浜崎あゆみ 25th Anniversary Live Tour 長崎 <第2幕> | ラフラフ日記

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主に音楽について書いてます。

ayumi hamasaki 25th Anniversary Live Tour
2023年11月25日(土) 長崎ブリックホール

 

 

浜崎あゆみの 47都道府県ツアー、長崎公演に行ってきた。

 

その前に、この話をさせて欲しい。

10月に兵庫と京都の公演があゆの体調不良で延期になってしまったとき、TA(浜崎あゆみのファンクラブ)会員の方が「TA に何かできることはないか」と呼びかけて、それがきっかけとなり、こういう企画が立ち上がった。

 

 

公式ライブレポーター。

 

書いたレポートが浜崎あゆみのオフィシャルファンクラブアプリ「TeamAyu」(以下「TAアプリ」)に掲載されるという。

 

そこで私は思い切って応募した。

 

そうしたら、書かせていただけることになったのだ!

 

 

12月5日に TAアプリにアップされた、11/25 長崎公演のライブレポ「絶望の中であなたが信じるものは?in長崎」がそれです。

 

TAアプリ見られる人は、読んでくれたら嬉しい。

 

TeamAyuスタッフの方々、きっかけとなる呼びかけをしてくださった TA の方、そして、あゆ、貴重な機会を与えてくださり、本当にありがとうございます。

 

なので、今回の記事は、TAアプリの記事にプラスする形というか、そういう感じで書いていきたい。(何曲か MV を貼りながら書いていきたい)

 

******

 

澄んだ空気とはじめて訪れる長崎の街の美しさに感動し、会場に向かう。周りの木々は紅葉しはじめていた。

 

会場には、熱気がありながらも、温かな空気が広がっているのを感じた。前日があゆの地元である福岡公演だったため、アットホームな空気や同じ九州同士みたいな意識があったのかも知れない。

 

十字架に磔にされて登場するあゆ。

 

“悲しまないで” と歌い出すあゆは、第1幕のあゆと同一人物なのだろうか?

 

第1幕ではあんなにキラキラしていたのに、ダークさが漂う。

でも、光と闇、清と濁、希望と絶望、尊さと愚かさ、それらを「合わせ持つ」だなんて言葉では足りないくらい、共に抱え放つ浜崎あゆみを知っているから、驚きというよりも覚悟を揺さぶられた。

 

十字架、教会、炎、焼け野原……増していくあゆの歌のエネルギーに、浮かび上がった問いかけ。

 

「あなたの宗教は何ですか?」

 

ライブ前に「日本二十六聖人殉教地」を訪れたことも大きい。信じることを禁じられ、それによって命を奪われるとしても、貫き、信じようとするもの。私にはそんなものがあるだろうか。

 

“信じるものが崩れ落ち、あらゆる希望が消え、焼け野原になっても、あなたが信じるものは何ですか?”

 

それは宗教うんぬんに限らず、今の時代に突き付けられている問いかけそのものではないか? 信じていたものや価値観が、かつて栄華を極めたものたちが音を立てて崩れていく。でもそこに、あなたが信じるもの、あなたの「宗教」はありますか?

 

群馬公演で、もっと遡れば、2017年の Jtbツアー第2章で、私が感じた「宗教的な響き」とはこういうことだったのかと思った。(これは長崎で観たから感じたことでもあるかも知れない)

 

 

「Microphone」の “あなた” は、「音楽」のことだという。あゆにとっての「宗教」は? 敬服するしかないものは?

 

スクリーンに映し出されたシャンデリアが大きく揺れるたびに、本当に落ちてくるのではないかとドキドキした。

 

 

そこからのパーティーは、最初が神聖で厳かだった分、「禁断の宴」の様相。

しかし、「VIBEES」とか、こんな辛辣なこと歌ってるのにこんなに楽しいだなんて、これをポップにしてしまえるのが浜崎あゆみの凄さだと体感した。“反省してないけど言う「ごめんね」の意味” ってこんなに楽しく歌えるの凄くない? スクリーンに映し出されたトランプなどのポップな絵柄も良い。そして、何度も言うけど、「VIBEES」の “fight for yourself” という言葉が大好きだ。

 

あゆが下がり、ダンサー達のポールダンスやアクロバットに魅せられる。特に、SATOMI のポールダンスに胸を打たれた。こんな多様なパフォーマンスを一度に観られるライブが他にあるだろうか?と思ってしまう。

 

 

一転、真っ赤に染まった「criminal」。それはまるで業火だった。群馬公演ではライブではじめて聴けた衝撃を受け止めるのに必死だったけど、4人のダンサーの心臓さえ差し出すかのようなパフォーマンスに目を奪われる。そして、浜崎あゆみが凄いのは、こんな場所にまでこちらを道連れにしてしまえるところだ。一人で絶望して置き去りにするのでもなく、安全な場所から絶望を歌うのでもない。共に「そこ」まで行く。

 

そして、「Pride」。

 

“僕達が本当に欲しい物は一体何だろう”

 

あゆが一番訴えたいメッセージはここにあるんじゃないかと思った。後方の席からはよく見えなかったのだが、何かを欲しがり、奪い合い、また、奪ったことで狂っていく、ダンサー達のそんなパフォーマンスから、ないものばかりをねだり、自分の欲しい物を見失っていく人間の様を痛いほどに感じた。もちろんパフォーマンスだけではない。難解に思える「Pride」の歌詞も、伝えたいことはシンプルで、あなたが欲しがるそれはあなたが本当に欲しい物なの?あなたが本当に欲しい物は何なの?という強いメッセージを感じた。

 

 

光り輝いて見えるものも、触れれば狂ってしまう猛毒かも知れない。虚しさに襲われるかも知れない。最後、狂ったように笑いながら倒れていったダンサー、MIDORI。それでも、“共に行こう” とあゆは歌うのか。僕達が、私が、本当に欲しい物は何だろう。

 

そこからの「Remember you」。

 

“ワクチン” や “感染” といったワードからコロナ禍を連想するけれど、生きてく上での普遍的なことを歌ってる。生きてくことは失ってくことの連続だ。映し出された『A Song for ××』のアルバムジャケットが黒く塗りつぶされていく。

 

こんな悲しい歌なのに、群馬では優しく聞こえてなぐさめられて、長崎ではそこに力強ささえ加わっていた。

 

その後、あゆが下がって、あゆの曲(インスト)をバックにダンサーが踊ったと思うのだが、ここからのキーワードは「思い出」だと思った。

動かなくなった白黒のメリーゴーランドが色を取り戻して動き出し、思い出が動き出す。

 

「MOON」の現実のものと思えない幻想的な美しさ。

 

「思い出」にフォーカスされて、「No way to say」が今までと違って聞こえた。過去の傷跡と二度と戻らない思い出に思いを馳せるというか。

 

 

「25周年」というのは、祝福すべきことだけど、「25年経ってしまった」ということでもあるんだなぁ。あゆも私も私達も、25年の間に失ったこともたくさんあるだろう。群馬のときにそんなことを思った。

 

しかし、長崎では、その先に、

 

“あゆが今、目の前で歌っている”

 

ことが迫ってきた。

 

確かに、25年の間に失ったこともたくさんあるだろう。けれど、あゆが今、目の前で歌っている。それが答えじゃないか? 25年の間にいろいろなことがあったけれど、その度にあゆが選んできたことは何だったのか。それが迫ってくるようだった。あゆが今、目の前で歌っている。

 

あゆが手をかざすと、メリーゴーランドは再び動きを止め、白黒に。思い出は思い出に返っていく。

 

 

“馬鹿やってんじゃない”

 

あゆの号令が響いた、「(NOT) Remember you」。

 

ここからラストまでが本当に凄くて。

 

こんなに明るい歌だったの!と群馬で驚いたけど、道連れにするだけでなく、ちゃんと戻って来れるのが凄い。まるで地獄からの帰還だ。あんな地下深くから戻って来れるなんて、浜崎あゆみにしかできない。それも、みんなを道連れにして。

 

(もう言葉で説明するより曲を聴くのが早いと思うので、ここからの怒濤を)

 

 

地獄から帰還し、それがたとえ “おんなじところに出たり” の振り出しに戻るであったとしても、さっきまでの自分とは何かが違っているはずだ。

 

 

冒頭で感じた問いかけを思い出す。

 

“信じていたものが崩れ落ち、あらゆる希望が消え、焼け野原になっても、あなたが信じるもの、信じたいものは何ですか?”

 

こんなライブを観た私なら、浜崎あゆみに心を打たれた私であるならば、それをもう手にしているに違いない。

 

そして、どんなことがあっても、あゆが選んできたものは? あゆの「宗教」は?

 

それは、こうして歌い続けていることではないのか?

 

 

心揺さぶられて、こんなにも突き刺さるのに、とてつもなく鼓舞される。

 

地獄を共に見て、それでも前へと進む力をくれる。

 

「行け」

 

そして私は思った。

 

どんなに希望や光が消えても、人はそこで信じるもの(宗教)を選ぶことができるのだと。

 

 

本編ラストは、「NOW & 4EVA」。

 

この曲だけは、これまでの熱さとはまた別に、あゆとファンだけしか入れない特別な空間があると感じた。

 

 

「ひさしぶり!」 MC で、あゆが第一声(たぶん)に嬉しそうに言った。

行く前に調べたのだが、長崎は 2017年の Jtbツアー第3章以来で 6年ぶり。今回はじめて泊まったホテルで、そこからの景色が綺麗で、「すごく綺麗なところだね。みんな、すごく綺麗なところに住んでるんだね。感動して…」と話してくれた。私も長崎の街の綺麗さに感動していたから、なんだか嬉しかった。

 

そして、「Trauma」の振付講座へ。若い人とか知らないかも知れないからと。事前に TAアプリで講師は誰が良いかを募った結果、3位が松ゴリさん、2位が HIKARUくん、1位が断トツで ZINさん!

 

そして、、、

 

あゆ「何より、明日は ZINさんの誕生日! ハッピーバースデー!」

 

そう、私、ZINさんと同じ誕生日なんです。

 

だからきっと、ZINさんの誕生日を祝えると思ったし、自分も誕生日だしで。

 

ZINさんの誕生日をあゆと一座とお客さんとで祝えて。

「HAPPY BIRTHDAY」一緒に歌ったし、あゆが歌う「HAPPY BIRTHDAY」が聴けて心の底から嬉しかった。

ZINさん、おめでとう。そして、ありがとう。

 

 

ZINさんは、一座に入ってから 19年で、20年目になるという。成人じゃん!(ZINさんが一座に入る一つ前くらいにはじめてあゆのライブ行ったからほぼ同期だ!)

「安心感がすごくてオトンみたいだけど、年下だよね?」とあゆが言うと、「はい。ずっと追いかけてます」と ZINさん。何気なく言った一言かも知れないけど、その一言に ZINさんのすべてがつまってる気がした。

 

そこから ZINさんが振付講座やるはずが、途中から松ゴリさんが顔芸付き(「Trauma」だけに?)で教えてくれた(涙ぐむ ZINさんを助けてくれた?)。あゆまでちょっと顔芸やってくれたりして。

 

ダブルアンコールの最後の曲は、第1幕と同じ「Replace」。この曲が第1幕~第3幕すべて通して、このツアーで歌う曲なのかも知れない。

 

セットリスト <第2幕>

 

01. kiss o'kill
02. NEVER EVER
03. Microphone
04. Ladies Night
05. Shake It
06. VIBEES
07. criminal
08. Pride
09. Remember you
10. MOON
11. No way to say
12. (NOT) Remember you
13. Dreamed a Dream
14. talkin' 2 myself
15. Startin'
16. NOW & 4EVA

17. Step by step / Trauma / evolution / SURREAL
18. Boys & Girls
19. Who...

20. Replace

 

ライブ前後の話 → 11/25~26 長崎で迎えた誕生日

 

群馬公演のブログ → 浜崎あゆみ 25th Anniversary Live Tour 群馬 <第2幕>


長崎で第2幕を観られたこと。

ZINさん(そして自分)の誕生日を祝えたこと。

そこで誕生日を迎えられたこと。

公式ライブレポートを書かせていただけたこと。

 

TAアプリのライブレポと被らないようにと思って書いたのに、結構被ってしまいました。

TAアプリのライブレポも、この記事も、読んでくれた方ありがとうございます。