こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。

 

【著者プロフィール】

 

吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立

 

弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/

 

YouTubeチャンネル:DXできるくん
https://www.youtube.com/channel/UCpKWNCmxjPHYg6f8t3FaiUA

 


はじめに

「AI活用を学びたいけれど、何から始めればいいのか分からない」

 

ここ数年、セミナーや個別相談で最も多い相談がこれです。

 

 

ChatGPT

Claude

Gemini

NotebookLM……。

 


気づけば、AIツールの名前だけがどんどん増えていく。

 

これは、まるで──地図を持たずに巨大なショッピングモールに入り、どのフロアから見ればいいのか分からない状態に近いかもしれません。

 

情報が多いがゆえに、最初の一歩が重くなる。

その結果、「とりあえずアカウントだけ作って放置」になってしまうケースを、私は何度も見てきました。

 

では、どうすればいいのか。。。

それを本記事で明かしていきます。

 

ただし、後半に行くほど難易度は上がりますが、必ずしも最後まで到達する必要はありません。

 

あなたの業務にフィットするステップまで進めば十分です。

 

むしろ、1つのツールが仕事にしっかり定着するだけで、生産性がガラッと変わります。

 

これは声を大にして断言できます。

では、いきましょう。

 

なぜ「AIそのもの」よりも「学び方の設計」が重要なのか

AI活用というと、


つい「どのツールが一番すごいか」に意識が向きがちです。

 

しかし、現場で成果が出ている人を見ていると、共通しているのはツールの知識量ではありません。

 

共通しているのは、学習と実践を段階的に進める「ルート」を決めていることです。

 

 

これは、まるで──いきなりフルマラソンに申し込むのではなく、5km→10km→ハーフと距離を伸ばしていくようなものです。

 

最初から「全部やろう」とすると、ほぼ確実に途中で息切れします。

 

AIも全く同じで、

いきなり高度な自動化やプログラミングから入ると、「自分には無理だ」と感じてしまいやすい。

 

だからこそ、

 

  • どの順番で学ぶか

  • どこまで行ければ十分なのか

  • どこから先は「興味があれば挑戦する領域」なのか

 

を最初に決めておくことが重要です。

 

次の章では、そのための4つのステップを具体的に見ていきます。

 

AI活用を0から学ぶ3つのステップ

ステップ1 テキストチャットAIに「とにかく相談してみる」

最初のステップは、すべての基礎となるテキストチャットAIに慣れることです。

 

具体的には、ChatGPTやGeminiなどのブラウザから使えるチャットAIを使いこなしていきます。

 

どのサービスも、アカウントさえ作ればすぐに使い始められます。


Googleの「Google AI Studio」のように、無料なのにかなり広い範囲を扱えるサービスもあります。

 

ここで意識してほしいのは、「この仕事にはAIは使えないだろう」と決めつけないことです。

 

これは、まるで──新入社員に何も振らずに「成長してほしい」と願っているようなものです。

 

 

最初の1〜2週間は、

  • メール文の下書き

  • 会議アジェンダのたたき台

  • お客様への説明文の整理

  • Excel関数の相談

 

など、あらゆる業務で一度AIに相談してみてください。

 

その中で、

 

  • 驚くほどピンポイントな答えが返ってくる場面

  • 逆に、思ったほどは使えないと感じる場面

 

の両方が出てきます。

 

 

この「得意・不得意の輪郭を自分の肌感覚でつかむ」ことこそ、最初のステップのゴールです。

 

あわせて、最低限のセキュリティとプロンプトの基礎も押さえておきましょう。

 

  • 業務データや個人情報はそのまま入れない

  • 学習に使われるかどうかの設定を確認する

  • 「前提をきちんと説明する」「欲しいアウトプットの形式を指定する」などの基本

 

を意識するだけで、精度と安全性は大きく変わります。

 

ステップ2 自分の業務に合うAIツールを2〜3個選ぶ

 

テキストチャットAIに慣れてきたら、次は用途特化型のAIツールに目を向けていきます。

 

世の中には本当に多様なAIツールがあります。

 

例えば、

 

  • NotebookLM:ドキュメントをまとめてアップロードし、要約・整理・学習に使えるツール

  • アクアボイス:高精度な音声入力・文字起こしに特化したツール

  • 画像生成AI:バナーやサムネイル、資料イラストの作成

 

などです。

 

ここで大事なのは、

 

「全部触ってみる」ではなく、自分の働き方に合うものを2〜3個に絞ることです。

 

 

リサーチや勉強の時間が多い人ならNotebookLM。


執筆が多く、音声入力できる環境ならアクアボイス。

 

これは、まるで──自分に合う靴を2〜3足だけ持って履き倒すイメージです。

 

 

最初から5足も6足も買ってしまうと、どれも中途半端に終わってしまいます。

 

それぞれのツールを1〜2週間、実際の業務の中で集中的に使い込んでみてください。

 

「このツールは、もうない生活には戻れない」と感じられるものが1つでも出てきたら、このステップは成功です。

 

ステップ3 ツール同士をつないで「仕事の流れごと」自動化する

ここから少しだけ難易度が上がります。

 

単体のツールに慣れてきたら、ツール同士をつないで仕事の流れごと自動化することに挑戦してみましょう。

 

ここで言う「ツール」には、AIだけでなく、

 

  • Googleカレンダー

  • Gmail

  • スプレッドシートやExcel

  • 社内チャット

 

といった普段使っているサービスも含まれます。

 

人間がそれぞれのツールを開いてコピペしている部分を、少しずつAIと自動化ツールに任せていくイメージです。

 

実際にここまでできたら十分かなと思います。


というか、結構上級者です。

 

私が支援している会社さんにはひとまずここまではマストでできるところまでのし上がってもらっています笑。

 

例えば、ChatGPTには「コネクタ」と呼ばれる機能があります。

 

設定から有効化すると、

 

  • Googleカレンダーの予定を参照して、「今週のタスク」を整理してくれる

  • Gmailの内容を読み取って、返信の下書きを作ってくれる

 

といった使い方ができるようになります。

 

さらに、最近リリースされたばかりのGoogle Workspace Flowsのような「ノーコード自動化ツール」を使えば、

 

  • メールが届いたらAIが内容を要約する

  • 条件に応じてスプレッドシートに追記する

  • 必要に応じてチャットに通知する

 

といった一連の流れを自動で実行できます。

 

これは、まるで──自分専属の事務スタッフに「このパターンの仕事は全部お願いね」と任せていくような感覚です。

 

まだまだテスト段階らしいですが、これからが本当に楽しみですねー

 

 

このステップでカギになるのが、自分の業務を言語化することです。

 

例えば、支援先の会社さんを例に出すと、そこはSNS運用代行をされている会社さんなのですが、特に動画制作をメインにされています。

 

 

そうなると、
業務というのは

 

  • 企画

  • 台本作成

  • スライド作成

  • 動画編集

 

という4つの大きなステップに分けられます。

 

それぞれについて、

 

  • どんなインプットが必要か

  • どんなアウトプットが出てくれば「良い仕事」と言えるのか

  • そのクオリティを担保するために、普段どんなことに気をつけているのか

 

を言葉に落としていきます。

 

この言語化が進むほど、

 

「どの範囲をAIに任せられるか」
「どこは人が判断した方がいいか」

 

がクリアになります。

 

サラッと書いていますが、
これが非常に重要です。

 

 

そして、その内容はそのまま、AIにワークフロー自動化を考えてもらうための良いプロンプトにもなります。

 

小さく始める3ステップ

ここまでの4ステップを聞いて、「結局どこから手を付ければいいのか」と感じた方もいるかもしれません。

 

そこで、今日から始められる形にまで落とし込んだ小さな3ステップを用意しました。

 

Step 1: テキストチャットAIと毎日10分話す(1週間)

まずは、ChatGPTやGeminiなど、1つチャットAIを決めます。

 

そして1週間、毎日10分だけ業務の相談をする時間を取ってください。

 

  • 今日やることリストの整理

  • 作りたい資料の構成相談

  • 書いた文章の添削

 

など、テーマは何でも構いません。

 

大切なのは、「とりあえずAIに聞いてみる」という習慣をつくることです。

 

Step 2: 自分の業務に直結するツールを1つ選び、2週間使い込む

次に、ステップ2で紹介したような用途特化ツールを1つだけ選びます。

 

  • 情報整理・学習 → NotebookLM

  • 執筆・議事録 → アクアボイス+テキストAI

 

など、自分の業務にすぐひも付くものを選びましょう。

 

2週間、「この仕事は必ずこのツールを通す」と決めて使い込んでみてください。

 

途中で乗り換えず、あえて1つに絞って深く付き合うことがポイントです。

 

Step 3: 1つだけ「言語化したワークフロー」を作り、AIに相談する(2〜3週間)

 

最後に、あなたの業務の中から1つだけワークフローを選び、紙やメモに言語化してみてください。

 

  • どんな順番で作業しているか

  • どんなインプットがあり、どんなアウトプットが出てくるか

  • 良いアウトプットの条件は何か

 

を書き出した上で、そのままテキストチャットAIに投げて聞いてみましょう。

 

「このワークフローを一部でも自動化するアイデアを出してください」と。

 

これは、まるで──自分の仕事の地図を丁寧に描き、その地図をAIに見せて「一緒に近道を探してほしい」とお願いするような行為です。

 

AIツールの情報はこれからも増え続けます。

 

だからこそ、トレンドに振り回されるのではなく、自分に合ったペースで「できること」を一つずつ増やしていきましょう。

 


 

【著者プロフィール】

 

吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立

 

弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/
 

YouTubeチャンネル:DXできるくん
https://www.youtube.com/channel/UCpKWNCmxjPHYg6f8t3FaiUA
 

ご相談はこちらからどうぞ

https://lin.ee/I73KUiN

 

 

こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。

 

 

【著者プロフィール】

 

吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立
2025年2月 地上波テレビ番組出演

 

弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/

 

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https://www.youtube.com/channel/UCpKWNCmxjPHYg6f8t3FaiUA

 


はじめに

あなたの会社は、今、AIを導入していますか?

 

ChatGPTで資料を作り、議事録を自動化し、メール返信を効率化する。

 

もちろん、それはとても大切なことです。

 

私も、このnoteを通じて何度も何度も「中小企業こそAI/DXを推進すべきだ」と言ってきました。

 

しかし、今日はあえて、別の問いを投げかけたい。

 

「すべてが効率化された世界は、果たして本当に"理想郷"なのだろうか?」

 

矛盾している、と感じるでしょうか。

 

いいえ、違います。

 

これは、AIを否定する話では決してありません。

 

むしろ、AIを真に使いこなし、AI時代における勝者の条件を考える上で、避けては通れない本質的なテーマだと思うんですね。

 

この記事では、AI導入のその先を見据え、経営者が今から準備すべき「もう一つの視点」をお伝えしていきます。

なぜ"アナログ"の価値が高まるのか

経済の基本原則は、シンプルです。

 

希少なものに、価値が生まれる。

 

かつて、「情報」や「知識」は希少でした。

 

それを持っている専門家や企業が、大きな価値を持っていた。

 

しかし、ChatGPTをはじめとする生成AIの登場で、何が起きたか。

 

情報や知識は、もはやコモディティ(ありふれたもの)になったのです。

 

まあ、言い方雑ですが、無価値とかゴミとかそんな感じですね。

 

「ググる」という行為すら古く感じられるほど、誰もが瞬時に、専門家レベルの知識にアクセスできる時代。

 

では、これから何が「希少」になるのでしょうか?

 

答えは明白です。

 

AIには絶対に創り出せないもの。

 

それは、人間にしか生み出せない、アナログな価値です。

AIが普及するほど、アナログが輝く理由

これは、まるで──

 

デジタル音楽が普及すればするほど、アナログレコードの価値が再評価されたのと同じ現象です。

 

完璧で効率的なものが溢れると、人は不完全で非効率なものに価値を見出す。

 

まあ、そんなもんなんだと思っておいてください。

AI時代に輝く3つのアナログ資産

で、具体的に、どんなアナログ価値が重要になるのか。

 

今回は3つに絞ってお伝えします。

1. 非効率な"体験"と"身体性"

AIは最短ルートを提示します。

 

でも、人間は時に、遠回りな旅のプロセスそのものを楽しむ。

 

焚き火の火をただ眺める時間。
目的もなく仲間と交わす雑談。
手作りの料理の不格好だが温かい味。

 

五感を通じて得られる、非効率で身体的な"体験"の価値は、デジタル化が進むほど相対的に高まります。

 

例えば、オンライン会議は確かに効率的です。

 

でも、対面で顔を合わせ、空気を読み、帰り道に雑談する。

 

その「無駄」の中にこそ、信頼関係が生まれる。

 

私も経営をしていますが、やっぱりリアルから生まれる仕事なんかは長続きしやすいなと思います。

 

あと、そんな繋がりがこれから本当に大事になってくるなーと。

2. 共感と"熱狂"

AIは論理的で完璧な文章や音楽を作れます。

 

でも、人の心を揺さぶる"熱狂"は生み出せません。

 

アーティストのライブで生まれる一体感。


スポーツで奇跡的な勝利がもたらす歓喜。


経営者が語るビジョンへの共感。

 

この不合理で感情的な"熱"こそが、人を動かす最大のエネルギーです。

 

あなたの会社のビジョンは、従業員の心に火をつけていますか?

 

数字だけで説明できるビジョンは、AIでも作れます。

 

でも、「この人と一緒なら世界を変えられる」と思わせる熱量は、人間にしか出せない。

 

これもこれで、一つの紛れもない事実だと思います。

3. 偶然の出会いと"化学反応"

AIは最適化されたマッチングはできます。

 

でも、予期せぬ"偶然の出会い"はデザインできません。

 

たまたま隣に座った人と意気投合して新しいビジネスが生まれる。

 

廊下で立ち話していたら、思わぬアイデアが降りてくる。

 

この予測不能な化学反応こそが、アナログな場の持つ最大の価値です。

 

では、これらのアナログ価値を最大化するために、経営者は何をすべきなのか。

 

まあ、別に経営者に限った話でもないんですが、簡単に説明していきますね。

小さく始める3ステップ

いきなり全社改革をする必要はありません。

 

まずは、以下の3ステップから始めてみてください。

Step 1: AI導入で「余白」を作る(1ヶ月)

まず、徹底的にAIを活用しましょう。

 

資料作成、議事録、メール返信、データ分析──非人間的な作業から人間を解放する。

 

これまでの業務を棚卸しし、「AIに任せられる作業」を洗い出すことから始めます。

 

例えば、週に10時間かかっていた資料作成を、AIで3時間に短縮できたとしましょう。

 

7時間の「余白」が生まれます。

 

この余白こそが、アナログ価値を生み出す原資です。

Step 2: 「体験」に再投資する(3ヶ月)

生まれた余白を、何に使うか。

ここが分かれ道です。

 

単に業務量を増やすのではなく、人間にしかできないアナログな価値創造に再投資してください。

 

例えば:

  • 顧客との対話時間を2倍にする

  • 月1回、全員参加の対面ミーティングを設ける

  • 新規事業のアイデア出しに半日使う

  • 社員旅行や懇親会に予算を割く

効率化で浮いた時間を、「非効率だけど人間的な活動」に振り向けるのです。

Step 3: 「繋がり」を資産化する(6ヶ月)

AIがどれだけ進化しても決してなくならない、むしろその価値が飛躍的に高まる究極のアナログ資産。

 

それこそが、「人との繋がり」です。

 

同じ志を持つ仲間と繋がり、知見を共有し、共に未来を創造していく。

 

この「繋がり」そして「コミュニティ」の力が、AI時代には不可欠になります。

 

 

具体的には:

  • 業界の勉強会に参加する

  • 社内で「AI活用事例」を共有する場を作る

  • 他社の経営者と定期的に情報交換する

 

一人で全ての情報をキャッチアップするのは、もはや不可能です。

 

だからこそ、コミュニティの力を借りる。

 

AIに踊らされるのではなく、AIを使いこなし、人間性の価値を最大化する側へ。

 

波に流されるのではなく、波を作る側へ。

 

ぜひこの記事を、あなたの会社の、そしてあなた自身の「AIのその先」を考えるきっかけにしていただけたらと思います。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

ではまた次の記事で^^

 


 

【著者プロフィール】

 

吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立
2025年2月 地上波テレビ番組出演

 

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株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。

 

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吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立

 

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はじめに

「AIツール、結局どれに課金すればいいんですか?」

 

セミナーで必ず聞かれる質問です。

 

ChatGPT、Claude、Gemini、Cursor……選択肢が多すぎて、どれを選べばいいのか分からない。

 

そんな声を、現場で何度も聞いてきました。

 

実は、AIツールの課金判断には明確な基準があります。

 

無料版で十分なもの、有料化すべきもの。

 

この議題に終止符を打っていきます。

 

本記事では、私が実際に投資している3つのAIツールと、その使い分け方をすべて公開します。

 

中小企業の経営者や現場担当者の方が、明日から「どこに投資すべきか」を判断できる内容になっています。

なぜAIに課金する必要があるのか

結論から言えば、無料版では回数制限と精度の差がボトルネックになるからです。

 

例えば、ChatGPTの無料版。

 

5時間で最大10回しかメッセージを送れません。

 

さらに、シンキングモード(じっくり考えて精度を上げるモード)は1日1回まで。

 

これでは、本格的に業務で使うのは厳しい。

 

一方、有料プラン(月額20ドル)にすると、3時間で160件のメッセージが送れ、シンキングモードも週3000件使えます。

 

制限を気にせず、精度の高い回答を得られる。

 

これが、課金する最大の理由です。

 

他のツールも同様です。

 

Claude、Gemini、Cursor、アクアボイス。

 

それぞれに「無料では届かない領域」があり、そこに課金する価値があります。

 

では、どう使い分ければいいのか。

 

次から、具体的に見ていきましょう。

私が課金している5つのAIツール

現在、私が課金しているのは以下の3つです。
 

  • Gemini AI Pro:月額2,900円

  • Cursor:月額20ドル

  • アクアボイス:月額9.99ドル


合計で月額約7500円。

 

高いと感じるかもしれませんが、これで得られる生産性は計り知れません。

 

それぞれの特徴と使い分けを、順番に解説します。

Gemini:難しい文章を分かりやすく解説

Geminiの得意分野は、クリエイティブで分かりやすい説明です。

 

論文や技術記事を読むとき、私は必ずGeminiを使います。

 

使い方はシンプル。

 

「AとBという人物を設定し、Aは専門家、Bは素人。会話形式で解説してください」と指示して、論文をコピペするだけ。

 

すると、2人が対話しながら、難しい内容を噛み砕いて教えてくれます。

 

まるで、優秀な先輩が横で解説してくれるような感覚。

 

論文は読むだけでなく、疑問を持つことで理解が深まります。

 

しかし、自分が知らない分野では、疑問すら浮かばない。

 

Geminiは、その疑問点すらAIが代わりに考えてくれるため、理解が一気に進みます。

 

しかも、100万トークン(約100万文字)まで入力できるので、長い論文も丸ごと読み込めます。

 

無料で使える「Google AI Studio」でも試せますが、学習データに使われたくない場合は有料版を選びましょう。

Cursor:コーディングの予測変換が秀逸

Cursorは、AIによる予測変換が最大の魅力です。

 

プログラムを書いていると、次に打つコードを先回りして提案してくれます。

 

最近、Claude CodeやCodex CLIなどの競合が登場し、チャット機能ではそちらを使うことが増えました。

 

それでも、Cursorの予測変換だけは唯一無二。

 

月20ドルの価値は、この機能だけで十分です。

 

個人的にはこれがイチオシです。

アクアボイス:音声文字起こしの決定版

アクアボイスは、音声文字起こしの精度が圧倒的です。

 

以前はMacの標準機能を使っていましたが、アクアボイスに切り替えてから、文字起こしのストレスがゼロになりました。

 

特に便利なのが「ディープコンテキスト機能」。

 

画面の情報を理解して文字起こしをしてくれるため、プログラム用語や専門用語も正確に認識します。

 

例えば、「useEffect」と話すと、正しく「useEffect」と入力される。

 

英語と日本語が混ざる開発現場では、もはや必須ツールです。

 

月額9.99ドル(年払いなら8ドル)で、すべてのAIツールが使いやすくなる。

 

これは、投資する価値が十分にあります。

小さく始める3ステップ

いきなり全部に課金する必要はありません。

 

まずは、以下の流れで試してみてください。

Step 1: Geminiのプロプランから始める(1週間)

最初の一歩は、Geminiのプロプラン(月額2900円)。

 

シンキングモードを「じっくり」または「深い」に設定して、調べ物をしてみましょう。

 

例:「現在契約している携帯プランが最安か調べてください」

 

このように、日常の疑問をぶつけるだけでOKです。

Step 2: 用途に応じて1つ追加する(2週間)

次に、自分の業務に合ったツールを1つ追加します。


おすすめはやはり以下の2つです。
 

  • コーディング、文章生成の効率化 → Cursor

  • 文字起こしが多い → アクアボイス


とりあえず、2週間使い倒してみてください。

Step 3: 使用頻度を振り返り、継続判断する(1ヶ月後)

1ヶ月後、以下の3点をチェックします。
 

  1. 週に何回使ったか?

  2. 業務時間がどれだけ削減されたか?

  3. 無料版では足りなかったか?


もし週3回以上使い、時間削減効果が実感できたなら、継続する価値があります。

失敗しないための注意点

AIツールの課金で失敗しないために、3つの注意点をお伝えします。

注意点1: 無料版で試してから課金する

いきなり複数のツールに課金しないこと。

 

まずは無料版で使い勝手を確認し、制限にぶつかったタイミングで有料化しましょう。

 

Google AI Studioなど、無料で高機能を試せるツールもあります。

注意点2: 情報源の信頼性を自分で確認する

AIは便利ですが、100%正確ではありません。

 

特に、お客様への説明や公開する情報には、必ず引用元を確認してください。

 

「公式ドキュメントのみを参照して」と指示するだけでも、精度は格段に上がります。

注意点3: 利用回数の制限を理解する

例えば、Claude Proプランは、利用回数の制限が厳しめです。

 

会話が長くなったら新しいチャットを開く、プロジェクト機能でキャッシュを活用するなど、工夫次第で制限を回避できます。

まとめ:今日やるべきこと3つ

AIツールへの課金は、投資です。

 

正しく選べば、月1万円未満の課金でも10倍以上のリターンが得られます。

 

まずは、以下の3つから始めてみてください。

 

小さく始めて、効果が出たら横展開していきましょう。

 

AIツールは、経営判断と現場実装をつなぐ強力な武器になります。

 

まずは一歩踏み出すところから始めてみてください。

 

本記事がそんなきっかけになりますと幸いです。

 

それでは、また次の記事でお会いしましょう^^
 



【著者プロフィール】
 

吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

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はじめに

「顧問先を増やしたいけど、人手が足りない。」

 

税理士や社労士の事務所で、
よく聞く悩みです。

 

確かに、社労士なら女性活躍推進の助成金申請、税理士なら決算手続きなど、スポットで収入が入ることはあります。

 

しかし、メインの収入源は顧問契約

 

なんですよね。

 

となると、

シンプルに顧問先を増やすには、
担当者を増やす必要がある。

 

でも、周知の通り、

 

最低賃金は上がり続けているし、一度雇用すると簡単には切れない。

 

売上が天井に来ているのに、伸ばせない。

 

そんなジレンマに陥っている事務所は、少なくありません。

 

でも実は、この問題には解決策があります。

 

それは、デジタルによる業務効率化です。

 

業務効率化は「守り」の施策だと思われがちですが、

 

実は売上を伸ばすための「攻め」の手段なんです。

 

この記事では、士業の事務所がなぜ業務効率化に取り組むべきなのか、そしてどう始めればいいのかを具体的にお伝えします。

なぜ士業の事務所は売上が伸び悩むのか

士業の事務所の収入構造は、シンプルです。

 

顧問契約数 × 単価 = 売上

 

顧問先を増やせば売上が上がる。

 

しかし、現実はそう簡単ではありません。

 

顧問先を1社増やすには、担当者を付ける必要がある。

 

従業員一人が担当できる社数も限界があるので、要は天井があるわけです。

 

簡単に人を雇えたらいいものの、人を雇うには残念ながら膨大なコストがかかる。

 

最低賃金は年々上がり、一度雇用すると簡単には解雇できない。

 

マンパワーを増やさないと売上が上がらない。

 

でも、マンパワーを増やすとコストがかかる。

 

このジレンマが、多くの事務所を苦しめています。

 

さらにさらに、価格転嫁も難しい。

 

「今まで月2.5万円だった顧問料を、月3万円に値上げします」と言えば、顧客は離れていく。

 

1000円の値上げでも、顧客を失うリスクが十分にあるわけです。

 

売上がステイのまま、コストだけが上がっていく。

 

これが、多くの士業事務所が直面している残酷な現実なのです。

業務効率化は「守り」ではなく「攻め」である

業務効率化というと、コスト削減のための「守り」の施策だと思われがちです。

 

確かに、コスト削減の効果はあります。

 

しかし、それだけではありません。

 

業務効率化は、雇用を増やさずに顧問先を増やすための「攻め」の手段なんです。

 

例えば、1人の担当者が10社の顧問先を担当しているとします。

 

業務効率化により、同じ時間で15社を担当できるようになったらどうなるか。

 

雇用を増やさずに、顧問先を5社増やせる。

 

言い換えると、5社分の顧問料分、売上が伸びるわけですよ。

 

これが、業務効率化の真の価値です。

 

デジタルの力で、リソースを生み出す。

 

雇用を増やすのではなく、デジタルの力で顧客を増やすためのリソースを作る

 

これが、これからの士業事務所に必要な視点です。

なぜ今、業務効率化が必要なのか

「AIは使っているけど、何を使えばいいかわからない。」

 

「ChatGPTは使っているけど、精度が荒くて、思ったように動いてくれない。」

 

そんな声を、現場で何度も聞いてきました。

 

確かに、AIツールはたくさんあります。

 

ChatGPT、Claude、Gemini、NotebookLM……。

 

どれを選べばいいのか、どう使えばいいのか、分からない。

 

だから、業務効率化に踏み出せない。

 

しかし、ここでパイオニアになると、大きな差別化ポイントになります。

 

今、マンパワーで回っている事務所は多い。

 

でも、それは言い訳にしかなりません。

 

最低賃金は上がり続け、売上がステイなら、利益は逼迫していく。

 

もう、待っている時間はないんです。

 

実際に、私がDX支援に入った士業事務所2社では、業務効率化により大幅な時間削減を実現しました。

 

大幅な時間短縮に成功しています。

 

もう最高としか言い表しようがないです。

 

今、行動を起こすかどうか。

 

それが、これからの5年、10年を左右する分岐点です。

業務効率化で実現できること

できればつらつらとこんなことできるよー、あんなこともできるんだよーと伝えたいのですが、

 

士業の中でも税理士、社労士、弁護士、会計士、行政書士などなど、

 

ぶっちゃけ同じ税理士とかでも何を使えばいいかは、現在どんな業務をやられているのかで全く変わります。

 

なので、参考にならないことが多めなので割愛しますね。

 

ご自身の業務に最適なAIを知りたい!って方がいたら何かしらの媒体でご連絡ください笑。

まとめ:今日やるべきこと3つ

業務効率化は、士業事務所の売上を伸ばすための「攻め」の手段です。

 

雇用を増やさずに、デジタルの力で顧問先を増やす。

 

これが、これからの士業事務所に必要な視点です。

 

まずは、以下の3つから始めてみてください。

  1. 1つの業務でAIを試す
    議事録の自動作成から始めて、効果を実感する。
     

  2. チームで成功体験を共有する
    「この業務でAIを使うと、これだけ時間が削減できた」という実績を見せる。
     

  3. 小さく始めて、効果が出たら横展開する
    1つの業務で成功したら、他の業務にも挑戦する。

今、行動を起こすかどうか。

 

それが、これからの5年、10年を左右する分岐点です。

 

なお、11月下旬から12月頭にかけて、士業特化の業務効率化支援サービスをリリース予定です。

 

士業の中でもある一つの〇〇士に特化させています。

 

本当に本当にニッチに打ち出すサービスになっていますが、大いに貢献できるサービスになっていますので、是非とも楽しみにしていてください。

 

私もウズウズしております笑。

 

もちろん、実際の業務に即した形でサポートします。

 

詳細が決まり次第、お知らせしますので、ぜひご期待ください。

 

業務効率化は、経営判断と現場実装をつなぐ強力な武器になります。

 

是非これからAIの導入やDX推進に力入れていきたいぞって方はフォローしておいてください。

 

では、また次の記事で^^

 


 

【著者プロフィール】

 

吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立

 

弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/

 

YouTubeチャンネル:DXできるくん
https://www.youtube.com/channel/UCpKWNCmxjPHYg6f8t3FaiUA

 

ご相談はこちらからどうぞ

https://lin.ee/I73KUiN

 

 

こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。

 


 

【著者プロフィール】

 

吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立

 

弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/

 

YouTubeチャンネル:DXできるくん
https://www.youtube.com/channel/UCpKWNCmxjPHYg6f8t3FaiUA

 


はじめに

「AIエージェント」

 

この言葉、最近よく耳にしませんか?

 

ChatGPTとは何が違うのか。

どう使い分けるべきなのか。

 

実は、ここに大きな誤解があります。

 

それは、

 

ChatGPTもAIエージェントも、同じ「単なるチャットツール」だと思い込んでいること

 

です。

 

実際は、全く違います。

 

この記事では、中小企業の経営者や現場担当者の方に向けて、


AIエージェントとは何か、なぜ今注目されているのか、


そして具体的にどう活用すればいいのかをお伝えします。

AIエージェントとは何か

まず、定義から整理しましょう。

 

OpenAIは、

 

「エージェントとは、あなたに変わって自立的にタスクを遂行するシステム」

 

と定義しています。

 

ここで重要なキーワードが、

 

代理

自立的

 

という2つの言葉です。

 

じゃあ、ChatGPTとの違いは何か。

 

それを理解するために、

AIを使った自動化の3段階

を見ていきましょう。

AIを使った自動化の3段階

AIを使った自動化には、3つの段階があります。

 

上に行くほど、任せられる仕事の範囲が広がるイメージです。

第1段階:単一の返答

これは、普段ChatGPTを使う時の状態です。

 

プロンプトを送ったら、


それに対して単一のテキストが返ってくる。

 

翻訳、企画の壁打ち、執筆——。

 

これだけでも十分便利なんですが、

 

出力されたテキストは、人間がそれを元に考えたり、他のサービスに使うことで初めて価値が出る

 

わけです。

 

これだけでは、まだ自動化の範囲は限られています。

第2段階:AIワークフロー

次の段階が、ワークフローです。

 

ワークフローとは、

 

事前に定義された枠組みの中でAIを使って自動化すること

 

を指します。

 

例えば、

 

「自分好みのニュースをまとめたニュースレターが毎日届く」

 

こんな自動化をしたいとします。

 

そのためには、

  1. ニュースを検索する

  2. ニュースを要約する

  3. 要約を配信する

という、あらかじめ決められたステップで処理を行います。

 

これで、AIを活用して、


より広い範囲での自動化が行えるようになる。

 

n8nやZapierといった


ウェブサービスを連携させるツールを使ったことがある方は、


イメージしやすいかもしれません。

 

で、ですね。

 

単一の返答からワークフローに段階が上がった時の差分として注目したいのが、

 

環境に作用する力があること

 

です。

 

環境というのは、

AI以外の様々な存在

 

つまり

 

——外部のサービスや人間、他のAI——

 

のことを指します。

 

単体でできることは狭く、


様々なものを組み合わせることによって、


よりインパクトの大きい自動化ができるようになるわけです。

 

ただ、ワークフローには限界があるんですね。

 

それは、

 

事前に決められたステップでしか処理できない

 

という点です。

 

それ以外の仕事が求められた時に、対応ができません。

 

定形的な業務しかないのであればそれで十分ですが、


より広範囲な仕事をお任せできるようにするためには、

 

自分でどんな風に仕事を進めるのかを考えてもらう必要がある

 

わけです。

第3段階:AIエージェント

そこで登場するのが、AIエージェントです。

 

AIエージェントは、

ワークフローに加えて、

 

考え、意思決定する力

を持っています。

 

ここで、AIエージェントの設計の考え方として、

 

ReAct(リアクト)

 

というものがあります。

 

ReActとは、

  1. Reason(思考する)

  2. Act(行動する)

  3. 観察する

そしてまた思考する——

 

というサイクルを繰り返していく考え方です。

 

例えば、

 

「最新のAIトレンドを調査してまとめて」

 

とAIエージェントにお願いしたとします。

 

AIエージェントは、まず思考します。

 

「よし。まずはAIトレンド2025でWeb検索をかけてみよう」

 

次に、その思考に基づいて行動——つまりWeb検索ツールを実行します。

 

そして、検索結果に対する観察を得て、また思考します。

 

「いくつか記事が見つかった。この記事とこの記事が信頼できそうだ。まずは内容を要約してみよう」

 

このように、

 

思考、行動、観察のサイクルを最終的な目的を達成するまで自立的にぐるぐると回し続ける

 

これがReActの基本的な仕組みです。

 

状況に応じて自分で次の一手を考えられる——

 

まさに自立性の源泉と言える考え方ですね。

 

現在、多くのAIエージェントはこのような枠組みに則って作られています。

3段階の違いをまとめると

これまでの自動化の段階を振り返ると、

 

まず、単一の返答からワークフローになる段階で、

 

AIは外部ツールを操作する「手足」を手に入れました

 

しかし、それだけでは決まった動きしかできません。

 

そこに、ReActのような

 

自分で考える「脳」

 

が加わることで、AIエージェントが誕生するわけです。

 

この脳と手足の両方を持っているからこそ、

 

人間の仕事を高度に、そして柔軟に代理できる

 

これこそがAIエージェントです。

AIエージェントはどう作られているのか

少し技術的な話になりますが、
概念だけ分かりやすく伝えますね。

 

昨今のAIエージェントたちは、

 

ズバリ、

 

ツールコーリングの連鎖

 

でできています。

 

ツールコーリングとは、

Web検索であったり、
ファイルを読み込んだり、
メールを送ったり——

 

つまり、

 

AIの外の世界にある様々なものを扱えるようにする仕組み

 

です。

 

例えば、ChatGPTを提供しているOpenAIのAPIでは、

 

AIを呼び出す時に「ツール」というものが渡されます。

 

このツールには、

  • ツールの名前

  • どんなツールなのかの説明

  • ツールにはどんな情報を渡すのか

などを定義します。

 

例えば、

 

Web検索のツールを定義していて、

 

「このツールを使うとWeb上の情報を検索できますよ」

 

という説明や、

 

「このツールを使うためには検索クエリが必要だよ」

 

ということを伝えるわけです。

 

で、ですね。

 

AIがプロンプトに応じてこのツールを使います。

 

「Web検索ツールに『AIトレンド2025』という検索クエリを入れるべきだよ」

 

と言ってくれる。

 

実際のところ、

 

AIはテキストを生成することしかできない

 

ので、AIが生成した内容を元に、


その行動を実際に行う処理はプログラムで書く必要があります。

 

ここまでを前提とすることで、


テキスト生成AIは環境に作用する手足を手に入れることができるのです。

 

そして、ここからが面白いところですが、

 

このツールには、他のプロンプトも含めることができます

 

これにより、

 

「行動を起こした後に、再度思考をする」

 

という流れを実現することができるわけです。

具体的な活用例

じゃあ、実際にどんな場面で使えるのか。

1. ディープリサーチ

例えば、

 

「競合他社のAI活用事例をまとめて」

 

こうAIエージェントにお願いすると、

 

AIエージェントは自動で、

  1. Web検索で競合企業のサイトを調べる

  2. 見つけた記事を要約する

  3. 情報が十分か判断する

  4. 不足していれば追加で検索する

  5. 最終的にレポートにまとめる

これを全部、自動でやってくれます。

 

従来のChatGPTだと、

 

「競合のURLを教えて」
「この記事を要約して」
「次はこの記事を要約して」

 

と、人間が指示を出し続ける必要がありました。

 

でも、AIエージェントなら、

 

最初の指示だけで、あとは自動で進めてくれる

 

わけです。

2. スライド・資料作成

GeminiのAIスライドやAIシート機能では、

 

「〇〇についてのプレゼン資料を作って」

 

と指示するだけで、

  1. Web検索で情報を集める

  2. 情報を整理する

  3. スライドの構成を考える

  4. 実際にスライドを作成する

これを全部自動でやってくれます。

 

従来なら、

ChatGPTで骨子を作って、
それをGoogleスライドにコピペして、
デザインを整えて——

 

という作業が必要でした。

 

でも、AIエージェントなら、

 

全部自動で完成する

 

わけです。

3. 複雑なタスクの自動化

例えば、

 

「毎週月曜日に、先週のプロジェクト進捗をまとめて、メールで送って」

 

こんなタスクも、AIエージェントなら可能です。

  1. Notionやスプレッドシートから進捗データを取得

  2. データを整理して報告書にまとめる

  3. メールで関係者に送信

これを全部自動で、毎週繰り返してくれる。

 

従来のワークフローだと、

 

「どのデータを取得するか」
「どうまとめるか」

 

を事前に全部決めておく必要がありました。

 

でも、AIエージェントなら、

 

状況に応じて柔軟に判断してくれる

 

わけです。

小さく始める3ステップ

いきなりAIエージェントを作る必要はありません。

 

まずは以下の流れで試してみてください。

Step 1: まず既存のAIエージェントを使ってみる(1日)

ChatGPTのエージェンツ機能、
GeminiのAIスライド、
NotionAIのディープリサーチ——

 

これらのサービスで、AIエージェントを体験する。

 

「あ、こういうことができるんだ」

 

という感覚を掴む。

Step 2: 自分の業務で試す(1週間)

例えば、

 

「競合分析をAIエージェントに任せてみる」


「週次レポートをAIエージェントに作らせてみる」

 

実際の業務で試してみる。

 

どれくらい時間が削減できたか、
精度はどうだったか、を記録する。

Step 3: チームで共有する(2週間後)

うまくいったら、週1回のミーティングで共有し、横展開する。

 

「この業務も任せられるんじゃないか?」

 

チームで議論しながら、
AIエージェント活用の幅を広げていく。

失敗しないための注意点

AIエージェントは強力ですが、
使い方を間違えると逆効果になります。

注意点1: AIエージェントは万能ではない

AIエージェントは、

 

考えるステップが増えるほど、全体の仕事の精度が下がる確率が上がります

 

仕事の中でAIによる柔軟性がいらない部分は、


ワークフローやプログラミングで確定的に実行できるようにした方が、


自動化で安定した成果を出しやすくなります。

 

マナスやGemSparksなどの、


すでにチューニングされたAIエージェントを使うのは全然良いのですが、

 

自分で何かの仕事を自動化しようとなった際には、

 

まずはワークフローの構築から始めることをお勧めします

注意点2: コストを確認する

AIエージェントは、

 

従来のChatGPTよりもAPIコールが多くなります。

 

マナスのブログによると、

 

「典型的なタスクでは平均して約50回のツールコールが必要」

 

とのこと。

 

つまり、

 

50回分のAPI料金がかかる

 

わけです。

 

コストを確認してから、導入を検討してください。

注意点3: 最終チェックは人間が行う

AIエージェントが生成したレポートやスライドは、

 

必ず人間が最終チェックする

 

ことをお勧めします。

 

AIは間違えることもあります。

 

特に、数値データや事実関係については、


人間の目で確認してください。

まとめ:今日やるべきこと3つ

AIエージェントは、

 

「単なるチャットツール」ではなく、

 

自立的に考え、行動し、仕事を代理してくれるシステム

 

です。

 

まずは以下の3つから始めてみてください。

 

1. ChatGPTのエージェンツ機能を試してみる

 

無料プランでも使える機能があります。
まずは体験してみる。

 

2. 自分の業務で1つ、AIエージェントに任せてみる

 

競合分析、週次レポート、リサーチ——。
どれか1つを選んで、1週間試してみる。

 

3. うまくいったら、チームで共有する

 

週1回のミーティングで共有し、
他の業務にも展開できないか議論する。

小さく始めて、数字が出たら横展開。

 

 

AIエージェントは、

「考える脳」と「動く手足」

を持った、次世代のAIです。

 

ぜひ、試してみてください。

 

それでは、また。

 


【著者プロフィール】

 

吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役

 

2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立

 

弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/
 

YouTubeチャンネル:DXできるくん
https://www.youtube.com/channel/UCpKWNCmxjPHYg6f8t3FaiUA
 

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