魔法の秘密基地。 -8ページ目

追憶ライムライト

先月、小谷美紗子さんのライブに行った。

南青山のお洒落なお店。雨が灯りをあたたかく包むように降っていて、小さい頃に観た海外の喜劇映画を思い出す。

遥か遠い記憶を貪るような、そんな夜だった。

“街灯の下”から始まった。ここ最近ずっと聴いていた曲だった。

化粧室から戻ってくると、上司がジンジャーエールを溢していた。
周りのお客さんに謝っていた。誤魔化し笑いもせず、真剣に落ち込んでいた。笑ってしまった。


悲しみを 蔑みを うらぎりをありがとう
私をうたわせて 生かしてくれてありがとう

照れるような光を 愛しい気持ちをありがとう
あなたが救ってくれた私の過去にありがとう
(小谷美紗子)

ジンジャーエールの泡はやがて消えてなくなる。
私は小さい頃人魚姫に憧れた。今もあんな愛し方が出来ればと思う。
あの人魚姫でさえ、泡になって消えゆくのだ。

思い出は泡だ。
潰さないように、日常に溶けてなくなってしまわないように“ありがとう”を呟き続けよう。

夢のような夜の泡のお話です。

…大丈夫か?

おいおい、これで良かったのかよ。

2日前に東京から実家のある佐賀県に戻って来た。まぁ、一生ここに居る気で戻って来たけど…

大丈夫か?

震災以降、働いてばかりで怯えながらの生活に一気に嫌気がさした。それまで“こんな働いててもなー”と思いつつ日々追われ埋没し流されていた。
守りたいものも、守られることも無い。
頑張っても自分の為。
虚しくて自分の弱さだけが露呈してしまって自分が自分じゃなくなってしまうようで怖かった。

また仕事始めたりしたら違うと思うけど、今暇だからね。

…そーだよね。

博多に着いて人に喋りかけられただけで
“喋りかけんなよ”
と咄嗟に思う。

どーゆー状況だったら納得出来るんだろう。

取り敢えず今は食っちゃ寝している。
1日10時間は寝てる。凄い。左胸の痛みも消えた。

人間って常に悩むものなのね。

ほしいもの

欲しいもの

人から貰ってまで“欲しい”ものって何だろう。
人から聞かれる度に頭がおかしくなりそうになる。何故だろ。
親に聞かれても結局解らなかった。

きっとずっとこんな感じなんだと思う。

色々やりたい事はある。小さい頃にやっていたお茶を習ったり、諦めたギターを弾きたかったり、食用じゃない、“綺麗だなぁ”とだけ思える花を育てたり。色んな絵、色んな音楽に触れたり。

星の数を数えながら眠りに落ちる、っていう夢もある。でも人には言えない。きっと馬鹿にされるから。

自分の事を欲望の塊だと思ってたけど、物欲は無いみたい。

ちょっと寂しくなるな。