Men nu verkar inte smittan sprida sig i Wuhan längre.

 

訳:But now the infection does not seem to spread in Wuhan anymore.

     

  • 接続詞 men = 英語の「but」と同じく、「しかし」や「だが」など、逆接の意味をなす接続詞です。
  • verka = 「〜のようにみえる」という意味で、英語の「seem」と同じです。英語では「seem to do」で「〜するように思われる」や「〜するらしい」を意味しますが、スウェーデン語でもverka +動詞(不定詞)で、それと同じ意味を表します。ちなみに、verkaの活用は、現在形 verkar - 過去形 verkade - 完了分詞 verkatです。この文章では、「verkar(seem) + sprida(to spread) 広がるように思われる」を、inteで否定しており、「広がるようには見えない(= 広がらないように思われる)」という意味になります。なお、spridaの後についたsigは再帰代名詞で、英語の「spread itself」という表現をつくります(復習は【文法】代名詞 - 再帰代名詞にて)。余談ですが、この文を「it seems that 〜」の形に書き直すと、「Men nu verkar det att smittan inte sprider sig i Wuhan längre.」となります。
  • smittanen smitta(感染(症))の既知形です。なお、今回、副詞のnuが文頭に来ているので、主語(smittan)が動詞(verkar)の後に来ていますが、主語を文頭に置く場合は「Men smittan verkar inte sprida sig i Wuhan längre nu.」という順番になります。
  • 副詞nu(今は/ 英語のnow)、längre(もう、もはや/ 英語のanymore)
 
 
〜その2〜に続く。