こんにちは、
株式会社Lean Stack代表の吹上由樹です。
【著者プロフィール】
吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役
2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立
弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/
YouTubeチャンネル:DXできるくん
https://youtube.com/channel/UC-f1ZI9MiME-GC0l1gwNf4w?si=WeyqGjBSvVXwSaDB
はじめに
「見積もりに、1週間かかっていませんか?」
「工程表を作るだけで、時間が溶けていませんか?」
「請求書の転記で、現場よりデスクが忙しい…」
そんな感覚、ありませんでしょうか…
建築業界は、現場が動くほど“紙とExcel”が増える業界です。
そこで本記事では、建築業界でよくある課題と、AIでできる解決策を整理していきます。
結論から言うと、、、
AIの出番は「現場」ではなく、現場の周りにある“地味だけど重たい作業”です。
では、どうすればいいのかをここからお伝えしていきます。
1. なぜ建築業界でAIが効くのか
建築業界の事務作業は、ざっくり3つの“山”に分かれます。
1つ目が、見積もり。
設計書・図面から拾い出し、仕分けして、各社に問い合わせて、最新単価を集めて、表にして、ようやく返す。
この流れ、会社によっては平気で1週間かかります。
あとは、見積もりができる人間が限られているという点もあり、属人性がどうしても色濃く残りがちな業務でもあります。
2つ目が、工程表。
水道、電気、防水、内装…業者ごとに順番と日程を組み、土日や段取りも含めて調整する。
これは、まるで──パズルのピースが毎日増えるような作業です。
3つ目が、請求書処理(工事台帳の記入)。
業者ごとにフォーマットが違い、ページも多く、現場ごとに集計して転記する。
地味ですが、確実に時間が奪われています。
ここでAIを入れると何が起きるのか。
「入力する人」から「確認する人」へ役割が変わります。
2. 具体的な活用法:見積もり・工程表・請求書の現実解
1. 見積もりは「図面を読ませる」より、まず“メモを読ませる”
本音を言うと、「図面に勝手に線を引いてほしい」。
この願い、めちゃくちゃ分かります。
ただ、現時点でAIに“作図そのもの”を任せるのは難しい場面が多いです。
一方で、現実解があります。
タブレットのペンや手書きで「ここはこの部材」「この設備」と人が判断したメモを残す。
そのメモ込みの画像(PDF)をAIに読ませて、必要部材の一覧を作る。
などです。
できたとしても現時点ではこれが限界ですね。。。
2. Webカタログから「最新単価」を引っ張り、見積表に整形する
見積もりの地獄は、拾い出しよりも「単価がどこにあるか分からない」ことです。
Webカタログが更新されるたびに、探し直しになる。
しかも部材は10や20ではなく、平気で100を超えます。
ここにAIを入れると、やることはシンプルです。
-
部材名(品番・型番)
-
メーカー名(または候補)
-
参照すべきサイト(公式を優先)
この3点を前提にして、AIが最新の価格情報を探し、表(CSV/スプレッドシート)に整形します。
ポイントは、参照元URLを残すこと。
3. ベンダー問い合わせは「仕分け」と「下書き」までAIでやる
見積もりの途中で発生するのが、ベンダーへの連絡です。
「これはA社」「これはB社」「同じ商品だけど、今回は値引き交渉したい」。
この仕分けと文面作成が積み重なると、雪だるまになります。
ここはAIが得意です。
-
部材リストを、取引先ごとに振り分け
-
メール文/問い合わせテンプレの下書き
-
回答を貼り付けたら、見積表に反映
4. 工程表は「ガント画像」より、作り方の“言語化”が先
工程表は、ガントチャート(棒線の表)で管理している会社が多いです。
しかし、画像のガントチャートはAIにとって“貯めにくいデータ”です。
だからこそ、先にやるべきことがあります。
「どういう順番で工程を組むか」を、ルールとして言語化する。
例えば、
-
内装撤去 → 配線 → 下地 → 仕上げ
-
この工事は○日、次は○日(休日をどう扱うか)
-
先行してやるべき工程/後回しで良い工程
というように、叩き台は速く作れます。
5. 叩き台の工程表を、スプレッドシートに自動反映する
ルール(レシピ)が決まったら、次は“出力”です。
開始日を入れる。
土日を含めるか決める。
工事ごとの日数を入れる。
するとAIが、日付リストを生成し、スプレッドシートに反映します。
もちろん、最終的な日程調整は必要です。
ただ、ゼロから作るのではなく、8割の叩き台を先に出すのがポイントになってきそう。
6. 請求書・納品書を読み取り、工事台帳フォーマットに“転記”する
請求書処理は、AIが一番得意な領域です。
やることは「文字を読む→整形する」だからです。
具体的には、
-
PDF/画像の請求書を読み取る(OCR=画像から文字を読む)
-
現場ごとに仕訳して、指定フォーマットに転記
-
合計金額も出して、照合用のチェック欄をつける
ここまで来ると、業務フローが変わります。
「手打ちしてから確認」ではなく、AIが作ったものを確認する。
7. 最強は「AIでAIをチェックする」二重チェック設計
AIは間違えることがあります。
だからこそ、設計が大事です。
おすすめは3ステップです。
-
AIが抽出(転記)
-
別のAIが検算・照合(合計値や抜け漏れ)
-
最後だけ人が確認して承認
この形にすると、“怖さ”が“安心”に変わります。
3. 小さく始める3ステップ
いきなり全社導入は不要です。
というか、無理ですね。
100%失敗に終わります。
なので、まずは、1現場・1業務から始めます。
これは絶対に守って欲しい鉄則ですね。
Step 1: 作業を3つに分けて、時間が溶けている所に丸をつける(30分)
見積もり/工程表/請求書。
どこが一番つらいか、正直に選んでください。
Step 2: 1現場で試す(1週間)
おすすめは、請求書処理か見積表の整形です。
KPIは、たった1つで十分。
「所要時間が何分減ったか」だけ測ります。
Step 3: ルールを1ページにする(2週間後)
「何を入れてよいか」「参照ソースはどこか」「最終チェックは誰か」。
この3点を1枚にまとめるだけで、運用が安定します。
まとめ:今日やるべきこと3つ
-
見積もり/工程表/請求書のうち、時間が溶けている1つを選ぶ(30分)
-
1現場で、1週間だけAIを入れて“確認フロー”に変える
-
運用ルールを1ページにまとめ、次の現場に横展開する
もし「相談できる人がいない」「設計や実装まで任せたい」「自社の最適なAIやDXを探りたい」という場合は、弊社で月20万円からのAI顧問サービスも提供しています。
まずは、現場の“穴の空いたバケツ”を塞ぐところから始めましょう。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
それでは、次の記事でお会いしましょう!!
【著者プロフィール】
吹上由樹(ふきあげ よしき)
株式会社Lean Stack 代表取締役
2021年4月 経済産業省へ入省
2023年7月 経済産業省を退職
2023年9月 株式会社Lean Stack設立
弊社HP:https://www.leanstack-buzz.com/
YouTubeチャンネル:DXできるくん
https://youtube.com/channel/UC-f1ZI9MiME-GC0l1gwNf4w?si=WeyqGjBSvVXwSaDB
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