魔法の秘密基地。 -18ページ目

しゅんちゃん

10年前に暮らしていた場所に吹く風は優しく穏やかで、月並みだけど懐かしい。

谷川俊太郎さんのイベントに参加させて頂きました。
やっぱり大好きな人の前では言葉なんて自由に操れない。

もっと痩せた方だと思っていたけど小さな怪獣みたいで“ミニラ”みたいだった。
いや、ミニラだった。

谷川さん大好き。
勿論詩は大好きだけど、1対1の質疑応答の時のあの“ありがたくない”感じ。
誰もが“詩人っぽい”返答を待っている中で
“そーゆーのさ、茂木(健一郎)さんに聞いてよぉ、僕にはわかんない。”

そう、それ。

これが1人で悦に入ってべらべら喋る人だったら好きじゃなかったんだろうな。
一番好きな詩は“おならうた”だそうです。

いもくって ぶ
くりくって ぼ
すかして へ
ごめんよ ば

おふろで ぽ
こっそり す
あわてて ぷ
ふたりで ぴょ


ふたりでぴょっていいよなぁ。
一緒に行った友達は帰りに“ぶば”とやってくれました。

また会いたいです。抱きしめたいです。

ありがとう

同じ職場で働く子が就職決定した。
今私は夜のアルバイトを探してるんだけど、それだけでももーね、一苦労。そんな時代に、本当に良かった。終わりじゃないけど、始まりだけど、安堵した。

約1年半一緒に仕事をした。
“それだけだよ”と言いたい。

それだけじゃあないから、敢えてそう言いたい。

鯛焼き食べながら屋上で夜空を見上げてくだらない話をした。

何かをふわふわ、風に乗せる為にしゃぼん玉を飛ばした。

時には意味のない事で笑い転げたり、夢とも現実ともつかない話の中で泳いで、溺れて、涙の大洪水。

こんな人になりたいと思った。頭がいいのにあほな事ばっかり言う。
相手の視点まで降りてくれる。

私は小さい頃、本当に子供らしくない子供だった。
感情を見せるのが恥ずかしかった。常に冷めていた。

感情を見せると周りの大人達が音を立てて、ささくれだって、そわそわし出すのが解った。だから感情を見せないのが優しさだとも思っていた。

この1年半、子供の中の子供だった。
彼は私の失われたはずの子供の時間を私にプレゼントしてくれた。
目に見えるモノが鮮やかだ。
鼻を突く香気が瑞々しい。

そんな人と離れてしまうのはやっぱり寂しい、だけでは足りない。
友達でいてくれてありがとう。
本当に会えて良かった。

世界は素晴らしい。汚い、綺麗、ホームレス、お金持ち、犯罪者、裁判官…色んなものを、人を飲み込んで、包み込んで世界は、ある。
残酷であり、優しくもあり。
“美醜”という言葉が一等好き。

わるいことも、いいことも、この男の前では全てOK。
気は短いのに何故か包容力があるのだ。
不思議だなー。
沢山、沢山言いたいことはあるけどもう少し時間はある。
ゆっくり話させて頂戴。
短気おこさんでね。

ひとり

久々に“ひとり”の休日だった。

いやー、テンション上がるわ。
独りでいるべき人間なんだ、と感じる。満たされない事こそが幸せなんだ。


無駄に早起きして清々しい空気を吸い込む。近所の金木犀の香りを食べる真似。ぱく。
ぱく。

中央線沿いを行ったり来たりしながら、生活用品を買う為に吉祥寺でふらふらしていた。
いまだによく解らない。正確に行けるのは天音とさくらい位だ。

ふらふらしていたら正面から知ってる人が歩いてくる。

近付くにつれて自分の瞳孔が開くのがはっきり解った。

黒沢健一さんとすれ違った。

完全にプライベートな格好(チェックのシャツに派手目のキャップでした)だったので悪いな、と思い話しかけられず。

あー、15年も憧れ焦がれてる人に偶然会っても何も言えないのね。
その後珈琲屋入って春琴抄読んだけど
なーんも頭入りません。
入るわけなかろーが。

明日は夜バイトの面接である。求人誌捲ってたら何となく就職試験受けよう、と思い立ち履歴書送る事になった。

誰かに縋って生きていく訳にはいかない。
私は私。あなたはあなた。私さえ居ればいいとか言わないで。私はあなたがいなくても生きていける、生きていく。
依存は愛ではない。女ひとつで自分の生き方を変えるようじゃ痛い目見るよ。

茹で上げたペンネをフライパンにぶち込んで、トマトソースを絡めながら、思った。