よく考えたらアメブロもサイバーエージェントだったことに気づいた今日この頃です。
そういえば、そんな会社あったな・・・という非常に雑な認識で生きてたわけですが。(汗)
先日のアベプラを見て、大好きになってしまいそうですね。
番組はこちらで、後からでも視聴できる形にしてくれてます。
子どものスマホ規制条例に根拠なし??
40分1.1k視聴2020年1月17日放送
https://abema.tv/video/episode/89-66_s99_p1606
- MC : 乙武洋匡
- アンカー : 紗倉まな(AV女優)
- 向井慧(お笑いトリオ・パンサー)
- ハヤカワ五味(実業家・デザイナー)
- ピクピクン(ハグ屋・えろ漫画家)
- 藤末健三(参議院議員)
- 田代光輝(慶応大学 特任准教授)
- 司会進行:平石直之
幾つか、Abemaさん公式のツイートも。
紗倉まな「学校に居づらい子の救いのコミュニティでもある」スマホが悪玉?〝不登校に影響〟因果関係は
— AbemaTVニュースch (@news_abematv) 2020年1月18日
「これから必ず必要なものだから、ネットリテラシーの高め方や自分が加害者にならない付き合い方を大人が教えてあげればいい」#アベプラ @sakuramanaTeee
ハヤカワ五味「ネット遮断は地方にとってデメリット」スマホが悪玉?〝デジタル世代〟時代に逆行
— AbemaTVニュースch (@news_abematv) 2020年1月18日
「若いときに痛い思いをして分別をつく段階を踏むべき。さらにネットでは、地方だと触れられない情報を知れる場所。地方にとって有意義でフェアなもの」#アベプラ @hayakawagomi
ピクピクン「僕はゲーム大好きだけど賛成」1日1時間〝ゲーム規制条例〟本当に必要?
— AbemaTVニュースch (@news_abematv) 2020年1月18日
「ゲームをやり過ぎて仕事が手につかなかった経験がある。
スマホにロックをかけるとか、物理的な遮断、公に決めてもらえた方が助かることも」#アベプラ @PIKU2N
アベプラのバランスの良さに感心
アベプラの配信も、たしかサイバーエージェントだったはずですよね。
その関連会社って、eスポの企画とか推進とかやってます。
(渋谷のCyberZさんとかね)
だから凄い偏った番組になるのかと思ってたわけです。
しかし思いのほか、ゲーム障害に関する認識がしっかりしてました。
私の勝手な推察ですが、けっこうゲーム依存の専門家の本なども研究して、「ちゃんと問題はわかってますよ」という企業側のメッセージを伝えてるようにすら見えましたね。結果的にそうなったのかもしれないけど、狙ってやってるとしたら非常に優秀。
ネット上ではオタクさん達を中心に一部の国会議員の方まで、明らかに冷静さを無くして滑ってるように見えます。
そんな中、アベプラさん(そして出演者の皆さん)は非常に、冷静かつ的確に条例の問題点を指摘していましたね。
一方でゲーム障害に社会的に対応する必要性は示していたり、規制賛成派(上のツイート、ピクンピクンさん)の声も入ってたり。
子どものゲームのやり過ぎどうすんのよって、ごく家庭的な話(聞いてて、わかるわかる・・・という内容)も入ってましたし。
非常にバランス感覚が優れていて、びっくりしました。
山田太郎さん周辺は問題の背景を軽視しすぎ
自民党参議院の山田太郎さんや、その界隈の人達。
ほんと滑りまくってます。
まぁ、今回の記事は「アベプラすげーじゃん」て感想なので、山田さん界隈の失言・失点をあまり細かく指摘することは避けますが。
(ツイッターやブロゴスのコメントでは幾らか書いてるし、きちんと記録して「失言集」作ろうかなとか考えてますが)
香川の条例に対して、私は最初から 「意味もないし、害もない、掛け声条例だ」 という立場です。
規制ということであれば、自分も小中学生くらいの頃、大人から 「ゲーセンいくな、早朝ボーリングいくな」とか、当時の子どもにとって、わけのわからん注意があったわけですが。(不良高校生がいるからカツアゲされる案件だったらしい)
けっこう無視して行ってましたね。(;´Д`)
というか夏休みの夜に、友達と一緒に学校のフェンスを乗り越えてプールで遊んだり、大人が想定せず規則化してないこともダメだと分かりつつ、楽しいからやってましたね。
万引きとかイジメとか、そういうのは厳しく取り締まるべきだし、そもそも絶対やっちゃいけないんですけど。
楽しいことは 「やるな!」 と言われると、逆にやりたくなるのが人間なんですよね。
条例は、そもそも意味がないんですよ。
さらに条例は内容までツッコミどころが多く、アベプラで評されていたとおり 「ゲーム障害に対する問題意識はよかったが、変な条例が出てきた」(意訳)ってことなんですが。
私個人の関心としては世間が 「社会的な問題(香川条例の背景)」 を理解しているか、否かなんすよね。
私は去年の7月時点で、こういうブログを書いてます。
https://ameblo.jp/lcsfelix/entry-12493629626.html
元農水事務次官の件を7人の論者が語っている文藝春秋8月号の感想です。
ブログ日記にあるとおり、川崎のカリタス事件から「ゲーム依存でしょ」て山田太郎氏たちを批判しております。
彼らは、「ゲームを悪者にするな」の一辺倒になりがちで、依存症の問題について意識が足りなさすぎです。
(先日のさんちゃんねるでゲーム障害に少し触れてたけど、全体的にあら探しに一生懸命になりすぎで、しかも語ってる内容にも問題が多くあります)
その点で、アベプラのバランス感ある放送は、素晴らしいものがあったと思いますね。
条例の問題点を冷静に指摘する一方で、スタッフさんが作成した保護者の声とか、出演者の皆さんが語ってるゲーム依存対策って樋口進さん(依存症問題の専門家)の本に書いてあるようなことなんですよ。かなり研究してる感じがします。
しかもこれって、依存性問題に詳しい宇佐美典也さんがお休みしてるときの放送なんすよね。
(出演者は上記参照)
なのでまだまだ、アベプラさんはゲーム依存の問題について深堀りした番組を作る可能性が高いと思われます。
そのうえで、「頓珍漢な規制でなく社会全体で依存症の問題を認識して取り組んで行きましょう」って流れになればいいですね。
山田太郎一派は徳島県のeスポ担当者を見習え
ハッキリ言って、山田太郎界隈って地方の一公務員さんに劣ってると思うんですよね。
『Wedge』2020年1月号(32頁-34頁)に、「あなどれないeスポーツの集客力」という記事があります。
そこで民間だけでなく、富山・徳島・大分の自治体がeスポを推進してるって記事なんですけど。
その中で、徳島県のスポーツ振興課、加藤貴弘氏の声が掲載されてます。
それを一部抜粋
「東京で開催したり、民間で主催するわけではないから、多くの有名人を集めたり、多額の賞金は出せない。その代わり、シニアや障害を持つ人たちにも活用してもらうイベントや、ゲームの健康被害について考えるイベントを開くなど、自治体主導だからできることに今後力を入れたい」
引用終わり。
逆に言えば、民間にこうことをやれってのが変な発想であって、香川条例のダメなとこなんですけど。
そもそもゲームの良さについて訴えてる政治家が、徳島の加藤さんのような発想に至ってない様子なんですよね。
これって官が率先してやんなきゃいけないことですよね。
そして民間には面白いゲーム製作・面白い企画を確りやってもらえばいい。
ゲーマーとしても、そっちのほうが良質なコンテンツが増えるわけで。
どっかの国会議員みたいに 「ゲームは悪くない!」 って力説されても、白けるというか…。
今回の話はゲーム悪玉論とかそういう単純な話ではなくて、「依存症」の話ですからね。
アルコール依存症の話をしてるときに、酒が人生を豊かにするって力説されてもスレ違いでしかない。
議員なら、地方公務員に負けずにゲーム障害に対する施策も考えてほしい。
オタクさん達のパニックは異常である
アベプラが非常に冷静な一方で、山田さん界隈って、変な宗教の人達がパニックになってるみたいで…。
まぁ、もちろん規制派の中にも変な人達いるんですけど…。
スマホ等が全部禁止されるような恐怖を抱いてる人達もいる様子ですが、早くから論点整理をやってる専門家もいますから、見ておきましょうか。
「ネットの使用時間を減らすことで、ネット以外のものへ目を向けてもらうこと。この発想は他の依存症治療と共通したもの。たとえば、アルコール依存症の場合、治療の大原則となるのは断酒です。同じく薬物依存症の場合も断薬が大原則。つまり、依存の原因となっているモノから患者を引き離し、ゼロにするということです。
ネット依存の場合も原則は変わりません。ただし、インターネットの場合はあまりにも生活に入り込んでいるため、いきなりゼロにするのはほぼ不可能です。
具体的にいえば、オンラインゲームのプレイ時間をゼロにすることはできても、スマホを使ったメールのやり取り、大学生ならば授業の課題作成のためのネットサーフィン、社会人ならば業務上のパソコン使用はゼロにすることはできません。
いかにネット依存の治療とはいえ、一律にすべてのインターネット利用を禁止することは難しいのです。その点でいえば、よく似ているのが「摂食障害」という病気です。
なかでも、たくさん食べて吐くという過食による摂食障害の場合、食べることの禁止はできません。生きていくためには食べなければならず、しかし、摂食障害は食べ物への依存の一種ともいえるので、本人の意思で過食を止めることも難しい。治療はジレンマのなかで進み、症状の改善は緩やかにしか進みません。
インターネットなしの生活は難しいが、一方でネットの使用をコントロールできないという症状が出ている。このバランスをどのように調整していくべきか。」
樋口進『ネット依存症』PHP新書,2013年12月 (116頁-117頁より)
香川条例に関わってる人のなかでは、きちんと常識的な見解を示してますよね。
インターネットを全部やめるべきとか、そんな極論を言う人ではないようです。
だから香川の条例が変であれば、樋口さんにそれを指摘してもらうというのも一手だと思います。
(というか、たぶん。ネットの極端な制限なんて考えてないと思うけど、オタクさん達、パニックになりすぎでは…?)
ただ一方で上記の文章からは、依存症への対応という観点でどうしても 「絶つ」 という発想でやっているようなんですよね。
それはもう医療のアプローチであって仕方ない部分はあると思うんですが、山田さん界隈のような人達はそれを理解してるのか。
理解すれば、次の問題として
「テクノロジーは必要と認められても、ゲーム・漫画・アニメは不必要だから絶たれるかもしれない」 という疑念は出てくると思います。
これについては、たぶん東浩紀さんや宮台真司さんあたりに語らせておけば大丈夫なんじゃないですかね。
というか、山田さん界隈じゃ語れない気がするんですよね。
(教養の問題で、私もあのレベルで語れるわけはない)
そもそもゲーム・漫画・アニメに限らず、映画や文学、演劇、遊園地、祭り、巡礼、等々…。
「非日常」というものは人間が生きていくために大切なものなんですよね。
「非日常」と「日常」のバランスが崩れて依存症になっちゃうのは問題ですが、それは一般の人のこと。
エンターテイナーとか、山田さん界隈のコンテンツを提供する側は日常的にそれに接するのが仕事。
「非日常」を提供する「日常」(仕事)で生きてるわけですね。
それはそれで正常なわけで、根絶される必要なんて全くないわけです。
だから変にパニックにならずに、東さんとか宮台さんなど文化人界隈に「非日常」がいかに人間にとって必要なことか、民俗学や宗教学の観点まで含めて語ってもらえば、そりゃあもう人間は何千年も必要としてきたことになるはずで、つまり依存症問題さえ取り組めば「ゲームは私にとって必要な非日常です」という立場も全然おかしくないと思うんですよね。その人に日常があれば。
もちろん先程触れたように、依存症対策のアプローチ(絶つ)はあります。
またゲームは、漫画・アニメと違って、WHOにゲーム障害と認定されてますから狙い撃ちにされてる印象を持ったり、漫画やアニメとのコラボもあるから、オタクが狙い撃ちにされてる被害妄想は全くわからないでもありません。
なのだけど、この社会の中で日常と非日常のバランスを失った人がいるなかで、その本人も悩んでいたり、ご家族の大変さとか、いろいろありますからね。そういう背景を軽視してパニックなって騒いでる人達って、傍から見ててちょっと異常ですので、アベプラさんを見習って冷静になってほしいですね。